◆南アランド円◆
【今週の予想】
*上値重くなる可能性。予想レンジ:6.20円~6.70円
米国の経済指標が改善し株式市場が上昇基調を鮮明にする中、リスクオンモードを反映して新興国通貨である南アランドも買われている。石油輸出国機構(OPEC)やロシア等のOPECプラスが減産を延期したことで原油価格が上昇していることも資源国通貨である南アランドには追い風になっているようだ。しかしながら、南アの経済指標にはほとんど改善傾向がないことから、調整安場面を迎える可能性が高い。何よりも南アフリカは、3月末に格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによって財政の悪化継続と構造的な経済成長の弱さを理由に、南ア国債を投資適格の「Baa3(トリプルBマイナスに相当)」から、投機的等級とされる「Ba1(ダブルBプラスに相当)」へと1段階引き下げられている。経済回復への道は他国よりも厳しいだろう。今週は9日発表の1-3月失業率が注目される。最悪の事態として南ア中銀は失業率50%を予想しており、悪い結果であれば南アランドは調整安を迎える可能性がある。

<強材料>
①.6月1日からロックダウンの水準がレベル3まで引き下げられ、800万人もの人々が仕事に復帰。

②.貴金属(金、白金、パラジウム)価格が堅調。

③.南ア政府は6月1日からの鉱山再開を許可。鉱山や工場のフル操業が可能になり、封鎖緩和で失速した経済の立て直しを目指す。

<弱材料>
①.5月21日、南アフリカ準備銀行(中央銀行)は、政策金利を4.25%から3.75%に引き下げた。4カ月で4度目の利下げ。景気減速対策を打ち出したが、一段の財政悪化を招き、国営企業への支援が難しくなることへの懸念が強い。

②.南ア中銀は今年の南ア経済が―7.0%に陥ると予想。ハニャホ総裁は「ロックダウンの延長で短期的な経済成長が阻害される」とし、「雇用喪失も悪化し、総需要が一段の影響を受ける」と述べた。

③.格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは3月末、財政の悪化継続と構造的な経済成長の弱さを理由に、南ア国債を投資適格の「Baa3(トリプルBマイナスに相当)」から、投機的等級とされる「Ba1(ダブルBプラスに相当)」へと1段階引き下げた。

④.新型コロナウィルス感染者が4万人を突破。首都ヨハネスブルグに次ぐ都市のケープタウンで感染が拡大している。

⑤.6月1日から鉱山再開が許可されたがフル生産に戻るには1カ月以上かかるとの見通し。

【南アフリカ経済指標】
9日火曜日
18:30南ア第1四半期失業率前回29.1%、予想35%
19:00南ア第2四半期BER企業信頼感前回+18
11日木曜日
18:30南ア鉱業生産前年比前回-7.4%
20:00南ア4月製造業生産前年比前回-2.1%、予想-76.4%

zar0609