テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2019年04月

【4月26日(金)外電】
ny0426

【4月29日(月)外電】
0429


4月26日(金)
【4月25日の海外相場および市況】
ny0425

*25日のNY外国為替市場では、NYダウの下落を受けて円買い・ドル売りが優勢となり、111円台半ばに下落した。111円56〜66銭。米主要企業の決算が低調だったことで、NYダウが下落し、リスク回避の動きから安全通貨である円が買われた。市場は、26日に発表される1〜3月期米実質GDP(国内総生産)速報値に注目している。成長率の上振れへの期待が強まっている。ロイター通信によると成長率の予想中央値は前期比2.0%増。

*25日のNY金は、ほぼ横ばい。1279.70ドル(+0.30)。この日のNYダウが一部企業の低調な決算などを材料に下落したほか、外国為替市場でドルが対ユーロで
一時軟化したため、一時1284.80ドルまで上昇した。ただ、26日に2019年1〜3月期の米GDP(国内総生産)速報値が発表されるため、次第に上値を削った。NY金は心理的な節目となる1300ドルを大きく下回っている。ドル高や、最近の米中経済指標が予想よりも良好なことが要因。

*NY白金は4日ぶりに反発。889.70ドル(+1.10)。
南アフリカ最大のプラチナ発掘会社アングロ・アメリカン・プラチナの生産量がエスコム停電の影響で、6%減少したという。同社は、このエスコムの停電対策として、自前の太陽光発電所建設を検討している。

パラジウムは3日続伸。1406.90ドル(+1.80)。


*25日のNY原油は、米国内の増産懸念が強まる中、続落した。65.21ドル(-0.68)。ロイター通信はこの日、ポーランドとドイツが低品質を理由にドゥルジバ・パイプライン経由のロシア産原油の輸入を差し止めたと報道。このパイプラインは最大で世界需要の1%に当たる日量100万バレルの原油輸送が可能で、現在約70万バレルの輸出が停止されているという。また、米国が22日に対イラン制裁強化を発表、イラン産原油の全面禁輸を目指していることも引き続き相場を支援した。しかし、外国為替市場ではドル高・ユーロ安が先行し、ドル建て原油は割高感から上げ幅を削った。また、ポーランドとドイツは汚染を理由に、ドルジバ・パイプラインによるロシア産原油の輸入を一時中断したものの、ロシアは不純物が混入していない原油の輸出を29日に再開する意向を表明した。北海ブレント原油は、74.35ドル(-0.22)。一時75.60ドルと、昨年10月31日以来の高値を付けたが反落に転じた。

*25日のシカゴトウモロコシは小幅高。357.25セント(+1.25)。米中西部でこの先2週間降雨が予想され、作付けの進捗が遅れる公算が大きくなった。ただ、潤沢な世界のトウモロコシ供給が相場の上値を抑えた。国際穀物理事会(IGC)は2019〜20年度の世界のトウモロコシ生産高予想を11億2500万トンと、前回予想から100万トン引き上げた。

シカゴ大豆は4日ぶりに反発。872.75セント(+4.00)。昨年9月半ば以来の安値を付けた反動で、安値拾いの買いが入った。


*25日のNYダウは、決算内容が低調だったスリーエム(3M)などが重石となり、続落した。2万6462.08ドル(-134.97)。3Mの1〜3月期決算は、中国などで販売が振るわず、1株当たり利益が市場予想を下回った。同社は2019年通期の業績予想を引き下げたほか、2000人の人員削減を発表した。その後、ボーイングやウォルト・ディズニーなどの個別銘柄に買いが入り、徐々に下げ幅を縮小した。


【26日の経済指標】
07:45   (NZ) 3月 貿易収支  0.12億NZドル   
08:30   (日) 3月 失業率  2.3%   
08:30   (日) 3月 有効求人倍率  1.63   
08:30   (日) 4月 東京都区部消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.1% 
08:50   (日) 3月 鉱工業生産・速報値 [前年同月比] 
10:30   (豪) 1-3月期 四半期卸売物価指数(PPI) [前期比]  0.5%  
10:30   (豪) 1-3月期 四半期卸売物価指数(PPI) [前年同期比]  2.0%   
10:30   (豪) 1-3月期 四半期輸入物価指数  [前期比]  0.5%
14:00   (日) 3月 新設住宅着工戸数 [前年同月比]  4.2%
21:30   (米) 1-3月期 四半期実質国内総生産(GDP、速報値) [前期比年率]  2.2%  1.8% 
21:30   (米) 1-3月期 四半期GDP個人消費・速報値 [前期比]  2.5%   
21:30   (米) 1-3月期 四半期コアPCE・速報値 [前期比]  1.8%   
23:00   (米) 4月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値  96.9  

