テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2020年06月

【メキシコペソ円今週の予想(6月29日)】
*上値重く、軟調な展開か。
*予想レンジ:4.50円~4.80円。
メキシコ銀行(中央銀行)は25日、金融政策決定会合を開き、政策金利を5.5%から0.5%引き下げて5.0%にすることを決めた。利下げは9会合連続で、全会一致で決めた。新型コロナウイルスの感染拡大による小売店の営業停止や工場の稼働停止で経済が落ち込んでいるのに対応した。政策金利は2016年11月以来の低い水準となった。5月後半から経済活動は徐々に再開しているが、中銀はこの日の声明で「不確実性は続いている」と指摘した。社会保険庁(IMSS)によると、メキシコでは3月から5月までで100万人以上の公式雇用が失われた。建設や観光での失業者が目立つ。新型コロナの感染者数の拡大も続いている。メキシコ中銀は5月下旬に、2020年の実質経済成長率がマイナス8.8%%に落ち込む可能性があるとの見通しを示している。国際通貨基金(IMF)はマイナス10.5%と見込んでいる。次回の金融政策決定会合は8月に予定されているが、利下げ継続が見込まれている。ロペスオブラドール大統領は、6月の新たな失業者数は12万~13万人になるとの見通しを示した上で、新型コロナウイルス流行に伴う雇用喪失は既に底を打ったとの考えを示した。また、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」が7月1日に発効するのに合わせ、訪米してトランプ大統領と会談する意向を表明。カナダのトルドー首相にも参加を呼び掛けた。また、IMFのマイナス10.5%成長率予想には、「楽観している。速やかに景気が回復すると思う」と反論した。23日にメキシコ南部オアハカ州でマグニチュード(M)7.4の大きな地震があった。少なくとも5人が死亡し、30人以上が負傷したという。国営石油会社ペメックスのサリナクルス製油所で小さな火災が起き、製油所が閉鎖されたがすぐに解除され影響はほとんどなかった。

<強材料>
1.7月1日から、新NAFTA協定が発効。
2.減産効果で原油価格に急落懸念がなくなる。
3.ロベス・オブラドール大統領は景気の先行きを楽観視。
4.失業者は6月でボトムを打つ見込み。

<弱材料>
1.世界の新型コロナウイルスの死者数がメキシコなどの新興国で増加。メキシコでは2万6千人が死亡したもよう。
2.5月のメキシコの輸出が前年同月比56.7%減の180億6980万ドルだった。輸入も47.1%減の215億9240万ドルと激減。収支は35億2260万ドルの赤字となった。輸出の内訳は石油が63.8%減の9億2930万ドル、非石油が56.3%減の171億4040万ドル。
3.2020年の実質経済成長率がマイナス8.8%%に落ち込む可能性があるとの見通しを示している。国際通貨基金(IMF)はマイナス10.5%と見込んでいる。

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【メキシコ経済指標】
1日水曜日
米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)発効
20:00メキシコ6月景況感前回35.2、予想32
23:30メキシコ6月製造業PMI前回38.3、予想39
3日金曜日
20:00メキシコ6月消費者信頼感前回42.6、予想41

情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【トルコリラ円今週の予想(6月29日)】
*上値重い展開。
*予想レンジ:15.00円~16.00円。
トルコ中央銀行は25日の金融政策決定会合で、政策金利を8.25%で据え置くことを決めた。政策金利が24.0%だった昨年7月から今年5月まで9会合連続の利下げとなっていたが、約1年ぶりに歯止めがかかった。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が冷え込む中、さらなる利下げに踏み切るとの見方も出ていたものの、常態化しているインフレが悪化に向かう事態を懸念したとみられる。トルコでは5月にレストランやショッピングモールなどの営業が再開された。政府はコロナ対策を緩和し、経済活動の正常化を目指す方針に踏み切ったが、現在も連日1000人以上の新規感染者が発生している。外出を控える人もなお多く、景気後退が長期化する恐れがある。政策金利が8.25%で、現在のインフレ率が11.39%なので実質金利は8.25%-11.39%=-3.14%となり、マイナス金利に落ち込んでいる。国際通貨基金(IMF)は20年の実質成長率をマイナス5%と予想している。マイナス成長への見込みからトルコリラが上値の重い展開が続きそうだ。

