テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2017年04月

【フランス大統領選を受けて、ユーロ急伸、円は大幅安】

23日に行われたフランス大統領選の第1回投票が即日開票され、出口調査等により、中道・独立系のエマニュエル・マクロン前経済相(39)と極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首(48)が、決選投票への進出を確実になったことが判明した。決選投票は5月7日に行われる。


マクロン氏は「左派でも右派でもない政治」を掲げるとともに、EU=ヨーロッパ連合の枠組みを堅持すると主張し、支持率が低迷する左派右派の双方の支持者から幅広く票を集めた。

これに対して、ルペン氏は「フランス第1主義」を掲げて、EUからの離脱の是非を問う国民投票の実施を主張しているほか、移民の受け入れを制限する立場をとり、有権者の幅広い支持を集めた。

市場は、EU懐疑派の進左派である左派党のメランション元共同党首が敗れたことで、同氏とルペン氏の決戦投票という最悪の事態は避けられたと安堵し、週明け23日早朝のアジア市場ではユーロが急伸した。

ユーロは主要16通貨に対してほぼ全面高。

ユーロ円は一時1ユーロ=120円91銭と21日の終値(116円94銭)から大幅にユーロ高・円安に振れ、3月21日以来の高値を付けた。

ユロエン

ユーロドルは一時1ユーロ=1.0937ドルと昨年11月10日以来の高値まで急伸した。

ユロドル

市場のリスクオンモードが強まり、円は全面安。ドル円は21日の終値1ドル=109円09銭から上振れ、一時110円64銭と今月11日以来の水準までドル高・円安が進行した。

ドルエン

NY金時間外相場は、一時前日比23ドル安の1266ドル台まで急落し、午前10時時点では1277ドル(前日比-12ドル)近辺で推移している。ただし、東京金は円安を受けて4500円近くに上昇している。

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4月24日(月)
【4月21日の海外相場および市況】
ny0421

*週末21日のNY金は続伸。フランス大統領選の第1回投票を23日に控えて、投資家らのリスク回避姿勢が強まり、安全資産とされる金が買われた。また、パリ中心部での銃撃テロに加え、北朝鮮などをめぐる地政学的リスクも引き続き金相場を支えた。ただ、積極的な買いは控られ、相場の上値は重かった。一方、ムニューシン米財務長官が20日、トランプ政権の税制改革案を近く提示すると述べた上で、同案が年内に議会で承認されるとの見通しを示したことを受け、金相場への影響に注目している。CFTC建玉4月18日時点:ファンドの金買い越しは19万5768枚(前週比+2万3102枚)と増加。総取組高は47万2263枚と前週比1万6132枚の増加。

*週末21日のNY白金は反落。CFTC建玉4月18日時点:ファンドの白金買い越しは2万9227枚(前週比+3068枚)と増加。総取組高は6万6022枚と前週比1193枚の増加。

*週末21日のNY原油は下落し、3週間ぶりに50ドル割れとなった。ロイター通信による報道で、米国の産油量は2016年半ばから約10%増加しており、世界最大の産油国であるサウジアラビアとロシアの生産量に迫っていることが判明。また、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した最新週の国内石油掘削リグ稼働数は前週比5基増の688基と、14週連続で増加し、米国内の供給過剰懸念が強まった。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国は21日、協調減産の実施状況を点検する専門家レベルの技術委員会をウィーンで開き、減産期間の6カ月延長を勧告。閣僚級の監視委員会での承認を経て、5月のOPEC総会などの場で延長の是非を最終決定する見通しだが、ロシアのノバク・エネルギー相が同日「石油の余剰分は削減された。状況は一段と安定的となり、市場の値動きも落ち着いてきた」などと発言し、ロシアが減産延長に参加するかどうかについて、言及を避けた。CFTC建玉4月18日時点:ファンドの原油買い越しは44万3883枚(前週比+6840枚)と増加。総取組高は216万1434枚と前週比3万2133枚の減少。

*週末21日のシカゴトウモロコシは続落。米中西部が作付けに適した天候になるとの予報に圧迫された。CFTC建玉4月18日時点:ファンドのトウモロコシ売り越しは3万6742枚(前週比-1万0978枚)と減少。総取組高は147万5977枚と前週比1万8445枚の増加。