第209回 『おしえて陳さん』 
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*TOCOM TV 出演
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4月25日(木)
【4月24日の海外相場および市況】
ny0425

*24日のNY外国為替市場では、対ユーロなどでのドル買いが対円にも波及し、ドル円は112円台前半に上昇した。112円13〜23銭。24、25日に開催される日銀金融政策決定会合、また26日に発表される2019年1〜3月期の米国内総生産(GDP)統計(速報値)、週末にかけて行われる日米首脳・閣僚会談などを控えて様子見から、ややドルの上値が重い展開が続いていた。ただ、ドイツの4月IFO景況感指数が99.2と、前月の99.7から低下。市場予想は99.9への上昇だった。期待指数も低下した。欧州最大の経済大国の景気回復にまだ時間がかかる可能性が示唆された。独製造業は引き続き低迷しており、政府は今年の成長率見通しを6年ぶりの低水準まで引き下げ、ユーロ圏の景気減速に対する懸念が再燃した。ユーロ売りが強まりドルが上昇。また、カナダ銀行(中央銀行)が成長率見通しを下方修正し、オーストラリアの1〜3月期の消費者物価指数(CPI)が3年ぶりの低水準となったことから、カナダドルや豪ドルに対してもドルが上昇し、ドル高進行は円にも波及した。

*24日のNY金は、前日の下落を受けた反動などから買い戻しが入り、反発した。1279.40ドル(+6.20)。前日に約4カ月ぶりの安値を付けていた反動から、この日は買い戻しが入った。また、NYダウが主要企業のさえない決算を受けて軟調に推移する中、安全資産とされる金には買いが入りやすかった。ただ、外国為替市場では対ユーロでドル高が強まり、ドル建て金は割高感から上値は重かった。今週から来週にかけては26日に2019年1〜3月期米国内総生産(GDP)速報値が発表されるほか、30日からは米中閣僚級貿易協議が再開されるため、結果待ちの状態になった。

NY白金は3日続落。888.60ドル(-5.20)。
パラジウムは続伸。1405.10ドル(+29.50)。

*24日のNY原油は、米原油在庫の積み上がりなどを受けて利益確定の売りが台頭し、前日に付けた約半年ぶりの高値水準から反落した。65.89ドル(-0.41)。
米エネルギー情報局(EIA)がこの日発表した週間在庫統計によると、19日までの1週間の米原油在庫は550万バレル増加。積み増し幅は、前日夕方の米石油協会(API)
週報が示した690万バレルほどではなかったものの、市場予想(130万バレル)を大きく上回った。この週の戦略石油備蓄(SPR)を除く米原油在庫は4億6063万バレルと、2017年10月6日までの週以来最大となった。これを受け、米政府による対イラン制裁強化に伴う国際石油市場の供給逼迫懸念は後退。国際エネルギー機関(IEA)が前日、市場の需給バランスについて、供給は十分であり、生産余力にも依然問題がないとの見解を表明していたこともあって、相場は下落に転じ、一時65.66ドルまで値を消した。

北海ブレント原油は、74.57ドル(+0.06)。昨年11月1日以来の高値を付けた。

*24日のシカゴトウモロコシは続落。346.75セント(-3.50)。ドル高が圧迫要因。

シカゴ大豆は続落。855.25セント(-6.75)。中国でアフリカ豚コレラが広がっており、中国の飼料需要減少をめぐる懸念が広がる一方、南米の大豆収穫は豊作だった。

*24日のNYダウは、キャタピラーなど一部大手企業の低調な決算が重しとなり、反落した。2万6597.05ドル(-59.34)。前日にナスダックとS&P500がともに、終値で史上最高値を更新したため、この日は上げ一服感が強まった。米主要企業の1〜3月期決算の発表で、業績が低調な企業には売りが出て、相場の重石となった。調査会社リフィニティブによると、米主要企業500社の1〜3月期の純利益は前年同期比1.1%減と、2016年4〜6月期以来の減益が見込まれている。ただ、すでに発表を終えた企業の77.5%が市場予想を上回る利益を上げており、想定よりも悪くない決算と評価する声が広がっている。