<強材料>
1.トランプ大統領はニューヨーク州南部地区のジェフリー・バーマン連邦検事を解任した。解任されたバーマン氏は、トルコのハルクバンクがイラン制裁回避に関わったとして厳しく追及し、この件に関わったトルコの関係者やトルコ銀行の元頭取が有罪判決を受けた。ハルクバンクがもし罰金を科せられると、トルコ経済に大ダメージにとされていたが、今回の解任によってこの心配もなくなった。
2.文化観光相は、新型コロナウイルスの感染封じ込めや観光地での安全対策が十分だとして「観光客を迎え入れる準備はできた」と自信を示した。トルコは5月、消毒設備や従業員の健康管理など100超の基準の下、宿泊施設や空港などに政府がお墨付きを与える認証制度を始めた。認証を受けた宿泊施設は500軒を超え、今後1カ月以内に2000軒超を目指す。トルコは6月に入って一部国際線の運航を再開した。外国人観光客は原則、隔離措置なしで国内を移動できる。

<弱材料>
1.トルコの外貨準備は約500億ドルと、短期対外債務を下回り、不適正とされる水準にある。
2.米連邦準備理事会(FRB)は各国中銀との通貨スワップでドルを供給したが、トルコ中銀は対象外となった。
3.実質金利がマイナス。

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【トルコ経済指標】
30日火曜日
16:00トルコ5月貿易収支前回-45.6億USD、予想-34.0億USD
1日水曜日
16:00トルコ6月製造業PMI前回40.9
3日金曜日
16:00トルコ6月消費者物価指数前年比前回+11.39%、予想+12.02%
16:00トルコ6月生産者物価指数前年比前回+5.53%

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【南アランド円、今週の予想(6月29日)】
*上値の重い展開になりそう。
*予想レンジ:6.00円~6.50円
4月消費者物価指数は前年比+3.0%、予想+3.0%、前回+4.1%だった。コロナの影響で需要が減っているようで、前回より大きく下げた。原油安の影響でガソリン価格が下げたことも大きな要因。インフレ率の低下を受けて、次の南ア中銀会合(7月23日)で政策金利は引き下げられる可能性がある。現在の政策金利3.75%とインフレ率3.00%をかんげると、利下げ幅は3.75%-3.0%=0.75%のゆとりがある。今年の南アフリカGDPは大きくマイナスとなる見込みなので利下げの可能性は高いだろう。1-3月期失業率は30.1%まで上昇し、2002年の7-9月期に記録した30.4%以来の結果となっている。4-6月期の失業率は50%に達するとの見方も出ている。国民の半数が失業という悲惨な現実になりそうで、南アランド円の上値は重いだろう。今週は1-3月期国内総生産(GDP)、5月貿易収支などが発表される。5月はロックダウンの最中だったこともあり、ロックダウンの影響がどれほど出ているか注目される。

<強材料>
1.4月、新型コロナ流行が引き起こした経済の落ち込みに対応するため、同国GDPの10%に相当する5000億ランド(288億6000万ドル)規模の景気対策を発表。
2.ラマポーザ大統領は国内総生産(GDP)の10%に相当する経済対策を発表した。その一環として、国際通貨基金(IMF)に初めて融資を要請する。
3.南アの白金大手インパラ・プラチナム(インプラッツ)は、3月に顧客への白金供給契約に発動した不可抗力条項を撤回した。6月中旬には生産能力が85%まで回復したため、2020年度の白金生産量見通しを4月時点の260万~290万オンスから277万~279.5万オンスに上方修正した。

<弱材料>
1.4月消費者物価指数は前年比+3.0%、前回+4.1%。インフレ率の低下で利下げ予想。
2.1-3月期失業率は30.1%まで上昇し、4-6月期の失業率は50%に達するとの見方。
3.南アの総負債が2020年末に会計年度末までにGDPの81.8%になる見込み。海外から70億ドルの融資を確保し、そのうち10億ドルは新開発銀行から調達する計画。
4.南ア財務省は、2020~21年度の財政赤字が新型コロナウイルス感染拡大を受けた景気対策で、国内総生産(GDP)比14.6%に拡大する見通し。アパルトヘイト(人種隔離)政策終結以降では最高水準となる。

