【東京金は押し目買い優勢が続きそう】
*1月29、30日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米連邦準備制度理事会(FRB)は市場の予想通り政策金利の据え置き(FF金利の誘導目標:2.25-2.50%)を決定した。
声明文では、世界的な経済金融情勢と物価上昇圧力の抑制に照らして、将来のFFレートの調整では「忍耐強い」姿勢をとるとし、3月利上げの可能性が低下した。
バランスシート正常化に関しては、現在の縮小計画を経済金融情勢次第で見直す用意があることや、将来的には利下げ以外に、バランスシート政策を保持することを明記した。
*FOMCの決定を受けて、米国債利回りは低下し、ドルは下落。市場は、FRBが景気過熱の防止よりも、景気拡大の維持へと方針転換したと解釈した。金融政策が利下げになる可能性も出てきた。
*米金利低下・ドル下落を背景に、NY金は一時1320ドル台に上昇。今回のFOMCでは、ハト派的になるだろうとの見通しも強く、金相場は先取りして上昇していた。RSIは70%に接近しているため、利益確定売りも出やすくなるが、移動平均線の50日線と200日線がゴールデンクロスを形成しており、押し目買いが優勢だろう。
*米中通商協議や英国の欧州連合(EU)離脱に伴う不透明感、米政府機関が再度閉鎖されるかもしれなとの不安から、不安定なNY株価を背景に、金現物投資は昨年末から増加している。今回のFOMCで、3月の利上げがほぼなくなったことで、金市場には強気の見方が増えるだろう。世界最大の金ETF(上場投資信託)SPDRゴールド・トラストの金保有高は29日に1%増の823.87トンと、昨年6月以来の高水準となった。今月は4.6%増加し、月間ベースでは17年9月以来のハイペース。
*東京金は円安、NY金高で4600円台まで上昇。RSIは70%にタッチしているが、すでに50日移動平均線と200日移動平均線がゴールデンクロスして上昇しているため、押し目買いが継続しよう。4600円台を値を固め、2018年の高値水準(4700~4800円)にトライすると予想。
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