【地合いを強めてきた原油相場】
14日のNY原油は41ドル台に上昇して引けた。
原油相場は、世界的な新型コロナウイルスの感染増加で燃料需要が停滞するとの懸念が強いものの、石油輸出国機構(OPEC)などが減産合意を順守したとみられたことが好感されて上昇した。

国際エネルギー機関によると、OPECと非加盟産油国で構成される「OPECプラス」の9月の減産合意順守率は102%だった。

世界最大のエネルギー消費国である中国の輸入増加も支援要因となった。中国貿易統計によると、9月の原油輸入は前月比で5.5%増加、前年同月比では17.5%増加だった。

しかし、15日のNY原油は、需要懸念を受けた売り一巡後に安値拾いの買いなどが入ったものの、ほぼ横ばいで引けた。終値は41ドルをわずかに下回る40.96ドル(-0.08)。

英国、フランス、スペインなど欧州各国は、新型コロナウイルス感染の再拡大に伴い夜間外出禁止など感染予防措置を強化すると発表。これを受けて、経済活動が再び停滞し、エネルギー需要の回復が遅れるとの警戒感が台頭し、一時39.22ドルまで下落した。

ただ、売り一巡後は安値拾いの買いが活発化し、安値から大幅に引き戻して引けた。

米エネルギー情報局(EIA)週報で、原油・石油製品在庫の大幅な減少が示されたことから見直し買いが入ったようだ。

9日までの1週間の米原油在庫は、前週比380万バレル減と、減少幅は市場予想の280万バレルを上回った。ガソリン在庫は160万バレル減と予想と一致。ディスティレート(留出油)在庫は市場予想の210万バレル減に対して720万バレルの大幅な取り崩しだった。

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米エネルギー情報局(EIA)のリポートによると、前週はハリケーン「デルタ」の影響で産油量が減少し、メキシコ湾岸の石油精製施設が操業を停止した中で、石油需要の増加に伴い原油在庫が減少、ディスティレート(留出油)在庫は2003年以来の大幅取り崩しとなったという。


「OPECプラス」は15日に合同技術委員会(JTC)を開き、リビアで生産が再開される一方で新型コロナウイルス第2波の影響で需要減が予想される中、今後の需給見通しについて協議した。

JTCにはサウジアラビア、ロシアなどの主要産油国が参加し、協調減産の順守状況や市場動向を点検した。

OPECプラスは、日量970万バレルだった減産幅を現在は同770万バレルに引き下げている。来年1月からはさらに同200万バレル引き下げる計画。ただ、需要見通しが弱い上、リビアが生産を再開したことから、来年も現行の減産幅を維持し、追加減産を先送りする可能性もある。

この日の協議では、季節要因で需要拡大が見込まれる第4四半期(10~12月)の需要回復が鈍いことなどが話し合われた。リビアで生産が再開された上、新型コロナ感染が再拡大する中で有効なワクチンが完成していないことから需要予想が下方修正される可能性があり、今後数カ月間の市場見通しは弱まっているとの見方も示された。OPECプラスは11月30日~12月1日に閣僚会合を開き、新たな方針を決める予定。


需要の低下懸念を受けて産油国が再び減産を強化する可能性もある。また今後は季節要因として暖房油需要の増加が見込まれる。

CFTC建玉を見ると、ファンドの買い越しの減少が止まったようだ。これが50万枚を越えてくるようであればさらに地合いは強まろう。

NY原油は45ドルレベルに上昇する可能性が強まったと予想する。

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