【金は底堅い、1900ドルは維持か】
27日夜、ホワイトハウスと下院共和党の交渉担当者は、連邦政府の法定債務上限を実質的に引き上げることで原則合意した。

5月2、3日に開催されたFOMC議事要旨によると、インフレ高止まりのため物価目標上限に抑えるため今後も引き締め政策を緩めないとの意見で一致していたが、今後の経済指標の内容次第では6月の利上げ休止が示唆された。しかし、26日に発表されたインフレ指標の伸び率が3カ月ぶりに拡大したことで、。根強いインフレ圧力が示され、6月のFOMCでの追加利上げ観測が強まった。31日のCMEのFEDWATCHによると、6月会合で政策金利を0.25%引き上げる確率は、およそ60%。

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NY金には2つの逆風がいているものの、下値が堅いのは、FRBの利上げが続けば、年後半には景気後退に陥る可能性があるため、安全資産である金の支援要因になるからだろう。

米債券市場では、先週、3カ月短期国債利回りが10年物国債を上回る「逆イールド」が加速し、約42年ぶりの大きさとなった。米国経済後退局面に入るとの見方が増えているが、中長期的にFRB景気を下支えるために、利下げすると市場は予想しているようだ。

今週発表される米ISM製造業景況指数や雇用統計などの経済指標が強ければ、金融引き締めは長期化するとの見方が強まるだろう。しかし、米景気後退の懸念も強まることから、金相場には大きな下落要因にならず、1900ドル台を維持すると予想する。

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