テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2014年11月

【11月28日 国内市況終値】
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*金は3日続落。NY金時間外は下落したが、為替がドル高・円安で推移したため、下げ幅は小さかった。白金も、NY時間外安を受けて続落。NY金時間外相場は、原油価格の急落や為替のドル高・ユーロ安を背景に売られている。27日に開催された石油輸出国機構(OPEC)総会では減産が見送られ、原油価格は大幅急落。インフレ懸念が後退し、インフレヘッジとして買われる金は売られた。また減産見送りから、外為市場ではドルが資源国通貨に対して買われて上伸し、ドル建て金に割高感が強まった。金市場では、30日に実施されるスイス中銀による金準備売却禁止法案の是非を問う国民投票の可否が注目されている。仮に成立されれば、スイス中銀は金準備比率を20%まで引き上げることになり、金価格の上昇が見込まれる。

*中東産原油は3日連続で大幅下落。石油輸出国機構(OPEC)の減産見送りを背景に海外市場が急落したため、暴落となった。石油製品も中東産原油安に追随し、大幅続落。東京ガソリン2015年1月当限は、6万5130円の安値を付け、2012年12月7日(6万4870円)以来約2年ぶりの水準に沈んでいる。当限の急落を受けて、他の5限月の下落幅も拡大した。灯油も今冬の暖冬観測も加わってガソリン以上に下落している。今冬に必要な在庫はすでに蓄えられているという。気象庁が25日発表した3カ月予報では、12月から15年2月までの平均気温は東・西日本と沖縄・奄美で高く、暖冬の可能性があるとの見通しが示された。

*ゴムは期先が小幅高。原油や石油製品の急落に連れて197.5円まで下押したが、上海相場の堅調な動きを受けて引けでは200円を回復した。12月1日に発表される11月のHSBC中国製造業購買担当者景況指数(PMI)については、大幅な改善が見込みにくいため、買い要因にはならない可能性がある。合成ゴムの原料となる原油が大幅下落していることも押し下げ要因になりそうだ。

*トウモロコシは小幅続落。時間外取引がないため週末を控えて整理売りが出た。一般大豆はまちまち。

*東京外国為替市場のドル円相場は、118円台前半で堅調に推移した。朝方はOPEC総会の減産見送りを受けた資源国通貨売り・ドル買いが続いたほか、輸入企業の買いも加わり、118円台に乗せた。午後は、日経平均株価が一段高となったことで118円30銭台に続伸した。原油安による物価下押し圧力を受けて日銀がさらなる緩和強化を迫られるとの見方も出て、円は下落基調が続くとの見方が強い。

*日経平均株価は円安を受けて上昇。10月の鉱工業生産など国内経済指標が市場の予想に比べ良かったことから、景気回復への期待感が広がった。さらに、石油輸出国機構(OPEC)が、生産目標の据え置きを決定したことも、燃料価格低下で恩恵を受ける企業の株が買われ、日経平均株価を押し上げた。

*東京金1時間足
18本、36本、54本の3本の移動平均線を下回った状態が続いている。MACDもデッドクロスして下落し、ゼロラインを下回っている。下落基調に転じた可能性があるが、下値の堅い展開が続いている。4450~4567円のレンジ内で推移している。4450円を下回れば、4400円のサポートラインが試される展開になるだろう。
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情報提供:(株)インベステック
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【東京白金テクニカル分析】

東京白金日足は、4530円の上値抵抗線をブレイクしたことで、10月6日の年初来安値4225円とその後の安値である17日の4250円での安値によるダブルボトムが形成されて底入れとなった。

年初来高値4994円(7月3日)と年初来安値4225円(10月6日)にフィボナッチリトレースメントを当てはめると、安値から0.38倍戻し=4517円、0.5倍(半値)戻し=4610円、0.62倍戻し=4702円となるが、25日には高値4709円をつけ一時的に0.62倍戻しを上抜いたが、100日移動平均線の抵抗に遭遇して押し返され、結果的に0.62倍押しラインを回復することはできなかった。その後は調整安場面に入ったものの、0.5倍押しラインにサポートされて、レンジ内(4610~4702円)で保ち合いとなっている。

