テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2015年05月

5月15日(金)
【5月14日の海外相場および市況】
ny0514

*14日のNY金は、3日続伸。週間新規失業保険申請件数は前週比1000件減の26万4000件と市場予想の27万5000件を下回る水準に改善。一方、4月の卸売物価指数(PPI)は、全体、コアがそれぞれ前月比0.4%低下、0.2%低下となり、プラスの市場予測と反する結果となった。このため、6月の利上げは遠のいたとの見方が強まり、為替市場ではドル売り・ユーロ買いが強まった。ドル建て金には割安感から一段と買われやすくなった。ただ、上値では利益確定売りが出た。終値は50日高値に達した。RSI(14日)=60.5%。白金はドル安を受けて3日続伸。終値は50日移動平均線を上抜いた。RSI(14日)=55.0%。

*トムソンロイターのGFMSアナリストは14日付のリポートで、2015年の白金価格は1000ドルの下値を試す可能性があるとの見通しを示した。相場下落が見込まれる主因は供給の増加だとしている。南アフリカの生産量が22%増加すると予想されているほか、自動車触媒からのリサイクルも10%増える見通し。一方、2015年は白金需要も8年ぶりの高水準となる772万オンスにふくらむと予想している。

*14日のNY原油は続落。国際エネルギー機関(IEA)は13日に公表した月報で、原油の供給圧力が世界的に増しつつあるとの認識を示した。これを受けて、需給緩和懸念が広がり、売りが優勢となった。ただ、為替市場では、対ユーロでドル安が進み、ドル建て原油に割安感が強まって買い支えられた。RSI(14日)=60.8%。北海ブレント原油も利益確定売りを受けて反落した。


*14日のシカゴトウモロコシは、小麦相場の大幅高が支援材料となり、約1週間ぶりの高値を付けた。RSI(14日)=48.5%。ただ、米産地では、トウモロコシの生育にとって好ましい天候が続いており、上値は抑えられた。 インフォーマ・エコノミクスは、今年春の米国のトウモロコシ作付面積見通しを8873万7000エーカーと発表。米農務省が3月に公表した作付意向面積報告の8919万9000エーカーを下回った。


*14日のシカゴ大豆はまちまち。RSI(14日)=41.3%。インフォーマ・エコノミクスは、今春の米国の大豆作付面積を8718万5000エーカーと予想した。これは5月需給報告で予想された8463万5000エーカーを上回る。

*14日のNY外国為替市場のドル円相場は、一時119円割れの場面もあったが、米経済指標を受けて引き戻し119円前半に浮上した。最新週の新規失業保険申請件数が1000件減の26万4000件と、市場の増加見通しと反する結果となった。4月の卸売物価指数(PPI)は全体が0.4%低下し、エネルギーと食品を除くコアが0.2%低下と、いずれも予想に反して落ち込んだ。市場ではインフレ圧力の弱さから、米国の利上げ時期が後ずれするとの見方から一時119円割れとなったが、新規失業保険申請件数の改善が見直され、ドルは反発に転じ、119円30銭台まで引き戻した。その後は、119円10~20銭台で落ち着いた。ユーロは続伸。取引半ばに一時利食い売りが台頭したが、引けにかけて再び対ドル、対円で約3カ月ぶりの高値圏に戻した。

*14日のNY株式市場は、米早期利上げ懸念の後退を背景に4営業日ぶりに大幅上昇した。4月の米卸売物価(PPI)は前月比0.4%低下し、市場予想を下回った。6月の利上げの可能性は遠のいたとの見方から、最近上昇していた米国の長期金利が落ち着き、株式市場では買いが優勢となった。ドルが対ユーロで下落したことも支援要因となった。

【本日の主な経済指標およびイベント】
16:00 (トルコ) 2月失業率 11.3% 11.4% 
21:30 (米) 5月ニューヨーク連銀製造業景気指数 -1.19 5.00 
22:15 (米) 4月鉱工業生産 [前月比] -0.6% 0.0% 
23:00 (米) 5月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値 95.9 95.9 
29:00 (米) 3月対米証券投資 [ネット長期フロー] +98億USD
   (米) 3月対米証券投資 [ネットフロー合計] +41億USD

