テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2019年03月

3月29日(金)
【3月28日の海外相場および市況】
ny0328

*28日のNY外国為替市場では、米長期金利の低下に一服感が出る中、円売り・ドル買いが優勢となり、110円台後半に反発した。110円62〜72銭。期末の円買い需要やリスク回避から110円台前半まで円高が進行していたが、110円割れが回避されたことで、NY市場では買戻しが優勢となった。米中通商協議の再開を受けてNYダウが反発したことや、NY3カ月物TB(財務省証券)利回りを下回って「長短金利逆転(逆イールド)」状態となっている10年債利回りも下げ止まりの兆しが見えたこともドル買い・円売り要因となった。

*28日のNY金は、ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感に圧迫され、下落した。1295.30ドル(-21.60)。外国為替市場でドル高・ユーロ安が進行し、ドル建て金は割高感から一本調子で下落した。2018年10〜12月期米実質GDP(国内総生産)確定値は季節調整済み年率換算で前期比2.2%増と、2月公表値(2.6%増)から下方修正されたが、市場の反応は限定的だった。

世界の中央銀行各行がよりハト派的な論調になっていることや、欧州中央銀行(ECB)がより長い間低金利を続けるとの見方が強まっていることを受けて、ドルは他通貨に対し上昇した。

NY白金はパラジウムに連れて下落。843.80ドル(-18.40)。

パラジウムは3日続落。1309.70ドル(-111.80)。景気減速が需要に打撃を与えるとの懸念が響いた。


*28日のNY原油は、トランプ大統領が石油輸出国機構(OPEC)に増産を求めたことを嫌気して売りが先行したものの、あと買い戻しが入り下げ幅を縮小した。59.30ドル(-0.11)。トランプ大統領はこの日、「OPECが原油供給を増やすことが非常に重要だ。世界市場は脆弱で、原油価格は高くなり過ぎている」とツイート。この投稿をきっかけにOPECによる生産拡大への警戒感が急浮上し、市場では売りが活発化。相場は一時58.20ドルまで下落した。しかし、売り一巡後は買い戻しが入り、下げ幅を縮小。米国によるイランとベネズエラに対する制裁措置で両国の輸出が制限されていることに加え、OPEC主導の協調減産で需給が均衡化するとの期待が相場を下支えした。このほか、ベネズエラで今週初めに発生した停電の影響により、同国内の重質原油改質装置4基が27日午後時点で依然稼働を停止しているとの報が流れたことも支援材料となった。
*28日のシカゴトウモロコシは、しっかり。374.00セント(+0.25)。米農務省が29日に作付け意向面積・四半期在庫報告を公表するのを前に、ポジションを解消する動きが広がった。南米で豊作が見込まれる中、米コーンベルト西部での洪水によって作付けが遅れるとの懸念が広がっている。市場予想では、トウモロコシの作付け意向面積は9133万2000エーカーに据え置かれる見通し。前年は8912万9000エーカーだった。

シカゴ大豆は反発。889.50セント(+2.00)。米農務省の作付け意向面積・四半期在庫報告を29日に控え、ポジションを解消する動きが広がった。中国が新たに米国産大豆を買い付けたことも支援材料になった。閣僚級の米中貿易協議が北京で再開される中、複数の中国国営企業が28日、計約150万トンの米国産大豆を購入した。また、アルゼンチンとブラジルで豊作が見込まれていることも大豆相場を支えた。既に在庫が積み上がっている中、両国の潤沢な供給は今後数カ月間、米国産大豆の輸出に逆風になるとみられる。

*28日のNYダウは、北京で再開した米中貿易協議の進展への期待から反発した。2万5717.46ドル(+91.87)。米中両政府はこの日、閣僚級協議を約1カ月ぶりに再開。双方の対立が続く中国による知的財産権侵害などが議論される。中国市場への依存度が比較的高いキャタピラーやスリーエム(3M)などの銘柄が買われた。ただ、この日発表された一連の経済指標が軟調だったため上値は重かった。2018年10〜12月期の実質GDP(国内総生産)確定値は前期比2.2%増と、速報値(2.6%増)から下方修正され、市場予想(2.4%増)も下回った。新規失業保険、住宅販売指数はいずれも予想を下回った。


