テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2018年04月

4月30日(月)
【4月27日の海外相場および市況】
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*27日のNY外国為替市場のドル円相場は、109円台前半に軟化した。2018年1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回った。これを受けて一時109円54銭まで反発したが、インフレ懸念を反映して急ピッチで上昇していた10年債利回りが前日に続き低下したことから、日米金利差拡大の観点から買い進まれたドル高に一服感が広がり、流れが反転し、ドル円は軟化に転じた。CFTC建玉4月24日時点:ファンドのドル売り・円買いは583枚(前週比-2008枚)と減少。総取組高は15万5237枚と前週比7918枚の増加。


*週末27日のNY金は反発。韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はこの日、軍事境界線の板門店で会談。朝鮮半島の完全な非核化を目指すとともに、年内に朝鮮戦争の終戦を宣言することで合意した。ただ、北朝鮮側の真意が依然不透明であるため、安全資産である金は底堅く推移し、一時1324.90ドルまで上昇した。2018年1~3月期の米実質GDP(国内総生産)速報値が年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回ったため、下落する場面もあったが、個人消費の低迷などが響いて前期からは伸びが鈍化したことなどから、売りは限定的で、プラス圏で堅調に推移した。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの金買い越しは13万6646枚(前週比-2万6423枚)と減少。総取組高は50万6410枚と前週比3819枚の減少。


*週末27日のNY白金は金に連れて3日ぶりに反発。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの白金買い越しは1万7832枚(前週比+185枚)と増加。総取組高は7万6044枚と前週比149枚の減少。


*週末27日のNY原油は小反落。2018年1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回った。これを受けてドルが対ユーロで買われ、ドル建て原油に割高感が生じた。また、米国内の増産懸念も圧迫材料となった。最新週の国内石油掘削リグ稼働数は前週比5基増の825基となった。これは2015年3月以来約3年ぶりの高水準。弱材料が複数意識されたが、米国が新たに対イラン制裁に踏み切れば、同国からの石油輸出が停滞するとの懸念が根強いため、下値では買い戻しも入り、下げ幅は限定的だった。トランプ大統領は5月12日までに対イラン制裁を科すかどうか判断する見通し。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの原油買い越しは71万2423枚(前週比-1万5708枚)と減少。総取組高257万4820枚と前週比2万1758枚の減少。


*週末27日のシカゴトウモロコシはショートカバーで反発。大豆相場急伸も支援材料。アルゼンチンの大豆減産を受け、米国が大豆ミールの輸出市場でシェアを拡大するとの見方から大豆が買われた。CFTC建玉4月24日時点:ファンドのトウモロコシ買い越しは33万3416枚(前週比-6644枚)と減少。総取組高は179万7330枚と前週比5万7619枚の減少。


*週末27日のシカゴ大豆は大豆ミール相場高になびき急伸。アルゼンチンの大豆減産を受け、米国が大豆ミールの輸出市場でシェアを拡大するとの見通しも支援材料。カナダ統計局が発表した同国の大豆、菜種の作付面積見通しが市場予想を下回ったことも、支援要因。CFTC建玉4月24日時点:ファンドの大豆買い越しは19万3022枚(前週比-3万1335枚)と減少。総取組高は90万6318枚と前週比6万4151枚の減少。


*週末27日のNYダウはほぼ横ばい。2018年1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.3%増加。前期の2.9%から鈍化したものの、市場予想の2.0%は上回った。ただ、個人消費が1.1%増と前期(4.0%増)から急減速したほか、在庫の積み増しが嫌気されて失望売りにつながった。


【今週起きた大きな変化】

*米国の景気回復、原油相場高を受けたインフレ上昇、トランプ政権の減税措置を受けた財政悪化懸念から、24日に米長期金利は節目の3%台に上昇した。25日には3.02%まで上昇したものの、26日には2.98%に低下した。果たしてピークは過ぎたのか。それとも一段高があるのか。

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*米金利の上昇を受けてドル高が進んでいる。ドル円は109円台に上昇した。ドルインデックスも反発し、昨年からの下落トレンドラインに接近している。果たして、ここをブレイクするのか。