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

【5月14日 国内市況と終値】
tk0514

*金は大幅続伸。13日のNY金が弱い米経済指標を受けて強気買いに急伸したことから、買いが優勢となった。終値は4600円を超え、50日移動平均線も上回った。RSI(14日)=58.4%。白金は上伸。終値は25日移動平均線を上回った。RSI(14日)=50.7%。昨夜発表された4月の米小売売上高は前月比横ばいと、市場予想の0.2%増を下回った。自動車などを除くコアも0.1%増と予想の0.5%に届かなかった。1~3月期のGDPの悪化は、寒波や米西海岸の港湾ストの影響によるもので4月以降は回復傾向を示すとみられていたが、4月の小売売上高を受けて、楽観的な見方が遠のいたようだ。15日発表の米鉱工業生産の内容も悪化していれば、NY金は一段高となる可能性もありそうだ。

*中東産原油は反落。13日の米欧原油相場が供給過剰懸念を背景に下落したことから、買い手じまい売りが優勢となった。RSI(14日)=59.9%。石油製品は原油に追随し、反落。ガソリンのRSI(14日)=60.2%。灯油のRSI(14日)=61.6%。米エネルギー情報局(EIA)の週報は、原油在庫が2週連続の減少が示され、61ドルを超えたが、次第に利益確定売りが優勢となり、マイナスに転じた。EIAによると、原油在庫は前週比220万バレル減、原油受け渡し拠点のクッシングの在庫も99万バレル減となった。ただ、製油所稼働率は91.2%と、前回の93.0%から1.8%の大幅低下となり、原油在庫が再び積み上がっているのではないかとの思惑が生じたようだ。

*ゴムは続落。円高と上海安からげ下幅が拡大した。終値は10日移動平均線を下回った。RSI(14日)=59.6%。12日に1年1カ月ぶりの高値を付けたこともあり、利益確定売りが優勢となったようだ。

*トウモロコシは続伸。13日のシカゴトウモロコシはショートカバーに上伸し、シカゴ時間外も底堅く推移したため、買いが優勢となった。終値は10日移動平均線を上回った。RSI(14日)=40.5%。一般大豆は続落。RSI(14日)=31.0%。大豆に関しては、南米の作柄が非常に良い上に、ブラジル・レアルが対ドルで下げ基調が続いていることがシカゴ相場の弱材料になりそうだ。

*東京外国為替市場のドル円相場は、119円台前半で保ち合い。前日の米小売売上高の低迷や日経平均株価が下げ幅を拡大したことで売られ気味になったが、119円に近い水準ではサポートされた。

*日経平均株価は、5日ぶりに反落。世界的な金利上昇や米景気後退への懸念などによりNYダウが下落したことを受けて、売りが優勢となった。

5月14日(木)
【5月13日の海外相場および市況】
ny0513

*13日のNY金は大幅続伸。4月の米小売売上高は前月比横ばい、変動の激しい自動車・同部品ディーラーを除く売上高は0.1%増となり、いずれも市場予想の0.2%増、0.5%増を下回った。米経済の力強い回復が依然として難しい状況であるとの見方が強まり、為替市場ではドルが売られ、ドル建て金は割安感から買われて急伸した。早期の米利上げ観測が後退し、さらに最近の世界的な国債売りの流れを受けて安全資産としての金需要も強まって、大幅上昇となった。終値は1200ドルの上値抵抗線を超えて、25日高値に達した。RSI(14日)=58.6%。白金もドル安を受けて続伸。終値は25日移動平均線を超えた。RSI(14日)=51.6%。

*13日のNY原油は反落した。4月の米小売売上高と輸入物価指数が市場予想を下回る内容となったことで、ドル安・ユーロ高が進行し、ドル建て原油は割安感から買われた。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報では、5月8日までの1週間の米原油在庫は220万バレル減と、市場予想の38万6000バレル増を下回ったことが判明し、これも強材料となって、一時61.85ドルと、1週間ぶりの高値を付けた。ただ、高値圏では利食い売りが出て反落に転じ、マイナス圏に沈んだ。RSI(14日)=63.9%。北海ブレント原油も小反落。

*13日のシカゴトウモロコシは上昇。1週間ぶりの安値を付けたことで、買戻しが入った。終値は360セント台を回復した。RSI(14日)=40.6%。シカゴ大豆は、値頃感から買われて反発。RSI(14日)=41.4%。

*13日のNY外国為替市場のドル円相場は下落した。米商務省が発表した4月の小売売上高は全体が前月比横ばいと、市場予想の0.2%増を下回った。変動の大きい自動車を除いたコア指数も低迷した。これを受けて、連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切る時期が後ずれするとの見方が広がり、ドル売り・円買いが進み、一時119円03銭まで下落した。ただ、米長期金利の上昇を背景にドル買いも強く、119円台前半で下げ止まった。ユーロは対円、対ドルともに上伸。ドイツ連邦債などの金利上昇を背景に買われた。

