【東京金、6000~6500円レンジに浮上へ】
*新型コロナウイルスの感染再拡大が警戒されている。米南部や西部を中心に新型コロナの新規感染者が増加。25日の米国の新規感染者は4万人近くに達し、過去最多を更新したと報じられた。テキサス州は同日、規制していた経済活動の再開を一時停止すると発表。26日にはバーを閉鎖し、レストランの入店者数も50%に制限する方針を示した。こうした動きを受け、安全資産とされる金の需要は増加している。リスク回避が強まり、NY金は1700~1750ドルのレンジから1750~1800ドルのレンジに浮上したといえよう。

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*ファンドの買い越しをたどると、年初に30~33万枚だったが、相場の上昇に連れて減少し(利益確定売り)、6月9日には20万8600枚まで減少した。しかし、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年末までのゼロ金利政策維持を決定し、必要があればさらなる緩和を実行すると言明したことを受けて、再び増加し23日時点では25万1900枚まで増加した。NY金が1700~1780ドルの水準で新規に金を買っているわけで、ファンドは一段の高値を見込んでいると言えよう。NY金は1800ドルをブレイクする可能性は一段と高まったと予想する。

*例えば米金融大手ゴールドマン・サックスは19日、金相場見通しを上方修正している。新型コロナウイルス感染拡大による経済の先行き不安と通貨安懸念を理由に、金相場の上昇傾向は続くと予想。3カ月見通しは1800ドル(従来予想1600ドル)、6カ月見通しは1900ドル(従来予想1650ドル)、12カ月見通しは2000ドル(従来予想1800ドル)と、それぞれ引き上げた。2000ドルと一段の高値を予想しているところが注目される。

*NYダウは6月8日に2万7580.21ドルとコロナショックでつけた最安値1万8213.65ドル(3月23日)から51%も上昇した。しかし、新型コロナ第二波への懸念から下落に転じ最近では2万5000ドルを割り込む場面も出てきた。5月中旬の2万5000ドルにまだ達していない時にウォール街の著名投資家であるスタン・ドラッケンミラー氏やポール・チューダー・ジョーンズ氏、ビル・ミラー氏等が一斉に株式市場の過大評価を警告していた。

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*一方、金投資需要は金相場の動向に関係なく増えている。4月13日に1009.7トンと1000トンの大台を回復し、6月26日時点には1178.9トンと年初最大となった。わずか2カ月余りで17%も増加し、年初来の893.3トンからは32%の増加となった。この増勢傾向は今後も続くと見ていいだろう。
*こうした背景から東京金も水準が切り上がったと言えよう。 30日の東京金は、NY金が1780ドルで推移し、ドル円が107円後半に上昇したことを受けて、6145円まで買われ上場来最高値を更新した。
*6月に入り米経済指標が予想より悪くないとの見方から楽観的見通しから株価が上昇し、金には重石となってきたが、その後発表された経済指標は期待できる内容ではなかったことから市場には失望感が強まった。
*「新型コロナ第二波の拡大懸念」、香港問題を巡る「米中関係の悪化」、米大統領選挙を巡る「米国の分裂騒動」等からNYダウは上昇してはいるものの、地合いは不安定で、市場のリスク回避姿勢の強まりからNY金は押し目買いが優勢な状況が続くだろう。
*何よりも、世界の中銀が緩和策を続け、実質金利(「名目金利」-「インフレ率」)が長期に渡って低下していくと予想されることが、利子を産まない金には追い風となっている。
*東京金は500円幅でレンジを形成する事が多く、今後は6000~6500円のレンジを形成していくと予想する。

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*ただ、2日は6月米雇用統計の発表、3日は米独立記念日で3連休となるため、利益確定売りに週末は上値が重くなる可能性はある。
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