0.5倍押しラインの下には一目均衡表の転換線があり、0.38倍押しラインの前後には雲と基準線、それに50日移動平均線があるため、4550円前後は強力なサポートゾーンとして機能するだろう。

MACDはゴールデンクロスして上昇し、ゼロラインを越えている。

短期的には0.62倍戻しラインと100日移動平均線が重なっている4700円が強力な上値抵抗線になっており、これを終値ベースでブレイクできるかどうかがポイントだろう。

仮にブレイクできれば、ダブルボトムで形成されたレンジ(4225~4530円)を上抜けていることから、このレンジ幅を上方に伸ばして、4530-4225+4530=4835円が上値目標値として算定される。

*東京白金日足
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【東京金テクニカル分析】
東京金は短期的に調整安となりそうだ。

4時間足で、上ヒゲと下ヒゲに注目すると、4441~4567円のレンジが形成されているが、一目均衡表を見ると、4500円台にある転換線と基準線を共に下回っている。遅行線も実体とデッドクロスし、MACDもデッドクロスして下落しているため、上昇のモメンタムは低下している。RSI(14本)は45.8%で50%を割り込んで地合いは弱まって、なおかつまだ下値余地は残っている。短期的な上昇基調にヒビが入りつつあるため、目先はレンジの下限である4440円台を目指す可能性がある。

一方、サポートゾーンとして機能する可能性が高い厚い雲の上には50本移動平均線(4468円)、雲の下には100本移動平均線(4361円)があるため、レンジの下限を下回った場合、4360円台まで下値を見ておきたい。

*東京金4時間日足
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11月28日(金)
【11月27日の海外相場および市況】
*米国市場は感謝祭で休場。
*北海ブレント原油=72.58ドル(-5.17)

*27日、中東、アフリカ、南米の産油国12カ国で構成する石油輸出国機構(OPEC)は、ウィーン本部で総会を開き、生産目標の据え置きを決定した。原油価格は大幅下落しているが、OPEC最大の産油国サウジアラビアが減産に同意せず、生産目標は現行の日量3000万バレルで維持された。ベネズエラなど一部加盟国が主張していた減産は見送られた。原油市場は北米でのシェールオイルの生産拡大や、カダフィ政権崩壊後混乱していたリビアでの原油生産の回復などを背景に供給が過剰となる一方、世界的な景気停滞で需要は伸び悩んでいる。そのため、OPECは価格を維持するための減産は見送り、生産目標の確保を決定した。

*NY市場は感謝祭で休場だが、OPEC減産見送りを受けて、時間外取引では、WTIが急落し一時67.75ドルと2010年5月以来、4年半ぶりの安値を付けた。北海ブレントも一時71.25ドルに急落し、2010年7月上旬以来、約4年5カ月ぶりの安値をつけた。

【本日の主な経済指標およびイベント】
08:30 (日) 10月全国消費者物価指数 [前年比] +3.2% +3.0% +2.9%
      (日) 10月全国消費者物価指数 [前年比:除生鮮] +3.0% +2.9% +2.9%
08:30 (日) 10月失業率 3.6% 3.6% 3.5%
08:50 (日) 10月鉱工業生産・速報 [前月比] +2.9% -0.6%
      (日) 10月鉱工業生産・速報 [前年比] +0.8% -1.7%
16:00 (独) 10月小売売上高指数 [前月比] -3.2%(-2.8%) +1.5%
     (独) 10月小売売上高指数 [前年比] +2.3% +1.7%
19:00 (ユーロ圏) 11月消費者物価指数・速報 [前年比] +0.4% +0.3%
19:00 (ユーロ圏) 10月失業率 11.5% 11.5%
21:00 (南ア) 10月貿易収支 -29億ZAR -63億ZAR
22:30 (加) 第3四半期GDP [前期比年率] +3.1%(+3.6%) +2.1%
22:30 (加) 9月GDP [前月比] -0.1% +0.4% 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

【11月27日 国内市況終値】
*金は続落。NY金時間外相場の下落や円高の進行につれて売りが膨らんだ。ただ、引け間際ではNY金時間外相場が値を戻したことから、やや下げ幅を縮小して終えた。白金は反落。NY白金相場の上昇を眺めた買いに高寄りしたが、その後はNY白金時間外相場の軟化や為替の円高を受けて値を沈めた。昨夜公表された米週間失業保険申請件数や10月の米個人消費は、市場予想を下回る内容だった。一方、米株式市場は年末商戦への期待感からダウが史上最高値を更新し、金には強弱混じる状況だった。目先は、30日のスイス金準備売却禁止法案の国民投票が材料となる。

