テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2015年05月

5月22日(金)
【5月21日の海外相場および市況】
ny0520

*21日のNY金は小反落。メモリアルデー(戦没者追悼の日)に伴う連休を控え、売りが優勢となった。ただ、前日に発表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で少なくとも6月に連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切ることはないとの見方も強まり、下値は限定的だった。RSI(14日)=51.0%。白金は反落。RSI(14日)=50.4%。

*21日のNY原油は続伸。米エネルギー情報局(EIA)週報で、戦略備蓄を除く原油在庫が3週連続で減少したほか、受け渡し拠点オクラホマ州クッシングでも4週連続の在庫取り崩しとなったことを受けて買いが入った。米国の利上げ開始時期が後ずれするとの見方が広がったことに加え、欧州中央銀行(ECB)による国債買い増しによる緩和的な政策がエネルギー需要を下支えするとの期待も支援材料となった。RSI(14日)=60.5%。北海ブレント原油は、イラクでの戦闘が中東産原油の供給に懸念をもたらすとの思惑から大幅反発となった。イラクでは過激派組織「イスラム国」の攻勢により西部アンバル州の州都ラマディが陥落し、イラク治安部隊にとって大きな痛手となった。

*21日のシカゴトウモロコシは、小麦高や輸出統計を好感して反発。ただ、産地の天候は順調で、今後は気温上昇が予想され、土壌湿度が潤沢なため、生育が促進される見込み。RSI(14日)=47.0%。シカゴ大豆は3日続落。南米産の豊作に圧迫された。ブラジルの2014~15年度産収穫予想が9610万トンと、これまでの9580万トンから引き上げられた。また、アルゼンチン政府は収穫予想を6000万トンと、100万トン上方修正した。RSI(14日)=33.2%。

*21日のNY外国為替市場のドル円相場は、121円台前半で保ち合い。最新週の米新規失業保険申請件数は前週比1万件増の27万4000件と、市場予想の27万1000件をわずかに上回った。ただ、4週間平均では2000年4月以来の低水準になることから、ドル買いが優勢になった。4月の米中古住宅販売件数は増加との予想に反し、前月比3.3%減少。3月分は上方修正された。フィラデルフィア連銀が発表した5月の地区製造業景況指数は前月から低下し、予想値も下回った。一方、コンファレンスボード発表の4月の景気先行指数は0.7%上昇と予想を上回った。一時円買いが強まる場面もったが、結局、ドル高の流れは変わらなかった。

*21日のNYダウは、ほぼ横ばい。最新週の米新規失業保険申請は、前週から1万件増の27万4000件と市場予想より悪かった。4月の米景気先行指標総合指数は市場予想を上回ったが、フィラデルフィア連銀地区の製造業景況指数と米中古住宅販売は下回り、まちまちの内容だったことで、押し目買いよりは利益確定売りが優勢となった。ただ、米国債利回りの低下が好感され、最高値圏の1万8300ドル近辺で推移した。


【本日の主な経済指標およびイベント】
未定 (日) 日銀金融政策決定会合
15:00 (独) 第1四半期GDP・確報 [前期比] +0.3% +0.3%
   (独) 第1四半期GDP・確報 [前年比] +1.0% +1.0%
15:00 (独) 第1四半期個人消費 [前期比] +0.8% +0.6% 
17:00 (独) 5月IFO景況指数 108.6 108.3 
21:30 (米) 4月消費者物価指数 [前月比] +0.2% +0.1% 
   (米) 4月消費者物価指数 [コア:前月比] +0.2% +0.2% 
   (米) 4月消費者物価指数 [前年比] -0.1% -0.2% 
   (米) 4月消費者物価指数 [コア:前年比] +1.8% +1.7% 

第14回 『おしえて陳さん』 
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【5月21日 国内市況と終値】
tk0521

*金は3日ぶりの反発。昨夜のNY金が堅調に推移し、為替も円安基調で推移したため買いが優勢となった。RSI(14日)=61.6%。白金も円安を受けて3日ぶりの反発。RSI(14日)=58.3%。注目された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、6月の利上げが観測が大きく後退したとされているが、NY金時間外の反応は小さかった。年内に利上げへ動くとの見方に変わりはないため、上値は重いようだ。21日は、4月景気先行指数や4月中古住宅販売、22日には4月消費者物価指数、イエレンFRB議長の講演が予定されている。