【29日の経済指標】
06:45   (NZ) 2月 住宅建設許可件数 [前月比]  16.5%   
08:30   (日) 2月 失業率  2.5%   
08:30   (日) 2月 有効求人倍率  1.63 
08:50   (日) 2月 鉱工業生産・速報値 [前月比]  -3.4%   
08:50   (日) 2月 鉱工業生産・速報値 [前年同月比]  0.3%   
08:50   (日) 2月 小売業販売額 [前年同月比]  0.6%
09:01   (英) 3月 GFK消費者信頼感調査  -13  
16:00   (トルコ) 2月 貿易収支  -25.0億ドル 
17:55   (独) 3月 失業者数 [前月比]  -2.1万人   
17:55   (独) 3月 失業率  5.0%   
18:30   (英) 2月 消費者信用残高  11億ポンド    
18:30   (英) 10-12月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前期比]  0.2%  
18:30   (英) 10-12月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前年同期比]  1.3% 
19:00   (欧) 3月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比]  1.5%  
19:00   (欧) 3月 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値) [前年同月比]  1.0%
21:00   (南ア) 2月 貿易収支  -131億ランド 
21:30   (米) 2月 個人所得 [前月比]  -0.1%  0.3% 
21:30   (米) 1月 個人消費支出(PCE) [前月比]  -0.5%  0.3% 
21:30   (米) 1月 個人消費支出(PCEデフレーター) [前年同月比]  1.7%  
21:30   (米) 1月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く) [前月比]  0.2%  0.2% 
21:30   (米) 1月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く) [前年同月比]  1.9% 
22:45   (米) 3月 シカゴ購買部協会景気指数  64.7  61.7 
23:00   (米) 2月 新築住宅販売件数 [前月比]  -6.9%  1.7% 
23:00   (米) 2月 新築住宅販売件数 [年率換算件数]  60.7万件  61.7万件 
23:00   (米) 3月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値  97.8  97.4


第205回 『おしえて陳さん』 
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*TOCOM TV 出演
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3月28日(木)
【3月27日の海外相場および市況】
ny0327

*27日のNY外国為替市場のドル円相場は、110円台半ばを中心に保ち合いとなった。110円46〜56銭。1月米貿易統計で赤字が511億ドルと市場予想(570億ドル)ほど拡大しなかったことからドル円は一時110円60銭近辺まで上昇した。ただ、NYダウが一時230ドル超下げ、米長期金利も低下したことで110円25銭程度まで下落した。全般に新規材料に欠け、不安定に上下動したNYダウの動向に左右される展開となった。ただ、米債券市場で3カ月物TB(財務省証券)利回りが10年債利回りを上回る「長短金利逆転(逆イールド)」状態がこの日も続き、安全資産としての円買いも強く、円は堅調に推移した。メイ首相は、政府の欧州連合(EU)離脱案が議会で承認されれば速やかに辞任する意向を表明したが、円ドル相場はほとんど反応しなかった。

*27日のNY金は、ドル高・ユーロ安に伴う割高感に押されて続落した。1310.40ドル(-4.60)。外国為替市場ではドル高・ユーロ安が継続し、ドル建て金に割高感が強まった。手じまい売りから、一時1308.10ドルまで下落した。ただ、売りが一巡後は下げ渋った。世界的な景気減速懸念を背景に、米長期金利が再び低下に転じたほか、米株価が不安定な動きとなったことから、安全資産である金の下値はサポートされた。

白金はパラジウムの急落を受けて3営業日ぶりに反落。856.50ドル(-3.30)。前日比3.30ドル安の1オンス=となった。

パラジウムは大幅続落。1421.50ドル(-94.40)。この日はパラジウムが約7%急落。一日としては2年超ぶりの大幅な下落を記録した。これまでの上昇が急激過ぎると懸念されたほか、テクニカルな水準を割り込んだことで、プログラム売りが発動した。

*27日のNY原油は、米国在庫の積み上がりが嫌気されて反落した。59.41ドル。(-0.53)。前日引け後に発表された米石油協会(API)による週間在庫統計では、米国内原油在庫が190万バレル増加し、市場予想(120万バレル減)に反して積み増しだった。ただ、ガソリンとディスティレート(留出油)の在庫が予想以上に減少したことが好感されて、相場は一時60.22ドルまで上昇した。しかし、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油在庫が280万バレル増加と予想の120万バレル減を大幅に上回る積み増しとなった。また、原油輸出は日量50万6000バレル減少したため売りが強まり、一時58.81ドルまで下落した。米テキサス州ヒューストン近郊の石油化学施設で17日に大規模な火災が発生し、輸出が大きく落ち込んだことが在庫拡大要因とみられている。 一方、ベネズエラの原油輸出をめぐる混乱は、サポート要因となった。同国の主要石油輸出港であるホセ港と原油改質装置4基は、3日間に及んだ大規模停電を受け、操業を再開できない状態にある。

