*31日の金は小高い。白金は小安い。NY金は、心理的節目の1250ドルを割り込んだ。昨年第4四半期の米国内総生産(GDP)確定値が良好だったことなどから、対ユーロでのドル高に加え、株高が進行したため、金には売りが優勢となった。27日に戻り高値となる1261.00ドルを付けたものの、2月27日の年初来高値1264.90ドルを上抜けなかったことで、チャートの形が悪化している。ただ、トランプ大統領の政策運営に対する不透明感に加え、仏大統領選を控えており、政治リスクがNY金の下支え要因になっている。
*31日の東京原油は上昇。石油製品も原油高に連れて高い。NY原油は、心理的な節目の50ドルを突破し、一時は50.47ドルと約3週間ぶりの高値を付けた。クウェートのマールゾウク石油相が石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国による協調減産の延長を支持したほか、ロシアのノバク・エネルギー相が4月末までに同国減産目標の日量30万バレルを達成するとの見通しを示したことが材料視された。ただ、米国内の増産観測や在庫の積み上がりなどが相場の重しとなっている状況に変わりなく、依然として上値は重く、時間外相場は下落している。
*31日のゴムは上昇。原油高、円安、堅調な上海ゴム相場等を受けて反発した。
*31日のトウモロコシは軟化。一般大豆はまちまち。今年の米国トウモロコシの作付面積は、価格低迷の影響で減少が見込まれている。調査会社インフォーマ・エコノミクスによると、作付面積は9080万エーカーと、昨春の9400万エーカーから大きく縮小する見通し。作付面積の減少により、過去4年間続いた大豊作にブレーキがかかる可能性がある。
*31日の東京外国為替市場のドル円相場は、トランプ政権の貿易赤字縮小を目指す大統領令や日経平均株価のマイナス転落を嫌気して、112円台10銭台から111円台後半に軟化した。仲値にかけて国内輸入企業の買いが強まり112円台へ上昇、昼には112円20銭付近まで上昇した。しかし、トランプ大統領が貿易不均衡是正を目的とした政策に関する大統領令に署名するとの報道が伝わると急速に伸び悩み、111円80銭台へ軟化した。
*31日の日経平均株価は続落、1万9000円割れで引けた。2016年度末となる31日、朝方は前日比150円近く値上がりした日経平均株価は、急失速する形でマイナス圏に沈んだ。年度末に伴い積極的な買いは入りにくい環境。トランプ大統領が対外赤字につながる貿易不正行為の調査を命令すると一部で伝わり、投資意欲が萎えたようだ。
第110回 『おしえて陳さん』
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