*中東産原油は3日ぶり反発。欧米の原油が米国の在庫減少などを背景に上昇した地合いを引き継ぎ、買いが優勢となった。RSI(14日)=55.5%。石油製品も中東産原油高に追随して高い。ガソリンのRSI(14日)=54.9%。灯油のRSI(14日)=55.9%。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計によれば、原油在庫は前週比270万バレル減で、市場予想(100万バレル)以上の取り崩しとなった。原油受け渡し拠点のクッシングの在庫は24万1000バレル減。前回発表で大幅低下した製油所稼働率は92.4%に改善した。ただ、前日発表された米石油協会(API)の原油在庫が5200万バレルの大幅減少を記録していたこともあり、市場ではEIAの在庫減少幅が少なかったことが意識され、さほどの強材料にはならなかった。原油生産は日量926万2000バレルと前回(日量937万4000バレル)より減少したものの、前年同期(同843万4000バレル)を大きく上回ったことも嫌気されているようだ。

*ゴムは、中東産原油高を受けて反発。RSI(14日)=53.8%。5月のHSBC中国製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は49.1と予想の49.3を下回った。景気判断の境目となる50を3カ月連続で割り込んだことで、ゴム相場の上値も抑えられたようだ。

*トウモロコシは小幅高。RSI(14日)=45.9%。一般大豆も堅調。RSI(14日)=43.1%。昨夜のシカゴコーンは、米中西部で作付けが大きく進んだ後、降雨があり、作物の生育に理想的な状態になっていることが売り要因となった。

*東京外国為替市場のドル円相場は、121円台前半で保ち合いが続いた。日経平均株価が続伸するに連れて、リスクオン状態となってドル買い・円売りが強まったが、株価が大引けにかけて一時反落すると徐々に上値が重くなった。また、このところドル円を左右したユーロドルが落ち着いた動きになっており、ドル円の値動きも限定的になったようだ。

*日経平均株価は小幅続伸。為替が121円台で円安基調を維持したことから、円安を受けて今期の増益幅が拡大するとの見方から買われたが、利益確定売りも出て一時マイナスになる場面もあった。結局、引けは小幅ながらプラスサイドで引けた。


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5月21日(木)
【5月20日の海外相場および市況】
ny0520

*20日のNY金は小幅反発。RSI(14日)=52.9%。前日の大幅安を受けて買戻しが先行した。ただ、引け後に、4月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表を控えて様子見ムードが強く、上げ幅は限定的だった。
白金は反発。RSI(14日)=51.8%。引け後に公表された4月のFOMC議事要旨では、早期利上げを可能にする良好な指標が集まらないとの見方が優勢だった。6月の利上げは時期尚早との見方が示されたことで、NY金時間外は小幅続伸し、1209.7ドル前後で推移している。

*20日のNY原油は、6営業日ぶりに反発。RSI(14日)=51.9%。米エネルギー情報局(EIA)よると、前週までの国内原油在庫は前週比270万バレル減と、予想を大きく上回る取り崩しとなり、ガソリンも小幅増との予想に反し280万バレルの大幅減となった。イエメンで、空爆再開後の緊張が続いていることも強材料視された。米国防総省によると、イランの貨物船がイエメン沖を航行、イスラム教系武装組織「フーシ派」への武器供給の可能性があるため注視しているとの声明を発表した。産油地域の地政学的リスクに対する警戒感が強まっているという。北海ブレント原油も地政学的リスクを受けて反発。

*20日のシカゴトウモロコシは、産地の好天を受けて続落し、1週間ぶりの安値を付けた。RSI(14日)=40.4%。米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計でエタノールの生産が急増し供給が拡大したことを受け、エタノール先物が急落したことも弱材料。シカゴ大豆は続落。米中西部の好天から作付けが進展している。RSI(14日)=34.4%。