*週末21日のシカゴ大豆は、ショートカバーに反発。CFTC建玉4月18日時点:ファンドの大豆売り越しは1万2673枚(前週比+1万2727枚)と増加。総取組高は77万1596枚と前週比2779枚の増加。

*週末21日のNY外国為替市場のドル円相場は、フランス大統領選の第1回投票を23日に控えて様子見姿勢が強り、109円台前半で小動きとなった。この日はトランプ米大統領が大型の税制改革案を26日に発表する方針を明らかにしたことから、一時的にドルが買われる場面があったものの、フランス大統領選の行方を見極めたいとの思惑から、買いが続かなった。米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長は21日、年内の利上げはあと2回が適切との考えを改めて示したほか、保有資産の縮小に関しては年内に決定する可能性などに言及したが、相場の反応は限定的だった。CFTC建玉4月18日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万0463枚(前週比-4301枚)と減少。総取組高は20万3617枚と前週比5236枚の増加。

*週末21日のNYダウは小反落。前日にムニューシン米財務長官が「極めて近いうちに」提示すると発言した税制改革案への期待で買い支えられた一方、混戦が伝わるフランス大統領選の第1回投票を23日に控えて様子見姿勢が強まり、上値を削った。供給過剰懸念を背景に原油相場が50ドルを割り込んだことも嫌気された。


【本日の主な経済指標およびイベント】
17:00 (独) 4月Ifo景況感指数 112.3 112.4 --
18:00 (EU) 2016年政府債務 (対GDP比) +90.4% -- --

第113回 『おしえて陳さん』 
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【4月21日(金)国内市況と終値】
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*21日の金は円安を受けて3日ぶりに反発。白金も3日ぶりに反発。金相場は、週末のフランス大統領選の第1回投票を前に様子見姿勢が強まっている。これまで中東や朝鮮半島の地政学リスクとともに、フランス大統領選の不透明感から、NY金は安全資産として買われてきたが、ここにきて調整に入っている。目先は、23日のフランス大統領選が注目材料だが、第1回投票で過半数を得る候補はいないとみられており、5月7日の決選投票を前提に動いているようだ。世論調査によると、フランス大統領選は欧州連合(EU)離脱や「反イスラム」を唱える極右政党のルペン党首と、中道系独立候補マクロン前経済相がリードしており、市場もこの2人の決選投票になるとの見方を強めている。しかし、ここにきて急進左派・左翼党のメランション元共同党首が存在感を高めているという。

*21日の中東産原油は小反発。石油製品は小動き。この日はNY原油が50ドル台後半を維持し、ドル円相場が109円台前半に上昇したため、下げ止まったようだ。産油国の協調減産延長により、価格が維持されることへの期待が根強い。

*21日のゴムは大幅続伸。円安や上海ゴム相場の反発で買いが優勢となった。

*21日のトウモロコシは続落。一般大豆は小安い。今週に入り、米中西部の雨がちな天候に伴う作付け遅れへの懸念が後退しており、シカゴコーンの上値は重くなっているようだ。今後の米中西部の降水量は、南部と東部が平年並みから多めと予想されるものの、北西部ではむしろ、平年並みから少なめの見込みという。南米の豊作を背景に輸出市場の供給圧力が強まっている。

*21日の東京外国為替市場のドル円相場は、フランス大統領選を控えて動きにくく、109円台前半で保ち合い。23日にフランス大統領選の第1回投票が実施される。上位4候補は接戦で、反EUを掲げる候補者が決選投票に進むことへの警戒感は根強く、結果を見るまでは動きにくいようだ。

*21日の日経平均株価は円安を受けて大幅反発。ただ、23日のフランス大統領選挙の第1回投票や、地政学リスクを背景に、高値圏でのもみ合いが続いた。


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【NY原油は上値重くレンジ相場】

20日発表されたEIAの週間在庫統計で、原油在庫が100万バレル減と、市場予想の150万バレル減よりも小幅な取り崩しにとどまったこと、ガソリン在庫が前週比150万バレル増と、市場予想の190万バレル減に反して積み増しとなったことが嫌気されて、NY原油は下落に転じた。

これから本格的にドライブシーズンを迎えるものの、ガソリン在庫の増加は、予想外の弱材料となって50ドル割れ寸前まで下げた。

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石油輸出国機構(OPEC)は今年1月から日量120万バレルの削減を行い、ロシアなど非OPECも60万バレルの減産を行うことで合意している。