*27日のシカゴトウモロコシは続落し、約1%下げた。373.75セント(-3.50)。今週の四半期在庫報告や作付け意向面積報告の発表を控え、ポジション調整が行われた。大豆相場安も重石になった。米農務省は29日、2019年のトウモロコシの作付け意向面積報告を発表する。市場予想平均は9133万2000エーカーと、昨年の8912万9000エーカーを上回ると見込まれている。ただ、コーンベルト西部での大雨などを理由に、作付けの遅れが懸念されており、下げ幅を抑制している。

シカゴ大豆は続落。887.50セント(-13.25)。今週北京で再開される予定の、米中通商協議をめぐる不透明感が重石になった。また、アルゼンチンやブラジルの農家は収穫を行っており、大豊作が見込まれている。米コーンベルト西部のトウモロコシ産地での記録的な大雨により、作付け遅延や中止の動きが出て今年の大豆作付面積が予想よりも拡大する可能性がある。


*27日のNYダウは、世界経済の減速懸念が重石となって反落した。2万5625.59ドル(-32.14)。朝方は100ドル高まで上昇したが、買いの勢いは続かず、一時232ドル安まで売られる場面もあった。10年債米国債利回りが2.4%割れまで急低下し、米3カ月物TB(財務省証券)利回りが10年債利回りを上回る「長短金利逆転(逆イールド)」が一段と拡大し、不況の前兆とされる現象がさらに進んだことで、市場心理が悪化した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が27日に、「少なくとも19年末まで」としている政策金利の据え置き期間について、必要ならば延長する用意があると表明。欧州での債券買いが米市場にも波及し、米債券買いが強まった。


【28日の経済指標】
未定   (南ア) 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利  6.75%
09:00   (NZ) 3月 NBNZ企業信頼感  -30.9
18:30   (南ア) 2月 卸売物価指数(PPI) [前月比]  -0.8%   
18:30   (南ア) 2月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  4.1%   
19:00   (欧) 3月 経済信頼感  106.1   
19:00   (欧) 3月 消費者信頼感(確定値) 
21:30   (米) 10-12月期 四半期実質国内総生産(GDP、確定値) [前期比年率]  2.6%  2.4% 
21:30   (米) 10-12月期 四半期GDP個人消費・確定値 [前期比]  2.8%   
21:30   (米) 10-12月期 四半期コアPCE・確定値 [前期比]  1.7%   
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数
21:30   (米) 前週分 失業保険継続受給者数 
22:00   (独) 3月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前月比]  0.4%   
22:00   (独) 3月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前年同月比]  1.5%   
23:00   (米) 2月 住宅販売保留指数 [前月比]  4.6%  0.5% 
23:00   (米) 2月 住宅販売保留指数 [前年同月比]  -3.2%   
28:00   (墨) メキシコ中銀、政策金利  8.25%   

第205回 『おしえて陳さん』 

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*TOCOM TV 出演
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【東京白金は下げ止まりから値固め局面か】
*プラチナ(白金)相場に連動する上場投資信託(ETF)の残高が急増している。直近の残高は3年半ぶりの高水準だ。ディーゼル車の排ガス触媒や宝飾品向けの需要減で安値が続いたが、年金など長期マネーが多いETF残高の急増は、現状の価格が底値圏にあると見られているのだろう。長らく続いた下落基調が転換する可能性を示唆しているかもしれない。

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白金ETFは白金相場に連動するよう設計された有価証券。世界のETFが価値の裏付けとして保有する現物の合計は3月下旬時点で約73トンとこの1週間だけで4トン(5%)も増えた。年初からの増加率は16%に達した。NY白金の800ドル前半の水準は、安過ぎるとみた買いが増えたほか、同じ工業用貴金属のパラジウムが最高値を更新したことにつられている面もある。

また、金に対して400~500ドルも割安なため安過ぎるとの思惑も働いているのだろう。東京白金は2900~3100円のレンジで推移しているが、昨年8月中旬から見ると、下値を切り上げていることがわかる。長期的な底値形成期間の可能性があり、下落場面は買いが優勢となりそうだ。

*CFTC建玉3月19日時点:ファンドの白金買い越しは1万7581枚(前週比+1233枚)と増加した。総取組高は7万5915枚と前週比1546枚の減少。

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*東京白金予想レンジ:2900~3100円


情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。


【東京金は押し目完了か】    
*米連邦準備制度理事会(FRB)は20日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を年2.5~2.50%に据え置くことを決定した。また、年内は利上げの見送りを示唆した。これまでは2回の利上げを想定していたが、景気減速への警戒を一段と強めたようだ。2015年末から始めた金融引き締め局面が最終段階にあるとした。

