「NY原油相場、30~45ドルのレンジを想定」  
サウジアラビアやロシアなど石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国によるOPECプラスは5月、6月に行った日量970万バレルの削減を7月いっぱい維持することで合意した。国際エネルギー機関(IEA)は16日公表した月報で、2020年の石油需要予想を5月報告より50万バレル多い日量9170万バレルに引き上げた。

一連の材料は需給を引き締めるもので、本来なら原油相場を押し上げていいはずだが、新型コロナ「第2波」に対する警戒感が原油相場の上値を抑えている。

米国では、NY州が経済活動に関して一段の制限緩和に踏み出すと表明した一方で、早期に経済活動を再開したオクラホマやテキサス、フロリダなどの州で新型コロナの感染者数が増加している。中国では北京市が緊急対応レベルを引き上げ、「戦時状態」を宣言した。

米国ではドライブシーズンに入っているものの需要は盛り上がらず、世界的には夏の航空機需要が壊滅的なことから燃料用需要が期待ない状況にある。

IEAは、石油需要が新型コロナ前の水準に戻るは2022年以降になると見ている。

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17日公表された米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計によると、12日までの原油在庫は5億3900万バレル超と前週より120万バレル増加し、2週連続で過去最高を記録した。予想は300万バレル程度の減少だった。市場予想に反して増加したため需給悪化懸念が強まったが、米国内の1日当たりの生産量が減少し、2018年3月以来の低水準となったことは支援要因となった。ガソリン在庫は前週比167万バレル減少。中間留分在庫も増加予想に反し減少だった。現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比5.3%減で6週連続の減少だった。

NY原油日足に50日、100日、200日の移動平均線を入れると現状は100日線のレベルで推移している。減産効果で下値はサポートされる見込みで50日移動平均線のある30ドルが下値の目安になりそうだ。世界各国でロックダウン(都市封鎖)解除や経済活動の再開が期待されて40ドルを超える可能性はあるが、新型コロナ第二波への懸念や需要減退予想から上値は200日移動平均線のある45ドル前後だろうか。当面は下値30ドル、上値45ドルのレンジを想定しておきたい。
テクニカル的には、ギャップの上限41.88ドルが目先の上値抵抗線になろう。

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なお、ロシアのノバク・エネルギー相は17日、原油需要の回復について楽観していると語り、原油価格が1バレル=40ドルを上回って推移していることについて、ロシアは42.50ドルを想定して予算を組んでいるため水準的に合致していると指摘。50ドルになれば「満足だ」と述べた。
50ドルでは売りたいと言っているようにも聞こえるが。

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