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【南アフリカ経済指標】
30日火曜日
15:00南ア5月マネーサプライ
15:00南ア5月民間部門信用
18:30南ア第1四半期GDP前期比年率前回-1.4%、予想-4.0%  
18:30南ア第1四半期GDP前年比前回-0.5%、予想-0.8%
21:00南ア5月貿易収支前回-350億ZAR、予想-60億ZAR  
21:00南アフリカ5月財政収支前回-512億ZAR、予想-364億ZAR
1日水曜日
18:00南ア6月製造業PMI前回50.2、予想49.8
2日木曜日
18:00南ア第1四半期経常収支前回-680億ZAR、予想-120億ZAR  
18:00南ア第1四半期経常収支[対GDP比] 前回-1.3%、予想-0.2%

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【ドル円、今週の予想(6月29日)】
*堅調。
*予想レンジ:106.50~108.50円。
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、「有事のドル買い」が優勢になりそうだ。
ユーロ圏の経済指標改善を受けたユーロ買い・ドル売りがドル円にも影響し、23日には106円割れ近くまで下落する場面があった。リスクオフ局面でドルが買われ、リスクオン局面でドルが売られるという動きも見られた。世界的にロックダウン(都市封鎖)が解除され経済活動の活性化が期待される反面、人やモノの往来の活発化に伴う新型コロナ「第二波」が懸念されている。米ジョンズ・ホプキンス大学によると、世界の新型コロナウイルスの累計死者数は29日に50万人を超えた。経済活動の再開を急ぐあまり再び感染が広がる国もあり、依然として感染者・死者数ともに拡大ペースは続いている。国・地域別の累計者数では米国が12万5千人超と最も多く、世界全体の4分の1を占めている。ブラジル(約5万7千人)やメキシコ、(約2万6千人)、インド(約1万6千人)、イラン(1万人超)等新興国でも死者数は拡大しているが、米国内の新規感染者が過去最多を更新したことが憂慮されている。テキサス州では、新型コロナウイルス感染者の急増を受け、バーを閉鎖し、レストランの入店者数も50%に制限する知事令を出した。フロリダ州もバーでの酒類消費が停止になった。景気回復への阻害要因が大きくなっている事を背景に週末26日のNYダウは前日比730ドルも下落し、2万5015.55ドルで引けた。米中関係悪化も懸念される。米上院は25日、香港の自治侵害に関わった中国当局者らに制裁を科す「香港自治法案」を可決した。こうした不安要因が「有事のドル買い」を後押ししよう。今週末は独立記念日に伴う3連休に入るためドル需要は強まりそうだ。

<強材料>
1.米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は、物価安定の目標としている2%のインフレ率について、「引き下げを検討することさえも考えていない」と明確に否定。
2.シカゴ連邦準備銀行が発表した5月全米活動指数(CFNAI)はプラス2.61となり、前月のマイナス17.89(改定値)から大幅改善した。
3.5月米耐久財受注額(季節調整後、半導体を除く)は、前月比15.8%増の1944億1900万ドルとなった。伸びは2014年7月(23.2%増)以来5年10カ月ぶりの大きさ。
4.5月米個人消費支出(PCE)は前月比8.2%増と、1959年に集計を始めて以来最大の伸びとなった。4月は最大の下落幅だったが、新型コロナウイルス対策で政府が講じた世帯現金給付、失業手当拡充などを背景に急回復した。
5.ロス商務長官は日、新型コロナウイルスの感染者増加を受けてテキサス州が経済活動の再開を抑制したものの、米国の景気は今年下半期に引き続き力強い回復軌道を維持するとの見通しを示した。
6.米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は、米中通商合意は無傷であるばかりか、数々の分野で建設的に前進しているという考えを示した。ナ

