6月28日(金)
【6月27日の海外相場および市況】
*27日のNY外国為替市場では、米中首脳会談開催を今週末に控えて様子見から107円台後半で小動きとなった。107円72〜82銭。米中両首脳は、大阪市で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせた29日の直接会談で、通商問題を協議する見通し。香港紙は27日、消息筋の話として、米中両政府が貿易戦争の「一時休戦」で暫定合意したと報道。トランプ大統領は、習近平国家主席が首脳会談に応じた見返りとして、中国からの全輸入品に追加関税を課す「制裁第4弾」の発動延期を決めたと伝わった。ただ、その後にクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、首脳会談に先立って両国が具体的な取り決めに合意した事実はないと香港紙の報道を否定。さらに、第4弾発動の判断は米中首脳会談の結果次第とする米政府高官の見方が伝えられ、強弱材料が錯綜した。また、中国の習近平国家主席は、週末の米中首脳会談で華為技術(ファーウェイ)に対する米技術の売却禁止措置を米政府が撤回するよう求めると、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。ただロイター通信によれば、米国がその要求に同意する可能性は低い。
1-3月(第1四半期)の米個人消費(確定値)は前四半期に比べて伸びが鈍化し、改定値からも下方修正された。前期比年率0.9%増と、昨年1-3月期以来の低い伸び。サービス支出の伸びが改定段階に比べて鈍化した。一方で企業の設備投資は上方修正され、実質国内総生産(GDP)全体では確定値で3.1%増と改定値と変わらなかった。
*27日のNY金は、米中貿易協議の行方に関心が集まる中、幾分利益確定の売りが出て、小幅続落した。1412.00ドル(-3.40)。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は27日、米中両政府が貿易戦争の「一時休戦」で暫定合意したと報じた。これを受け、リスク回避姿勢が緩み、安全資産とされる金は下落し、一時1401.40ドルの安値を付けた。しかし、その後にクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、首脳会談に先立って両国が具体的な取り決めに合意した事実はないと香港紙の報道を否定。さらに、第4弾発動の判断は米中首脳会談の結果次第とする米政府高官の見方が伝えられた。また、中国の習近平国家主席は、米国による中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)への制裁緩和などを合意の条件としているとされ、トランプ大統領がこれらを受け入れるかどうかは依然見通せない情勢。このため、ひとまずは週末の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)に合わせて29日に予定される米中首脳会談の行方を見極めたいとして金はあと買い戻され、下げ幅の一部を縮小した。
NY白金は下落。817.50ドル(-4.50)。
パラジウムは反発。1538.90ドル(+13.20)。
*27日のNY原油は、米中貿易交渉の行方をにらんで様子見が強まる中、ほぼ横ばいとなった。59.43ドル(+0.05)。20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)に合わせて29日に予定されるトランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談を前に、様子見から値動きは限定的。米中両首脳の会談により貿易摩擦解消に向け交渉が進展するかどうかは依然不透明で警戒感が強い。この日は香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)が同日、消息筋の話として米中両政府が貿易戦争の「一時休戦」で暫定合意したとの報道した。しかし、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、両国が具体的な取り決めに合意したことはないとの認識を表明し、香港報道を否定した。
石油輸出国機構(OPEC)総会と非加盟産油国との会合を7月1〜2日に控えていることも相場の値動きを抑える要因。OPEC加盟・非加盟の産油国は、6月末に期限を迎える協調減産措置の継続などを含め今後の産油方針について話し合う。イラクのガドバン石油相は、OPECが来週の会合で協調減産合意を延長するほか、減産幅の拡大も検討する見通しだと明らかにした。
北海ブレント原油は、66.55ドル(+0.06)。
*27日のシカゴトウモロコシは続落。445.75セント(-3.75)。米中西部の天候回復で、遅れて作付けされたトウモロコシの生育が早まるとの観測が強まった。米中西部の農業地帯では今後10日間、暖かく乾いた天候が続く見込み。
シカゴ大豆は3日続落。887.75セント(-6.50)。米産地の気温上昇予報を受け、最近作付けされた大豆の生育が促進されるとの見方が広がった。
*27日のNYダウは、今週末の米中首脳会談を控えて様子見姿勢が続く中、小幅続落した。2万6526.58ドル(-10.24)。20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)に合わせて29日に予定される米中首脳会談の開催が近づく中、様子見が強まった。香港紙は27日、消息筋の話として、米中両政府が貿易戦争の「一時休戦」で暫定合意したと報道。トランプ大統領は、習近平国家主席が首脳会談に応じた見返りとして、中国からの全輸入品に追加関税を課す「制裁第4弾」の発動延期を決めたと伝わった。ただ、その後にクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、首脳会談に先立って両国が具体的な取り決めに合意した事実はないと香港紙の報道を否定。さらに、第4弾発動の判断は米中首脳会談の結果次第とする米政府高官の見方が伝えられ、ダウは売りが優勢となった。
【28日の経済指標】
08:01 (英) 6月 GFK消費者信頼感調査 -10
08:30 (日) 5月 失業率 2.4%
08:30 (日) 5月 有効求人倍率 1.63
08:30 (日) 6月 東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く) [前年同月比] 1.1%
08:50 (日) 5月 鉱工業生産・速報値 [前年同月比] -1.1%
14:00 (日) 5月 新設住宅着工戸数 [前年同月比] -5.7%
16:00 (トルコ) 5月 貿易収支 -29.8億ドル
16:00 (スイス) 6月 KOF景気先行指数 94.4
17:30 (英) 1-3月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前期比] 0.5%
17:30 (英) 1-3月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前年同期比] 1.8%
17:30 (英) 1-3月期 四半期経常収支 -237億ポンド
18:00 (欧) 6月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比] 1.2%
18:00 (欧) 6月 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値) [前年同月比] 0.8%
21:00 (南ア) 5月 貿易収支 -34.3億ランド
21:30 (米) 5月 個人所得 [前月比] 0.5% 0.3%
21:30 (米) 5月 個人消費支出(PCE) [前月比] 0.3% 0.4%
21:30 (米) 5月 個人消費支出(PCEデフレーター) [前年同月比] 1.5%
21:30 (米) 5月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く) [前月比] 0.2% 0.2%
21:30 (米) 5月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く) [前年同月比] 1.6% 1.6%
22:45 (米) 6月 シカゴ購買部協会景気指数 54.2 54.3
23:00 (米) 6月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値 97.9
第215回 『おしえて陳さん』
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/
*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/
*TOCOM TV 出演
https://youtu.be/LckFpKGtS74
https://tocomsquaretv.com/20190325/