OPECの合意遵守率は高く、非OPECの遵守率も次第に上がってきている。しかし、減産合意を完全達成しても、世界の石油需給状況は均衡に達する程度で、相場には相当に織り込まれているといえるだろう。

現行の協調減産は相場のサポート要因だが、上値を突破していく強材料としては力不足で、しばらくは、3月中旬の安値47ドルが下値、上値は直近の高値53ドルがそれぞれの目安になりそうだ。

今後は、OPECが減産を延期するかどうかがポイントになろう。OPECは5月25日の総会で今年下半期の政策を協議する。その際、非加盟産油国との協議も行う予定。サウジアラビアなど多くの主要加盟国は、ロシアやその他非加盟国の合意があれば、減産延長を支持する考え。ただ、ロシアは、ノバク・エネルギー相が今月、国内石油会社と近く減産について協議すると述べたものの、減産を支持するかについては明らかにしていない。

また、イスラム教シーア派連立与党の指導者、アンマル・ハキム氏は19日、イラクは、原油価格の下支えを目的とした石油輸出各国による減産量の拡大を支持すると述べた。ただ、イラクは、過激派組織「イスラム国」(IS)と戦うため、石油収入が必要なことから、減産参加の免除を求める可能性があると警告した。

OPECC内部でも、減産延長についてはまだ意見がまとまっていないようだ。

ファンドの買い玉は一時39万8千枚まで減少したが、11日時点では43万7千枚まで増えている。弱い在庫統計を受けて、買いポジションが整理され、30万枚前半ぐらいまで減少すれば、内部要因的にも軽くなるだろう。

NY原油の日足チャートを見ると、53から55ドルが上値抵抗ゾーンだが、下値は200日移動平均線にサポートされそうだ。


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4月21日(金)
【4月20日の海外相場および市況】
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*20日のNY金は堅調。為替市場ではドル安・ユーロ高が進行し、ドル建て金は割安感からが買い入った。ただ、欧米株が全面高となり、安全資産である金の需要が後退したため、上値は重くなった。20日は日米財務相会談や20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれるほか、23日にはフランス大統領選の第1回投票が予定されているため、様子見姿勢が強まった。NY白金は金に連れて3日ぶりに反発。

*20日のNY原油は4日続落。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による協調減産延長への期待があるものの、米国内のシェールオイル増産に対する警戒感から、売りが優勢となった。OPEC主導の協調減産合意をめぐっては、この日新たにサウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相が期限の延長に向けたコンセンサスが産油国間で広がっているとの認識を示したほか、クウェートのマールゾウク石油相も非加盟国のロシアが暫定的に延長に合意していると発言したため、50ドル台前半では下げ渋った。

*イスラム教シーア派連立与党の指導者、アンマル・ハキム氏は19日、イラクは、原油価格の下支えを目的とした石油輸出各国による減産量の拡大を支持すると述べた。ただ、イラクは、過激派組織「イスラム国」(IS)と戦うため、石油収入が必要なことから、減産参加の免除を求める可能性があると警告した。

*20日のシカゴトウモロコシは、小麦の大幅下落に連れ安となった。シカゴ大豆は反落。米農務省によると、週間輸出成約高は22万5000トンと、市場予想の40万~80万トンを下回った。米中西部での降雨でトウモロコシの作付けが遅れ、代わりに大豆の作付面積が増えるとの観測も重石となった。

*20日のNY外国為替市場では、日銀が引き続き大規模な量的金融緩和を行うとの見方から円が売られ、ドル円は109円台前半に上昇した。訪米中の日銀の黒田東彦総裁はこの日、現在の年間80兆円の国債買い入れペースを「当面は続ける」と発言。米欧の中央銀行が量的緩和の縮小を視野に入れる中、日本では大規模な資金供給がしばらく続くとの見方が強まり、市場では円売り・ドル買いの動きが進んだ。また、23日に第1回投票を控えたフランス大統領選で中道派のマクロン候補のリードが伝えられたほか、ムニューシン財務長官が夏前までに議会が債務上限を引き上げるとの見通しを示したこともドル買い要因となった。

