テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2018年11月

11月27日(火)
【11月26日の海外相場および市況】
ny1126

*週明け26日のNY外国為替市場は、米株高などを背景にリスクオンモードが強まり、ドル円は113円台後半に上昇した。113円55〜65銭。この日はダウ高や原油相場の反発を背景に、安全通貨である円は売られた。米長期金利の小幅上昇も日米金利差の観点からドルを押し上げた。ただ、ドル買いは次第に先細りとなった。28日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演、29日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表、30日〜12月1日には20カ国・地域(G20)首脳会議やそれに合わせた米中首脳会談が予定されているため、次第に様子見が広がった。

*週明け26日のNY金は、ほぼ横ばい。1222.40ドル(-0.8ドル)。外国為替市場ではドル売り・ユーロ買いが先行し、ドル建て金に割安感が生じ、金買いが優勢となっていた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らがこのところ世界景気の減速リスクに警戒感を表明していたことから、FRBによる利上げの打ち止め時期が前倒しにされるのではないかとの観測も浮上し、金利を生まない金には支援要因だった。ただ、ドルが対ユーロで上昇に転じ、NYダウが大幅反発すると、安全資産である金は売りが優勢となり、上げ幅を削った。28日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演、29日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表、30日〜12月1日には20カ国・地域(G20)首脳会議やそれに合わせた米中首脳会談が予定されているため、次第に様子見が広がった。

CFTC建玉11月20日時点:ファンドの金買い越しは8896枚(前週比+1万8143枚)と買い越しに転じた。総取組高は52万5940枚と前週比1万3580枚の減少。

*週明け26日のNY白金は反発。847.80ドル(+2.80ドル)。

CFTC建玉11月20日時点:ファンドの白金買い越しは2万1785枚(前週比-206枚)と減少。総取組高は6万9800枚と前週比-352枚の減少。

*週明け26日のNY原油は、急落した前週末の後を受けて買い戻しが入り、反発した。51.63ドル(+1.21ドル)。先週の大幅急落の反動でこの日は買戻しが先行した。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる交渉の決着やイタリア財政不安の後退などを背景に市場リスクが後退し、NYダウが大幅上昇すると、同じリスク資産である原油相場も買われた。ただ、外国為替市場でドル高・ユーロ安が進むと、ドル建て原油は割高感から上値が重くなった。市場は、12月6日に開催される石油輸出国機構(OPEC)総会の行方に注目している。OPEC加盟国・非加盟国は日量最大140万バレルの減産に向けて協議するとみられているが、既にこの規模では供給過剰を解消できないとする見方が浮上している。

CFTC建玉11月20日時点:ファンドの原油買い越しは36万7187枚(前週比-1万4011枚)と減少。総取組高199万8866枚と前週比11万1927枚の減少。

*週明け26日のシカゴトウモロコシは続落。356.00セント(-3.00)。大豆の大幅安に追随したが小麦相場の上昇は下値を支えた。

CFTC建玉11月20日時点:ファンドのトウモロコシ買い越しは9万9095枚(前週比-1万7897枚)と減少。総取組高は174万0400枚と前週比2万0127枚の減少。

*週明け26日のシカゴ大豆は大幅続落。862.25セント(-18.75)。米中貿易摩擦による米国産の輸出見通しへの懸念から2%以上値を下げた。中国税関総署によると、同国のブラジル産大豆輸入は10月、前年同月からほぼ倍増した。トランプ大統領と習近平中国国家主席は今週、アルゼンチンで行われる20カ国・地域(G20)首脳会議に際して会談する。市場は、両国の貿易に関する合意に向けて進展が見られるかどうかを注視している。

CFTC建玉11月20日時点:ファンドの大豆売り越しは4万2347枚(前週比-389枚)と減少。総取組高は73万6279枚と前週比1万0798枚の減少。

*週明け26日のNYダウは、年末商戦への期待感から5営業日ぶりに反発した。2万4640.24ドル(+354.29ドル)。前週末23日の「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」からスタートした年末商戦が好調に推移しているとの期待感から、大手小売り株が買われて相場を押し上げた。26日はインターネット通販の特売が一斉に始まる「サイバーマンデー」で、ネット通販最大手アマゾン・ドット・コム株は大幅高となった。今年のサイバーマンデーの売上高は前年比17.6%増の78億ドルと活況が予想されている。また、前週末に供給過剰懸念などを背景に7%超も急落したNY原油が26日は反発し、エネルギー株に買い戻しが入った。ただ、市場では世界的な景気減速への懸念が高まる中、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを継続し、金融環境を引き締め過ぎることへの警戒が高まっている。