【25日の経済指標】
未定   (豪) 休場
未定   (NZ) 休場 
未定   (日) 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表  -0.10%   
未定   (日) 日銀展望レポート  
15:30   (日) 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見 
18:30   (南ア) 3月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  4.7%   
20:00   (トルコ) トルコ中銀、政策金利  24.00%  24.00% 
21:30   (米) 3月 耐久財受注 [前月比]  -1.6%  0.5% 
21:30   (米) 3月 耐久財受注・輸送用機器除く [前月比]  0.1%  0.4% 
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数 


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4月24日(水)
【4月23日の海外相場および市況】
ny0424

*23日のNY外国為替市場のドル円相場は、新規材料に欠ける中、111円台後半で小動きとなった。111円82〜92銭。3月米新築一戸建て住宅販売件数は前月比4.5%増の69万2000戸(年換算)。プラスは3カ月連続で、市場予想の65万戸も上回ったが、相場の反応は限定的だった。今週は24、25日に日銀金融政策決定会合、週末26日には2019年1〜3月期の米国内総生産(GDP)速報値の発表、週末にかけては日米間で首脳会談や財務相会談が予定されていることから様子見ムードもやや強まったもようだ。

*23日のNY金は、ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感に押され、反落した。1273.20ドル(-4.40)。昨年12月下旬以来約4カ月ぶりの安値を付けた。早朝からドル高・ユーロ安が進行。ドル建て金は割高感から売られた。3月米新築一戸建て住宅販売件数が市場予想を上回ったことや、米主要企業の堅調な決算内容を受けて、NYダウが反発したため、安全資産である金は売りが強まった。

NY白金は続落。893.80ドル(-8.40)。
パラジウムは反発。1375.60ドル(+5.80)。


*23日のNY原油は、国際石油市場の供給逼迫懸念が広がる中、上伸した。66.30ドル(+0.75)。で昨年10月29日以来約半年ぶりの高値を更新した。米政府は22日、イラン産原油禁輸の適用除外措置を5月2日以降は延長しないと発表。サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は同日、十分な原油供給確保に向けて他の産油国と協調する意向を示した。ただ、石油輸出国機構(OPEC)加盟国は増産の用意はあるものの、需要動向を見極めた上で対応する構えで、増産の時期や規模については不透明。供給減少の穴埋めを急がず、需要が高まった場合に限り増産の用意を整えると複数の関係筋が語った。また、5月のサウジの産油量は前月から増加する見込みだが、この供給拡大は米国による対イラン制裁強化とは関係なく、引き続きOPEC主導による協調減産の目標圏内である日量1030万バレルを下回る見通しという。世界的な供給逼迫懸念がくすぶる中、一時66.60ドルまで上昇。その後、利益確定の売りが出て上げ幅を若干縮小したものの、高値圏を維持した。

北海ブレント原油は続伸し、74.51ドル(+0.47)。一時は74.73ドルと、昨年11月1日以来の高値に達した。

*23日のシカゴトウモロコシは続落。351.25セント(-3.50)。雨がちな天気によって米主産地の農地での作業に遅れが出ているものの、今春のトウモロコシ作付けに対する楽観的な見通しが弱材料。

シカゴ大豆は続落。862.00セント(-15.00)。米中貿易摩擦と中国でのアフリカ豚コレラまん延の影響に伴う需要減少が嫌気された。中国では、アフリカ豚コレラが昨年8月に初めて確認された後、全省に拡大しており、大豆やトウモロコシなどの飼料需要減少への懸念が高まっている。一方、米農務省は2018〜19年度の米大豆期末在庫が8億9500万ブッシェルと、前年度比2倍超の水準に達すると予想している。

*23日のNYダウは、良好な米企業決算を受けて反発した。2万6656.39ドル(+145.34)。ロッキード・マーチンやツイッターなどが1-3月期決算を発表。市場予想を上回る良好な内容だったことから、買いが優勢だった。また、3月新築住宅販売件数が、季節調整済みの年率換算で69万2000件と市場予想平均の同64万9000件を上回ったことも好感された。