パウエル議長は、米国経済のファンダメンタルズは強いものの、中国や欧州経済の減速、貿易摩擦などが及ぼすリスクを指摘し、利下げの可能性に関しては、様子見が妥当だと明言した。市場の想定以上にハト派的な姿勢が明らかになり、米長期金利が下落し、利子を産まない金は反発した。

先週末には3月ドイツ製造業購買担当者景気指数(PMI)が約6年半ぶりの低水準となり、欧州の景気不安が高まった。米国製造業PMIも2017年6月以来の水準に低下し、米景気の先行き懸念も強まった。欧米株が大幅下落し、安全資産として金が買われた。ただ、欧州の景気悪化を反映して、ユーロが対ドルで下落したため、ドル建て金は割高感から上値が重かった。日足チャートを見ると、主要移動平均線をすべてブレイクしており、押し目を確認し、再び上昇基調を回復したといえそうだ。週明けも続伸し、1320ドル台に浮上しており、2月の高値1350ドルを目指す可能性が高いだろう。

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*CFTC建玉3月19日時点:ファンドの金買い越しは8万8396枚(前週比+9577枚)と増加した。総取組高は51万4163枚と前週比1万5867枚の減少。

*NY金予想レンジ=1300~1350ドル

*世界景気に減速懸念が高まっている。22日の米債券市場では、米10年債利回りが3カ月物を11年半ぶりに下回る長短金利の逆転現象「逆イールド」が起きた。歴史的に景気後退の予兆とされ、過去30年で3回あった後退局面ではいずれも発生している。昨年12月3日にも米国債5年物と2年物の金利逆転が起きているが、今回は長期金利の指標となる10年物の利回りが3カ月物を下回ったため警戒された。

特に、10年債利回りが2年債利回りより低くなると「本物」とされ、これが発生すると1~2年後に米国が景気後退期に入るケースが多いと言われている。最近では05年末から07年半ばにかけて頻発した後、08年9月のリーマン・ショック(後退期は08年1月~09年6月)につながった。ITバブルの崩壊(01年4~11月)や、湾岸危機と重なった不動産バブル崩壊(1990年8月~91年3月)でも事前に逆イールドが発生していた。

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週明け25日の日経平均株価は700円以上の大幅安となったが、NY市場は22日の急落を受けて買い戻しが優勢となった。ただ、世界景気の先行き懸念は強く、株式市場の地合いは不安定と見られている。一方、金ETFは徐々に増加しており、安全資産としてヘッジされているようだ。東京金は急激な円高もあってNY金ほどには上昇しなかったが、4600円台半ばに反発し底堅く推移している。50日移動平均線にサポートされた格好になり、押し目買いが優勢となろう。

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*予想レンジ:4600~4700円。


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3月27日(水)
【3月26日の海外相場および市況】
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*26日のNY外国為替市場では、世界的な景気減速に対する過度の警戒感が和らぎ、ドルが買い戻され、ドル円は110円台後半に下落した。110円58〜68銭。アジアや欧州の主要株価がほぼ全面高となり、安全資産である円を売ってドルを買う動きが優勢となった。また、低下を続けてきた米長期金利が持ち直したことも市場家心理の改善につながった。不況の前兆とされる「長短金利逆転(逆イールド)」状態は依然続いているものの、NYダウの反発もあって景気後退(リセッション)入りに対する過度の警戒感が後退し、一時110円69銭まで上昇した。2月米住宅着工件数が前月比8.7%減の116万2000戸、3月米消費者景気信頼感指数が124.1と前月(131.4)から低下したが、いずれもあまり材料視されなかった。

*26日のNY金は、ドル高・ユーロ安の先行に伴う割高感などに圧迫され、4営業日ぶりに反落した。1315.00ドル(-7.60)早朝からドル高・ユーロ安が進行し、ドル建て金は割高感から売りが優勢となった。世界の主要株価がほぼ全面高となる中、安全資産であるる金の需要は減退した。一方、この日発表された米経済指標はさえなかったが、市場の反応は限定的だった。2月米住宅着工件数は季節調整後の年換算で前月比8.7%減の116万2000戸と、市場予想の125万5000戸を大きく下回った。また、3月米消費者景気信頼感指数も124.1と、前月の131.4から低下し、市場予想の132.0も下回った。

*26日のNY原油は、需給引き締まり観測から反発した。59.94ドル(+1.12)。石油輸出国機構(OPEC)主導による協調減産効果への期待が広がる一方で、米国による制裁でイランとベネズエラの原油供給が滞るとの懸念も強く、買いが優勢となった。
ベネズエラの主要石油輸出港であるホセ港と原油改質装置4基は、25日の大規模停電の後、操業を再開できない状態が続いている。大規模停電の発生はここ1カ月で2度目。
ロイター通信が最新週の米原油在庫に関する調査では、一定規模の取り崩しが予想されていることも、相場を押し上げる要因となった。この日はNYダウが上昇したことも同じリスク資産である原油には好感された。