<弱材料>
1.国際通貨基金(IMF)は24日、最新の世界経済見通しで、2020年の成長率をマイナス4.9%と4月時点の予測(マイナス3.0%)から下方修正した。新型コロナウイルス感染拡大が収束せず、景気回復が想定より鈍いと分析した。1930年代に深刻化した大恐慌以来の不況に陥り、米国の20年成長率はマイナス8.0%と予想。
2.米国では州間で失業率の格差が広がっている。中西部「ラストベルト」(さび付いた工業地帯)では高止まりしている。
3.経済再開を急いだ州では感染が再拡大している。1日当たりの新規感染者数の調査によると、アリゾナ、テキサス、フロリダは最近、過去最多を更新した。
4.ミネアポリス連邦準備銀行のカシュカリ総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大で悪化した景気の回復は「2~3カ月前に想定していたよりも長引くだろう」と語った。さらに、回復持ち直しが鈍いとの見方を示した。
5.5月米中古住宅販売件数(季節調整済み)は年換算で391万戸と、2010年10月(383万戸)以来9年7カ月ぶりの低水準となった。前月比は9.7%減と3カ月連続のマイナス。
6.6月第1~3週の米国小売売上高は季節調整済みで前月同期比1.4%減少。前年同期比では8.0%の減少。IHSマークイットが発表した6月のユーロ圏製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値が市場予想を上回る一方、米製造業PMI速報値がさえない内容だった。
7.2020年1~3月期の税引き後企業利益(在庫評価・資本減耗調整済み)改定値は、季節調整後の年換算で前期比12.4%減の1兆6723億ドルとなった。前年同期比では6.6%減。

yen0629

*CFTC建玉6月23日時点:ファンドのドル売り・円買いは2万7458枚(前週比+5348枚)と増加。総取組高は14万4549枚と前週比1万7262枚の増加。


情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【6月29日海外市況】
ny0630

*週明け29日のNY外国為替市場では、リスク選好姿勢の高まりから円売り・ドル買いが広がり、107円台後半に上昇した。107円53~63銭。欧州株や米国株の上昇に伴ってリスク選好が広がり、円を売ってドルを買う動きが強まった。月末や四半期末要因の調整目的の売買も、円安・ドル高を促したとみられる。相場は約3週間ぶりの円安水準となる107円88銭まで売られた後は動意が弱まった。
*週明け29日のNY金は、新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が高まる中、堅調に推移した。1781.20ドル(+0.90)。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、新型コロナによる世界の死者数は50万人、感染者の累計は1000万人を超えた。米国では1日の新規感染者数が4万人に達しており、南部や西部を中心に経済活動を再度規制する動きが広がっている。カリフォルニア州は28日、ロサンゼルスなどでバーの再閉鎖を決めた。このため、安全資産である金の需要は衰えず、底堅く推移した。ただ、外国為替市場で主要通貨に対するドル高が進んだことから、ドル建て金の上値は抑えられた。
金ETFは、1178.90ドル(変わらず)。
NY白金は上伸。828.20ドル(+8.90)。
パラジウムも高い。1933.10ドル(+38.70)。
*週明け29日のNY原油は、景気回復への期待が盛り返し反発した。39.70ドル(+1.21)。欧州や中国の経済指標改善を受けて、景気回復への期待が広がった。6月のユーロ圏景況感指数は全体が75.7と、5月の67.5から改善。ただ、市場予想の80.0には届かなかった。また、中国の5月の工業部門企業利益は、6カ月ぶりに増加に転じた。一方、新型コロナによる世界の死者数は28日に50万人を突破した。米国の西部や南部を中心に新型コロナウイルスの新規感染者が増えていることも相場の重石となった。感染防止のため、南部テキサス州やフロリダ州などはバーの利用を規制。西部カリフォルニア州サンフランシスコ市は経済活動の再開を停止した。こうした動きが早期の景気回復の妨げになることが懸念されている。