【24日の経済指標】
未定   (日) 日銀・金融政策決定会合(1日目)
10:30   (豪) 1-3月期 四半期消費者物価(CPI) [前年同期比]  1.8%
14:00   (日) 2月 景気先行指数(CI)・改定値  97.4   
14:00   (日) 2月 景気一致指数(CI)・改定値  98.8   
15:00   (南ア) 1-3月期 四半期 南ア経済研究所(BER)消費者信頼感指数  7  6  
17:00   (独) 4月 IFO企業景況感指数  99.6  99.9 
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]
23:00   (加) カナダ銀行 政策金利  1.75%  1.75% 


第208回 『おしえて陳さん』 
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*TOCOM TV 出演
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【東京白金は底値形成の途上か】
*大手鉱山会社CEOの「パラジウムはバブル」との発言を受けてパラジウム相場が急落し、「パラジウム買い・白金売り」のポジションが巻き戻されて、白金相場は上昇した。これに加え、最大の白金生産国である南アフリカの通貨ランドが上昇したことも白金相場を押し上げた。格付け会社ムーディーズによる南アフリカの格付けが見送られたことが好感されてランドが買い戻された。

また、南アフリカ国営電力会社エスコムの停電を受けて産出量の減少が懸念されたことなどが重なった。さらに鉱山ストライキが長期化していることも将来の生産減少懸念につながっている。白金ETFは頭打ちとなっているものの、過去最大の保有水準にある。東京白金は3200円台で推移しているが、ここは昨年の高値3618円と安値2680円の0.38倍押しに相当するところで、明確に上抜けてくると、具体的には3300円台を達成すると全値戻しが視野に入ってくるだろう。この場合、長期底入れにつながる可能性が高く、押し目買いが続きそうだ。

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*CFTC建玉4月16日時点:ファンドの白金買い越しは3万1111枚(前週比-733枚)と減少した。総取組高は7万3727枚と前週比878枚の減少。

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*東京白金予想レンジ:3150~3300円


情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【東京金は保ち合いが続きそう】
*先週のNY金は下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)が年内の利上げに関して見送りを強めていることが好感され、NYダウは2万6000ドル台に堅調に推移している。米中通商協議も進展しているとの観測もあって、安全資産である金の需要は減退している。また、ユーロ圏の景気減速を受けて、外国為替市場ではユーロが対ドルで下落しているため、ドル建て金は割高感が強まって押し下げられている。NY金は50日と100日の移動平均線を下回り1275ドル台まで下落したが、ここにきて陰線が小さくなってきた。下値には200日移動平均線(現在1267ドル)があり、かつ昨年8月中旬を起点とする長期サポートラインがある。テクニカル的には下値に近づいてきた可能性がある。

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米国のイラン制裁強化による中東の地政学的リスクの高まり、企業業績の悪化をうけたNYダウの下落等、これからは金の強材料の出現も予想される。調査会社リフィニティブのデータによると、S&P500種株価指数を構成する企業の利益は前年同期比で1.7%減少する見通し。ファンドの金買い越しは10.5万枚から5.6万枚に減少しており、高値買い玉も相当整理されてきたようだ。1270ドルがサポートされるかどうか確認したい。

*CFTC建玉4月16日時点:ファンドの金買い越しは5万6273枚(前週比-4万9091枚)と減少した。総取組高は44万0581枚と前週比6958枚の減少。

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*NY金予想レンジ=1270~1320ドル
    
*NY金が50日と100日移動平均線をいずれも下回ったのに対し、東京金は50日移動平均線を下回ったものの、現況は100日移動平均線にサポートされている。ドル高を受けて円安基調が続いており、東京金をサポートしている。企業業績の下振れが懸念されるものの、今のところ大きな落ち込みは見られていないようだ。

調査会社リフィニティブによると、米主要企業500社のうち決算発表を終えた77社の77.9%が市場予想を上回る利益を上げ、過去平均の65%を上回っている。これを受けてNYダウは年初来高値を更新している。米中通商協議も解決が近いとの期待感もあって安全資産である金からは、投資資金が流出している。金ETFは751トンと2月のピークから9%弱減少している。今後予想される強材料としては中東の地政学的リスクが考えられる。米国がイランの制裁を強化し、イラン産原油の輸入を禁止することを決定した。イランはホルムズ海峡封鎖を仄めかして対抗意識を強めている。原油相場の上昇が予想され、金相場にも支援材料になる可能性は高いだろう。短期的には4600円を挟んだレンジで保ち合いながら値を固める展開が予想される。

