【5月31日海外市況】
ny0601

*31日のニューヨーク外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らが次回の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを示唆したことで、円買い・ドル売りが強まり、1ドル=139円台前半に下落した。139円27~37銭。ニューヨーク市場では一時は140円台前半に反発した。ただ、FRBのジェファーソン理事とフィラデルフィア連邦準備銀行のハーカー総裁がそれぞれ、次回会合での利上げ見送りに傾く発言をしたところ、ドル円相場は下落した。ジェファーソン理事は31日の講演で、6月13、14両日のFOMCについて、「利上げを見送ることで、さらに多くのデータを見ることができる」と指摘した。市場では次回会合での利上げの可能性は低いとの観測が浮上し、円買いが進んだ。


*31日のニューヨーク株式相場は、米債務上限関連法案の下院採決を控え警戒感が広がり、続落した。前日終値比134.51ドル安の3万2908.27ドル。下院はこの日夜に法案を採決する予定。バイデン米大統領と野党共和党のマッカーシー下院議長は28日に債務上限の引き上げで最終合意したが、「法案が可決成立するまでは一定程度、市場の重荷になる」とみられる。この数日大幅続伸してきたエヌビディアなどハイテク銘柄に利益確定売りが広がったことも相場を押し下げた。月末でポジション調整の売りも出やすかった。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事がこの日、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを示唆したことで、引けにかけて下げ幅を縮めた。


*31日のNY金は、米長期金利の低下を背景に買われ、小幅続伸した。前日比5.00ドル(0.25%)高の1オンス=1982.10ドル。月間で0.85%安。米長期金利の低下を背景に、金利を生まない資産である金の投資妙味が高まり、金が買われた。米連邦政府の借入限度額である「債務上限」引き上げを巡り、共和党が多数を占める下院は31日にも法案を採決する見込みだが、下院での審議の難航を予想する向きも少なくなく、警戒感から安全資産として金が買われた。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事は引け後の講演で、来月13、14日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)でいったん利上げを停止する可能性を示唆したことも支援要因。

金ETF、939.56トン(変わらず)。

*NY白金は続落。前日比22.90ドル(2.24%)安の1オンス=999.00ドル。
パラジウムも続落。前日比38.50ドル(2.75%)安の1359.00ドル。


*31日のNY原油は、中国の需要先行き懸念や対ユーロでのドル上昇に伴う割高感を背景に売り込まれ、続落した。前日比1.37ドル(1.97%)安の1バレル=68.09ドル。3月下旬以来約2カ月ぶりの安値。中国国家統計局が31日公表した5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は48.8(前月49.2)と、景気の拡大・縮小を判断する節目の50を2カ月連続で下回った。指数は市場予想(49.4=ロイター通信調べ)からも下振れ。これを受けて、エネルギー消費大国である中国の需要回復に対する懸念が台頭した。一時67ドル近辺まで下落したが、あと押し目買いなどに下げ幅を一部縮小。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する「OPECプラス」の会合を6月4日に控えた持ち高調整の動きもあった。


*31日のシカゴトウモロコシは横ばい。594.00セント。天候懸念を手掛かり材料にショートカバーが誘われ、景気不安や需要を巡る先行き不透明感などを背景にした序盤の下落から値を戻した。7月きりは一時577.50セントと、1週間ぶりの安値を付けた。

*シカゴ大豆は反発。前日比3.25セント(0.25%)高の1ブッシェル=1299.75セント。一時1270.75セントと、世界最大の大豆消費国である中国の需要減速懸念を背景に2021年12月中旬以来、約1年半ぶりの安値水準まで下落したものの、その後はショートカバーが入り上向いた。


【1日】
08:50 (日) 1-3月期 四半期法人企業統計調査・ソフトウェア含む全産業設備投資額 [前年同期比] 7.7%
10:30 (豪) 1-3月期 四半期民間設備投資 [前期比] 2.2%
10:45 (中) 5月 Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI) 49.5
16:00 (トルコ) 5月 製造業購買担当者景気指数(PMI) 51.5
16:55 (独) 5月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
17:00 (欧) 5月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
17:30 (英) 5月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
18:00 (欧) 5月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比] 7.0%
18:00 (欧) 5月 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値) [前年同月比] 5.6%
18:00 (欧) 4月 失業率 6.5%
20:30 (米) 5月 チャレンジャー人員削減数 [前年比] 175.9%
21:15 (米) 5月 ADP雇用統計 [前月比] 29.6万人 15.5万人
21:30 (米) 1-3月期 四半期非農業部門労働生産性改定値 [前期比] -2.7% -2.7%
21:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
22:45 (米) 5月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
23:00 (米) 5月 ISM製造業景況指数 47.1 47.1
23:00 (米) 4月 建設支出 [前月比] 0.3% 0.2%
24:00 (メキシコ) 5月 製造業購買担当者景気指数(PMI) 51.1