【27日の経済指標】
06:45   (NZ) 10月 貿易収支  -15.60億NZドル 
08:50   (日) 10月 企業向けサービス価格指数 [前年同月比]  1.2%  
23:00   (米) 9月 住宅価格指数 [前月比]  0.2% 
23:00   (米) 7-9月期 四半期住宅価格指数 [前期比]  1.1% 
23:00   (米) 9月 ケース・シラー米住宅価格指数  213.72  
23:00   (米) 9月 ケース・シラー米住宅価格指数 [前年同月比]  5.5% 
24:00   (米) 11月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)  137.9 


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【11月26日(月)国内終値】
tk1126

11月26日(月)
【11月23日の海外相場および市況】
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*週末23日のNY外国為替市場のドル円相場は、世界経済の先行き不透明感などを背景にドル売り・円買いが優勢となり、112円台後半に軟化した。112円93銭~113円03銭。欧州時間では11月のユーロ圏総合購買担当者景況指数(PMI)速報値がほぼ4年ぶりの低水準に悪化。ユーロ圏の景気減速懸念が広がり、安全資産とされる円とスイスフランが買われた。NY時間では、原油先物相場の急落や世界景気の先行き不透明感などを背景にダウが急落し、ドル円は一時112円67銭まで下落した。しかし、その後は持ち高調整の買い入り、ドルはじりじりと下値を切り上げた。

*週末23日のNY金は、ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感に押され、反落した。1223.20ドル(-4.80ドル)。この日発表された11月のユーロ圏総合購買担当者景況指数(PMI)速報値が約4年ぶりの低水準を記録したことを受け、外国為替市場ではドル買い・ユーロ売りが活発化し、金相場も一時1220.30ドルの安値を付けた。その後は、ダウや原油などのリスク資産が売られ、「質への逃避」から安全資産である金に買いが入り、下値が支えられた。ただ、原油価格が下落したため、コモディティ全般に対する買い意欲は後退している。市場は月末にアルゼンチンで行われる20カ国・地域(G20)首脳会議に関心を向けている。同会議に際しては、米中首脳会談が行われる見通し。
*週末23日のNY白金は、ユーロ安と原油安に連れて反落。845.00ドル(-5.60ドル)。

*週末23日のNY原油は、世界的な供給過剰懸念やドル高などに圧迫されて急反落。50.42ドル(-4.21)。石油輸出国機構(OPEC)総会を12月6日に控え、OPEC加盟・非加盟国は日量100万~140万バレルの減産を検討していると報じられている。しかし、主要産油国が協調減産に動いたとしても供給過剰を解消できないとの見方が強く、売りが優勢。国際エネルギー機関(IEA)が今月中旬に公表した月報でも、世界の石油供給が2019年を通じて需要を上回るとの見通しを示しており、根強い供給過剰懸念が相場を圧迫している。また、外国為替市場ではユーロ圏の総合購買担当者景況指数(PMI)の悪化を受けてドル高・ユーロ安が進行し、ドル建て原油に割高感が生じたことも原油売りに拍車がかかり、一時50.15ドルまで急降下、50ドルの大台割れが目前に迫った。
最大需要国の米国と中国の貿易摩擦も、相場の重石となっている。20カ国・地域(G20)首脳会議の開催地ブエノスアイレスで米中首脳会談が予定されているが、市場は景気減速を織り込んでおり、中国の貿易協議の不調による需要減退を予想しているようだ。アジアや世界の燃料の供給過剰を背景に、中国のガソリン輸出が約1年ぶりの低水準となり、需要減退への警戒感が高まった。

*週末23日のシカゴトウモロコシは反落。359.00セント(-2.75)。一時は358.75セントと、10月1日以来の安値に沈んだ。原油相場が1年超ぶりの安値を付けたことも圧迫材料となった。

*週末23日のシカゴ大豆は反落。881.00セント(-2.00)。米国と中国がブエノスアイレスでの20カ国・地域(G20)首脳会議で、貿易摩擦の解決に向けて大きく前進できるかをめぐり懐疑的な見方が強まっている。中国は米国と「貿易戦争」を展開する間、ブラジル産大豆を購入してきた。同国のマトグロソ州での収穫が早まる可能性が出てきたことにより、中国は米国産大豆の買い控えを続けられるという。