*中東産原油、石油製品はWTI時間外取引の大幅安と為替の円高を受けて大幅安。WTI原油は、現在取引が行われている時間外で一時72.87ドルと節目の73ドルを割り込んだ。これは2010年9月21日の72.81ドル以来約4年2カ月ぶりの安値水準。石油輸出国機構(OPEC)定例総会が日本時間27日午後6時に開催される。ロイター通信によると、サウジアラビアを中心とするOPEC加盟のペルシャ湾岸4カ国は、総会での協調減産を提案しないことで一致した。このため、市場では、OPECが減産で合意する可能性は限りなく小さくなったとの見方が広がっている。

*ゴムは続落。原油安や円高・ドル安進行が弱材料となり、下げ幅が拡大した。先限は199円30銭まで値を下げたが、終値は200円を維持した。26日には中国政府が2015年の国内総生産(GDP)成長目標を14年の7.5%から7.0~7.2%に引き下げるとの観測が報じられたが、上海ゴム相場への影響は小さかったようだ。市場は12月1日に発表される中国の11月の製造業購買担当者景況指数(PMI)待ちの状況。

*トウモロコシは小反落。シカゴ時間外相場が感謝祭で入電がなかったものの、円高・ドル安の進行を反映して整理売りが優勢となった。一般大豆はまちまち。シカゴ穀物相場は、大豆ミール相場が大幅続伸したことを反映して堅調に推移している。米中西部の東部地域で大豆ミールの需給逼迫感が強まっているため。大豆の収穫がほぼ終了し、今後、ミールの需給が緩むとの見方から、上昇は一服していたが、20日以降、反発に転じている。今シーズンの米穀物は豊作だったものの、中西部の東部地域では大豆の収穫遅れの影響で、大豆ミールが不足し、相場は急騰、トウモロコシや大豆も連れ高となっている。11月中旬からは大規模な寒波による荷動き停滞懸念も強材料になっている。

*東京外国為替市場のドル円相場は、米市場の休場を控え調整的な売りが優勢となり、117円台前半で軟調に推移している。今夜の米国市場が感謝祭で休場となるため、調整的なドル売り・円買いが出やすいようだ。

*日経平均株価は、円安の一服感を背景に利益確定売りが広がり、続落した。

*東京金1時間足
18本、36本、54本の3本の移動平均線を下回った。MACDもデッドクロスして下落し、ゼロラインを下回った。下落基調に転じた可能性があるが、4450円のサポートラインが維持されるなら、レンジ内で推移することになる。4450円を下回れば、4400円のサポートラインが試される展開になるだろう。
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情報提供:(株)インベステック
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【英国経済指標】

英政府統計局(ONS)が26日発表した第3四半期の国内総生産(GDP )改定値は前期比0.7%増と、速報値と一致。前年同期比では3%増で、これも速報値と変わらずだった。7-9月(第3四半期)は7四半期連続のプラス成長となった。なお、4-6月GDPは前期比0.9%増だった。

個人消費は0.8%増と、2010年4-6月(第2四半期)以降で最大となった。一方、企業の設備投資は約1年ぶりに落ち込んで0.7%減、輸出は0.4%減少した。

輸出と設備投資は減ったものの、個人消費 が約4年ぶりの大きく伸びた事がGDPに寄与した。

ユーロ圏経済が低迷する状況ながら、英国経済は内需に依存して好調な状況がうかがえる。

イングランド銀行(英中央銀行)は政策金利を来年半ばまで過去最低に維持すると予想されている。

好調な個人消費を受けて、ポンド円は184円後半から186円前半へと上昇した。しかし、27日には、反落に転じている。

ポンド円の1時間足を見ると、186円超えはこれで3度目となっているが、下値は184円でサポートされており、おおよそ184~186円のレンジが形成されている。

一目均衡表を当てはめると、雲がサポートゾーンとして機能しており、上昇基調が崩れた状況にはない。MACDはデッドクロスして下落しているものの、依然としてゼロラインを上回っているので、上昇基調は崩れていない。RSI(14日)は43.6%にあり、押し目完了が近い可能性がある。