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*金利上昇は株式市場にはマイナス要因だが、26日のNYダウは好調な企業決算を受けて2万4322.34ドル(+238.51ドル)に上昇。シリア情勢が一服し、南北会議開催で、地政学リスクが後退。恐怖指数(VIX)は低下し、危険レベルの20ポイントを割り込んだ。

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*原油相場上昇のみならず国際商品が上昇基調を強めている。
代表的な国際商品指数であるCRB指数は200ポイント台に上昇。大台を維持して保ち合い。値固め局面か。


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*金利上昇は利子を産まない資産である「金」にはマイナス要因だが、金現物需要は堅調。
金ETFは年初来の最高量となった。


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*一方、変化していない状況もある。CFTC建玉明細では、ドル円のポジションが3週間にわたってほとんど変化なし。ファンドは、「ドル買い・円売り」にするのか、「ドル売り・円買い」にするのか思案中。

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4月27日(金)
【4月26日の海外相場および市況】
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*26日のNY外国為替市場のドル円相場は、109円台前半で小動き。この日米10年債利回りは3%を割り込んだ。金利低下を眺めてドル買いが弱まり、円は反発した。欧州中央銀行(ECB)が定例理事会で資産購入プログラムの継続判断を持ち越し、円買い・ユーロ売りが優勢となったことも円買い要因となった。ただ、市場では引き続き日米金利差の拡大が意識されていることや、米株高を背景にドルの下落は限定的だった。

*26日のNY金は、ドル買い・ユーロ売りの進行を受けた割高感に圧迫され、続落した。この日は、米10年物米国債利回りが節目の3%を割り込み、ドルがユーロに対して一時軟化した。しかし、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁がこの日の定例理事会後の会見で、ユーロ圏の景気について「やや落ち着きが見られる」と指摘。資産購入プログラムの継続についても判断を持ち越したため、ドルの対ユーロ相場が上昇に転じた。また、米耐久財受注と米週間新規失業保険申請件数がともに市場予想に比べて良好な内容となったことも金にとっては弱材料となった。NY金相場は1310〜1315ドル付近が下値支持線となっているようで、下げ渋った。NY白金は金に連れて続落。

*26日のNY原油は、中東情勢をめぐる地政学的リスクへの警戒感などが広がる中、小幅続伸した。フランスのマクロン大統領は25日、トランプ大統領がイラン核合意から離脱する見込みを示唆。米国が新たな対イラン制裁に踏み切れば、イランからの石油輸出が停滞するとの懸念が強まった。り、この日も原油に買いが入った。トランプ大統領は欧州諸国に対し、イランの弾道ミサイル開発制限などを定めた追加措置をまとめるよう要求しており、期限の5月12日を控えて警戒感が広がっている。このほか、ベネズエラの産油量が政治・経済危機の影響で日量150万バレル程度にとどまっており、2016年初めの約250万バレルを大幅に下回っているとの報も支援材料となった。また、この日はNYダウが上伸する中、リスク回避姿勢が和らぎ、株と並んでリスク資産である原油にも買いが入った。ただ、前日発表された米エネルギー情報局(EIA)在庫統計では、原油在庫が取り崩し予想に反して大幅な積み増しとなったほか、国内の原油生産量も日量1059万バレルに達していたことも明らかになったことから、米国内の増産傾向に警戒感が強く、上値は重かった。また、対ユーロでのドル高を背景にドル建て原油に割高感が生じたことも、上値を抑える要因となった。

*26日のシカゴトウモロコシは小反落。前日の高値を抜けることができず、利益確定売りが優勢となった。一方、米中西部での作付けペースが遅いことが、相場を下支えた。シカゴ大豆は小幅続伸。

*26日のNYダウは、フェイスブックの好決算を受けてなどハイテク株が牽引し続伸した。フェイスブックが前日発表した2018年1〜3月期決算は、純利益が62.8%増の49億8800万ドル(約5450億円)と過去最高を更新。懸念されていた利用者の個人情報流出問題の影響が限定的だったことから、買いが膨らんだ。また、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)やクアルコムなどの決算が市場予想を上回る良好な内容だったことを受け、スマートフォン需要の低迷観測を背景に売り込まれていた半導体株にも買い戻しが入った。