*週末23日のNYダウは、原油価格の急落を嫌気して、4営業日続落した。2万4285.95ドル(-178.74ドル)。この日のNY原油は、世界的な景気減速懸念を受け、供給過剰不安などが高まって急落。エネルギー関連株が売られ、ダウは一時200ドル近く下落した。感謝祭の祝日明けとなる23日は「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」と呼ばれ、米国の年末商戦が本格的にスタート。全米小売業協会(NRF)は、年末商戦を含む11~12月の小売売上高が前年に比べて最大で4.8%増と堅調な結果を予想している。ただ、直近の株価の大幅下落による逆資産効果が年末商戦の消費に悪影響を与えると懸念する見方もある。市場では中国や欧州の景気減速に加え、好調だった米国経済の先行きへの不安も台頭。トランプ政権の大型減税の効果が剥落するほか、通商摩擦による関税コストや金利上昇が重石となり、好調な企業収益がピークアウトするとの懸念が高まっている。


【26日の経済指標】
06:45   (NZ) 7-9月期 四半期小売売上高指数 [前期比]  1.1%   
14:00   (日) 9月 景気先行指数(CI)・改定値  103.9   
14:00   (日) 9月 景気一致指数(CI)・改定値  114.6   
18:00   (独) 11月 IFO企業景況感指数  102.8   


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【11月22日(木)国内終値】
tk1122

11月22日(木)
【11月21日の海外相場および市況】
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*21日のNY外国為替市場では、欧州株の持ち直しや米株安の一服などを受けてリスク回避姿勢が緩み、ドル円は113円台に上昇した。113円00銭〜113円10銭。イタリアの2019年度予算案を欧州委員会が拒否したものの、イタリア財政問題解決への期待感もあり、ユーロが買い戻された。欧州の株式相場が堅調に転じたほか、米長期金利の上昇も重なり、円売り・ドル買いが優勢となった。この日発表された米経済指標は、週間新規失業保険申請件数が小幅増加し、10月米耐久財受注が前月比4.4%減と市場予想以上に減少。しかし、10月米中古住宅販売件数が7カ月ぶりのプラスに転換したことなどが明らかになり、ドル円は113円台に押し上げられた。
 
*21日のNY金は、対ユーロでのドル軟化に伴う割安感から買い戻しが入り、反発した。1228.00ドル(+6.80)。11月7日以来2週間ぶりの高値を付けた。米市場は22日、感謝祭に伴い休場。金相場は翌23日再開されるが、短縮取引となる。主要株価の持ち直しやイタリア財政問題をめぐる進展の動きなどを受けて、ドルが対ユーロで軟化し、ドル建て金に割安感が広がり、一時1230.90ドルまで上昇した。その後は若干利食い売りが出た。この日発表された耐久財受注統計などの米経済指標が振るわず、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースに懐疑的な見方が一部で浮上したことも、金利を生まない金には支援材料になったようだ。

NY白金は金に連れて反発。850.60ドル(+3.60)。

*21日のNY原油は、米石油製品の在庫減少を好感した買いや値頃感による買い戻しなどが入り、反発した。54.63ドル(+1.20)。米エネルギー情報局(EIA)が発表した16日までの1週間の米原油在庫は前週比490万バレル増と、増加幅は市場予想の290万バレルを上回り、9週連続の積み増しとなった。一方、ガソリン在庫は130万バレル減(予想は20万バレル減)と2017年12月以来の低水準となった。ディスティレート(留出油)在庫も7万7000バレル減った。石油製品の在庫減少に注目した買いなどが入った。また、WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫が前週比11万6000バレル減と、9週ぶりに減少したことも支援材料となった。この日はドルがユーロに対して軟化し、ドル建て原油に割安感が生じたことも支援要因。

*21日のシカゴトウモロコシは反発。361.75セント(+0.50)。感謝祭祝日を前にエタノールの生産量減速の報を受け、ショートカバーが入った。米エネルギー情報局(EIA)は21日、同国のトウモロコシ由来のエタノール生産量が2万5000バレル減の日量104万バレルと発表した。

シカゴ大豆は続伸。883.00セント(+2.00)。米国産大豆の輸出停止につながった貿易摩擦の解消に向け、米中協議が20カ国・地域(G20)首脳会議で進展するとの楽観的な見方から値を戻した。

