【6月1日海外市況】
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*1日のNY外国為替市場では、米利上げ観測の後退を背景に円買い・ドル売前日午後5時(139円27~37銭)比51銭の円高・ドル安。31日夜に米債務上限関連法案が下院を通過したことを受けて一時は139円89銭まで上昇した。その後は米長期金利の低下を眺めて日米金利差縮小を織り込んだで、138円台半ばから後半のレンジで推移した。前日に連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事は、今月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)で「政策金利を据え置くことを決定しても、ピーク金利に達したと解釈されるべきではない」と発言。「利上げ見送りを前提としたコメント」と受け止められたことでドルが売られた。


*1日のニューヨーク株式相場は、低調な米経済統計を受けて米利上げ観測が後退する中、反発した。前日終値比153.30ドル高の3万3061.57ドル。米民間雇用サービス会社ADPの全米雇用報告では、非農業部門民間就業者数が市場予想を上回る内容。新規失業保険申請件数は悪化したものの市場予想を下回り、労働市場の堅調さが示された。これらの指標を受けて米金融政策の不透明感が広がり、取引序盤のダウは売りが先行した。だが、その後米製造業PMIが市場予想を下回り、景気減速が意識されたため、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを見送るとの見方が台頭。米債務上限問題で米国がデフォルト(債務不履行)に陥ることへの懸念が和らいだことで買い優勢に転じた。


*1日のNY金は、一部の低調な米経済指標を眺めて利上げ見送り観測が強まる中、続伸した。前日比13.40ドル(0.68%)高の1オンス=1995.50ドル。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が前日、6月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを支持する発言を行ったことを受け、米長期金利はオーバーナイトで一段と低下。ハーカー総裁は、経済指標でサプライズがなければ、6月は政策金利を据え置くことを望むと述べた。他の複数のFRB当局者も、利上げ見送りを示唆した。これを眺め、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して下落し、ドル建て金の割高感が後退した。

金ETF、938.11トン(-1.45)。

*NY白金は3日ぶり反発。前日比11.10ドル(1.11%)高の1オンス=1010.10ドル。
パラジウムも3営業日ぶりにプラス圏を回復。前日比31.70ドル(2.33%)高の1390.70ドル。


*1日のNY原油は、対ユーロでのドル下落や米債務上限問題の解決に向けた動きなどを追い風に買いが膨らみ、3営業日ぶりに反発した。前日比2.01ドル(2.95%)高の1バレル=70.10ドル。過去2日間で4ドル超下落した反動から安値拾いの買いも入りやすく、相場はほぼ一本調子で上げ、一時71ドル台に乗せた。米債務上限問題を巡る事態の進展も支援要因。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する「OPECプラス」の会合を4日に控え、現行の追加減産方針の維持か一段の削減幅拡大かで見方が分かれており、ポジションを調整する向きもあったもよう。一方、米エネルギー情報局(EIA)が1日午前に発表した週報によると、5月26日までの1週間の原油在庫は前週比450万バレル増と、市場予想(140万バレル減=ロイター通信調査)に反する大幅な在庫積み増しとなった。


*1日のシカゴトウモロコシは下落。前日比1.50セント(0.25%)安の1ブッシェル=592.50セント。市場間のスプレッド取引や需要懸念を受けて下落。一方、期先物は干天による米国産トウモロコシの減産への警戒感を背景に上昇し、まちまちとなった。


シカゴ大豆は続伸。前日比29.75セント(2.29%)高の1ブッシェル=1329.50セント。米中西部の穀倉地帯に乾燥した気候が広がるとの懸念や、月初に際し5月の急落の後を受けた安値拾いの買いが入ったことが相場を押し上げた。


【2日】
21:00 (メキシコ) 4月 失業率 2.39%
21:30 (米) 5月 非農業部門雇用者数変化 [前月比] 25.3万人 18.0万人
21:30 (米) 5月 失業率 3.4% 3.5%
21:30 (米) 5月 平均時給 [前月比] 0.5% 0.3%
21:30 (米) 5月 平均時給 [前年同月比] 4.4%