【7月6日海外市況】
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*週明け6日のNY外国為替市場では、堅調な米経済指標を背景に一時ドル買いが進んだが、その後は107円台前半で方向感なく推移した。107円34~44銭。6月米ISM非製造業景況指数が57.1と、市場予想の50.1を上回った。これを受けて、米景気先行き懸念が後退。NYダウの急伸も重なり、リスク回避姿勢が後退したためドル買いが一時進んだ。ただ、米独立記念日の連休に続いて休暇を取る市場参加者も多く、値動きは限定的だった。新型コロナウイルスの新規感染者が米国南部や西部を中心に急増する中、感染再拡大に対する懸念もくすぶっている。
*連休明け6日のNY金は、対ユーロでのドル安などを背景に買われ、小幅続伸した。1793.50ドル(+3.50)。米国では7月1~5日に16州で新規感染者が過去最多を記録。ロイターの集計では、米全土で累計300万人近くが感染し、13万人以上が死亡した。インドやオーストラリア、メキシコでも新規患者数が急増を続けている。一方、6月米ISM非製造業景況指数は57.1と、市場予想の50.1を上回り、予想外の回復を示したため経済回復期待から金の上値は重くなった。外国為替市場では、対ユーロでドル安が進行したことはドル建て金には支援要因。新型コロナウイルスの新規感染者が米国南部や西部を中心に急増する中、感染再拡大の懸念もくすぶり、安全資産としての金に買いが入った面もある。ただ、NYダウが大幅高となる中で金を売りに出す動きもあり、相場の上値は重かった。
*6日時点の金ETFは1191.47トン(変わらず)。
NY白金は3日ぶりに反発。837.70ドル(+6.10)。
パラジウムも高い。1952.30ドル(+24.70)。
*連休明け6日のNY原油は、需要減退懸念や米経済指標の発表を背景に売り買いが交錯し、ほぼ横ばいとなった。40.63ドル(-0.02)。米国の南部や西部を中心とする新型コロナウイルスの新規感染者の急増を受け、夏場のガソリン・燃料の需要が細るとの懸念が浮上。原油需要の減退を招くとの不安につながり、売り要因になった。全米50州のうち39州で感染が拡大しており、7月に入って15州以上で1日当たりの新規感染者数が最多を更新した。一方で、安値圏では米経済指標の改善を好感した買い戻しが入り、下げ幅は抑えられた。6月米ISM非製造業景況指数は57.1と、前月の45.4から上昇し、市場予想の50.1も上回った。中国や米欧の株価上昇もリスク資産とされる原油相場の下値を支えしたようだ。
*連休明けのシカゴ・トウモロコシは反発。356.25セント(+2.75)。米中西部の高温・乾燥天候が生育中の作物のイールド(単位面積当たり収量)を脅かす懸念が高まった。気象情報会社マクサーによると、中西部の中部と南西部、デルタ地帯、プレーンズの中部と南部において、この先6~10日間で例年より少ない降水量が予想されている。また中部では例年より高い気温の予報が出ている。米中西部のトウモロコシ作物は、高温・乾燥天候に特に敏感になる受粉期に向かっている。

シカゴ大豆は反発し、4カ月ぶりの高値をつけた。906.25セント。(+9.50)。一時3月5日以来の高値を付けた。この先2週間で高温・乾燥天候が米国の作物に悪影響を与えるとの懸念が高まった。
*連休明け6日のNYダウは、中国株高を好感し続伸した。2万6287.03ドル(+459.67)。6日の中国本土市場の株価が大幅高となったことで、世界的にリスク選好ムードが広がり、米市場も寄り付きから買いが優勢となった。中国市場の代表的な指数である上海総合指数は5.7%上昇し、2年5カ月ぶりの高値で終了。中国国有メディアが「健全な強気市場を醸成することが非常に重要」との論説を掲載したことが好感されたとみられている。良好な米経済指標も相場を支えた。この日発表された6月米ISM非製造業景況指数は57.1と、2月以来の高水準となり、市場予想も大きく上回った。また、前週2日に発表された6月の米雇用統計が好内容だったことも、引き続き株価を下支えした。ただ、米国の南部や西部を中心に新型コロナウイルスの新規感染者が急増しており、投資家の間では警戒感がくすぶっている。7月に入ってから16州で新規感染者が最多を更新。感染再拡大が早期の景気回復の妨げとなることが懸念されている。
【7日の経済指標】
08:30   (日) 5月 全世帯家計調査・消費支出 [前年同月比]  -11.1% 
08:30   (日) 5月 毎月勤労統計調査-現金給与総額 [前年同月比]  -0.7% 
13:30   (豪) 豪準備銀行(中央銀行)政策金利発表  0.25%  
14:00   (日) 5月 景気先行指数(CI)・速報値  77.7  
14:00   (日) 5月 景気一致指数(CI)・速報値  80.1 
15:00   (独) 5月 鉱工業生産 [前年同月比]  -25.3%
17:00   (南ア) 4-6月期 四半期 南ア経済研究所(BER)消費者信頼感指数  -9 

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