【12月28日の海外相場および市況】
*週末28日のNY外国為替市場のドル円相場は、リスク回避姿勢が根強い中、安全資産としての円買いが進み、110円台前半に下落した。110円26~36銭。このところの米株価や原油相場の乱高下を受けて、リスク回避姿勢が継続した。米政府機関の一部閉鎖や米中「貿易戦争」、英国の欧州連合(EU)離脱問題などを背景に、世界経済の先行き不透明が広がっていることも円買い・ドル売り要因となった。
*週末28日のNY金は上昇し、6カ月ぶり高値付近で推移した。1283.00ドル(+1.90)。ドルが下落したことに加えて、経済成長の低迷と株価の乱高下をめぐる懸念を背景に安全資産である金が買われた。
*週末28日のNY白金は下落。789.60ドル(-6.50)。
*週末28日のNY原油は反発。45.33ドル(+0.72)。3週連続のマイナス越週となった。年末を控えた持ち高調整の動きが活発になった。高値圏では利益確定の売りが出やすかった半面、安値圏では週初に約1年半ぶりの低水準に急落した後を受けて値頃感による買いも入ったようだ。米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した週報によると、21日までの1週間の米原油在庫は前週比横ばい。市場は、290万バレルの在庫取り崩しを予想していた。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが28日午後に公表した同日までの1週間の国内リグ稼働数は2基増の885基。2週連続で増加となった。
*週末28日のシカゴトウモロコシは小幅続伸。375.50セント(+1.00)。大豆油高が支援材料。米中が貿易戦争の解決に向けて前進するとの楽観的な見方も相場を押し上げた。中国商務省は27日、両国は来年1月に対面での貿易協議をさらに実施する計画だと明らかにした。一方で、エタノール生産の利ざやの悪化をめぐる懸念が重しとなった。
*週末28日のシカゴ大豆は反発。895.50セント(+13.00)。1週間超ぶりの高値で引けた。中国がさらに米国産大豆を購入するとの期待感が支援材料となった。
*週末28日のNYダウは反落。2万3062.40ド(-76.42)。世界的な景気減速懸念がくすぶる中、米政府機関の一部閉鎖が与野党の対立で長期化するとの不安も重なり、一時150ドル前後下げた。その後は安値拾いなどの買いも入り、前日終値比でプラス圏とマイナス圏を行き来する展開となった。中国が米国産コメの輸入を許可したことなどの好材料もあり、ダウは一時243ドル高まで値を上げる場面があった。しかし、このところの乱高下を受けて警戒感から売りが優勢となった。