*20日の日経平均株価は大幅反発。米企業の好決算が強材料となった。今週に入って本格化している米主要企業の2017年1~3月期決算の発表だが、主要企業の純利益は前年同期比11.1%増と2ケタ増益が見込まれている。一方、3月下旬の医療保険制度改革(オバマケア)見直しのとん挫を受け、トランプ政権の政策実行力への不安が米株価の重しとなっていたが、ムニューシン財務長官は20日、税制改革案を「極めて近いうちに」提示すると表明し、法人税減税の早期実現への望みが高まったことも株価を押し上げた。今週末23日のフランス大統領選第1回投票に関しても、世論調査で中道系独立候補のマクロン氏のリードが報じられたことも市場の安心感を強めた。


【本日の主な経済指標およびイベント】
13:30 (日) 2月第3次産業活動指数 (前月比) 0.0% +0.3% --
16:30 (独) 4月製造業PMI・速報 58.3 58.0 --
16:30 (独) 4月サービス業PMI・速報 55.6 55.5 --
17:00 (EU) 4月製造業PMI・速報 56.2 56.0 --
17:00 (EU圏) 4月サービス業PMI・速報 56.0 56.0 --
17:30 (英) 3月小売売上高 (自動車燃料含む:前月比) +1.4% -0.3% --
23:00 (米) 3月中古住宅販売件数 548万件 560万件 --
   (米) 3月中古住宅販売件数 (前月比) -3.7% +2.2%


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【4月20日(木)国内市況と終値】
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*20日の金は続落。19日のNY金がドル高を背景に反落した流れを受けて、売りが優勢となった。白金はNYダウの下落を受けて続落。NY金は地政学リスクを背景に短期間で値を上げてきたが、高値警戒感から利益確定売りが優勢となった。一時は1275.40ドルまで下落したが、北朝鮮情勢をめぐる地政学的リスクの根強さや、フランス大統領選の先行き不透明感から、安全資産である金の下値は支えられている。

*20日の中東産原油は大幅続落。19日のNY原油が、需給緩和観測を背景に下落したことから、売りが優勢となった。石油製品も原油になびいて続落。NY原油は、米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で米ガソリン在庫の予想外の増加が示されたことや国内原油生産の拡大を嫌気して、2週間ぶりの安値に下落した。EIAによると、直近週の米原油在庫は100万バレル減少と、予想よりも小幅な減少にとどまり、ガソリン在庫は、季節的傾向とは逆の150万バレル増となった。

*石油輸出国機構(OPEC)は、ウィーンの本部で総会の開催を予定する5月25日に、非加盟産油国との協議も行う予定。今年下半期の減産延長について判断を下すという。サウジアラビアなど多くの主要加盟国は、ロシアやその他非加盟国の合意があれば、減産延長を支持する考え。ただ、ロシアは、ノバク・エネルギー相が今月、国内石油会社と近く減産について協議すると述べたものの、減産を支持するかについては明らかにしていない。


*20日のゴムは売られ過ぎもあって、円安を受けて堅調。ただ、東南アジアの産地では減産期が終了し、中国でも南部産地の国産ゴムの収穫が始まったため、ゴムの需給は緩和が予想されている。

*20日のトウモロコシは下落。一般大豆は反発。トランプ政権が地球温暖化対策を見直す方針を示している影響で、米国内のバイオディーゼル需要は鈍化するとの見方が広がっている。

*20日の東京外国為替市場のドル円相場は、108円台後半で膠着状態。午前中に五・十日による国内輸入
企業の買いや株高に支援されて一時109円台に乗せたが、買い一巡後はやや水準を切り下げ、108円90銭前後を軸とした狭いレ
ンジで推移している。

*20日の日経平均株価は小反落。為替が円安に振れたことで、日経平均株価は一時1万8500円を回復した。3月の輸出総額が市場予想を大きく上回ったことも好感された。ただ、北朝鮮情勢や、フランス大統領選の行方が意識され、上値を買い上がるほどの勢いはなかった。


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4月20日(木)
【4月19日の海外相場および市況】
ny0420