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*東京金予想レンジ:4550~4670円。


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4月23日(火)
【4月22日の海外相場および市況】
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*週明け22日のNY外国為替市場のドル円相場は、新規材料に乏しい中、111円台後半でもち合いとなった。111円88〜98銭。この日はイースター(復活祭)に伴い、オセアニアやアジアの一部、また欧州の主要市場が休場だった。NY市場も動意に乏しい展開となった。3月米中古住宅販売件数は季節調整済み年換算で前月比4.9%減の521万戸となり、市場予想(530万戸)を下回った。

*週明け22日のNY金は、ドル安・ユーロ高に伴う割安感から買われたものの、利益確定の売りに押され、上げ幅が縮小した。1277.60ドル(+1.60)。ドルが対ユーロで下落し、ドル建て金は割安感から買われ、一時1282ドルに接近した。ホワイトハウスがこの日、昨年11月に再発動したイラン産原油禁輸の制裁に関し、日本など8カ国・地域への適用除外期限を延長しないと発表。米政府が全面禁輸を目指す方針を示したことを受け、イランをめぐる地政学的リスクが改めて意識されたことも、安全資産としての金需要を促した。しかし、その後は利益確定売りが出て上げ幅が縮小した。

NY白金は3日ぶりに反落。902.20ドル(-1.50)。
パラジウムも安い。1369.80ドル(-28.70)。


*週明け22日のNY原油は、米国による対イラン制裁強化の動きを受けて買い進まれ、大幅続伸した。65.70ドル(+1.70)。ワシントン・ポスト(電子版)は21日、トランプ政権が昨年11月に再発動したイラン産原油禁輸の制裁に関し、日本など8カ国・地域への適用除外を延長しない方針だと報道。これを受け、原油相場は前日買いが加速していた。ホワイトハウスは22日朝、これら8カ国・地域への適用除外を延長しないと発表。米政府がイラン産原油の全面禁輸を目指す方針を示したことから、イランによる供給が一段と滞る恐れや、中東情勢が不安定になるのではないかとの懸念が浮上、原油相場は一段高となった。また、外国為替市場では対ユーロでドル安が先行し、ドル建て原油に割安感が生じたことも相場を押し上げた。英国産標準油種北海ブレントは、2.07ドル(2.88%)高の74.04ドル。一時は74.52ドルと、昨年11月1日以来の高値を付けた。

*週明け22日のシカゴトウモロコシは下落。354.75セント(-3.75)。米農務省が発表した米国産トウモロコシの週間輸出検証高は強かったが、トレーダーらは材料視しなかった。直近週の輸出検証高は135万3114トンで、市場予想レンジ(80万〜110万トン)を上回った。

シカゴ大豆は反落。877.00セント(-3.50)。弱い内容の週間輸出検証高も地合いを圧迫した。米農務省が発表した同国産大豆の輸出検証高は38万2298トンと、市場予想レンジ(40万〜80万トン)を下回った。


*週明け22日のNYダウは反落した2万6511.05ドル(-48.49)。今週は米主要企業の1〜3月期決算の発表が集中する。フェイスブックやアマゾン・ドット・コムなどのIT大手のほか、ボーイング、キャタピラーといった資本財メーカーの発表も相次ぐ。調査会社リフィニティブのデータによると、S&P500種株価指数を構成する企業の利益は前年同期比で1.7%減少する見通し。この日は企業業績の下振れを警戒された。3月米中古住宅販売件数は、季節調整済み年換算で前月比4.9%減の521万戸となった。マイナスは2カ月ぶりで、市場予想(3.8%減の530万個)を下回ったことも嫌気された。一方、ホワイトハウスは、昨年11月に再発動したイラン産原油禁輸の制裁について、日本など8カ国・地域への適用除外を延長しないと発表。全面禁輸を目指す方針を示したことを受けて原油価格が大幅上昇したことから、エネルギー株が買われ、ダウを下支えた。