*週明け29日のシカゴ・トウモロコシは大幅反発。326.25セント(+9.25)。
米農務省は30日、穀物在庫や作付面積報告を公表する。トウモロコシの作付けは農務省の3月予測から減少し、今月1日時点の在庫は4年ぶりの低水準となると見込まれている。
シカゴ大豆は小反発。866.50セント(+1.50)。米農務省が30日に作付面積や穀物在庫を公表するのを控え、ショートカバーが入った。一時は860セントまで下落し、今月17日以来の安値を付けた。市場では、大豆の作付面積は3月予測から増加し、今月1日時点の在庫は前年比で減少するものの依然として過去2番目の高水準となると予想されている。
*週明け29日のNYダウは急反発した。2万5595.80ドル(+580.25)。米連邦航空局(FAA)とボーイングは29日、737MAXの墜落事故の原因とみられている自動飛行制御システムの変更点を審査するための認証試験飛行を開始した。試験は3日程度かかる見通し。市場では同機の運航再開に向けた期待が高まり、ボーイング株など航空関連株を中心に買いが膨らんだ。また、5月米中古住宅販売仮契約指数は前月比44.3%上昇と、過去最大の伸びを記録。市場予想(18.9%上昇)を大幅に上回る内容となったことも相場を押し上げた。一方、米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、世界の感染者数の累計は1000万人、死者数は50万人に達した。米国でも経済活動を早期に再開した南部や西部の州で感染者が急増している。景気回復が遅れるとの警戒感が広がる半面、この日は米政府や金融当局による追加刺激策への期待が上回った。
【30日の経済指標】
08:30   (日) 5月 失業率  2.6%   
08:30   (日) 5月 有効求人倍率  1.32  
08:50   (日) 5月 鉱工業生産・速報値 [前年同月比]  -15.0%   
10:00   (中) 6月 製造業購買担当者景気指数(PMI) 
14:00   (日) 5月 新設住宅着工戸数 [前年同月比]  -12.9% 
15:00   (南ア) 5月 マネーサプライM3 [前年同月比]  10.47% 
15:00   (英) 1-3月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前年同期比]  -1.6%
16:00   (トルコ) 5月 貿易収支  -45.6億ドル  
16:00   (スイス) 6月 KOF景気先行指数  53.2  
18:00   (欧) 6月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比]  0.1%  
18:00   (欧) 6月 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値) [前年同月比]  0.9%
18:30   (南ア) 1-3月期 四半期国内総生産(GDP) [前期比年率]  -1.4%   
18:30   (南ア) 1-3月期 四半期国内総生産(GDP) [前年同期比]  -0.5% 
21:00   (南ア) 5月 貿易収支  -350億ランド 
22:00   (米) 4月 ケース・シラー米住宅価格指数  222.21 
22:45   (米) 6月 シカゴ購買部協会景気指数  32.3  42.0 
23:00   (米) 6月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)  86.6  90.0 
25:30   (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言 