*19日のNY金は、利益確定の売りが膨らみ、6日ぶりに反落した。北朝鮮やシリアをめぐる地政学的リスクへの警戒感などを背景に安全資産として買われてきたが、米長期金利の上昇をきっかけに利益確定の売りが活発化して、一時1275.40ドルまで下落した。また、為替市場で急速に進行していたドル安・ユーロ高の流れが一服したこともドル建て金の割安感解消につながった。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の12地区連銀景況報告(ベージュブック)で、米経済は2月半ばから3月末にかけて「緩慢」ないし「緩やか」に拡大したとの認識が示されたが、さえない内容の米経済指標やトランプ政権の減税政策への疑念から、インフレ圧力が強まるとの見方は抑えられている。加えて、地政学的な緊張の高まりや23日に行われるフランス大統領選挙等政治の先行き不透明感を背景に、金相場の下げ幅は限定的となった。

*19日のNY原油は大幅続落。50ドル台に下落し、2週間ぶりの安値となった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、ガソリン在庫が前週比150万バレル増と、市場予想の190万バレル減に反して積み増しとなった。これから本格化なドライブシーズンを迎えるものの、ガソリン在庫の積み上がりが懸念され、エネルギー需要の先行きに警戒感が広がった。また、原油在庫が100万バレル減と、市場予想の150万バレル減よりも小幅な取り崩しにとどまったことも嫌気された。原油相場は節目の52ドル、51ドルの水準を下回ったことから、追随売りやストップロスの売りが出た。

*石油輸出国機構(OPEC)のバルキンド事務局長は19日、アラブ首長国連邦(UAE)で、協調減産合意に参加している全ての産油国は世界の原油在庫を石油業界の5年平均の水準に減らすことと、市場の安定を回復することを目指していると語った。OPECは5月25日の総会で今年下半期の政策を協議するが、バルキンド氏は減産合意が半年間延長されるかどうかについては話さなかった。

*19日のシカゴトウモロコシは横ばい。米中西部の乾燥予報を受けて、農家が作付けペースを速める可能性が浮上した。シカゴ大豆は3日ぶりに反発。天候悪化によりアルゼンチン産の収穫は予想を下回る見通し。

*19日のNY外国為替市場では、米長期金利の上昇を背景に円売り・ドル買いが優勢となり、ドル円は108円台後半に上昇した。米長期金利が上昇し、ドル円相場は一時109円18銭まで上昇した。ボストン連銀のローゼングレン総裁はこの日の講演で、米連邦準備制度理事会(FRB)による保有資産縮小は「比較的早期に開始できる」と述べた上で、資金縮小によって「利上げペースを大きく変えるべきではない」と言及したが、相場の反応は限定的だった。しかし、FRBが午後に入り発表した12地区連銀景況報告(ベージュブック)では、米経済は2月半ばから3月末にかけて「緩慢」ないし「緩やかに」に拡大したものの、引き続きインフレ圧力が強くないことも明らかになったことから、利上げペースの加速を示唆する内容ではないと受け止められ、ドルの上値を抑えた。

*19日のNYダウは続落。米エネルギー情報局(EIA)が発表した最新週の石油在庫では、原油が市場予想より小幅な取り崩しとなり、ガソリン在庫が増加した。これをきっかけに原油相場が50ドル台に急落すると、NYダウの下げ幅は拡大した。中東や北朝鮮情勢をめぐる地政学的リスクに加え、週末23日にはフランス大統領選の第1回投票も控えており、買いが鈍っている。


【本日の主な経済指標およびイベント】
07:45 (NZ) 1-3月期消費者物価指数 (前期比) +0.4% +0.8% +1.0%
      (NZ) 1-3月期消費者物価指数 (前年比) +1.3% +2.0% +2.2%
08:50 (日) 3月貿易収支 +8134億円(+8135億円) +6080億円 --
15:00 (独) 3月生産者物価指数 (前年比) +3.1% +3.2% --
18:00 (EU) 2月建設支出 (前月比) -2.3% -- --
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 23.4万件 24.0万件 --
21:30 (米) 4月フィラデルフィア連銀製造業指数 32.8 25.5 --
23:00 (EU) 4月消費者信頼感・速報 -5.0 -4.8 


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【4月19日(水)国内市況と終値】
tk0419

*19日の金は反落。為替の円高とNY金時間外の反落を受けて売りが優勢となった。白金も安い。昨日のNY金は、ドル高に圧迫され、一時1280.60ドルまで売られたが、その後は対ユーロでのドル安基調を背景に買い戻しが入ったことに加え、北朝鮮情勢をめぐる対応で、ペンス米副大統領が強硬な発言をしたことで地政学的リスクへの懸念が再燃し、1294.10ドルで引け、5日続伸となった。