*20日のNY外国為替市場のドル円相場は、121円台前半に上昇した。NY市場の早い時間に121円台に浮上。連邦準備制度理事会(FRB)が4月末に開催したFOMCの議事要旨を公表すると、一時121円49銭と約2カ月ぶりの高値を付けたが、直後に121円割れまで急落するという荒れた展開になった。議事要旨では、6月利上げに慎重な意見が目立ったが、利上げ準備は徐々に進んでいるとの見方から、結局、121円台前半に引き戻した。ユーロは、国債買い取り増し観測を背景とした弱地合いが継続した。

*20日のNYダウは反落。4営業日連続で上昇した後の利益確定売りに押された。4月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、連邦準備制度理事会(FRB)当局者の多くが6月の利上げに慎重な姿勢だったことが判明し、利上げ時期が早くても今年後半にずれ込むとの見方から、買いが先行した。しかし、高値警戒感から、利益確定売りが出てマイナス圏に転じた。

【本日の主な経済指標およびイベント】
10:45 (中) 5月HSBCマークイット製造業PMI・速報 48.9 49.3
16:30 (独) 5月PMI製造業・速報 52.1 52.0 
16:30 (独) 5月PMIサービス業・速報 54.0 53.9
17:00 (EU) 5月PMI製造業・速報 52.0 51.8
17:00 (EU) 5月PMIサービス業・速報 54.1 53.9
17:30 (英) 4月小売売上高指数 [前月比] +0.2% +0.2%
   (英) 4月小売売上高指数 [前年比] +5.0% +3.7% 
21:30 (米) 週次新規失業保険申請件数 26.4万件 27.0万件
23:00 (米) 5月フィラデルフィア連銀景況指数 7.5 8.0 
23:00 (米) 4月中古住宅販売件数 519万件 523万件
23:00 (EU) 5月消費者信頼感・速報 -4.6 -4.8 
未定 (南ア) SARB政策金利発表 5.75%

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【5月20日 国内市況と終値】
tk0520

*金は続落。19日のNY金が、ドル高を受けて下落したことから売りが優勢となった。NY金時間外が続落したため、下げ幅が拡大した。RSI(14日)=58.9%。白金はNY安を受けて下落。RSI(14日)=56.3%。20日に連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えて、金市場は様子見姿勢が強まっている。1~3月の米景気の弱さは寒波などの影響による一時的なものとされていたが、4月以降の経済指標に関しても低調なものが多く、利上げ実施は年後半もしくは来年との見方も出始めていた。しかし、今回の住宅着工件数が非常に好調な結果だったため、FOMC議事要旨で利上げを示唆する文言が見られるかどうか注目される。

*中東産原油は続落。19日のNY原油が、ドル高や需給緩和観測を背景に3週間ぶりの安値で引けたことから、売りが優勢となった。RSI(14日)=51.7%。石油製品も原油安を受けて続落。ガソリンのRSI(14日)=51.6%。灯油のRSI(14日)=53.2%。API統計によれば、原油在庫は前週比520万バレル減で、市場予想の100万バレル減以上の取り崩しとなった。また、原油受け渡し拠点のクッシングの在庫は21万7000バレル減だった。19日の海外原油市場では、米金融大手ゴールドマン・サックスがリポートで、「WTIは10月までに、供給過剰観測を背景に今年の安値の45ドル近辺まで下落する恐れがある」との見通しを示したことが材料視された。

*ゴムは、上海ゴム相場の大幅続落や原油安を受けて大幅続落し、3週間ぶりの安値で引けた。RSI(14日)=51.0%。チャート的にも上昇相場の悪化となり、テクニカル的に売られやすくなった。

*トウモロコシは反落。19日のシカゴトウモロコシ相場が利食い売りに反落したことを受け、整理売りが先行した。RSI(14日)=45.5%。一般大豆は米中西部の作付け進展を背景とした売りが出て軟化した。RSI(14日)=41.7%。昨日のシカゴ大豆は、18日発表されたクロップ・ブログレスで、主要18州の作付け進展率が45%(平年は36%)と前週の31%から大きく進んだことが弱材料視され、新穀11月限が大きく下落した。

*東京外国為替市場のドル円相場は、121円台に上昇した。1~3月期のGDPが0.6%と予想の0.4%より強く、日経平均株価が堅調に始まったことで実需筋の買いが入った。ただ、明日はFOMC議事要旨、週末に日銀決定会合が控えているため、上値が重くなる可能性もありそうだ。

