【豪ドル円、80円台乗せで一段高の可能性】
昨年度のクロス円における主要通貨の騰落率を見ると、豪ドル円が1位だった。

2020fx

これは中国が新型コロナの感染をいち早く抑え込み、世界にさきがけて経済活動を再開させたため、鉄鉱石需要が高まったことが背景にある。

しかし、豪州のモリソン首相の新型コロナ発生源を巡る発言から中国との軋轢が強まり、中国は豪州からの大麦、牛肉、木材、砂糖や石炭、綿花、ロブスターなどに対して、事実上の輸入停止措置を取った。

昨年11月の豪貿易黒字(改定値)は50.2億豪ドルと市場予想(60.0億豪ドル)を下回り、中国との関係悪化が輸出に影響している可能性が示唆された。

一方、オーストラリアの大手企業幹部らは、中国との間で緊張化した政治関係を再建するために、企業が主導権を握らなければならないと呼び掛けた。論争を呼ぶような問題の対処では、水面下で協議するなど慎重な対応が求められると訴えた。

豪州側は中国が巨大な市場だと認識しており、これ以上の関係悪化は貿易面で多大な損失を被ると懸念している。


米国では民主党のバイデン政権が誕生するが、トランプ政権とは異なり、対中関係も是々非々になると予想される。

これに関連して豪中関係も改善が期待されよう。

豪ドル円は世界の株価上昇を背景にリスクオンモードを受けて80円台に上昇した。
2021年はここを踏み台にして85~90円のレンジへ上昇する可能性がありそうだ。

aud0108



情報提供:株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド

※上記ロゴのチャートの著作権は、ミンカブ・ジ・インフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。 提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。 また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、ミンカブ・ジ・インフォノイドは一切の責任を負いません。