引け後に発表された米石油協会(API)による米国内原油在庫は前週比190万バレル増だった。電子取引は59.83ドル(-0.11)で推移。

*26日のシカゴトウモロコシは反落。377.25セント(-2.50)。西部コーンベルトの洪水などによる米中西部の作付け遅れ懸念を背景に、下げ幅は抑えられた。

シカゴ大豆は反落。900.75セント(-5.75)。南米の収穫の進展を受け、世界的な供給圧力が強まった。アルゼンチンとブラジルの農家は、大豆の豊作を見込んでいる。大量の供給と既に高水準の在庫は、今後数カ月、米国産大豆輸出の逆風となる見通し。

*26日のNYダウは、前週末の大幅安を受けた買い戻しが引き続き入り、続伸した。2万5657.73ドル(+140.90)。前週末に株安を引き起こした世界経済の先行き懸念が一服し、値頃感や日欧の株高を背景に一時280ドル近くまで上昇する場面もあった。中でも原油相場の反発に支援され、エネルギー株に買いが集まった。2月米住宅着工件数や、3月消費者景気信頼感指数は、いずれも市場予想を下回った。前週末に米3カ月物TB(財務省証券)利回りが10年債利回りを上回る「長短金利逆転(逆イールド)」が約12年ぶりに発生。この現象は不況の前兆とされていることから、市場心理が悪化しており、上値を買いにくい状況になっているようだ。


【27日の経済指標】
10:00   (NZ) ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利  1.75%
17:00   (欧) ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言 
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比] 
21:30   (米) 1月 貿易収支  -598億ドル  -585億ドル 
23:00   (米) 10-12月期 四半期経常収支  -1248億ドル  -1290億ドル 

第205回 『おしえて陳さん』 
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*TOCOM TV 出演
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【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は下落した。ただ、他の高金利通貨(トルコリラ、南アランド)に比べて下落率は小さかった。週初めは原油高を受けて上昇した。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による協調減産が下半期も続き、需給が逼迫するとの見方が強まり、NY原油は約4カ月ぶりの高値を更新した。これを受けてメキシコペソ円は一時5.87円まで上昇した。今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)ではハト派色が鮮明になるとの見方も支援要因となった。ただ、格付け会社ムーディーズがオブラドール大統領が行った燃料減税について、州の財源が減り悪影響を与えると警告を出した。

*今週のメキシコペソ円は、保ち合いで推移しそうだ。19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて、今後の米利上げ観測が後退し、隣国であるメキシコペソには買いが集まった。原油価格の上昇も支援要因となっている。今週は、28日にメキシコ中銀理事会が開催される。政策金利は8.25%で据え置かれる見込み。直近となる2月上期消費者物価指数(CPI)は、1月下期比で-0.10%となり、過去12カ月の年間インフレ率は3.89%と、2016年12月下期以来、中央銀行のインフレ上限目標である4.0%以下の上昇率となった。

メキシコペソは1ドル=19ペソ台と、ほぼ過去1年間の平均価格に近い水準にあり安定して推移している。新興国通貨のインフレは、為替レートの変動が大きく影響するが、現状の為替レートでは、利上げも利下げも想定されにくいだろう。なお、過去のパターンを見ると、対ドルで下落すると輸入物価を中心に生産者物価(PPI)が上昇し、生産者物価の上昇は少し遅れて消費者物価指数(CPI)に反映されている。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)では年内の利上げが見送られる見込みから、米国とメキシコの金利差とインフレの収束を考えると、メキシコが政策金利を今後引き下げる可能性があるかもしれない。実際、政策金利の引き下げが実施されれば、国内需要(自動車や建築、住宅等の耐久消費財)の活性化につながるため、メキシコ経済にとっては好材料となろう。ロベスオブラドール政権にとっては、成長率4.0%を宣言しているだけに、今回の声明で利下げについて言及があるかどうか注目される。