*13日のNY株式相場は保ち合い。米商務省が朝方発表した4月の小売売上高は、前月比横ばいで市場予想の0.2%増加を下回った。1~3月期の米景気減速は寒波や西海岸の港湾労使紛争といった一時的要因の影響が大きかったとされるが、小売売上高の低迷から、4月以降の景気回復の鈍化が警戒され、買い意欲が萎んだようだ。

【本日の主な経済指標およびイベント】
07:45 (NZ) 第1四半期小売売上高指数 [前期比] +1.7%(+1.9%) +1.6% +2.7%
21:30 (米) 週次新規失業保険申請件数 26.5万件 27.3万件
21:30 (米) 4月生産者物価指数 [前月比] +0.2% +0.1%
   (米) 4月生産者物価指数 [コア:前月比] +0.2% +0.1%
   (米) 4月生産者物価指数 [前年比] -0.8% -0.8%
   (米) 4月生産者物価指数 [コア:前年比] +0.9% +1.1% 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

【5月13日 国内終値】
tk0513

5月13日(水)
【5月12日の海外相場および市況】
ny0512

*12日のNY金は反発。一時1196.30ドルの高値を付けたが、1200ドルの大台には届かなかった。依然として終値ベースでは、1175~1200ドルのレンジで推移している。RSI(14日)=50.1%。為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことで、ドル建て金に割安感が強まった。米国や欧州(主にドイツ)の金利が上昇し、債券売りが強まっている。米長期金利が5カ月ぶりの高水準となり、株式市場が反落する中、安全資産の需要が高まり、金が買われた。国債の利回り上昇は、通常金にとっては弱材料となるが、株式市場の下落が金をサポートしたようだ。白金もドル安を受けて反発。RSI(14日)=45.9%。

*12日のNY原油は反発。RSI(14日)=65.1%。米エネルギー情報局(EIA)は前日、6月の国内シェールオイル生産量が5月予測値に比べ8万6000バレル減少するとの報告を発表。マイナス予想はこれで2カ月連続となった。石油輸出国機構(OPEC)月報が2015年の世界石油需要の伸びおび加盟国産原油の需要予想を引き上げたほか、EIA月報も2015年の国内石油需要の伸びを上向きに修正した。一方、両月報がともに米原油生産見通しを引き下げたため、世界的に過剰な在庫が徐々に緩和されるとの期待から、一時61.15ドルの高値を付けた。

*米エネルギー省のエネルギー情報局(EIA)は、12日発表した短期見通し月報の中で、原油安を受けた国内油田のリグ(原油掘削施設)稼働数減少などを反映して、2015年の国内原油生産見通しを前回4月発表の日量923万4000バレルから919万1000バレルに下方修正した。また2016年についても生産量は伸び悩み、920万9000バレルにとどまると予測した。前回予測は931万2000バレルだった。2014年実績は866万3000バレル。

*今朝発表されたAPI週間在庫統計は、原油200万バレル減となり、市場予想平均の38万バレル減を上回る減少となった。ガソリン在庫も160万バレル減となり、市場予想平均の40万バレル増に反して減少した。クッシング原油在庫は82万7000バレル減。これを受けて、NY原油時間外は、0.5ドル高の61.25ドル前後で推移している。

*シカゴトウモロコシは小幅反発。RSI(14日)=38.6%。シカゴ大豆は続落。米農務省の穀物需給報告で米国と世界の大豆在庫見通しが予想を上回る水準だったことを受け、ほぼ1カ月ぶりの安値を付けた。RSI(14日)=40.3%。米農務省は12日発表した5月の農産物需給報告で、2015~16年度(9~8月)の米国産トウモロコシの期末在庫を17億4600万ブッシェルと予測した。市場予想平均の17億5200万ブッシェルを下回った。大豆の期末在庫予測は5億ブッシェルとなり、市場予想平均(同)の4億4300万ブッシェルを上回った。

*12日のNY外国為替市場のドル円相場は、119円台後半に軟化した。ドイツの金利が急上昇したことからユーロ相場が上昇し、ドルが売られた。このためドルは対円でも軟化し、一時119円78銭を付けた。市場は、13日に発表される4月の米小売売上高に注目している。