仮に、上昇に転じてレンジの上限を明確に上抜いて来ると、レンジ幅186-184=2円をレンジの上限に上乗せして、186+2=188円が上値目標値として算定される。

逆に、雲を割り込んで、下落に転じて184円を下回れば、トリプルトップが完成され、レンジ幅186-184=2円をレンジの下限から下に伸ばして、184-2=182円が下値の目安になるだろう。

*ポンド円1時間足
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【ドル円テクニカル分析】
昨日のドル円相場の分析では、1時間チャートで144本移動平均線を割り込んだので、下落の可能性(円高への進行)が高まるとした。ただ、小さい長方形(紫)や大きい長方形(緑)の中で推移しているため、まだレンジの中にあり、上昇基調が崩れたわけではないが注意したい、とした。

しかし、昨夜のNY市場では冴えない米経済指標を受けてドル売り・円買いが進み、ドル円は小さい長方形の下限を下回った。加えて、雲のねじれの時間帯とほぼ一致していたため、基調転換の可能性も高い。

小さい長方形(紫)は、上限118.595円、下限117.68円で構成されるが、下限を割り込んだ事で、レンジ幅の118.595-117.68=0.915円をレンジの下限から伸ばして、117.68-0.915=116.765円が次の安値として算定される。

ただし、大きい長方形(緑)の下限でサポートされて下げ止まる可能性はある。しかし、仮に大きい長方形(緑)の下限を下回ると、こちらは、上限118.995円、下限117.345円で構成されるため、レンジ幅は118.995-117.345=1.655円となり、これをレンジの下限から伸ばして117.345-1.65=115.695円が算定されるだろう。

117.345円を割り込んだ時は、下落基調に転換する可能性が高まるだろう。市場ではドル高・円安を当然視する見方が多いため、注意しておきたい。

*ドル円1時間足

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【東京トウモロコシテクニカル分析】
東京トウモロコシは押し目を確認したようだ。

年初来高値2万8490円(4月30日)と年初来安値2万2680円(10月3日)にフィボナッチリトレースメントを当てはめると、高値から0.38倍押し=2万6280円、0.5倍(半値)押し=2万5590円、0.62倍押し=2万4890円となり、20日には0.5倍押しラインを割り込んだ。

しかし、翌日には反発に転じ、0.5倍押しラインを上回って推移している。現在は、200日移動平均線(2万5790円)と転換線(2万5930円)を上回っており、17日の高値2万6560円からの調整安は終了したと見ていいだろう。

一目均衡表でも、再び”三役好転”状態になった。
三役好転(一目均衡表では、「買いシグナル」となる)とは、①.ろうそく足が雲を上回っている、②.転換線が基準線を上回っている、③.遅行線が実体を上回っている、状態を指す。

また、50日移動平均線と100日移動平均線がゴールデンクロスを示現しつつあり、長期的な上昇の条件が加わる。MACDが再びゴールデンクロスとなれば、新たな上昇相場再開のシグナルとなるだろう。

短期的には前回の高値2万6560円を目指す展開になるだろうが、より長期的に見るならば、N型パターンを当てはめると、2万6560円(11月17日高値)-2万2680円(10月3日安値)+2万5300円(11月20日安値)=2万9180円が算定される。

N型計算に関してはコチラ
⇒ http://www.ntaa.or.jp/technical/counting/count_ichimoku

達成時期としては、10月3日から11月17日または11月20日までの日柄が対等に延長されると想定すると、2015年1月~2月になると予想される。

以上は強気の見方だが、相場が2万5300円を下回った場合、下落相場に転換したと判断した方がいいだろう。


*東京トウモロコシ日足

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11月27日(木)
【11月26日の海外相場および市況】
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*NY金は、感謝祭を翌日に控えて、1200ドルを下回る小幅なレンジで推移した。米労働省が発表した22日までの1週間の新規失業保険申請件数は31万3000件と、前週比2万1000件増加し市場予想の28万8000件を大きく上回った。10月の耐久財受注額は前月比0.4%増と、0.6%減との予想に反して増加。同月の新築一戸建て住宅販売件数は、前月比0.7%増の45万8000戸と、予想の47万2000戸に届かなかった。