*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

【6月26日海外市況】
ny0626

*週末26日のNY外国為替市場では、米国で新型コロナウイルスの感染が再び広がる中、107円台前半で推移した。107円15~25銭。5月米個人消費支出(PCE)が前月比8.2%増と過去最大の伸びとなったことを好感し、当初はドル買いが優勢となり、一時107円36銭付近まで上昇した。しかし、南部テキサス州やフロリダ州、西部カリフォルニア州などで新型コロナ感染者が急増していることへの警戒感から、NYダウが下落すると上値が重くなった。「有事のドル買い」と「リスク回避の円買い」が交錯する中、107円10銭台を中心に小動きとなった。
*週末26日のNY金は、新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感を背景に、3日ぶりに反発した。1780.30ドル(+9.70)。米南部や西部を中心に新型コロナの新規感染者が増加。25日の同国の新規感染者は4万人近くに達し、過去最多を更新したと報じられた。テキサス州は同日、規制していた経済活動の再開を一時停止すると発表。26日にはバーを閉鎖し、レストランの入店者数も50%に制限する方針を示した。こうした動きを受け、安全資産とされる金の需要は増加し、一時1784.20ドルの高値を付けた。この日は、NYダウが下落し、10年物米国債利回りは、6月初旬以来の安値を付けた。米国の1日当たりの新規感染者数が過去最多を記録したことが響いた。
金ETFは、1178.90トン(+3.51)。年初来最大。年初から32%増加。
NY白金は3日ぶりに反発。809.90ドル(+7.20)。
パラジウムも高い。1894.40ドル(+49.30)。
*週末26日のNY原油は、米国で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることを懸念し、反落した。38.49ドル(-0.23)。
南部テキサス州のアボット知事は26日、新型コロナ感染者の急増を受け、バーを閉鎖し、レストランの入店者数も50%に制限すると発表した。カリフォルニアやフロリダ、アリゾナなどの州でも感染者が大幅に増えており、経済活動が再び停滞し、エネルギー需要が減退することへの懸念が強まった。米エネルギー情報局(EIA)が24日発表した米週間石油在庫統計で、原油在庫が前週比140万バレル増の5億4070万バレルと過去最高を更新したことも相場の重石。一方、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが26日公表した1週間の国内石油掘削リグ稼働数は前週比1基減の188基と、2009年6月以来の低水準となった。需給引き締まりへの期待からやや下げ幅を削った。
*週末26日のシカゴ・トウモロコシは5日続落。317.00セント(-0.25)。約8週間ぶりの安値を付けた。米中西部の降雨で作物の生育見通しが改善したほか、新型コロナウイルスの感染急拡大で、経済への懸念が再燃した。週間ベースでは4.7%安と、3カ月超ぶりの大幅下落となった。トウモロコシの作付面積は、農務省の3月の報告から減少する見込みで、6月1日時点のトウモロコシ在庫は、4年ぶりの低水準が予想されている。
シカゴ大豆は5日続落。865.00セント(-4.25)。米中西部の降雨や、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを背景とした経済への懸念が響いた。新型コロナの感染者数の増加で、新たなロックダウン(都市封鎖)や、経済被害への懸念が高まり、株価や大半のコモディティー(商品)相場が押し下げられた。米中西部の降雨予報が相場を圧迫。作物の状況が改善すると予想。今年の大豆の作付面積は、農務省の3月の報告から増加する見込みで、6月1日時点の大豆の在庫は、史上2位の大きさになると予想されている。
*週末26日のNYダウは、新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念から大幅反落した。2万5015.55ドル(-730.05)。米国内で新型コロナの新規感染者数が再び増加傾向に転じている。景気回復の妨げとなることへの懸念が広がった。25日には、米国内の新規感染者が過去最多を更新したと報じられた。感染が増えているテキサス州やフロリダ州は26日、飲食店の利用制限などを発表した。米連邦準備制度理事会(FRB)が25日、大手銀行に対し、7~9月期の自社株買いを禁じ、株主配当に上限を設けると表明したことが金融株の売りを誘った。ナイキは3~5月期の純損益が市場予想に反して赤字に転落した。米中関係悪化への懸念も相場を下押した。米上院は25日、香港の自治侵害に関わった中国当局者らに制裁を科す「香港自治法案」を可決した。

【29日の経済指標】
08:50   (日) 5月 小売業販売額 [前年同月比]  -13.9%)
08:50   (日) 5月 百貨店・スーパー販売額(既存店) [前年同月比]  -22.1% 
18:00   (欧) 6月 経済信頼感  67.5  
18:00   (欧) 6月 消費者信頼感(確定値)  -14.7   
18:30   (英) ベイリー英中銀(BOE)総裁発言 
21:00   (独) 6月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前年同月比]  0.6%
23:00   (米) 5月 住宅販売保留指数 [前年同月比]  -34.6% 

*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

【6月25日海外市況】
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*25日のNY外国為替市場では、新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念から「有事のドル需要」が高まり、ドル円は107円台前半に上昇した。107円14~24銭。米国の一部の州で新型コロナの新規感染者が増えていることへの懸念などを背景に、ドル買いが優勢となった。ドルが対ユーロで上昇したことが対円相場にも波及し、一時107円45銭まで上昇した。5月米米耐久財受注額は、5年10カ月ぶりの伸びとなった。また、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、一部の州の新型コロナ感染増によって全米での経済活動の停止が必要となるわけではないとの見方を示し、市場の警戒感が幾分和らいだ。
*25日のNY金は、ドル高や換金売りに押され続落した。1770.60ドル(-4.50)。米国内での24日の新型コロナの新規感染者数は3万6000人を上回り、過去最多を記録。感染の「第2波」や景気回復の遅れに対する懸念が広がった。これを受け、金相場は損失補填目的の換金売りが加速した。外国為替市場で主要通貨に対するドル高が進んだこともドル建て金には圧迫要因となった。
金ETFは、1175.39トン(-1.46)。
NY白金は続落。802.70ドル(-1.90)。
パラジウムも安い。1845.10ドル(-43.40)。
*25日のNY原油は、景気回復への期待が盛り返し反発した。38.72ドル(+0.71)。5月米耐久財受注額は前月比15.8%増と、5年10カ月ぶりの伸びとなった。最新週の新規失業保険申請は148万件と市場予想を上回った。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、一部の州で新型コロナウイルスの感染が急増しているが、全国規模で増加しているわけではないとの見方を示した。ただ、米国の一部州で新型コロナウイルスの感染者が増加したことが上値を抑制した。地図情報大手トムトムによると、6月の世界の主要都市の道路交通量は2019年の水準に回復した。