【23日の経済指標】
未定   (トルコ) 休場 
22:00   (米) 2月 住宅価格指数 [前月比]  0.6%   
23:00   (米) 4月 リッチモンド連銀製造業指数  10  10 
23:00   (欧) 4月 消費者信頼感(速報値)  -7.2  -6.9 
23:00   (米) 3月 新築住宅販売件数 [年率換算件数]  66.7万件  65.0万件 
23:00   (米) 3月 新築住宅販売件数 [前月比]  4.9%  -2.6% 


第208回 『おしえて陳さん』 
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*TOCOM TV 出演
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【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は小動きだった。
中国の好調な経済指標を受けて同国経済の減速懸念が和らぎ、リスク選好が改善した。一方、格付け会社フィッチ社は、今年メキシコ経済が減速するという予想を発表した。フィッチ社は国営石油会社ペメックスを格下げしているが、メキシコ空港建設中止やペメックス問題に懸念を示している。既に、ムーディーズは空港建設中止に懸念を表明し、S&Pはメキシコ格付けの見通しを引き下げている。原油相場が軟調な地合いで推移したことも、メキシコペソの上値を抑えたようだ。

*今週のメキシコペソ円は、次第に上値が重くなりそうだ。これとった強材料もなく、4月に入ってからのメキシコペソ円は4%上昇し、節目の6円が近づいてきた。大台を前にしたまた大型連休も控えていることから、一般投資家の利益確定売りが上値を抑える可能性が高いだろう。事実、「くりっく365」のメキシコペソ円売買動向では、一時約45000枚あった買い玉が現在は30000枚と大きく減少している。ただ、上昇基調にあることから、依然として押し目買いが入るだろう。今週は失業率、隔週消費者物価指数、貿易収支が発表される。特に貿易収支は前回よりいい内容が予想されているため、予想通りであれば、メキシコペソを押し上げる可能性が高い。

なお、米国は22日、イラン産原油を輸入している全ての国に対し、近く輸入を停止するよう求め、停止しない場合は米国の制裁の対象となることを発表する方針。イラン産原油の制裁免除終了の報が伝わると、供給タイト化の思惑から原油価格は上昇した。原油生産国であるメキシコペソには強材料となろう。

【メキシコ経済指標】
23日火曜日
22:00 失業率前回3.3%、予想3.1%

24日水曜日
22:00 隔週消費者物価指数前年比前回3.95%、予想3.9%

25日木曜日
22:00 小売販売前年比前回0.9%、予想2.1%

26日金曜日
22:00 3月貿易収支前回$1.222B、予想$2.0B

peso0422

*予想レンジ:5.85円~6.05円


情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
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【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は下落した。トルコリラは下落し、対ドルでは2018年10月以来の安値水準となった。失業率がほぼ10年ぶりの水準に上昇し、財政赤字が予想を上回ったほか、米国との緊張もリラを圧迫した。12─2月の失業率は14.7%に上昇し、約10年ぶりの水準に悪化した。3月の財政赤字は245億リラ(42億4000万ドル)で、前月の168億リラから拡大。トルコのアカル国防相は15日、トルコは引き続き北大西洋条約機構(NATO)にコミットしているため、トルコがロシアからミサイル防衛システムを調達しても米国はトルコに対し制裁を導入することはないとの見方を示した。

3月31日に実施されたイスタンブール市長選を巡り、エルドアン大統領率いる与党・公正発展党(AKP)が集計結果を無効にし、選挙の再実施を要請した。当初の開票結果では、最大野党・共和人民党(CHP)のイマモール候補が、与党AKPが擁立したユルドゥルム元首相に僅差で勝利。AKPのヤブズ副党首は、1万6884票が無効票、もしくは他の政党への投票として集計されたと指摘。すべての票が再集計されればAKPの候補が当選した主張。AKPの主張が認められれば6月2日に再選挙を実施。認められなければCHPのイマモール氏が市長に就任する。選挙結果に対する騒動も嫌気され、トルコリラを押し下げた。

*今週のトルコリラ円は、戻り売りが継続しそうだ。17日に英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が、トルコ中銀は市中銀行との短期スワップ取引で純外貨準備高を膨らませていたと報じると、翌18日にトルコリラは対ドルで一時年初来安値を更新した。FTによると、トルコ中銀の純外貨準備は4月初旬時点で281億ドル(約3兆1千億円)だったが、短期借り入れ分を除くと実力は160億ドルを下回るという。外貨準備が不十分でリラの下落に対しても介入する余力がないと市場で受け止められた。これを受けてエルドアン大統領は18日の公務員組合の集会で、「西側メディアはトルコ経済を破綻だの何だの言うが、我々は揺るがない」と欧米メディアを名指しして非難した。