【27日の経済指標】
(南ア) ヨハネスブルグ休場 (フリーダムデー)
未定 (日) 日銀金融政策決定会合
未定 (日) 日銀展望レポート
07:45 (NZ) 3月貿易収支 +2.17億NZD
08:01 (英) 4月GfK消費者信頼感 -7
08:30 (日) 3月失業率 2.5%
08:30 (日) 3月有効求人倍率 1.58
08:30 (日) 4月東京都区部消費者物価指数 (生鮮食品除く:前年比) +0.8%
08:50 (日) 3月鉱工業生産・速報 (前月比) 0.0%
10:30 (豪) 1-3月期生産者物価指数 (前年比) +1.7%
16:55 (独) 4月失業者数 -1.9万人
16:55 (独) 4月失業率 5.3% 
17:30 (英) 1-3月期GDP・速報 (前期比) +0.4%
   (英) 1-3月期GDP・速報 (前年比) +1.4%
18:00 (EU) 4月経済信頼感 112.6
18:00 (EU) 4月消費者信頼感・確報
21:30 (米) 1-3月期GDP・速報 (前期比年率) +2.9% +2.2%
21:30 (米) 1-3月期個人消費・速報 (前期比年率) +4.0%
21:30 (米) 1-3月期GDPデフレーター・速報 (前期比年率) +2.3% +2.2%
21:30 (米) 1-3月期コアPCEデフレーター・速報 (前期比年率) +1.9%
21:30 (米) 1-3月期雇用コスト指数 (前期比) +0.6% +0.7%
23:00 (米) 4月ミシガン大消費者信頼感指数・確報 97.8 98.0


第163回 『おしえて陳さん』 
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4月26日(木)
【4月25日の海外相場および市況】
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*25日のNY外国為替市場では、米長期金利の上昇を受けた円売り・ドル買いが継続し、ドル円は109円台前半に上昇した。米10年債利回りがこの日も3%台で高止まりした。ただ、27日に2018年1〜3月期の実質GDP(国内総生産)速報値の発表を控えて、次第に様子見が強まった。テクニカル的には、昨年11月高値の114円70銭台から今年3月安値の104円50銭台までの半値戻し水準である109円60銭台を超えてくれば、買いが一段と強まる可能性がある。一方、米長期金利の3%超えがNYダウの下落要因にもなることから、リスクオフの円高も懸念されている。

*昨日25日、トルコ中央銀行は、実質的な政策金利である後期流動性窓口金利を0.75%ポイント引き上げて、12.75%から13.50%とした。利上げは4カ月ぶり。声明では、現在の高水準のインフレとインフレ見通しは引き続き価格決定にリスクとなり、必要なら追加引き締めに踏み切るとした。このほかの3種の主要金利は据え置き。1週間物レポレートを8.00%、翌日物貸出金利は9.25%、翌日物借入金利は7.25%に据え置いた。トルコの 物価は2017年11月に14年ぶりの高水準となる12.98%まで上昇。現在は10.23%上昇に落ち着いている。ただ中銀の最新調査によると、2018年末時点の物価見通しは1カ月前の9.49%から10.07%上昇まで悪化した。中銀の目標である5.0%を大幅に上回っている。市場は、利上げ自体は評価しているものの、インフレの再加速が予想されるため、0.75%の利上げは不十分と見ているようだ。1.5~2.0%の利上げが望ましいと見ているようだ。
トルコリラ円は、利上げを受けて27.22円まで上昇したが、利上げ幅が不十分との見方から反落に転じ、昨日の終値は26.84円。本日は26.75円あたりで推移している。

*25日のNY金は、米長期金利の上昇やドル高・ユーロ安の進行などを受けて反落した。米長期金利が4年超ぶりの高水準である3%台で高止まりしていることを受け、ドル指数は4カ月ぶりの高値を付け、為替市場ではドル高・ユーロ安が進行し、ドル建て金に割高感が生じたことから金が売られた。政治的リスクの後退も金の売り要因。トランプ米大統領が24日、米中貿易摩擦の解消に向けた協議のため、ムニューシン財務長官が近日中に訪中するとの見通しを示し、「中国との取引が成立する可能性は十分にある」と言及したことから、米中間の貿易摩擦激化に対する懸念が後退した。27日に行われる朝鮮半島南北会談の動向に和平への期待が高まっている。NY白金は金やパラジウムの下落に連れて反落。

