*27日のNY外国為替市場のドル円相場は、109円台前半に軟化した。2018年1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回った。これを受けて一時109円54銭まで反発したが、インフレ懸念を反映して急ピッチで上昇していた10年債利回りが前日に続き低下したことから、日米金利差拡大の観点から買い進まれたドル高に一服感が広がり、流れが反転し、ドル円は軟化に転じた。CFTC建玉4月24日時点:ファンドのドル売り・円買いは583枚(前週比-2008枚)と減少。総取組高は15万5237枚と前週比7918枚の増加。
*週末27日のNY金は反発。韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はこの日、軍事境界線の板門店で会談。朝鮮半島の完全な非核化を目指すとともに、年内に朝鮮戦争の終戦を宣言することで合意した。ただ、北朝鮮側の真意が依然不透明であるため、安全資産である金は底堅く推移し、一時1324.90ドルまで上昇した。2018年1~3月期の米実質GDP(国内総生産)速報値が年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回ったため、下落する場面もあったが、個人消費の低迷などが響いて前期からは伸びが鈍化したことなどから、売りは限定的で、プラス圏で堅調に推移した。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの金買い越しは13万6646枚(前週比-2万6423枚)と減少。総取組高は50万6410枚と前週比3819枚の減少。
*週末27日のNY白金は金に連れて3日ぶりに反発。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの白金買い越しは1万7832枚(前週比+185枚)と増加。総取組高は7万6044枚と前週比149枚の減少。
*週末27日のNY原油は小反落。2018年1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回った。これを受けてドルが対ユーロで買われ、ドル建て原油に割高感が生じた。また、米国内の増産懸念も圧迫材料となった。最新週の国内石油掘削リグ稼働数は前週比5基増の825基となった。これは2015年3月以来約3年ぶりの高水準。弱材料が複数意識されたが、米国が新たに対イラン制裁に踏み切れば、同国からの石油輸出が停滞するとの懸念が根強いため、下値では買い戻しも入り、下げ幅は限定的だった。トランプ大統領は5月12日までに対イラン制裁を科すかどうか判断する見通し。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの原油買い越しは71万2423枚(前週比-1万5708枚)と減少。総取組高257万4820枚と前週比2万1758枚の減少。
*週末27日のシカゴトウモロコシはショートカバーで反発。大豆相場急伸も支援材料。アルゼンチンの大豆減産を受け、米国が大豆ミールの輸出市場でシェアを拡大するとの見方から大豆が買われた。CFTC建玉4月24日時点:ファンドのトウモロコシ買い越しは33万3416枚(前週比-6644枚)と減少。総取組高は179万7330枚と前週比5万7619枚の減少。
*週末27日のシカゴ大豆は大豆ミール相場高になびき急伸。アルゼンチンの大豆減産を受け、米国が大豆ミールの輸出市場でシェアを拡大するとの見通しも支援材料。カナダ統計局が発表した同国の大豆、菜種の作付面積見通しが市場予想を下回ったことも、支援要因。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの大豆買い越しは19万3022枚(前週比-3万1335枚)と減少。総取組高は90万6318枚と前週比6万4151枚の減少。
*週末27日のNYダウはほぼ横ばい。2018年1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回った。ただ、個人消費が1.1%増と前期(4.0%増)から急減速したほか、在庫の積み増しが嫌気されて失望売りにつながった。