*日経平均株価は続伸。日経平均株価、TOPIXともに年初来高値を更新した。米国の住宅指標が改善した上、日本の1~3月期実質GDP(国内総生産)速報値が0.6%と市場予想の0.4%を大きく上回り、強気買いが入った。

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5月20日(水)
【5月19日の海外相場および市況】
ny0519

*19日のNY金は、6日ぶりに反落した。前日、3カ月ぶりの高値で終えたことで利益確定売りが先行した。欧州中央銀行(ECB)のクーレ専任理事が当面の国債買い取り増額に言及し、為替市場でユーロ売り・ドル買いが進行したことも、ドル建て金に割高感が生じることになった。4月の米住宅着工件数が7年5カ月ぶりの高水準を回復、着工許可件数とともに市場予想を大きく上回ったことを受け、NYダウがプラス圏に切り返したため、売りが加速した。RSI(14日)=52.2%。白金は6営業日ぶりに反落。RSI(14日)=50.1%

*19日のNY原油は、5日続落した。4月の米住宅着工件数が予想を上回ったことを受けて、ドル高・ユーロ安が進行。ドル建て原油に割高感が強まり、売りが強まった。3月のサウジアラビアの原油輸出が約10年ぶりの高水準に達したと伝わった。石油輸出国機構(OPEC)が引き続き減産に対して消極的な姿勢を示していることも弱材料視されている。RSI(14日)=51.4%。北海ブレント原油も大幅安となった。

*今朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油在庫が市場予想平均の100万バレル減に対して520万バレル減となり、クッシング原油在庫は21.7万バレル減となった。NY原油時間外は0.38ドル高の58.37ドル前後で推移している。

*19日のシカゴトウモロコシは、利食い売りに反落。米中西部では来週温暖な天候になることが見込まれ、農作物の生育に好ましい状況になるとみられている。RSI(14日)=42.4%。シカゴ大豆は、作付けの進展で反落。米農務省が発表した17日までの作付け進捗率は45%。5年間平均は36%。RSI(14日)=36.5%。

*19日のNY外国為替市場のドル円相場は大幅上昇。4月の米住宅着工件数は年換算で前月比20.2%増の113万5000戸と、市場予想の101万9000戸を大きく上回り、7年5カ月ぶりの高水準となった。先行指標である着工許可件数も114万3000戸と、予想の106万戸を大きく上回った。良好な景気指標が米国の利上げ時期の前倒し観測につながる中で長期金利が上昇。ドルは対円、対ドルともに上昇基調となった。ドル円は一時120円74銭と、4月13日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。ユーロは急落。欧州中央銀行(ECB)当局者の発言で、国債買い入れが拡大するとの見方から急反落となり、1ユーロ=1.115ドル台に下落した。対円では134円台半ばまで下落した。

*19日のNYダウは小幅続伸。前日に約2カ月半ぶりに高値を更新しただけに、一段と上値を追うより、利益確定売りが先行した。連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ時期を見極めたいとして、20日公表の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を待つ姿勢が強まった。4月の米住宅着工件数は、前月比20.2%増の113万5000戸と、2007年11月以来の高水準となった。4月小売売上高や同月鉱工業生産指数などは悪化していたが、住宅着工件数が改善していたため、利上げ時期への見通しが難しくなった面があるという。


【本日の主な経済指標およびイベント】
08:50 (日) 第1四半期GDP・一次速報 [前期比] +0.4% +0.4%
   (日) 第1四半期GDP・一次速報 [前期比年率] +1.5% +1.6%
15:00 (独) 4月生産者物価指数 [前年比] -1.7% -1.4%
17:00 (南ア) 4月消費者物価指数 [前年比] +4.0% +4.6%
17:30 (英) BOE議事録
20:00 (トルコ) トルコ中銀政策金利発表 7.50%
20:00 (南ア) 3月実質小売売上高 [前年比] +4.2% +4.1%
27:00 (米) FOMC議事録(4月28・29日分)