*12日のNYダウは、小幅続落。NY連銀のダドリー総裁が講演で、年内利上げなどに言及したことから欧州時
間に独国債の利回りが上昇し、米国でも長期金利の指標である10年物米国債利回りが一時昨年11月以来の高水準となる2.37%まで上昇した。これを受けて、金利上昇に伴う企業の資金調達コストの増加などが警戒され、株式市場は売り優勢となった。


【本日の主な経済指標およびイベント】
08:50 (日) 3月経常収支 +1兆4401億円 +2兆0613億円
08:50 (日) 3月貿易収支 -1431億円 +5275億円
14:30 (中) 4月鉱工業生産 [前年比] +5.6% +6.0%
14:30 (中) 4月小売売上高 [前年比] +10.2% +10.4%
15:00 (独) 第1四半期GDP・速報値 [前期比] +0.7% +0.5%
   (独) 第1四半期GDP・速報値 [前年比] +1.4% +1.2%
17:30 (英) 4月失業保険申請件数 -2.07万件 -2.00万件
17:30 (英) 4月失業率 2.3% 2.2% --
18:00 (EU) 第1四半期GDP・速報値 [前期比] +0.3% +0.4% 
   (EU) 第1四半期GDP・速報値 [前年比] +0.9% +1.0%
18:00 (ユーロ圏) 3月鉱工業生産・季調済 [前月比] +1.1% 0.0%
18:30 (英) BOE四半期インフレレポート
21:30 (米) 4月小売売上高 [前月比] +0.9% +0.2%
   (米) 4月小売売上高 [前月比:除自動車] +0.4% +0.5%

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

【5月12日 国内終値】
tk0512

5月12日(火)
【5月11日の海外相場および市況】
ny0511

*週明け11日のNY金は下落。RSI(14日)=46.4%。中国人民銀行(中央銀行)が10日に追加利下げを発表したことを受け、同国の景気減速に対する懸念から金が買われる場面もあったが、その後、ギリシャが国際通貨基金(IMF)から借り入れていた12日期限の約7億5000万ユーロの返済を終えたとの報をきっかけに、安全資産とされる金の手じまい売りが活発化した。ギリシャ債務問題の先行き懸念を背景に、ドルが対ユーロで反発したため、ドル建て金に割高感が強まったことも売り要因となった。白金もドル反発を受けて反落。RSI(14日)=43.9%。

*週明け11日のNY原油は小安い。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが8日発表した統計では、全米オイルリグ数は前週比11基減の668基となり、減少ペースがやや鈍化したため、需給緩和懸念が強まったという。また、対ユーロでのドル高も原油相場を圧迫した。ただ、中国人民銀行(中央銀行)が10日、昨秋以来3度目の利下げを決定したことは、中国の景気拡大期待を強め、下値をサポートした。RSI(14日)=60.9%。北海ブレント原油も、ドル高を受けて利益確定売りに反落。

*11日のシカゴトウモロコシは、米国産地の作付け進展を受けて下落。11日に発表する作付け進捗率は73%と、5年平均の58%を上回ると予想されている。RSI(14日)=37.9%。シカゴ大豆は、南米の豊作見通しを受けて反落。11日に発表する作付け進捗率は28%と5年平均の21%を上回ると予想されている。RSI(14日)=49.2%。

*週明け11日のNY外国為替市場のドル円相場は120円台前半に上昇した。欧州連合(EU)は11日開いたユーロ圏財務相会合で、ギリシャ支援の最終合意を再度見送ることを決定。会合後に公表された声明は、交渉進展を歓迎するものの、双方の意見の溝を埋めるためには「時間と努力が必要」と指摘した。ギリシャ財務省は同日、国際通貨基金(IMF)に対し、期限の12日を控えた約7億5000万ユーロを返済した。声明発表や合意見送りはほぼ織り込み済みながら、ギリシャのデフォルト(債務不履行)への懸念や支援をめぐる懸念は強く、ドルは対ユーロで上昇し、これに連れてドル円も上昇した。ユーロは、対ドル、対円ともに下落。ギリシャ債務問題をめぐる懸念に加え、最近の上伸基調の反動で売りが出た。

*週明け11日のNYダウは、米早期利上げへの警戒感から3営業日ぶりに下落。米サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、テレビインタビューで、事実上のゼロ金利解除について、毎回の連邦公開市場委員会(FOMC)で「可能性がある」と述べた。これを受けて、早期利上げへの警戒感が浮上し、株式が売られた。ギリシャ支援をめぐって、ユーロ圏財務相会合が合意を見送ったことも弱材料となった。