*25日のNY原油は、イラン情勢をめぐる地政学的リスクを背景に買われ反発した。トランプ大統領がイラン核合意からの離脱を示唆する中、米国が新たな対イラン制裁に踏み切れば、イラン産原油の供給に支障が出るとの警戒感が根強く、原油に買いが入った。また、NYダウが入りプラス圏に浮上したことで、同じリスク資産である原油にも買いが入った。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計は、原油在庫が前週比220万バレル増と、市場予想の200万バレル減に反して積み増しだった。ガソリン在庫も60万バレルの取り崩し予想に反して80万バレルの積み増し。供給過剰懸念が再燃し、売りが優勢となって、一時マイナス圏に沈む場面もあったが、67ドル台は割り込まなかった。 輸出増を考慮に入れると在庫の積み上がりは小規模との見方も出たため、直ちに上昇に転じた。一方、ドルが対ユーロで強含み、ドル建て原油に割高感が生じたことから、上値は抑えられた。

*25日のシカゴトウモロコシは続伸し、約9カ月ぶりの高値をつけた。小麦相場の上昇が支援要因。この他、米中西部の多くの地域で作付けが遅れるとの懸念も強い。シカゴ大豆は、輸出改善の期待で続伸。米国と、世界最大の大豆輸入国である中国との貿易摩擦が後退したことや、輸出改善への期待感から買われた。

*25日のNYダウは、好決算企業への買いに支えられ6日ぶりに反発した。米主要企業の1〜3月期決算の発表が佳境に入る中、好業績企業には買いが集まった。航空機大手ボーイングの決算は、純利益が前年同期比57%の大幅増益で通期の利益見通しも上方修正。ダウ構成銘柄である同社株の急伸が相場を支えた。また、CATV最大手コムキャストも純利益が21%増と好調だった。ただ、米長期金利の上昇への警戒感から伸び悩んだ。10年債利回りは前日に4年3カ月ぶりに3%台に乗せたが、この日も利回りの上昇が止まらず、3%を上回る水準となった。


【26日の経済指標】
10:30 (豪) 1-3月期輸入物価指数 (前期比) +2.0%
18:30 (南ア) 3月生産者物価指数 (前年比) +4.2%
20:45 (EU) 欧州中銀金融政策発表 0.00%
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 23.2万件
21:30 (米) 3月耐久財受注 (前月比) +3.0% +1.0%
   (米) 3月耐久財受注 (前月比:除輸送用機器) +1.0% +0.5%
21:30 (米) 3月卸売在庫 (前月比) +1.0%


第162回 『おしえて陳さん』 
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【 白金は、円安を受けてジリ高か】
*先週の東京白金は上昇し、上昇率は金よりも高かった。米国が対ロシア制裁の一環としてロシアのアルミ生産大手UCルサールなど複数のロシア企業との関係解消を投資家に求めていた。ルサールと資本関係のあるノリリスク・ニッケルもその影響を受けるため、同社が生産しているパラジウムの供給に懸念が生じるとの見方から、NYパラジウムは、4月9日から19日までの12営業日で16.5%も急騰した。同じ白金族である白金もこの上昇に連れて買われたものの、今年の需給見通しが横ばいであるため、買いも限定的だった。

週明け23日は、米財務省が複数のロシア企業との関係解消を投資家に求める措置について、当初設定した関係解消の期限を延長した。この報を受けて、パラジウムの供給懸念が後退し、パラジウムは急落した。ただ、東京白金は円安を受けて3200円台前半で堅調だった。白金独自の材料に乏しく、金や白金の動向に左右される展開が続きそうだが、NY市場では、ファンドの買い越しが大幅減少し、年初来の水準にまで落ち込んだ。今年のピーク時は4万枚を越えていたが、内部要因的にはかなり身軽になったようだ。