【メキシコ経済指標】
26日火曜日
23:00 1月小売販売前年比前回-1.3%  予想-2.5%

27日水曜日
23:00 2月貿易収支前回$-4.81B  予想$1.0B
23:00 2月失業率前回3.6% 予想3.5%

28日木曜日
28:00メキシコ中銀金利決定前回8.25%、予想8.25%

29日金曜日
30:00 財政収支前回MXN-42.74B 予想MXN-21B


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*予想レンジ:5.60円~5.90円

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【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は大幅下落した。トルコのインフレ率は19.65%だが、アルバイラク財務相は、政策でインフレが抑制され、今年の9月までに1桁台に下がると発表した。なお、トルコ中銀の今年末のインフレ目標は14.6%。20日、格付け会社ムーディーズは、トルコがロシアから戦闘機「S400」を購入することに対して、アメリカとの緊張が高まると警告した。市場はこれを嫌気して、トルコリラは売りが優勢となった。

*今週のトルコリラ円は、売りが優勢となりそうだ。31日に行われる統一地方選挙では、エルドアン大統領率いる公正発展党(AKP)の苦戦が伝えられている。また、対米関係の悪化が警戒されている。トランプ大統領がゴラン高原について、イスラエルの主権を認める時が来たと表明。これについてトルコのエルドアン大統領は、地域に新たな危機をもたらすと警告し、米・トルコ間の外交的な緊張の高まりが懸念された。

トルコリラの急落を受け、トルコ中央銀行は、市場に供給する流動性を絞るため1週間物レポ入札を中止した。レポ入札中止により、資金調達平均コストが現在の24%から最低150ベーシスポイント(bp)上昇するという。今回のレポ入札中止は昨年実施時より早く市場の動きに対応したもので、市場での中銀の信頼性向上につながると指摘されている。ただ米国との関係が引き続きリラを圧迫することが懸念されている。

格付け会社フィッチは、昨年対ドルで大幅安となったリラの回復が鈍いため、トルコ経済は今年縮小すると予想している。早計な金融緩和がリラの新たな圧迫要因になる可能性があるほか、経済減速を背景にトルコの財政が一段と悪化する可能性があるという。トルコ当局は通貨リラの急落を意図的に引き起こしたとして、JPモルガン・チェースに対する調査を開始した。先週22日の外国為替市場でトルコ・リラは昨年の急落以降で最大の下げとなったが、その前日に同行がリポートでリラ売りを推奨したことを非難した。

【トルコ経済指標】
25日月曜日
20:30 3月景気動向指数[季調済]前回96.9   
20:30 3月設備稼働率前回74.0%

28日木曜日
16:00 3月経済信頼感前回79.4

29日金曜日
17:15 2月観光客数前年比前回5.3%

31日日曜日
トルコ統一地方選


lira0325

*予想レンジ:18.00円~21.00円

情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
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【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は下落した。国営電力会社エスコムの大規模停電が続いており、ステージ4(4000メガワット)に突入しているとの観測が嫌気された。停電の影響で、冷蔵庫の肉などが腐りはじめているようで、レストランなどが悲鳴を上げているという。停電レベルにはステージ4まであり、ステージ4は最悪の状況。これに対し、ゴーダン財務大臣は、停電復旧がいつになるか分らないとコメントした。2月消費者物価指数(CPI)は前月比で市場予想を下回り、1月小売売上高は上振れ、経済指標はまちまちだった。

*今週の南アランド円は、上値の重い展開が続きそうだ。米金融大手ゴールドマンサックスは、南アフリカの国営電力会社エスコムの停電が長引いていることに対して、同国の国内総生産(GDP)の低下が懸念されると注意を促した。5月8日の南アフリカ総選挙にも大きな影響が出てきそうだとの見方も出ている。今週は29日に格付け会社ムーディーズの格付けが発表される予定。ムーディーズは3大格付け会社(ムーディーズ、S&P,フィッチ)の中で唯一、南ア債をジャンク扱いにしていない。

格付けを変更するかどうかだけではなく、今後の見通しに変更があるかも注目される。もしどちらかでも引き下げられた場合、南アランドは大きく下落する可能性がある。28日には南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)理事会が開催される。政策金利は据え置きの見込み。同日には2月生産者物価指数(PPI)も発表されるが、前月より上昇が予想されている。29日には財政支出と貿易収支も発表される。

【南アフリカ経済指標】
26日火曜日
16:00 1月景気先行指数前回105.2
18:30 第4四半期非農業部門雇用者前年比前回+0.2%

28日木曜日
時間未定:南ア中銀政策金利前回6.75% 、予想6.75%
21:00 2月貿易収支前回-131億ZAR
18:30 2月生産者物価指数前年比前回+4.1%

29日金曜日
時間未定:ムーディーズ南ア格付け

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*予想レンジ:7.40円~7.80円


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、上値が重く戻り売りが優勢となるだろう。週明け25日の東京市場のドル円は、一時ドル109円70銭まで下落し、2月8日以来、1カ月半ぶりの円高となった。先週末のNYダウの大幅下落を受けて日経平均株価が寄り付きから500円以上も急落し、株価の下落と共にドル売り・円買いが強まった。日経平均株価は下げ幅を拡大し2万1000円の大台を割り込んだ。