【本日の主な経済指標およびイベント】
14:00 (日) 3月景気動向指数・速報 [先行CI指数] 104.8 105.5 
   (日) 3月景気動向指数・速報 [一致CI指数] 110.7 109.7 

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

【5月11日 国内市況と終値】
tk0511

*金は上伸。先週末8日のNY金は、米国の早期利上げ観測の後退などを受けて小反発した。東京金もそれを受けて買いが優勢となった。RSI(14日)=48.6%。4月の米雇用統計の非農業部門就業者数は市場予想とほぼ一致したが、3月の就業者数が下方改定された上、平均時給の伸びが鈍化したため、6月の米利上げは、ほぼなくなったの見方が優勢になった。ただ、米株式市場では雇用統計の内容が強材料視されて大幅続伸したため、金買いも限定的となった。11日にギリシャの金融支援問題をめぐり、ユーロ圏財務相会合が開かれる。ギリシャとEUなどの債権者側が合意するとの見方は少なく、金相場には支援要因となりそうだ。白金はNY白金高を反映して3営業日ぶりに反発。RSI(14日)=48.1%

*中東産原油は反発。NY原油時間外や円安地合いを反映して買いが優勢となった。安値は10日移動平均線にサポートされた。RSI(14日)=61.9%。石油製品も反発。ガソリンのRSI(14日)=61.3%。灯油のRSI(14日)=63.1%。

*ゴムは上昇。先限は一時226円をつけ2カ月ぶりの高値をつけた。RSI(14日)=72.0%。心理的な節目として意識されていた225円を突破したことで、踏みが出たようだ。中国人民銀行は10日に昨秋以来3度目の0.25%の利下げを発表した。中国経済は減速が懸念されているが、利下げが刺激となり、自動車タイヤの主原料であるゴムの消費につながるとの見方が出ている。

トウモロコシは反発。RSI(14日)=31.6%。先週末8日のシカゴ相場が小麦高を背景に上昇したことから、東京市場も買いが優勢となった。8日発表された5日現在のCFTC建玉内容によると、シカゴトウモロコシのファンドの売り越しは前週から2万4199枚増加し、13万6191枚となった。例年ならば、天候相場前にショートポジションは、買い戻されるが、今年は作付けが順調に進捗しているため、ファンドは売り姿勢を強めている。一般大豆は期先のみ軟化。RSI(14日)=40.4%。

*週明け11日の東京外国為替市場のドル円相場は、株高に支援されて119円台後半で堅調に推移した。ただ、上値では利食い売りも厚く、120円を目前にして足踏み状態となった。

*日経平均株価は大幅続伸。前週末の欧米など海外主要株価指数の上昇や円相場の落ち着きを追い風に、買い戻しが優勢となった。テクニカル的には、25日移動平均線を下回った状況にあり、戻り売りが出やすいという。

第13回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

5月11日(月)
【5月8日の海外相場および市況】
ny0508

*週末8日のNY金は小反発。RSI(14日)=48.5%。米労働省が発表した4月の米雇用統計は非農業部門就業者数が前月比22万3000人増で、市場予想(22万4000人)とほぼ一致。失業率も5.4%と0.1ポイント改善した。しかし、3月の増加幅は8万5000人に下方修正され、賃金の伸びも鈍化したため、6月の利上げ観測は大きく後退し、金に買いが入った。ただ、午後にかけて対ユーロでドル高となり、ドル建て金に割高感が強まったため、1200ドルの大台は越えなかった。CFTC建玉5月5日時点:ファンドの金買い越しは7万2440枚(前週比-2万8817枚)と買い越し幅は減少。総取組高は39万9988枚と前週比3587枚の減少。ファンドは売りを増やし、買いを減らしている。

*8日の白金はドルの軟化から反発。RSI(14日)=48.6%。CFTC建玉5月5日時点:ファンドの白金買い越しは2万5316枚(前週比+81枚)と買い越し幅は微増。総取組高は7万0063枚と前週比736枚の減少。ファンドは売り買い共に減らしている。

*週末8日のNY原油は小反発。RSI(14日)=62.2%。4月の米雇用統計は、失業率が前月から0.1ポイント低下し5.4%。非農業部門就業者数は前月比22万3000人増と市場予想とほぼ一致した。一方、3月の増加幅は8万5000人に下方修正された。為替市場では、ドル・ユーロ相場が乱高下し、ドル建て原油もこれに連れた展開となった。CFTC建玉5月5日時点:ファンドの原油買い越しは32万5706枚(前週比+1万0862枚)と買い越し幅は増加。総取組高は175万0082枚と前週比3万2665枚の増加。ファンドは売りを減らし、買いを増やしている。北海ブレント原油は、中国の4月の原油輸出が記録的高水準に達したことをはやした上昇が一服し、下落に転じた。