*19日の中東産原油は反落。前日の欧米原油相場が需給緩和観測を背景に下落し、為替も円高となったため、売りが優勢となった。石油製品は原油になびいて安い。昨日の引け後に公表された米石油協会(API)の週間在庫統計では、14日までの1週間の米原油在庫は、前週比84万バレルの減少となり、市場予想の150万バレル減に対し、減少幅は小さかった。ガソリン在庫は減少予想に反して増加しており、弱材料となった。ただ、中東の地政学リスクが下値をサポートしているようだ。

*19日のゴムは大幅続落。期中と期先が一代安値を更新した。先限は一時200円の大台を割り込んだ。中国の需要が鈍化する一方、在庫は国内、上海ともに増加傾向にあり、主産地タイの現物売りが5月に予定されているため、荷余り感は強まっている。

*19日のトウモロコシは下落。シカゴ相場の続落や為替の円高を受け、売りが優勢となった。一般大豆は続落。シカゴ市場ではは、イースター休暇前、米国の穀物産地の中西部で雨がちな天候が見込まれ、作付けの遅れが懸念されていたが、今週に入って天候予報が比較的改善したことから、作付けの進捗にあまり影響はないとの見方が広がり、失望売りが出ている。

*19日の東京外国為替市場のドル円相場は底堅い日経平均株価を受けて108円台後半で推移した。ただ、20日から開催されるG20や23日のフランス大統領選第1回投票を控えていることもあり、109円越えには慎重な見方が出ている。

*19日の日経平均株価は小幅ながら3日続伸。売られ過ぎ感から、割安感に着目した一部の国内機関投資家が買いを入れたようで、底堅く推移した。ただ、欧州の政治情勢や北朝鮮をめぐる地政学リスクなどから積極的に上値を追う流れ
にはならなかった。円高進行による企業業績悪化への懸念も強まっているという。


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【 東京金は、いずれ上値にトライへ 】
*週明け10日のNY金は反落した。金相場は先週7日、予想より弱かった米雇用統計と米国のシリア攻撃を受けて、昨年11月上旬以降で初めて1270ドルを上回った。この反動からこの日は利食い売りが出やすかった。

ただ、米国は7日、シリアのアサド政権に対して軍事行動に踏み切った。当初、攻撃は1回限りと述べていたが、その後、追加攻撃の可能性を示唆した。また、北朝鮮に対しては原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近海への派遣を決定した。北朝鮮は15日の太陽節(金日成生誕105周年)に、核実験やミサイル発射を行う可能性が高いとされ、地政学的リスクが一気に高まった。

11日には、リスク回避や米長期金利の低下もあってドル売りが進み、NY金は一時1275.90ドルまで上昇し、終値も1271ドルとなって200日移動平均線をブレイクして引けた。

これ以降も、米軍がアフガニスタンに最強の破壊力を持つ非核爆弾を落とした事や、トランプ米大統領が前日、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策について低金利が「望ましい」と言及したことも、金利を生まない資産である金にとっては支援材料になり、先週末には1290.7ドルと年初来高値を更新し、5カ月ぶりの高値を付けた。

北朝鮮は16日、弾道ミサイル1発を発射したが、直後に爆発し、発射は失敗した。米朝間の緊張が一段と高まる恐れから、連休明け17日のNY金は一時1297.40ドルまで上昇し、約5カ月ぶりの高値に達した。

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*CFTC建玉4月11日時点:ファンドの金買い越しは17万2666枚(前週比+1万7230枚)と増加。総取組高は45万6131枚と前週比2万8323枚の増加。

金ETF「SPDRゴールド・トラスト」の金保有高は、4月17日時点で848.92トン。年初来最大量は845.32トン(3月2日)、年初来最小量は799.07トン(1月25日)。昨年の最大量は982.72トン(7月5日)。年初来最小量からは6.2%増加、前年同期比では4.5%増加。米国のシリア攻撃、北朝鮮情勢の緊迫化を受けて増加した。

