【 東京白金は堅調、金との逆ザヤは縮小へ 】
*NY白金は、24日に昨年11月10日以来2カ月半ぶりに1000ドルの大台を回復したが、大台は定着せず900ドル台後半で推移している。NYダウが2万ドルの大台を回復すれば、産業用貴金属である白金にも連想買いが優勢となるが、買いが続かない時は、金の下落に連動して売られる。
白金最大の生産国である南アフリカは先週、政策金利を7.0%に据え置いた。クガニャゴ中銀総裁は、南アフリカのインフレ見通しについて、長期的にインフレは落ち着くが、短期的には注意を要するとした。ただ、2017年の消費者物価指数(CPI)上昇率は平均で5.8%に減速すると見込んでおり、トランプ新政権がドル安を指向していることも考えれば、南アランドは堅調に推移しよう。南アランドが対ドルで堅調に推移すれば、白金価格のサポート要因になろう。
また、白金のパラジウムに対する比価(NY白金÷NYパラジウム)が、ボトムラインと目されている1.3を割り込んでいたが、30日時点でこの比価は1.34に上昇し、白金の割安が解消される兆しが出ている。
パラジウムの最大の産出国はロシアであるが、ロシアの通貨ルーブルは前年同期比で24%程度、対ドルで上昇している。また、原油価格の上昇もあって、ロシア経済は最悪期を脱したと見られており、パラジウムの安売り懸念が後退している。パラジウムの上昇に連動して、白金も徐々に下値を切り上げるだろう。
*今週の予想レンジ:3550~3750円
*白金と金の逆ザヤは縮小傾向を見せている。直近では769円(30日終値)まで縮小している。現状は、「白金買い・金売り」のスプレッド取引が有効だろう。
情報提供:(株)エムサーフ
※本画面に掲載されている情報の著作権は、(株)エムサーフ及び各情報提供会社に帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)エムサーフ及び各情報提供会社は一切の責任を負いません。