3月下旬にリラが急落したのも外貨準備の急減に対する懸念だったが、改めて弱材料視されたようだ。対米関係の悪化も懸念されている。エルドアン大統領は米国の反対を押し切り、ロシア製のミサイル防衛システム「S400」の導入を6月にも始める見込み。導入は米国の対ロ制裁法に抵触してトルコが制裁対象になる恐れがある。また、トルコは北大西洋条約機構(NATO)の一員だが、米国からはNATOからの脱退を求める声も出ている。国内では17日、再集計などで紛糾していた最大都市イスタンブール市長選で世俗派の野党候補にエルドアン氏の側近が敗れたことが確定した。同市長選では、与党は不正があったなどとして選挙管理当局に対して再投票を求めた。認められれば政治環境の不透明性がさらに高まりそうだ。トルコ中銀が25日に開く金融政策決定会合では政策金利は据え置きが予想されている。しかし、エルドアン政権が支持回復のために利下げ圧力を強めていく可能性もあり、それが表面化した場合、市場は再びリラ売りを強める可能性がある。

【トルコ経済指標】
22日月曜日
16:00 4月消費者信頼感指数前回59.4

25日木曜日
16:00 4月景気動向指数前回99.3 
16:00 4月設備稼働率前回74.3%
20:00 トルコ中銀政策金利前回24.00%、予想24.00%

lira0422

*予想レンジ:18.00円~20.00円


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【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は反落し、8円を下回って週を終えた。週初めには2月後半以来となる8.06円まで上昇したが、格付け会社ムーディーズが、「国営電力会社エスコムの救済のために南ア債の発行が増加した場合は、南アの投資格付けを変更する可能性がある」と再警告したことが嫌気された。南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)が「エスコムの停電が続けば、国内総生産(GDP)成長率が少なくとも1.1%押し下げられる」との見解を表明したことも上値を抑えた。停電により12万人程度の失業者数が増加するとも発表した。南アの経済指標では、消費者物価指数(CPI)が前年比で若干予想を下回り、2月小売売上高は前年比で予想を上回った。

*今週の南アランド円は保ち合いとなりそうだ。格付け会社ムーディーズは今月2日、格付け判断を構成しないクレジット・オピニオン・リポートを公表し、南アの格付けについて引き続き投資適格級との見方を表明。外貨・自国通貨建て債務の格付けは引き続き、投資適格級で最低水準となる「Baa3」、見通しを「安定的」とした。ムーディーズは先週、リサーチノートで、南アの格付け「Baa3」に対する見通しは「安定的」であるとしながらも、技能労働者不足や電力供給を巡る問題などが足かせとなり、経済成長が大きく上向く公算は小さいとの見方を示した。

ムーディーズが南アの格付けを投資不適格級に引き下げれば南ア国債は大幅に売り込まれると予想されるため、市場はムーディーズが示す見解に警戒していた。ムーディーズは「国営電力会社エスコムの救済のために南ア債の発行が増加した場合は、南アの投資格付けを変更する可能性がある」と再警告したものの、内容的には前回の繰り返しだったこともあり、相場の反応は限定的だった。

南アフリカは5月8日に総選挙を実施する。企業寄りとされるラマポーザ大統領が率いる与党・アフリカ民族会議(ANC)が過半数を獲得すると予想されているが、焦点はどの程度の議席を取るかだろう。現在400議席中、ANCは249議席を占めている。仮にANCの議席が過半数を割るようであれば、市場はこれを嫌気してランド急落につながる可能性がある。今週は生産者物価指数(PPI)が注目されよう。先週の消費者物価指数(CPI)ではインフレ上昇が確認され、利下げ見通しが後退した。

【南アフリカ経済指標】
22日月曜日
南アフリカ休日

23日火曜日
16:00 2月景気先行指数前回102.8

24日水曜日
15:00 第1四半期BER消費者信頼感前回+7 予想+6

25日木曜日
18:30 3月生産者物価指数前年比前回+4.7%、予想+5.5%


zar0422

*予想レンジ:7.80円~8.10円


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