米連邦準備制度理事会(FRB)は20日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を年2.25~2.50%に据え置くことを決定した。また、年内は利上げの見送りを示唆した。これまでは2回の利上げを想定していたが、景気減速への警戒を一段と強めた。

さらに、金融危機後の量的緩和で膨らんだ保有資産を縮小し、市場に供給される資金量を減らす措置は実質的に9月末に終了するとした。FRBは声明で「経済成長が減速した」と判断。「底堅いペースで拡大」とした前回から下方修正した。金利変更を急がない姿勢を強調し、2015年末から始めた金融引き締め局面が最終段階にあるとした。

パウエルFRB議長は、経済のファンダメンタルズは非常に強いとする一方、中国や欧州経済の減速、貿易摩擦などが及ぼすリスクを指摘した。利下げの可能性に関しては、様子見が妥当だと明言した。FOMC参加者17人が示した今後の金利見通しは、「年内据え置き」が11人で昨年12月時点の2人から大きく増加。「1回以上の利上げ」は15人から6人に減った。20年に1回引き上げ、利上げ局面を終了する想定は維持したが、引き締めのハードルは高くなったようだ。経済成長率の見通しは、19年が2.1%(昨年12月時点は2.3%)、20年は1.9%(同2.0%)に引き下げた。インフレ率の予想も下方修正した。

一方、保有資産の縮小ペースは5月から減速させる。パウエル議長は9月末に終了し、その時点の資産規模は「3兆5000億ドルを若干上回る」との見通しを示した。FRBは、金融危機後の量的緩和で約4兆5000億ドルまで膨張した資産規模を正常な水準に戻すため、17年10月に縮小に着手した。資産を縮小すると市場に流れる資金量が減り、金融引き締め効果が生じる。

CMEのFED WATCHによると22日時点で、5月に利下げを見込む確率はわずか4%に過ぎないが、6月は16%、7月は23%、9月は33%に上っている。これはドルの押し下げ要因だが、ユーロ圏の景況感の悪化からユーロが下落しているため、ドル指数はそれほど大きな下落に至っていない。

しかし、ドル円に関しては株価の世界的な下落を受けてリスクオフモードが強まったことから下落圧力が高まっている。今後行われる日米通商協議でも、トランプ大統領が2018年の対日貿易赤字676億ドルが大き過ぎると不満を表明したことで「為替条項」が盛り込まれる可能性もあり、円高圧力が徐々に強まっていきそうだ。

28-29日には北京で米中通商協議が開催されるが、トランプ大統領は3-4週間以内での決着を示唆しており、4月に先送りされている米中首脳会談での最終合意への期待感が高まっている。しかし、一方で、「米国にとり正しい取引である必要があり、そうでなければ取引は行わない」と述べている。中国側が抵抗し協議は難航しているとの報道もあり、一時の楽観的な見方は後退している。

*CFTC建玉3月19日時点:ファンドのドル買い・円売りは5万9221枚(前週比+440枚)と増加した。総取組高は15万8074枚と前週比3万8692枚の減少。


<今週の主な経済指標>
25日は米2月新築住宅販売件数、26日は米2月住宅着工件数、米2月耐久財受注、米3月消費者信頼感指数、27日は米国貿易収支、米国経常収支、28日は米第4四半期GDP、米2月中古住宅販売成約、29日はミシガン大学消費者信頼感指数。

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*予想レンジ:108.50円~111.50円


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3月26日(火)
【3月25日の海外相場および市況】
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*週明け25日のNY外国為替市場では、世界的な景気減速懸念を背景とした円買い・ドル売りの流れが一巡し、110円近辺を中心に小動きとなった。109円92銭〜110円02銭。ドイツの3月IFO企業景況感指数が99.6となり、2月の98.7から7カ月ぶりに改善したことをきっかけに、世界経済の減速懸念に対する過度の警戒感が後退した。ただ、ドルの上値も限定的。長短金利の逆転で米国の景気後退(リセッション)入り懸念がくすぶっているほか、米中間の長引く通商交渉や英国の欧州連合(EU)離脱問題など不確定要因が多い。フィラデルフィア連邦準備銀行のハーカー総裁はこの日、ロンドンで講演し、米経済の先行きは「全体的に極めて良い」と言及。その上で、今年と来年に各1回の利上げが妥当との認識を示したが、市場の反応は限られた。

