【メキシコペソ円今週の予想(12月28日)】
*予想レンジ:5.00円~5.50円。
*メキシコペソ円はもち合いで推移しそうだ。
12月17日、メキシコ銀行(中央銀行)は金融政策決定会合を開催し政策金利を4.25%に据え置いた。声明では、前回に続き、据え置きはインフレが目標水準に収斂しつつあることを確認するための 「一時停止」とし、緩和サイクルがまだ終わっていないことを示唆した。11月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+3.33%と4カ月ぶりに政策目標上限(4%)を下回った。今後、インフレ圧力が低下傾向を強めれば、来年前半には利下げを行う可能性もあるだろう。
足元のメキシコ経済は米国景気の回復に伴い改善したが、国内景気の低迷が引き続き産業全体を圧迫している。11月に発表された四半期レポートでは、2020年のGDP成長率見通しは若干上方修正されたものの2021年は下方修正され、先行きの弱さが示された。2021年の実質GDP成長率の市場予想は+3.5%。新型コロナウィルスの変異種が世界的に発見されており、欧米では改めてロックダウンの動きが出ており、エネルギー需要の先行きに懸念が出ている。そのため、主要な輸出品である原油相場の上値が重くなっていることから、GDP成長率が市場予想に達しない可能性もある。
一方、新型コロナウイルスのワクチンは、メキシコ経済を回復させよう。ブルームバーグによると、12の新興国通貨を対象に、ワクチン確保率やロックダウン(都市封鎖)状況、通貨の相対評価などを基準にまとめた調査結果によると、メキシコペソはワクチン配布を背景に相場回復が見込まれる通貨ランキングの上位となった。中南米通貨は全般に、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)で打撃を受け、3月以来の緩やかなドル安でも回復し切れていないが、メキシコは厳しいロックダウンを講じた後に他の新興国に比べて多くのワクチンを確保。景気回復への楽観論が高まっている。
ロペスオブラドール大統領は23日、新型コロナウイルスのワクチンの接種を24日から始めると発表した。米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンについて、薬事当局COFEPRISは11日に緊急使用を承認した。首都メキシコシティと北部コアウイラ州で、まずは医療関係者が接種を受ける。来年1月末までに計140万回分が到着する予定。2021年2月からは60歳以上、4月からは50~59歳、5月には40~49歳、6月以降は一般に接種する計画を立てている。政府はワクチン確保に350億㌷(1800億円)程度が必要になるとみている。国民は無料でワクチン接種ができる。メキシコでは新型コロナの感染が深刻化している。首都圏を中心に新規感染は1日で1万人規模で確認されている。累計の感染者数は22日時点で133万8426人、死者数は11万9495人となった。それぞれ世界で13番目、4番目に多い。
メキシコ11月貿易収支は$3.032B、予想$5B、前回$6.224B。11月失業率は4.4%、予想4.5%、前回4.7%だった。貿易収支は、前回、予想より低い内容となったが、失業率のほうは、前回、予想よりいい内容だった。
【メキシコ経済指標】
12月31日木曜日
06:00メキシコ11月財政収支前回-18.94B
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