*21日のNYダウは、前日の大幅安の反動で買いが先行したものの、終盤に上げ幅を縮小し、ほぼ横ばいで引けた。2万4464.69ドル(-0.95)。過去2日間で900ドル超下げたこともあって、値頃感の出た銘柄への買い戻しが優勢となった。業績不安から売り込まれていたハイテク株をはじめ、幅広い銘柄が買われた。前日に1年1カ月ぶりの安値を付けた原油先物価格が持ち直したことも支援要因。また、耐久財受注やミシガン大の消費者景況感指数といった主要な米経済指標の多くがさえない内容だったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースが鈍化するとの観測が浮上し、金利上昇による業績悪化への懸念も後退した。ただ、感謝祭の祝日前に、連休前の手じまい売りが優勢となり、ダウは上げ幅を消した。


【22日の経済指標】
未定   (米) 休場 
未定   (南ア) 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利  6.50%  6.75% 
08:30   (日) 10月 全国消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.2%   
08:30   (日) 10月 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く) [前年同月比]  1.0%   
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)   
24:00   (欧) 11月 消費者信頼感(速報値)  -2.7   

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【11月21日(水)国内終値】
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【東京白金は3000円台で値固め局面】
*先週の東京白金は下落したが、3000円の大台は維持された。金が底堅く推移し、同じ白金族であるパラジウムが年初来高値を更新していることから、白金は割安感でサポートされているようだ。白金の需給に影響を及ぼすニュースはなく、他の貴金属と最大の生産国である南アフリカの通貨ランドに影響される展開が続きそうだ。22日の南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)理事会では利上げ予想が強まっている。政策金利は0.25%引き上げられて、6.75%になる見込み。

23日には格付け会社S&P社が南アフリカの格付けを発表する。S&P社による南アフリカの格付けは「BB」(ジャンク債)、見通しは「安定的」としている。20日に発表された9月景気先行指数は104.7(前回104.9)と予想104.6をわずかながら上回っており、格付けは現状維持となる可能性が高いだろう。その場合、利上げと相まって通貨ランドが堅調に推移する展開が予想され、白金相場には押し上げ要因となろう。

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*東京白金予想レンジ:3000~3100円

*CFTC建玉11月13日時点:ファンドの白金買い越しは2万1991枚(前週比-1933枚)と減少。総取組高は7万0152枚と前週比-4212枚の減少。

*白金と金の逆ザヤは、7月3日に1526円と過去最大幅を記録した。縮小に転じ上値抵抗線だった1350円を上抜け、一時1300円も上回った。しかし、現状では1300円の逆ザヤは、白金の割高感が強いようだ。短期的には、「白金売り・金買い」が有利のようだ。

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情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

【東京金は押し目買いが優勢だろう】    
*先週のNY金は反発した。ドル高・ユーロ安を受けて1200ドルを割り込む場面もあったが、NYダウが今後の「ねじれ議会」を嫌気して急落したことや英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる先行き不透明感を背景に金は安全資産として買われ、反発に転じた。週末16日には米連邦準備制度理事会(FRB)高官らが、世界景気の減速リスクに警戒感を示し、「中立金利」に言及したことから、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ打ち止め時期が前倒しされるのではないかとの観測が浮上したため、米金利が低下しドルが下落すると、ドル建て金には割安感から1220ドル台に押し上げられて週を終えた。

CFTC建玉を見ると、米議会中間選挙、12月会合での利上げを示唆したFOMCを背景に、ファンドは5週間ぶりに金を売り越しにしているが、FRB内部から利上げピークを示唆する発言が出たことで、ファンドの売りも限定的になろう。週明けは米長期金利は3.06%に低下し、ドル指数も上値が重くなっている。12月会合での利上げも既定路線であり、材料的には金を大きく押し上げることにはならないだろう。ファンドは早晩、買い越しに転じると予想する。日足チャートは依然としてレンジ相場が続いており、底値形成が継続していると言えるだろう。

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*NY金予想レンジ=1180~1240ドル

*CFTC建玉11月13日時点:ファンドの金売り越しは9247枚(前週比+2万8273枚)と売り越しに転じた。総取組高は53万9520枚と前週比4万4609枚の増加。

*先週の東京金は軟化したものの、4400円台は維持された。不透明な欧州情勢、不安定な株価を背景に金現物需要が回復してきている。金ETFは760トン台を回復し、年初最低の730トンから4.2%増加している。金を抑える最大の要因はドル高だが、複数の米連邦準備制度理事会(FRB)高官が、金利上昇サイクルのピークに言及したことで、米長期金利が先週の3.2%から週明けには3.06%に低下している。12月19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが予想されているため、それまでドルはサポートされようが、利上げ後には2019年の利上げペースが関心となるため、ドル高にもブレーキがかかる可能性がある。