*8日のシカゴトウモロコは小反発。RSI(14日)=39.7%。ショートカバーに加え、小麦相場が大幅上昇したことが強材料となった。CFTC建玉5月5日時点:ファンドのトウモロコシ売り越しは3万0432枚。前週は375枚の買い越しだったが、5日時点で3万0432枚売りが増え、売り越しに転じた。総取組高は132万5963枚と前週比6136枚の増加。ファンドは売り、買い共に増やしている。

*8日のシカゴ大豆は小反発。RSI(14日)=50.4%。ただ、今後数週間は生育に良好な天候が続くとの見方から、上値は重かった。CFTC建玉5月5日時点:ファンドの大豆売り越しは9436枚(前週比-943枚)と売り越し幅は減少。総取組高は68万8679枚と前週比4132枚の減少。ファンドは売り買い共に増やしている。

*週末8日のNY外国為替市場のドル円相場は、4月の米雇用統計をきっかけに乱高下し、結局、軟化する展開となった。4月の非農業部門就業者数は22万3000人増となり、市場予想(22万4000人)とほぼ一致。失業率も5.4%と0.1ポイント改善した。しかし、2、3月の就業者数が計3万9000人下方修正され、賃金の伸びも鈍化した。このため、ドル売りが強まり、円は120円20銭近辺から60銭程度急落した。その後は発表前の水準にいったん押し戻されるなど、荒い値動きとなった。ただ、雇用統計が消化されるに連れて、119円台後半に軟化した。

*週末8日のNYダウは、4月の米雇用統計を好感して大幅続伸。雇用統計では、非農業部門の就業者数が前月比22万3000人増と堅調で、失業率も5.4%まで低下。一方で賃金はそれほど伸びず、早期利上げ観測が後退したことで、株式市場には強材料視された。

【本日の主な経済指標およびイベント】
20:00 (英) BOE政策金利発表 0.50%

*数値は順に、前回(改定値)、予想、結果。

【5月8日 国内市況と終値】
tk0508

*金は変わらず。RSI(14日)=45.5%。今夜発表される4月の米雇用統計を前に、売り買いが交錯した。白金は小幅続落。RSI(14日)=44.7%。今夜午後9時半に4月の米雇用統計が公表される。非農業部門就業者数は22万人超が予想されている。3月は前月比12万6000人増に留まり大幅に悪化していたが、季節的要因との見方も強く、4月の数字がそれを払拭できているかどうかが注目される。

*南アフリカの白金生産大手ロンミンは8日までに、従業員3500人の削減を通じてコスト圧縮を目指す方針を明らかにした。白金価格の低迷に対処するのが目的という。

*中東産原油は4営業日ぶりに反落。7日のNY原油は、8日発表の米雇用統計を控えて利益確定の売りが膨らみ、3営業日ぶりに反落した。NY原油時間外の下落を背景に東京原油も下げ幅を広げた。RSI(14日)=60.4%。石油製品は原油に追随して反落。ガソリンのRSI(14日)=59.8%。灯油のRSI(14日)=61.2%。

*ゴムは小反発。利益確定売りに朝方は大幅安となったが、円相場の軟化を受けて買いが入った。RSI(14日)=70.6%。

*トウモロコシは続落。RSI(14日)=31.1%。中国産の豊作見通しを背景にシカゴ相場が反落したことが弱材料視された。一般大豆は小安い。RSI(14日)=41.6%。7日発表された米海洋大気局(NOAA)の8~14日予報で、米中西部は気温が高め、降水量が多めとされたことも嫌気されている。

*東京外国為替市場のドル円相場は、119円台後半で堅調に推移した。日経平均株価が上昇するにつれて120円に接近した。ただ、今夜は4月の米雇用統計が発表されるため、上昇に勢いはなかった。雇用統計の非農業部門就業者数は22万~23万人前後の増加が見込まれている。

*日経平均株価は反発。米国経済や国内企業業績への期待が広がり、買いが強まった。一時前日比166円76銭高の1万9458円75銭まで値を上げたが、引けにかけて徐々に上げ幅を縮小させた。今夜は4月の米雇用統計が発表されるため、利益確定売りが出たようだ。


第13回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/

↑このページのトップヘ