【2月24日海外市況】
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*24日のNY外国為替市場では、米長期金利の上昇を眺めてドル買いが進行し、ドル円は105円台後半に上昇した。105円79~89銭。大型の米追加経済対策や新型コロナウイルスのワクチン普及に対する期待を受け、この日も債券売りが先行し、米長期金利の指標である10年物国債利回りは1.4%台に乗せ、円売り・ドル買いが一段と加速した。1月米新築住宅販売件数が2カ月連続で増加したことも、ドルの上昇を後押しし、106円近辺に上昇した。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がこの日、下院で2日目の議会証言を行った中で、低金利政策の維持と資産買い入れ継続の方針を改めて表明。これを受けて10年債利回りはじりじりと低下し、対ユーロなどでのドルの売り戻しが活発となったが、対円での値動きは限られた。


*24日のNYダウは、金融緩和の長期化を示唆した米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長発言を好感し続伸した。3万1961.86ドル(+424.51)。米長期金利の上昇で割高感が強まっているハイテク株を中心に、朝方は売りが先行し一時110ドル超下落した。債券市場では、長期金利が一時1.43%まで上昇した。しかし、パウエルFRB議長が米議会下院金融サービス委員会の公聴会で、2%のインフレ目標達成には「3年以上かかるかもしれない」との認識を示し、金融緩和の長期化を示唆。景気回復やバイデン政権による大型経済対策により、インフレが加速し、FRBが早期に金融緩和縮小に動くとの観測を打ち消したことが株式市場では好感され、NYダウは反発に転じた。景気変動の影響が大きい銘柄を中心に買われ、一時3万2000ドルを初めて突破した。

*24日のNY金は、米長期金利の上昇とドルの堅調な値動きが重しとなり続落した。1797.90ドル(-8.00)。米景気回復への期待を背景に、ニューヨーク金融・債券市場ではこの日も債券売りが先行。長期金利の指標である10年物国債利回りは1.4%台に上昇しドル買が買われた。金は金利を産まない上に、ドル高を受けてドル建て金は割高感が強まって売りが強まり、一時1782.20ドルの安値を付けた。その後は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による2日目の議会証言が進むにつれ、長期金利の上昇が一服。金相場にも買い戻しが入り、心理的な節目の1800ドル付近でもみ合いとなった。

金ETFは、1106.36トン(-4.08)。

NY白金は反発。1257.90ドル(+18.20)。
パラジウムは大幅高。2422.10ドル(+87.00)。


*24日のNY原油は、米南部テキサス州などを襲った異例の厳しい寒波による生産・供給網への影響に警戒感が広がる中、米株高につられて買われ反発した。63.22ドル(+1.55)。寒波の影響で閉鎖していた石油供給網の復旧が遅れることへの根強い警戒感が相場の下支えとなった。米エネルギー情報局(EIA)によると、寒波の影響で19日までの週の原油生産は日量110万バレル減少。製油所の原油処理量も2008年以来の水準に落ち込んだと伝わった。一方で、NYダウが史上最高値を更新。景気回復期待を背景にエネルギー需要見通しに楽観的な見方が広がったことも、原油買いを後押しした。EIAが発表した在庫は、原油が前週比130万バレル増と、市場予想の520万バレル減に反して積み増しとなった。一方で、ガソリンは横ばい(予想310万バレル減)、ディスティレート(留出油)在庫は500万バレル減(同370万バレル減)だった。強弱まちまちの内容だった。

*24日のシカゴトウモロコシは3日続伸。557.00セント(+4.50)。23日に付けた2週間ぶり高値を下回って推移した。大豆と小麦の相場上昇が支援材料となった。米農務省が25日午前に発表予定のトウモロコシの週間輸出成約高の市場予想は55万~160万トン。前週は118万2000トンだった。

シカゴ大豆は4日続伸。1425.75セント(+17.25)。ブラジルでさらに雨が降るとの予報を受け、収穫が一層遅れ、期近物の供給逼迫が続くとの見方が広がった。

【25日】
09:30   (豪) 10-12月期 四半期民間設備投資 [前期比]  -3.0%  
16:00   (独) 3月 GFK消費者信頼感調査  -15.6  
18:30   (南ア) 1月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  3.0%  
19:00   (欧) 2月 経済信頼感  91.5  
21:00   (メキシコ) 10-12月期 四半期国内総生産(GDP、確定値) [前期比]  3.1% 
21:00   (メキシコ) 10-12月期 四半期国内総生産(GDP、確定値) [前年同期比]  -4.5%  
21:00   (メキシコ) 1月 失業率  3.80%  
22:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  
22:30   (米) 10-12月期 四半期実質国内総生産(GDP、改定値) [前期比年率]  4.0%  4.3%  
22:30   (米) 10-12月期 四半期GDP個人消費・改定値 [前期比年率]  2.5%    
22:30   (米) 10-12月期 四半期コアPCE・改定値 [前期比年率]  
22:30   (米) 1月 耐久財受注 [前月比]  0.5  1.4%  
22:30   (米) 1月 耐久財受注・輸送用機器除く [前月比]  1.1%  0.6%  

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
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