国際商品指数のCRB指数が200ポイント台に乗せたことで、商品ファンドの買いが入る可能性もあり、白金は今後の出直りが期待される。

*プラチナの国際調査機関、ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)による2018年の需給見通しでは、産業用や宝飾品向けの消費が伸びる一方、自動車や投資向けが減少し、需要は前年比で横ばいになる見通し。一方、主産地の南アフリカで17年に一部の採掘コストの高い鉱山が閉鎖し、ロシアも精錬設備の改修で供給が減る見込みで、リサイクルを含む今年の世界供給は前年比2%減になる見通し。

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*東京白金予想レンジ:3200~3300円。

*CFTC建玉4月17日時点:ファンドの白金買い越しは1万7647枚(前週比-1353枚)と減少。総取組高は7万6193枚と前週比37枚の減少。

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*白金と金の逆ザヤは、4月12日に1424円となった。その後は売られ過ぎから縮小にむかっている。逆ザヤは1300円程度にまで縮小されそうだ。


情報提供:(株)みんかぶ
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4月25日(水)
【4月24日の海外相場および市況】
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*24日のNY外国為替市場では、米長期金利の上昇が警戒され、ドル円は109円台前半から108円台後半に反落した。米長期金利の指標である米10年物米国債利回りが3%の節目を約4年3カ月ぶりに突破。日米金利差の拡大を受けてドル円は約2カ月半ぶりに109円台に上昇した。また、3月の米新築住宅販売件数や4月の米コンファレンス・ボード消費者景況感指数が市場予想を上回る堅調だったこともあり、一時109円20銭まで上昇した。しかし、米長期金利の上昇が景気に与える悪影響が警戒され、株式や原油などのリスク資産が売られたためドル円も下落に転じ、一時108円55銭まで下落した。

*本日午後8時、トルコ中銀理事会が開催される。ロイター調査によると、主要政策金利の後期流動性窓口の0.5%引き上げが予想されている。エルドアン大統領は、「トルコのインフレと金利の脅威は、今後、容易に克服される」と発言した。

*24日のNY金は4日ぶりに反発。前日までの3営業日は、北朝鮮情勢をめぐる地政学的リスクが後退したほか、ムニューシン米財務長官が訪中の意向を示したことで米中間の貿易摩擦激化に対する懸念が和らぎ、「安全資産」としての金需要が減退したことから、30ドル近く下落したが、この日は安値拾いの買いが入った。ただ、米長期金が、インフレ上昇や米国の国債増発懸念で4年以上ぶりに3.0%の水準を上回ったため、上値は抑えられた。NY白金は4日ぶりに反発。

*24日のNY原油は3日ぶりに反落。米長期金利はインフレ加速への警戒感などから上昇し、米長期金利は一時、2014年1月以来約4年3カ月ぶりに3.0%台に乗せた。これを受けて、NYダウが大幅下落し、株と並んでリスク資産とされる原油にも売りが強まった。ただ、米石油協会(API)と米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計では、それぞれ2週連続で取り崩しが予想されているため下げ渋った。また、この日開催された米仏首脳会談では、イラン核合意をめぐり追加措置の条件が満たされなければ離脱も辞さない構えのトランプ大統領に対し、マクロン大統領は「核合意の代替案はない」として枠組み維持を要求した。米国が再び対イラン制裁を復活すると、イランの原油輸出力が抑制されると懸念されている。

*引け後に発表された米石油協会(API)の在庫統計では、米国内原油在庫は、前週比110万バレル増の4億2910万バレルとなった。予想は200万バレル減だった。原油受け渡し拠点のオクラホマ州クッシングの在庫は93万バレル減少した。ガソリン在庫は270万バレル減少。予想は62万5000バレル減だった。ディスティレート(留出油)在庫は190万バレル減。予想は86万1000バレル減だった。原油在庫は増加したが、製品在庫の大幅減少を受けて、NY原油電子取引は0.16ドル高の67.86ドルレベルで推移している。

*24日のシカゴトウモロコは、小麦に連れ高となって続伸。ただ、今週の米中西部産地は良好な天候予報が出ているため、作付けペースが速まる可能性があり、上値は抑えられた。シカゴ大豆は5日ぶりに反発。ただ、米中貿易摩擦を背景に、世界最大の大豆購入国である中国の需要への懸念が上値を抑えた。