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【5月19日 国内市況と終値】
tk0519

*金は5日ぶりに反落。NY金時間外の下落を受けて利益確定売りが出た。RSI(14日)=63.4%。白金は反落。NY白金時間外安を受けた利食い売りが優勢となった。RSI(14日)=60.4%。昨日のNY金は5日続伸し、終値では2月10日の1232.20ドル以来、約3カ月ぶりの高値となった。ギリシャの金融支援問題の先行き不透明感などを受けて上昇した。ただ、20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控え、高値圏では利益確定売りが先行しているようだ。19日は4月の米住宅着工件数などが公表される。

*中東産原油は反落。18日の海外原油相場が対ユーロでのドル高を背景に軟化したことから、売りが優勢となった。RSI(14日)=57.6%。石油製品は原油に追随し、値下がりした。ガソリンのRSI(14日)=57.9%。灯油のRSI(14日)=58.7%。先週はEIAが発表した週報で原油在庫が前週比220万バレル減少したものの、買い一巡後は売りに押された。製油所稼働率の大幅低下で在庫が積み上がるとの観測が弱材料視された。ロイターによる今週の米石油週間在庫統計予想では、原油在庫は前週比210万バレル減少した模様。また、製油所稼働率は91.4%と、大幅低下した前回(91.2%)を若干上回ったと見られている。

*東京ゴムは上海安を受け下落。RSI(14日)=62.6%。上海ゴム相場は、21日のHSBC中国製造業PMIの発表を前に、利益確定売りが先行したようだ。4日に発表された4月確報値は48.9と2014年4月以来の低水準だった。

*トウモロコシは堅調。18日のシカゴトウモロコシが米産地の降霜懸念を背景に反発したことから、強気買いが先行した。RSI(14日)=48.3%。一般大豆は反発。RSI(14日)=42.4%。米北部では、ミネソタ州とその周辺で気温が0度付近ま
で下がっており、降霜懸念が強材料になっている。南部の降雨により、飼料原料として競合する小麦相場が上昇していることも支援要因。

*東京外国為替市場のドル円相場は、119円台後半で小動き。日経平均株価が堅調となり、豪ドルやユーロなどに対してドルが強含んだこともあり、ドル円は120円台に乗せる場面もあった。ただ、20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えて、利食い売りが出て上値は重くなった。

*日経平均株価は3日続伸。3週間ぶりの2万円台乗せとなった。NYダウとS&P500が18日に史上最高値を更新したことで、強気買いが入ったようだ。

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5月19日(火)
【5月18日の海外相場および市況】
ny0518

*週明け18日のNY金は、5日続伸。終値は50日高値を更新した。RSI(14日)=61.3%。ギリシャと国際通貨基金(IMF)や欧州連合(EU)との金融支援交渉は依然として難航している。債務減免を求めるIMFに対しEU側は難色を示しており、ギリシャの財政破綻に対する警戒感から、安全資産である金の強材料となり、一時1232.00ドルの高値まで上伸した。また、4月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控え、最近の弱い米経済指標を背景に、利上げ時期が当初予想より後ずれするとの観測が強まっていることも買い要因となった。ただ、為替市場では、ドル高・ユーロ安が進行したため、ドル建て金は割高感に上値を抑えられた。白金は金に連れて5日続伸。終値は25日高値に達した。RSI(14日)=59.4%。

*週明け18日のNY原油は、4日続落。RSI(14日)=58.5%。為替市場では、対ユーロでドル高が先行したことから、ドル建て原油に割高感が生じた。また、サウジアラビアの3月の原油輸出が2005年11月以来の高水準となったことも、圧迫要因となった。一方、過激派組織「イスラム国」がイラク西部アンバル州ラマディを制圧すると伝わると、地政学的リスクへの懸念から下値はサポートされた。北海ブレント原油は、一時67.88ドルの高値を付けたものの、ドル高を反映してマイナスに転じて引けた。

*週明け18日のシカゴトウモロコシは反発。RSI(14日)=48.9%。米北部での降霜、低温が生育に悪影響を及ぼす可能性があるとの懸念が強まった。米ノースダコタ州の厳しい寒さが、今週に入って数日間、トウモロコシの生育に打撃を与える可能性があるという。シカゴ大豆は買い戻しに反発。RSI(14日)=40.5%。