*25日のシカゴ・トウモロコシは4日続落。317.25セント(-7.00)。
米中西部の生育に好ましい天気予報を受け、作柄が改善されるとの見通しが重石となった。
シカゴ大豆は4日続落。869.25セント(-1.50)。米中西部の降雨予報が、作柄を改善させるとの見通しが強まった。米中西部の降雨予報を受け、アナリストらは大豆の作付け状況が改善すると予想している。

*25日のNYダウは、米金融当局が発表した規制緩和を好感し反発した。2万5745.60ドル(+299.66)。新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念も強く一時200ドル超下落する場面もあった。米連邦準備制度理事会(FRB)などは25日、金融危機後に導入した金融規制を一部緩和すると発表した。デリバティブ取引に伴う証拠金規制を緩和するのに加え、ファンドへの投資も拡大しやすくする内容。金融機関の手元資金増加や投資機会拡大につながるとの期待が広がり、金融株が大きく上昇、相場を押し上げた。また、原油価格の持ち直しで、エネルギー関連株も買われた。フロリダ州やアリゾナ州などでは感染者が急増。テキサス州は、経済再開の動きを一時中断すると発表した。景気回復の遅れへの懸念は強く、株価は伸び悩む場面も多かった。

【26日の経済指標】
(中) 休場 
08:30   (日) 6月 東京都区部消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  0.2%  
20:00   (墨) 5月 貿易収支  -30.87億ドル  ― 
21:30   (米) 5月 個人所得 [前月比]  10.5%  -5.4% 
21:30   (米) 5月 個人消費支出(PCE) [前月比]  -13.6%  5.1% 
21:30   (米) 5月 個人消費支出(PCEデフレーター) [前年同月比]  0.5%  ― 
21:30   (米) 5月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター) [前月比]  -0.4%  0.1% 
21:30   (米) 5月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター) [前年同月比]  1.0%  ― 
23:00   (米) 6月 ミシガン大学消費者態度指数・確報値  78.9  

*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

「NY原油、35~45ドルのレンジを想定」
*今週のNY原油は、週明け22日に需給改善への期待から40.46ドル(+0.71)。と3カ月半ぶりに40ドル台を回復した。

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石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成するOPECプラスが協調減産順守をより徹底する見通しに加え、新型コロナウイルスの世界の感染者数が記録的な増加を示しているにもかかわらずロックダウン(都市封鎖)の緩和が続いていることが好感された。

*また、最新週の米国の石油・天然ガス掘削リグの稼働数が7週連続で過去最低を更新したことも支援要因となった。

*しかし、23日、24日は利益確定売りが優勢となった。米国では1日あたりの新規感染者数が、2番目の大きさを記録し、「第2波」への警戒感が高まったことが背景。ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの3州が、感染増加地域からの来訪者に隔離を求めると発表したが、ドライブ需要が妨げられとみなされた。IHSマークイットが発表した6月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値がユーロ圏と比べてさえない内容だったことも売り要因になった。中国、中南米、インドでも感染者数が増加していることから、夏場の航空機需要も回復のメドがたたず、燃料需要の一段の低下が懸念されている。

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*米エネルギー情報局(EIA)が24日発表した19日までの1週間の米石油在庫統計によると、原油在庫は前週比140万バレル増加し、事前予想の29万9000バレルを上回った。3週連続で過去最高を記録し、供給超過への懸念が強まった。一方、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成するOPECプラスが協調減産順守をより徹底する見通し。サウジアラビアやロシアなど主要産油国による石油輸出国機構(OPEC)プラスは合同閣僚監視委員会を開催し、イラクやカザフスタンが、5月の減産未達成分を今後相殺すると約束した。

*こうした背景から、米金融大手バンク・オブ・アメリカは、主要産油国による減産などを理由に、原油価格予想を引き上げた。WTIについて、今年の平均価格を1バレル=39.70ドル(従来予想32.00ドル)に引き上げ、2021年は47.00ドル、22年を50.00ドルと予想した。
*ただ、短期的には「第二波」への懸念が上値を抑えよう。
*NY原油は当面、35~45ドルのレンジで推移すると予想する。