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また、20日のNYダウは、米中「貿易戦争」や原油相場の大幅安、アップルの業績不安などを嫌気し大幅続落となり、年初来安値を更新した。株安を背景にリスク回避として安全資産である金が注目されてきそうだ。東京金はドル高時は円安にサポートされ、ドル安時にはドル建てNY金にサポートされるだろう。いずれにしても押し目買いが優勢が続きそうだ。

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*東京金予想レンジ:4350~4450円。


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11月21日(水)
【11月20日の海外相場および市況】
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*20日のNY外国為替市場では、感謝祭休暇前の持ち高調整によるドルに加え、対ユーロでのドル買いが波及し、ドル円は112円台後半に反発した。終値は112円70~80銭。欧米株の下落を背景にリスク回避姿勢が強まり、安全資産としての円買いが優勢だったが、その後はポジション調整によるドル買いが入って流れが反転した。10月米住宅着工件数が前月比1.5%増の112.8万件となり、市場予想の122.5万件を上回ったこともドル円をサポートした。また、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる政局混乱やイタリアの財政不安などを背景に対ユーロでドル買いが進行し、ドル買いの動きが対円にも波及した。

*20日のNY金は、対ユーロでのドル高進行を背景に割高感から売られ、5営業日ぶりに反落した。1221.20ドル(-4.10ドル)。米中「貿易戦争」やイタリア財政不安、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる政局混乱などを背景に、外国為替市場ではドルに逃避買いが入り、ドルが対ユーロで上昇。ドル建て金に割高感が生じ、金が売られた。世界的に株安となる中、リスク回避から金ではなく、米国債やドルに資金が流入しやすくなっている。米国債利回りは7週間ぶりの低水準に落ち込んだ。

NY白金はドル高を受けて4日ぶりに反落。847.00ドル(-10.60ドル)

*20日のNY原油は、世界的な株安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まったことに加え、トランプ大統領がサウジアラビアとの関係維持を優先する意向を示したことを受けて地政学的リスクが後退し、大幅反落した。55.43ドル(-3.77ドル)。2017年10月26日以来約1年1カ月ぶりの安値を付けた。世界的な株安を背景に、株と並んでリスク資産とされる原油にも売りが強まった。米中間の貿易摩擦問題の解消に向けた交渉が難航するのではないかとの懸念も強まり、両経済大国のエネルギー需要鈍化に対する警戒感も台頭。ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感も相場の下押し要因となった。今週発表される米国内の原油在庫が9週連続で増加するとの予想も圧迫材料となった。さらに、トランプ大統領はこの日、サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏殺害に関し、「ムハンマド皇太子が事件を把握していた可能性は十分にある」と指摘したが、関与したかどうかは明言しなかった。また、サウジは「揺るぎないパートナー」であり続けると強調したことから、中東情勢の地政学的リスクに対する懸念が後退し、相場は一段と下げ足を速めて一時52.77ドルの安値を付けた。市場では米国とサウジの関係が悪化すれば、中東からの原油供給が混乱する恐れがあるとの警戒感が広がっていた。

*20日のシカゴトウモロコシは小幅続落。361.25セント(-1.00)。ドル高・原油安・株安に連れて売りが優勢となった。シカゴ大豆は安値拾いの買いに反発。881.00セント(+7.25)。

*20日のNYダウは、米中「貿易戦争」や原油相場の大幅安、アップルの業績不安などを嫌気し大幅続落となった。終値は2万4465.64ドル(-551.80ドル)。年初来安値を更新した。米中間の貿易摩擦をめぐる交渉が難航するのではないかとの懸念が広がる中、この日も中国との取引が多いボーイングやキャタピラーが下げを先導。また、ゴールドマン・サックスがこの日、アップルの目標株価を引き下げたとの報が同社の業績不安を増幅させた。


【21日の経済指標】
13:30   (日) 9月 全産業活動指数 [前月比]  0.5%   
17:00   (南ア) 10月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  0.5%   
17:00   (南ア) 10月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  4.9%   
21:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]  -3.2%   
22:30   (米) 10月 耐久財受注 [前月比]  0.8% (0.7%)  -2.0% 
22:30   (米) 10月 耐久財受注・輸送用機器除く [前月比]  0.1% (0.0%)  0.4% 
22:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  
24:00   (米) 10月 景気先行指標総合指数 [前月比]  0.5%  0.1% 
24:00   (米) 11月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値  98.3  98.3 
24:00   (米) 10月 中古住宅販売件数 [年率換算件数]  515万件  520万件 
24:00   (米) 10月 中古住宅販売件数 [前月比]  -3.4%  1.0% 


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【11月20日(火)国内終値】
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