【1月27日海外市況】
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*27日のNY外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)金融政策会合の結果や米株安をにらんでリスク回避的なドル買いが優勢となり、104円台前半に上昇した。104円05~15銭。新型コロナウイルスの感染再拡大による景気回復の遅れへの懸念を背景にNYダウが急落。米長期金利も低下すると、リスク警戒が強まりドル買いが広がった。FRBは午後に、事実上のゼロ金利政策と、米国債などを買い入れて資金を大量に供給する量的緩和策の維持を発表。声明で、経済活動と雇用回復ペースの減速を指摘し、景気見通しを引き下げた。記者会見でパウエルFRB議長は、米経済について、FRBの雇用・物価目標とほど遠いと述べ、改めて先行きに慎重な姿勢を示した。NYダウが下げ幅を拡大する中、ドル円は一時104円20銭まで上昇した。



*27日のNY金は、ドル高に伴う割高感に圧迫され、5営業日続落した。1844.90ドル(-6.00)。外国為替市場ではドルが対ユーロで買われ、ドル建て金は割高感から売られた。また、バイデン米大統領が提案した1兆9000億ドル規模の新型コロナウイルス経済対策案をめぐって、野党共和党が財政悪化への懸念から反対しており、早期合意に対する期待が薄れていることも金相場を下押しした。一方、この日午後に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明に対する市場の反応は限定的だった。

金ETFは、1169.17トン(-3.21)。

NY白金は反落。1079.00ドル(-28.40)。
パラジウムは5日続落。2310.50ドル(-14.50)。


*27日のNY原油は、米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で、原油在庫の大幅な取り崩しが示されたことを受けて買われ、反発した。52.85ドル(+0.24)。 EIAが発表した統計では、原油在庫が前週比990万バレル減と、市場予想の40万バレル増に反して大幅な取り崩しとなった。米原油在庫は先週1000万バレル近く減少し、昨年3月以来の低水準となった。若干の増加を見込んでいた市場を驚かせた。これを受けて、需給緩和懸念が後退し、原油が買われた。ガソリン在庫は250万バレル増(市場予想180万バレル増)、ディスティレート(留出油)は80万バレル減(同40万バレル減)だった。ただ、世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大による景気回復の遅れに警戒感が広がる中、エネルギー需要見通しに対する不安は根強く、相場の上値は限定的だった。

*27日のシカゴトウモロコシは続伸。534.00セント(+1.75)。一時は543.75セントと、2013年6月以来の高値を付けた。輸出需要が新たに確認され、世界的な供給逼迫への懸念が高まった。米農務省は、民間業者が中国向けに米国産トウモロコシ68万トンを売却したと確認した。前日は136万トンが中国に売却されたと発表していた。

シカゴ大豆は3日続伸。1374.75セント(+4.50)。一時は1週間ぶりの高値となる1394.75セントを付けた。好調な輸出需要や植物油高に加え、世界的な大豆の供給逼迫懸念が強まった。ただ、利益確定の動きや米株安を受け、上げ幅は抑えられた。米農務省によると、民間事業者が中国向けに新穀大豆13万2000トンを販売したほか、旧穀大豆12万6500トンを仕向け地不明で売却した。


*27日のNYダウは、利益確定売りが続く中、5営業日続落した。3万0303.17ドル(-633.87)。バイデン政権による大型財政出動への期待で、ダウ平均は昨年末から年初にかけて史上最高値を更新する展開が続いたが、ここ数日は利益確定売りに押されている。新型コロナウイルスワクチンの配布の遅れや、ウイルス変異種への警戒感も株価の重石。ヘッジファンドの間で手じまい売りが広がるとの観測も、下落を招いたとされる。米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日が最終日となる金融政策会合で、事実上のゼロ金利と量的緩和策の維持を決めた。決定は市場の予想通りで、株価にはあまり響かなかった。

【28日】
06:45   (NZ) 12月 貿易収支  2.52億NZドル  
09:30   (豪) 10-12月期 四半期輸入物価指数  [前期比]  -3.5%  
18:30   (南ア) 12月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  3.0%    
19:00   (欧) 1月 経済信頼感  90.4  
19:00   (欧) 1月 消費者信頼感(確定値)  
21:00   (メキシコ) 12月 貿易収支  30.33億ドル   
22:00   (独) 1月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前年同月比]  -0.3%  
22:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  
22:30   (米) 10-12月期 四半期実質国内総生産(GDP、速報値) [前期比年率]  33.4%  4.8%  
22:30   (米) 10-12月期 四半期GDP個人消費・速報値 [前期比年率]  41.0%   
22:30   (米) 10-12月期 四半期コアPCE・速報値 [前期比年率]  3.4%  
24:00   (米) 12月 景気先行指標総合指数 [前月比]  0.6%  0.2%  
24:00   (米) 12月 新築住宅販売件数 [年率換算件数]  84.1万件  85.3万件