*30日に行われるスイスの国民投票では、金準備増強に支持が集まるとの観測が高まっている。国民投票はスイス国立銀行(中銀)の金準備売却を禁止し、少なくとも資産の20%を金で保有することを義務付けることが狙い。現時点で金の占める割合は8%。

*米欧石油先物相場では、北海ブレント、WTIがともに続落。米エネルギー情報局(EIA)の週報では、原油在庫が前週比190万バレル増となり、積み増し幅は市場予想(46万7000バレル)を大きく上回った。OPEC代表団筋は、OPECのペルシャ湾岸諸国はOPEC総会で、減産を提案しないことで一致したと明らかにした。

*26日のロイター通信によると、サウジアラビアを中心とするペルシャ湾岸4カ国は27日の石油輸出国機構(OPEC)総会で協調減産を提案しないことで一致した。サウジのヌアイミ石油相は、4カ国は「減産不支持で合意に達した」と明言。他の複数のOPEC筋も、OPEC加盟国が総会で協調減産を決める可能性はほとんどないとの見方を示した。4カ国会談後、ロシア石油大手ロスネフチのセチン最高経営責任者(CEO)が声明を発表し、石油市場の需給に重大な不均衡はなく、「現行の価格水準は危機的ではない」との認識を明らかにした。

*コーンは、国内現物市場の強さや、小麦相場高に支えられて上昇。米農務省が28日に発表する週間輸出成約高報告について、60万~80万トンが予想されているが、前週の成約高は90万8689トンだった。大豆は、南米産地の天候が良好なことに圧迫されて下落。

*NY外国為替市場のドル円相場は、低調な米経済指標の発表を受けて軟調に推移した。朝方発表が相次いだ経済指標は、さえない内容が目立った。週間新規失業保険申請件数が予想外に増加したほか、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財受注が2カ月連続のマイナス。個人消費と新築住宅販売は前月から増加したものの市場予想に届かず、シカゴ地区の企業景況感、ミシガン大学調査の消費者景況感もそれぞれ悪化した。米景気の先行きに対する強気な見方が後退し、ドル売り・円買いが強まった。

*NYダウは、27日の感謝祭以降に本格化する米年末商戦への期待感を背景に、24日に付けた史上最高値を更新して終了した。朝方発表された新規失業保険申請件数やシカゴ地域の景況指数、ミシガン大消費者景況感指数(確報値)はいずれも市場予想を下回ったものの、今年の年末商戦は、ガソリン価格の下落や株価上昇による資産効果によって押し上げられるとの期待感が相場を支えした。

【本日の主な経済指標およびイベント】
NY休場(感謝祭)
17:55 (独) 11月失業者数 -2.2万人 -0.1万人
17:55 (独) 11月失業率 6.7% 6.7%
18:30 (南ア) 10月生産者物価指数 [前年比] +6.9% +6.6% 
22:00 (独) 11月消費者物価指数・速報 [前月比] -0.3% 0.0% 
      (独) 11月消費者物価指数・速報 [前年比] +0.8% +0.6%
30:45 (NZ) 10月住宅建設許可 [前月比] -12.2% 

*数値は順に、前回、予想。

【ドル円テクニカル分析】
ドル円の1時間チャートを見ると、上昇相場に変化が出てきたようだ。

まず一目均衡表では、ろうそく足が雲を下回り、転換線が基準線を下回って共に雲を下回っている。遅行線は雲を割り込んで、”三役逆転”状態になった。短期的には下落基調が強まる可能性があるだろう。

また、今回の上昇相場ではサポートラインになっていた144本移動平均線を割り込んできた。転換線とこの144本線がデッドクロスし、下落への条件がまた一つ増えた。MACDはすでにゼロラインを割り込んで下落している。

ただ、チャートの小さい長方形や大きい長方形の中にあるように、まだレンジの中に収まっているため、、上昇基調が転換したとは言い難い。上値を取りに行く状況ではなくなり、戻り売り圧力が強まってきているというべきだろう。

これがレンジの下限を割り込んで行くと、下値試しの展開になると予想する。大きい長方形の下限である117.345円を割り込んだ時は、下落基調に転換する可能性が高まるだろう。

*ドル円1時間足

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