【ドル円、今週の予想(7月7日)】
*堅調に推移か。予想レンジ:106.50~108.50円。
*先週は、6月米ISM製造業景況指数と6月米雇用統計という重要経済指標が発表され、ともに好結果だった。また、月末・期末の資金需給要因によるドル買いも強かった。それらにもかかわらずドル上昇に弾みがつかなかった。新型コロナをめぐる情勢を背景にリスク選好モードになりきれなかったようだ。中国政府が7月1日から香港に国家安全維持法を導入したことで、トランプ政権は香港人権民主法やウイグル人権法などを根拠にした対中制裁措置の発動を示唆している。中国政府は内政干渉と反発しており、報復措置として、米国産農産物の中国への輸出に際して新型コロナウイルス感染の検査強化を米国の荷主に要求している。米中対立の激化懸念もリスクオフ要因で、市場心理の本格的好転は困難だろう。今週も107円台を中心に一定の値幅でのレンジ相場が予想される。新型コロナウイルスの感染再拡大に対する懸念が一段と強まればリスク回避のドル売り・円買いが、逆に不安感が後退すればドル上昇が見込まれる。米連邦準備制度理事会(FRB)は1日、事実上のゼロ金利政策の維持を決めた6月9、10日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表した。政策運営の方向性を明示し金融緩和効果を高める追加策を「数カ月内」に示すべきとして早ければ7月28、29日のFOMCで具体策が公表される可能性がある。追加緩和を期待に株価が堅調に推移していることはドル買い要因になろう。

<強材料>
1.6月シカゴ景況指数(シカゴPMI)は36.6と前月の32.3(改定値)から上昇。
2.6月米消費者景気信頼感指数(1985年=100)は98.1と、前月の85.9(改定値)から上昇し、市場予想の91.8も上回った。新型コロナウイルスの感染拡大で制限していた経済活動を再開する動きが広がり、失業保険申請件数が改善したことなどが要因。
3.6月米ISM製造業景況指数は52.6と4カ月ぶりに景気拡大と縮小の節目とされる50を上回った。
4.6月米雇用統計は景気動向を敏感に反映する非農業部門就業者数が前月の269.9万人増から大きく改善し480万人増加となった。活動再開でレストランが148万人、ホテルは23.8万人それぞれ増え、全体を押し上げた。失業率は11.1%(前月13.3%)となり、経済活動の再開に伴い、戦後最悪だった4月から2カ月連続で改善した。
5.米国立衛生研究所(NIH)のコリンズ所長は、トランプ政権による新型コロナウイルスワクチン開発加速に向けた「ワープ・スピード作戦」について楽観的な見方を示した。年末までに安全で効果的なワクチンが開発され、来年初めまでに3億人分の生産目標を達成できるだろうと期待を表明した。

<弱材料>
1.6月米第1~4週小売売上高は前月同期比0.7%減少。前年同期比では7.4%の減少。
2.米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は30日の議会下院での証言で、景気が「想定より早く重要な新段階に入った」と、新型コロナウイルスに伴う悪化局面が底入れした可能性を示唆した一方で「新たな試練」に直面していると言及し感染の拡大に警戒感を示した。
3.米議会予算局(CBO)は2日、2020年の実質GDP(国内総生産)伸び率をマイナス5.8%とし、5月(マイナス6.0%)から上方修正した。回復ペースは鈍く「新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻るには22年半ばまでかかる」と分析。失業率は30年まで年平均6.1%に高止まりすると想定した。経済は政府のコロナ対策に支えられ
4.3日時点の新型コロナウィルスによる死者は米国が世界最多の5万3213人。フロリダ州の1日あたり新規感染者は4日、1万1400人を超え、過去最多を更新した。
5.自動車メーカー主要6社の2020年4~6月期の米新車販売台数は、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化した影響で、1~3月期から一段と販売を落とした。

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*CFTC建玉6月30日時点:ファンドのドル売り・円買いは2万3861枚(前週比-3597枚)と減少。総取組高は13万7362枚と前週比7187枚の減少。
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