*週明け18日のNY外国為替市場のドル円相場は上昇。欧州債の売りにつられ米国債利回りが上昇し、値頃感もあってドルが対円、対ユーロでじりじりと値を切り上げた。ドル円は一時120円04銭まで上昇した。最近公表された低調な米経済指標から、年内の米利上げ見送り観測が強まる一方で、金融政策はデータ次第ということで、早期利上げの可能性も残っていることから、ドルの下値がサポートされた。市場は、20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表や22日の4月の米消費者物価指数(CPI)に注目している。

*週明け18日のNYダウは続伸し、約2カ月半ぶりに史上最高値を更新して引けた。5月のNAHB住宅建設業者信頼感指数が市場予想を下回ると、米利上げ時期が後ずれするとの見方が広がり、NYダウは上昇に転じた。大幅上昇してきた欧州やアジア市場と比べ、出遅れ感のあった米国市場に資金が流入しているようだ。

【本日の主な経済指標およびイベント】
イスタンブール休場(青少年とスポーツの日)
07:45 (NZ) 第1四半期生産者物価 [前期比] -0.1% -- -0.9%
10:30 (豪) RBA議事録
17:30 (英) 4月消費者物価指数 [前月比] +0.2% +0.4% 
      (英) 4月消費者物価指数 [前年比] 0.0% 0.0% 
17:30 (英) 4月生産者物価指数 [コア:前年比] +0.1% +0.1% 
18:00 (独) 5月ZEW景況感調査 53.3 49.0 
18:00 (EU) 5月ZEW景況感調査 64.8
18:00 (EU) 3月貿易収支 +203億EUR +220億EUR 
21:30 (米) 4月住宅着工件数 92.6万件 101.5万件 
21:30 (米) 4月建設許可件数 103.9万件(104.2万件) 106.4万件 

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【5月18日 国内市況と終値】
tk0518

*金は続伸。終値は50日高値を更新した。RSI(14日)=68.4%。先週末15日のNY金が市場予想を下回る米経済指標を受けて強含んだことや、為替の円安推移を受けて買いが優勢となった。白金も上昇。終値は50日移動平均線を上回った。RSI(14日)=60.4%。今週のNY金相場は、4月の米住宅関連統計や連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨などをにらんだ展開が見込まれる。先週発表された5月のNY州製造業景況指数は、前月から小幅改善したが市場予想には届かず、その後の4月の米鉱工業生産は増加予想に反してマイナス。5月のミシガン大学の消費者景況感指数も予想を下回り、米景気の先行きに不透明感が強まった。そのため、米国の利上げ実施は、9月どころか12月もしくは来年との見方も出始めている。

*中東産原油は小反発。RSI(14日)=60.2%。NY原油時間外が底堅く推移し、為替も円安に振れたため、プラス圏に浮上した。石油製品も原油になびき、買い戻しが入った。ガソリンのRSI(14日)=60.3%。灯油のRSI(14日)=61.4%。ベーカー・ヒューズの週間統計によれば、掘削リグ稼働数は前週比8基減の660基。リグ稼働数の減少が続いていることが示されたものの、減少幅は昨年12月以来の少なさとなった。

*ゴムは続伸。RSI(14日)=65.9%。為替の円安や株高、原油相場の上昇が強材料となった。また、シンガポール相場に対し、東京ゴムは割安感もあって買い戻されたようだ。

*トウモロコシは小反落。RSI(14日)=47.8%。一般大豆は小安い。RSI(14日)=39.7%。米国産地の天候は良好で、作付は順調に進捗していることを受けて、ファンドの売越枚数が積み上がっている。今週のクロップ・プログレス(10日現在)は、トウモロコシの作付け進捗率は前週比20ポイント上昇の75%、大豆は18ポイント上昇の31%となり、いずれも前年、過去5年平均を上回った。

*東京外国為替市場のドル円相場は、119円台後半で堅調に推移した。本日は特段の材料もなかったが、日経平均株価の上昇を受けてリスクオンの展開となったようだ。

*日経平均株価は上昇。欧米国債の利回り低下を背景に前週末の米国株が続伸したことを受け、買いが先行した。午後に入ってからも徐々に上げ幅を拡大させ、終値で4月28日以来約3週間ぶりの高値を付けた。