*週明け25日のNY金は、世界的な景気減速懸念を背景に、安全資産として買われた。1322.60ドル(+10.30)。前週末は、欧米の製造業購買担当者景況指数(PMI)が不調だったことを受けて世界的な景気減速懸念が広がった。週明けは、ドイツの3月IFO企業景況感指数が前月比で7カ月ぶりに改善し、欧州景気に対する過度の警戒感は後退したものの、リスクオフモードを払拭するには至らず、安全資産である金が買われ、じりじり値を上げた。外国為替市場ではドルが対ユーロで軟調に推移し、ドル建て金は割安感から買われた。このほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が先週半ばに年内の利上げ見送り方針を示したことも、金利を生まない資産である金にとっては追い風となった。

NY白金は金に連れて反発。857.70ドル(+9.30)。
パラジウムも高い。1543.40ドル(+27.90)。


*週明け25日のNY原油は、世界的な景気減速懸念を嫌気し、3営業日続落した。58.82ドル(-0.22)。前週末に発表された欧州と米国の製造業購買担当者景況指数(PMI)が振るわなかったことを受け、世界的な景気減速が懸念された。また、22日に景気後退の前兆とされる「長期金利逆転(逆イールド)」が起こったこともエネルギー需要の先行きに影を落とし、相場は一時58.17ドルまで下落した。ただ、この日は3月ドイツ企業景況感指数が前月から上昇し、景気後退不安がやや後退したため、下げ幅は小幅に留まった。石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産効果への期待や、米国の制裁を受けているイランやベネズエラの供給逼迫懸念が相場を下支えした。OPECの盟主サウジアラビアは、北海ブレントの70ドル突破を目指す意向を示しているという。また、ドルが対ユーロで軟化し、ドル建て原油に割安感が生じたことも支援要因。


*週明け25日のシカゴ・トウモロコシは4日続伸。379.75セント(+1.50)。ショートカバーが入ったほか、米中西部の洪水で今春の作付けが減ったり、遅れたりするとの懸念が相場を支えた。一時は22日に記録した3週間半ぶり高値と同水準の380.75セントまで上昇した。トウモロコシの3大生産州のうち、アイオワ、ネブラスカ両州を含む、コーンベルト西部では記録的な洪水が起き、作付けの減少や遅れが懸念されている。米農務省は29日、生産者の作付け意向面積を発表する。中国が米国産トウモロコシをさらに購入するとの期待が相場を下支えている。中国が先週発表した米国産トウモロコシの購入高は、ここ5年超で最大規模だった。

シカゴ大豆は反発。906.50セント(+2.75)。米農務省は29日、生産者の作付け意向面積を発表する。中国税関当局によると、同国の2月の米国産大豆購入高は90万7754トンと、1月の13万5814トンから急増した。


*週明け25日のNYダウは、前週末の大幅な下げを受けた買い戻しが入り小反発した。2万5516.83ドル(+14.51)。前週末22日は、欧米の製造業景況指数の低下を受けて世界経済の先行きへの懸念が強まり、米債券市場では不況の前兆とされる逆イールド現象(長短金利の逆転)が出現し、市場心理が悪化した。ダウの終値は460ドル安と今年最大の下げ幅となった。この日も売りが優勢で、一時130ドル安まで下げたが、下げ過ぎ感への警戒も強く買い戻しが入って反発に転じた。2016年米大統領選へのロシア疑惑をめぐる捜査で、ロシア当局とトランプ陣営との共謀が確認されなかったことも好感された。


【26日の経済指標】
06:45   (NZ) 2月 貿易収支  -9.14億NZドル   
08:50   (日) 2月 企業向けサービス価格指数 [前年同月比]  1.1%  
16:00   (独) 4月 GFK消費者信頼感調査  10.8 
21:30   (米) 2月 住宅着工件数 [前月比]  18.6%  -0.8% 
21:30   (米) 2月 住宅着工件数 [年率換算件数]  123.0万件  122.0万件 
21:30   (米) 2月 建設許可件数 [前月比]  -0.7%  0.2% 
21:30   (米) 2月 建設許可件数 [年率換算件数]  131.7万件  132.0万件 
22:00   (米) 1月 住宅価格指数 [前月比]  0.3%   
22:00   (米) 1月 ケース・シラー米住宅価格指数  212.96   
22:00   (米) 1月 ケース・シラー米住宅価格指数 [前年同月比]  4.2%   
23:00   (米) 3月 リッチモンド連銀製造業指数  16  11 
23:00   (米) 3月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)  131.4  131.8 

第205回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


*TOCOM TV 出演
「金は押し目買い?」
https://youtu.be/LckFpKGtS74

https://tocomsquaretv.com/20190325/


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