1月27日(火)
【1月26日の海外相場および市況】
*週明け26日のNY金は、ギリシャ総選挙の終了による利食い売りやドル高を受けて続落した。RSI(14日)=64.9%。25日に開票されたギリシャの総選挙では、緊縮財政の撤回を掲げる最大野党・急進左派連合(SYRIZA)が勝利した。当初はユーロ圏の先行きが懸念されたことから、市場にリスク回避姿勢が広がり、安全資産としての金が買われた。しかし、結果は事前に織り込まれていたことから次第に利食い売りが強まった。また、為替市場でドル高・ユーロ安が進行し、ドル建て金に割高感が生じたことも相場を圧迫した。
*白金は金に連れて続落。終値は10日移動平均線を下回った。RSI(14日)=54.5%
*週明け26日のNY(WTI)の原油は、米北東部の暴風雪予報やドル高など強弱材料が入り混じったが、結局3営業日続落した。RSI(14日)=32.8%。米気象庁は25日、米北東部で26~28日にかけ強い風雪を伴う悪天候が予想されると発表。NY市とその周辺では観測史上最大級の暴風雪に見舞われる可能性があるとの警報を出した。これを受け、ヒーティングオイルの需要が拡大するとの思惑から原油は連れ高となった。また、石油輸出国機構(OPEC)のバドリ事務局長が、原油相場が底入れした可能性があり、近いうちに上伸に転じるとの見解を示したことも支援材料となった。ただ、為替市場では、ドル高・ユーロ安が強まり、ドル建て原油相場に割高感が強まって圧迫された。北海ブレントも反落。
*コーンは反落。ファンドの売りや小麦の急落に圧迫された。ユーロ安・ドル高の進行が、輸出市場における米国産の競争力低下につながり小麦が急落し、コーンも連れ安となった。ただ、米農務省が発表した最新の週間輸出検証高が88万6825トンと市場予想を上回ったことで、下値は限定的だった。RSI(14日)=42.9%。
*大豆は大豆ミールにつれ高となり3営業日ぶりに反発。米農務省によると、米国産大豆の最新の週間輸出検証高は152万2000トンと、市場予想の130万~147万5000トンを上回った。RSI(14日)=39.3%
*週明け26日のNY外国為替市場のドル円相場は、ギリシャ総選挙の投票結果を受けて上昇した。ただ、今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)と2014年第4四半期の米実質GDP(国内総生産)発表を控えているため、様子見姿勢が強まった。
*週明け26日のNY株式相場は、ギリシャ総選挙の結果の影響は限定的との見方から小幅反発。25日に行われたギリシャの総選挙では、緊縮財政に反対する最大野党の急進左派連合(SYRIZA)が勝利。これを受け、同国のユーロ圏離脱や経済停滞などへの警戒感から26日のギリシャ市場では株価が下落した。米株市場も下げが先行したが、欧州中央銀行(ECB)による量的緩和策の導入により、選挙結果が欧州や世界の経済に与える影響は限られるとの見方から徐々に買い戻された。市場では、ECBの国債買い入れにより、経済に大きな混乱は起きないとの見方が強まった。
【本日以降の主な経済指標およびイベント】
18:30 (英) 第4四半期GDP・速報値 [前期比] +0.7% +0.6%
(英) 第4四半期GDP・速報値 [前年比] +2.6% +2.8%
22:30 (米) 12月耐久財受注 [前月比] -0.7%(-0.9%) +0.4%
(米) 12月耐久財受注 [前月比:除輸送用機器] -0.4%(-0.7%) +0.6%
23:00 (米) 11月S&P/ケース・シラー住宅価格指数 [前年比] +4.50% +4.32%
24:00 (米) 12月新築住宅販売件数 43.8万件 45.0万件
24:00 (米) 1月消費者信頼感指数 92.6 95.5
24:00 (米) 1月リッチモンド連銀製造業指数 7 5
*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。