*19、20日に米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1.00-1.25%のレンジで据え置いた。一方、4兆5000億ドル規模の保有証券の縮小を10月に開始することを決定した。ハリケーンの経済への悪影響は一時的なものになるとの見方を示し、年内あと1回、来年3回の利上げ予測を維持した。これを受けて、CMEのフェドウオッチによる12月の利上げ確率は72%まで上昇している。
*20日のNY金は反発。米連邦公開市場委員会(FOMC)の決定を控えて、ドルが対ユーロで弱含んだため、ドル建て金は割安感から買われた。トランプ米大統領が前日の国連総会の一般討論演説で、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し、脅威を与えるなら「完全に破壊する」と警告を発したことも、安全資産である金には下支え材料となった。
20日のNY白金は、南アランドが対ドルで下落し、9日続落。
*引け後にFOMCの結果が公表されたが、利上げ見通しに変更がないことから、NY金電子取引は15ドル程度急落し、一時1299.77ドルまで下げた。9時過ぎには1302ドル台まで戻し、保ち合っている。
*20日のNY原油は、需給不均衡是正への期待感から買いが優勢となり、約2カ月ぶりに終値が50ドル台を回復した。イラクのルアイビ石油相は前日、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国が現行の協調減産措置について来年4月以降の期限延長や減産規模の拡大など幾つかの選択肢を協議中と表明した。22日にはウィーンで、現行の協調減産措置(日量180万バレル)に関するOPECと非加盟産油国の協議が行われる。これを受け、市場では需給均衡への期待感が広がった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した15日までの1週間の米原油在庫は前週比460万バレル増と、3週連続の積み増し。増加幅は市場予想(350万バレル増)を上回った。一方、ガソリン在庫は210万バレル減と予想と一致。ディスティレート(留出油)在庫は570万バレル減となり、予想(160万バレル減)の3倍以上の取り崩しとなった。予想以上の原油在庫増加は、ハリケーン『ハービー』の影響によるものと見られている。
*20日のシカゴトウモロコシは、買戻しに反発。シカゴ大豆は、輸出需要の回復を受けて反発。
*20日のNY外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した経済・金利見通しが市場の想定よりも利上げに前向きと受け止められたことからドルが買われ、ドル円は7月下旬以来約2カ月ぶりに112円50銭台まで上昇した。FRBが公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、政策金利の据え置きに加え、10月からの保有資産の縮小開始が決まった。結果はほぼ織り込み済みだったものの、今年および来年の金利見通し(中央値)に変更がなく、引き続き利上げに前向きな姿勢が示されたことでドル買いが活発化した。
*20日のNYダウは9日続伸し、7日連続で最高値を更新した。米連邦公開市場委員会(FOMC)で、年内の追加利上げ観測が高まるとの予測から金融株などが買われた。FOMCでは、政策金利の据え置きと保有資産の10月からの縮小開始が決定された。また、市場が注目していた参加者による金利見通しでは、「年内あと1回」の利上げの想定が維持された。これを受けて年内の利上げ観測が一段と高まり、長期金利が上昇した。
【本日の主な経済指標およびイベント】
未定 (日) 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表 -0.10% -0.10%
未定 (南ア) 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利 6.75% 6.50%
07:45 (NZ) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP) [前期比] 0.5% (0.6%) 0.8% 0.8%
13:30 (日) 7月 全産業活動指数 [前月比] 0.4% -0.1%
15:30 (日) 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
17:00 (EU) 欧州中央銀行(ECB)月報
21:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数 28.4万件 30.2万件
21:30 (米) 9月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数 18.9 17.1
22:00 (米) 7月 住宅価格指数 [前月比] 0.1% 0.4%
22:30 (EU) ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
23:00 (EU) 9月 消費者信頼感(速報値) -1.5 -1.5
23:00 (米) 8月 景気先行指標総合指数 [前月比] 0.3% 0.3%
第133回 『おしえて陳さん』
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