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*北朝鮮高官は17日、ミサイルの発射実験を今後も続ける考えを示し、「もし米国が軍事的攻撃を計画しているなら、先制核攻撃で反応する」と述べた。韓国訪問中のペンス米副大統領は、北朝鮮に対する「戦略的忍耐の時代」は終わったと述べ、米国の出方を試そうとしないよう警告した。北朝鮮は朝鮮人民軍創建85年にあたる25日前後に、ミサイル発射や核実験を実施する可能性があるとの予測もあり、地政学的リスクは収まりそうにない。

また、米国がシリアのアサド政権に対して軍事攻撃を行ったことで、ロシアとの関係が悪化してきている。

23日にはフランスの大統領選(第1回)が行われるが、極右政党の国民戦線のルペン候補が決戦投票に残る可能性が警戒されている。

米国内においては、米議会がヘルスケア法案の採決が先送りしたまま、イースター休暇に入ったが、25日に議会が再開されても、28日までに暫定予算案や米連邦債務上限の引き上げを採決できない場合、米連邦政府機関が閉鎖されることも考えられる。

さらに、トランプ政権と共和党保守派グループ「下院自由議員連盟」の対立が深まっており、ヘルスケア法案の修正案の採決が5月以降に先送りされる可能性もあり、市場が期待している税制改革やインフラ計画も大きく後退する可能性が高く、トランプ政権の政策遂行能力への懐疑的な見方が強まり、米株価への悪影響も出てくるだろう。

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米国内外の不安要因を背景に、ドルの上値は重くなり、リスク回避から今後も金が買われていく可能性は高い。東京金は4500円の上値抵抗線での攻防になっているが、昨年10月11日の安値4111円を起点とする上昇トレンドに沿った展開が続いており、上値抵抗線突破で年初来高値にトライする可能性が高まるだろう。

*今週の予想レンジ:4400~4550円



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【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は、16日の国民投票を控えて買いが見送られる中、円高の影響もあって下落した。ただ、国民投票でエルドアン大統領が勝利する可能性も想定され、下げ幅は小さかった。

*今週のトルコリラ円は、ジリ高で推移しそうだ。

16日、トルコで大統領の権限を強化する憲法改正の是非を問う国民投票が行われた。即日開票の結果、賛成が過半数を上回り、エルドアン大統領は、「重要な変化を国民が選択した」と述べ、勝利宣言をした。今後、エルドアン大統領による事実上の独裁政権への道が開かれることになった。17日の外為市場では、トルコリラが対ドルで大幅上昇した。

今回の大統領の権限強化を柱とした憲法改憲案は昨年12月、エルドアン氏が事実上のリーダーを務める与党・公正発展党(AKP)が国会(550議席)に提出された。現行憲法では大統領は象徴的な存在に過ぎず、エルドアン大統領は今回の改憲で「トルコ型大統領制」の導入を実現し、名実共に政治の実権を握りたい考えだ。1月21日、AKPが極右野党の協力を得て、賛成339票で国会の承認を得ていた。改憲案では、大統領に行政権を集中させ、首相職を廃止し、大統領を行政のトップと定め、補佐する副大統領職を新設する。また、これまでは禁じられていた大統領の政党所属も認めるほか、副大統領や閣僚の任免、非常事態宣言の発出、政令の公布など広範な権限を大統領に与える。

国民投票の結果、トルコは議院内閣制から、大統領が大きな権限を持つ実権型大統領制へ移行する。改憲が実現するため、総選挙と大統領選が2019年に行われる。大統領は2期10年まで務められるが、この多選制限が改憲後、リセットされた場合、エルドアン大統領は2029年までその座にとどまる可能性がある。長期的に見れば、トルコは経済の構造改革を実施するために十分な時間を手に入れることができ、財政政策と財務収支に関心を集中させて、経済を活性化させることが可能になろう。

オックスフォード・エコノミー(本社ロンドン)は、16日の国民投票でエルドアン大統領が勝利した場合、トルコリラ建て資産が長期的に上昇する可能性があると指摘した。昨年7月のクーデター未遂事件以降、低迷していた個人消費も復活し、トルコ径剤の活性化が期待されるだろう。

エルドアン大統領は超長期政権を築き、 2023年の「建国100周年」に向けて「世界の経済大国トップ10入り」を目指すという。果たして、「オスマントルコ帝国」は復活するのだろうか。

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予想レンジ:28.00円~30.00円


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