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5月18日(月)
【5月15日の海外相場および市況】
ny0515

*週末15日のNY金は、小反発。RSI(14日)=60.6%。4月の米鉱工業生産や5月のミシガン大学消費者景況感指数がともに市場予想を下回った。これを受けて、米早期利上げ観測が後退したことから、為替市場では、ドル安・ユーロ高が進み、ドル建て金に割安感が生じ、金が買われた。ただ、前日に3カ月ぶりの高値を付けたことの反動から利益確定の売りが出た。CFTC建玉5月12日時点:ファンドの金買い越しは7万7440枚(前週比+5000枚)と買い越し幅は増加。総取組高は40万5612枚と前週比5624枚の増加。ファンドは売り、買い共に増やしている。
*白金は4日続伸し、4月10日(1170.60ドル)以来約1カ月ぶりの高値を付けた。RSI(14日)=56.8%。CFTC建玉5月12日時点:ファンドの白金買い越しは2万5083枚(前週比-233枚)と買い越し幅は減少。総取組高は7万1688枚と前週比1625枚の増加。ファンドは売り、買い共に増やしている。
*週末15日のNY原油は、3日続落。RSI(14日)=60.4%。為替市場で当初ドル高・ユーロ安が進行していたことから、ドル建て原油に割高感が生じ、売りが優勢となった。しかし、その後ドル安に転じたことから買い戻しの動きが入り、安値から引き戻した。CFTC建玉5月12日時点:ファンドの原油買い越しは32万0212枚(前週比-5494枚)と買い越し幅は減少。総取組高は173万1678枚と前週比1万8404枚の減少。ファンドは売り、買い共に減らしている。北海ブレント原油は、小幅高。
*週末15日のシカゴトウモロコシは反落。RSI(14日)=45.2%。米国内の作物の状況が全体的に良好なことや、小麦安に圧迫された。CFTC建玉5月12日時点:ファンドのトウモロコシ売り越しは3万1152枚(前週比+720枚)と売り越し幅は増加。総取組高は134万0706枚と前週比1万4743枚の増加。ファンドは売り、買い共に増やしている。
*週末15日のシカゴ大豆は続落。RSI(14日)=39.4%。米中西部が作物の生育に好適な天候となったことが弱材料。CFTC建玉5月12日時点:ファンドの大豆売り越しは7424枚(前週比+6481枚)と売り越し幅は増加。総取組高は69万3980枚と前週比5301枚の増加。ファンドは売り、買い共に増やしている。
*週末15日のNY外国為替市場のドル円相場は、弱い米景気指標を受けて上げ幅を縮小し、前日から往って来いとなった。日銀の黒田東彦総裁がこの日、追加の量的緩和は現時点で不要としながらも、含みを残す発言を行ったため、円は海外市場で売られ、ドル円は一時119円92銭まで反発した。しかし、4月の米鉱工業生産指数は5カ月連続のマイナスとなり、5月のNY州製造業景況指数、同月のミシガン大学消費者景況感指数も、ともに予想を下回る内容となったことが判明すると、米国の早期利上げ観測が後退し、長期金利の下落につれて一転、ドル売り圧力が強まった。ユーロは上伸。米指標発表後に対ドルで上伸するにつれ、1.14ドル台を回復し、対円でも買われ、136円台に浮上した。
*週末15日のNYダウは、小幅続伸。4月鉱工業生産指数は、前月比0.3%の低下。市場予想の0.1%上昇から大きく下振れて、5カ月連続のマイナスとなった。また、5月のNY州製造業景況指数も4カ月ぶりに改善したが、市場予想に届かなかった。米ミシガン大学発表の同月消費者景況感指数も低下した。13日発表の4月小売売上高も横ばいにとどまったことで、予想以上に軟調な経済指標が続き、相場の重石しとなった。

【本日の主な経済指標およびイベント】
トロント休場(ビクトリアデー)
08:50 (日) 3月機械受注 [前月比] -0.4% +1.5%
   (日) 3月機械受注 [前年比] +5.9% -6.0%
23:00 (米) 5月NAHB住宅市場指数 56 57
*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

第14回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

【5月13日 国内終値】
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