【6月5日海外市況】
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*週末5日のNY外国為替市場では、予想外に良好な内容となった米雇用統計を受けてリスクオンのドル買いが強まり、ドル円は109円台後半に上昇した。109円54~64銭。5月米雇用統計(季節調整済み)は失業率が13.3%と、戦後最悪だった前月(14.7%)から改善。非農業部門就業者数は前月から250万9000人増とプラスに転じた。新型コロナウイルス感染拡大後の最悪期を脱したとの見方が広がり、リスクオンモードが強まり米株高や米長期金利の上昇も眺めてドル買い・円売りが進行した。
*週末5日のNY金は、5月米雇用統計が市場予想を上回る内容だったことを受け急反落した。1683.00ドル(-44.40)。一時1671.70ドルと、4月21日以来の安値を付けた。5月米雇用統計は、失業率が13.3%と、戦後最悪だった前月(14.7%)から改善。市場予想は19.8%だった。非農業部門就業者数は前月から250万9000人増(市場予想800万人減)と、プラスに転じた。米国では新型コロナウイルスの感染拡大で停滞した経済活動の一部再開が着実に進んでおり、雇用情勢は最悪状態を脱したとの見方も出ている。市場ではリスク選好意欲が高まり、安全資産とされる金需要は大幅に減退。金利上昇や小幅なドル高からも圧迫された。金相場は急落を余儀なくされた。来週は米連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定会合を控えている。
5日の金ETFは、1128.11トン(-4.10)。
NY白金は反落。830.40ドル(-34.60)。
パラジウムは4日ぶり反発。1952.60ドル(+29.80)。
*週末5日のNY原油は、予想より良好な内容だった5月米雇用統計を受けて大幅続伸した。39.55ドル(+2.14)。5月米雇用統計(季節調整済み)によると、失業率は13.3%と、戦後最悪だった前月(14.7%)から改善した。非農業部門就業者数は前月から250万9000人増とプラスに転じた。新型コロナウイルス感染拡大後の最悪期を脱したとの見方が広がり、NYダウが大幅上昇し、同じくリスク資産とされる原油にも買いが膨らんだ。ロシアのエネルギー省は5日、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成する「OPECプラス」のビデオ会議が6日に開催されると明らかにした。6月末が期限となる日量970万バレルの減産の延長をめぐり、市場は減産が不十分な産油国が、減産合意の順守を受け入れた可能性がある。関係国の間で調整が進んだとの期待が広がった。また、1週間の国内石油・ガス掘削リグ稼働数が前週比17基減の284基となり、過去最低を更新したことも支援要因。熱帯低気圧「クリストバル」が、海洋掘削プラットフォームが集中するメキシコ湾中部に接近し、7日には製油所が立ち並ぶルイジアナ州沿岸に上陸する見通しも、相場を支援した。
*石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国の連合体「OPECプラス」は6日、閣僚級会合を開き、6月末までの予定としていた日量計970万バレルの原油協調減産を7月も実質的に続けることで合意した。
*週末5日のシカゴトウモロコシは続伸。331.25セント(+2.25)。天候リスクを意識した週末のショートカバーが入り、相場を押し上げた。ただ米国の作物に最適な天候とドルの反発が相場の上昇を抑えた。
シカゴ大豆は横ばい。867.75セント(変わらず)。今週輸出需要は改善したもののドル高や米国産地の天候が良好なことが上値を抑えた。ドルの反発は大豆にとって重石となった。米雇用統計が予想以上に良かったことからドル(ドル指数)は上昇。
*週末5日のNYダウは、5月米雇用統計の内容が予想以上に良好だったことを好感して大幅高となり、5日続伸した。2万7110.98ドル(+829.16)。上げ幅は一時1000ドルを超えた。終値での2万7000ドル台を、3月4日以来約3カ月ぶりに回復。2月12日に付けた終値での史上最高値の2万9551.42ドルが視界に入ってきた。5月米雇用統計では、失業率が13.3%と前月から改善し、非農業部門就業者数も250万9000人増とプラスに転じた。予想に反して雇用が増加し、失業率も低下したことで、米経済の早期回復への期待が高まった。トランプ大統領が給与税減税を議会に求めると表明したことや、中小企業の給与費を肩代わりする雇用維持制度の拡充法案に署名したことも、支援要因になったようだ。また、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国でつくる「OPECプラス」が、減産の延長を協議する会合を6日に開くことが明らかになったこともエネルギー株を押し上げた。

【8日の経済指標】
未定   (豪) 休場 
08:50   (日) 1-3月期 四半期実質国内総生産(GDP、改定値) [前期比]  -0.9%  -0.5% 
08:50   (日) 1-3月期 四半期実質国内総生産(GDP、改定値) [年率換算]  -3.4%  -2.1% 
08:50   (日) 4月 国際収支・経常収支(季調前)  1兆9710億円  
08:50   (日) 4月 国際収支・経常収支(季調済)  9422億円 
08:50   (日) 4月 国際収支・貿易収支  1031億円  
14:00   (日) 5月 景気ウオッチャー調査-現状判断DI  7.9 
14:00   (日) 5月 景気ウオッチャー調査-先行き判断DI  16.6 
15:00   (独) 4月 鉱工業生産 [前年同月比]  -11.6% 

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
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