*24日日のNYダウは、米長期金利の上昇が嫌気されて大幅続落。金融市場では、米国のインフレペースが速まるとの見方が強まり、金利高(債券安)と株安、ドル高が急速に進んだ。債券市場では米長期金利の指標となる10年物米国債の利回りが上昇(国債価格は下落)し、約4年3カ月ぶりに心理的な節目となる年3%に達した。原油など商品価格の高止まりでインフレ懸念が強まり、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが加速するとの観測が広がった。米トランプ政権による大型減税などで米財政の悪化が見込まれることも、金利を押し上げた。


【25日の経済指標】
NZ、オーストラリア休場 (アンザック・デー)
20:00 (トルコ) トルコ中銀政策金利発表 8.00%


第162回 『おしえて陳さん』 
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【 東京金は4600円台で中段保ち合いを形成か】    
*先週のNY金は下落した。米英仏3カ国は13日夜(シリア時間14日未明)、シリア・アサド政権が化学兵器を使用したと断定し、武力行使に踏み切った。ただ、攻撃の標的が化学兵器関連施設に絞られたことから、ロシアとの軍事衝突は起こらず、全体としても大きな被害は出なかったようで、地政学リスクが後退した。

また、ポンペオCIA長官が4月上旬に北朝鮮を訪問し、金正恩朝鮮労働党委員長と複数回会談したことが明らかになり、トランプ大統領が18日、安倍首相との会談で、6月初旬までに予定している北朝鮮との会談の成功に強い自信を示したため、安全資産である金には売りが強まった。

金融面では、NY連銀のダドリー総裁やクリーブランド連銀のメスター総裁ら複数の米連邦準備制度理事会(FRB)高官が、利上げ継続の姿勢を明確にした。足元の経済指標が堅調である上、インフレ懸念も浮上し利上げペースが加速するのではないかとの観測が広がったことも金には逆風となり、1338ドルで週を終えた。

週明け23日は、米長期金利が4年3カ月ぶりの高水準となる2.98%まで上昇したことを受けて、利子を産まない金はさらに売られ、1320ドル台に下落した。地政学リスクの後退と共に金ETFの増加も一服した。NY金はレンジの下限であり、心理的な節目の1300ドルを試す可能性が高まってきた。

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*NY金予想レンジ=1300~1350ドル

*CFTC建玉4月17日時点:ファンドの金買い越しは16万3069枚(前週比-7697枚)と減少。総取組高は51万0229枚と前週比1万0641枚の増加。

*シリアや北朝鮮情勢が一服し、地政学リスクが後退している。根本的な解決を見たわけではないが、27日には南北会談が行われ、トランプ大統領の楽観的な発言を受けて、金には売り圧力が強まった。恐怖指数(VIX)も危険水域である20ポイントを下回っている。

一方、原油高に伴うインフレ懸念などを背景に米長期金利が上昇基調を強め、米10年債利回りは節目の3.0%に迫った。利子を産まない金には弱材料となり、NY金は短期的な下落相場に転じた可能性がある。こうしたリスク要因の緩和や米金利の上昇を受けて、為替市場ではドル高が進み、ドル円は109円が視野に入ってきた。

そのため、東京金は4600円台で堅調に推移している。テクニカル的にも年初高値(4793円)と年初安値(4438円)の半値戻しの4616円レベルで推移していることから、中段保ち合いの値固めを形成しているともいえる。

さて、NY市場では、米長期金利が重要な節目の3.0%を上回る可能性が取りざたされている。実現すれば、過去5年で初めてとなり、さらに金には売り圧力が強まりそうだ。しかし、金利の急上昇はインフレ加速が背景にあるため、中・長期的には、インフレヘッジとしての金が注目される可能性がある。先週は、国際商品指数であるCRB指数が200ポイントの大台を回復しており、商品市況がジリジリ上昇していることが判明した。インフレの兆しが出てきているのかもしれない。

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*東京金予想レンジ:4580~4680円。

情報提供:(株)みんかぶ
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