【6月24日海外市況】
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*24日のNY外国為替市場では、新型コロナウイルスの感染再拡大や景気回復の遅れへの懸念から、ドル買いが強まり、107円近辺に上昇した。106円99銭~107円09銭。米国では、経済活動を早期に再開した地域を中心に、新型コロナの感染者が増加。ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの3州は、感染が増加している地域からの来訪者に2週間の隔離を求めると発表した。国際通貨基金(IMF)は2020年の世界経済の成長率見通しを下方修正した。また、トランプ米政権は、欧州航空機大手エアバスへの補助金をめぐり、欧州連合(EU)への報復関税強化を検討することを明らかにした。市場では、景気回復の遅れに加え、米欧の貿易摩擦激化への警戒感が高まり、ドルが主要通貨に対し上昇。円も下落した。
*24日のNY金は、NYダウの下落を受けた損失補填の換金売りなどに圧迫され、4営業日ぶりに反落した。1775.10ドル(-6.9)。一時1796.10ドルの高値を付けたが、マイナス圏に沈んだ。この日のNYダウは、米国内で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることを嫌気して大幅下落。新型コロナウイルスの新たな感染者が世界的に急増していることを受け、投資家の間では、急いで資産を現金へと換金させる動きが先行した。
金ETFは1176.85トン(+7.60)。年初最大で年初からは31.7%増。
NY白金は4日ぶり反落。804.60ドル(-41.80)。
パラジウムも安い。1888.50ドル(-62.60)。
*24日のNY原油は、新型コロナウイルスの感染再拡大や景気回復の遅れへの懸念が広がり、大幅続落した。38.01ドル(-2.36)。米国では1日の新規感染者数が、流行が始まってから2番目の大きさを記録。中国、中南米、インドでも感染者数が増加していることが投資家を不安にさせ、原油相場を圧迫した。米国では、早期に経済活動を再開した南部や西部を中心に、新型コロナの感染者が急増。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は前日の議会証言で、「憂慮すべき増加」が起きていると懸念を示した。米エネルギー情報局(EIA)が24日発表した19日までの1週間の米石油在庫統計によると、原油在庫は前週比140万バレル増加した。在庫の伸びは事前予想の29万9000バレルを上回った。原油在庫は3週連続で過去最高を記録した。市場予想を超える増加幅となり、供給超過への懸念が強まった。国際通貨基金(IMF)は24日、新型コロナの世界的流行は当初考えられていたよりも広範で深刻な打撃を経済に与えているとの認識を示し、2020年の世界国内総生産(GDP)予想を一段と引き下げた。
*24日のシカゴ・トウモロコシは3日続落。324.25セント(-0.75)。米中西部での生育に好ましい天気予報や、株式・原油相場の大幅下落が背景。米中西部では、降雨や穏やかな気候が見込まれており、収穫への懸念が和らいだ。一方、堅調な現物相場や、エタノール生産の増加で下値は限られた。
シカゴ大豆は3日続落。870.75セント(-4.25)。米中西部での生育に良好な天気予報に加え、株・原油安に圧迫された。米中西部では降雨が見込まれ、全般的に穏やかな気候になるとの予報を受け、大豆の収穫をめぐる懸念が後退した。
*24日のNYダウは、米国内で新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることを懸念し、急反落した。2万5445.94ドル(-710.16)。下げ幅は一時850ドルを超えた。23日の米国の新型コロナ新規感染者は3万5588人と、危機が始まって以来、過去2番目の多さとなった。トランプ大統領が遊説に訪れた西部アリゾナ州では、3591人と過去最多を記録。南部テキサス州でも入院患者が急増し、医療現場の混乱を招いている。全米50州のうち半分以上の州で感染者が増加傾向にあり、市場では経済活動が再び停滞することへの懸念が広がった。また、ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの北東部3州が24日、新型コロナの感染率の高い州からの来訪者に対し、2週間の自主隔離を求める勧告を出すと発表。人の移動が抑制されるとの思惑から、航空株など旅行関連株の売りにつながった。国際通貨基金(IMF)は24日、最新の世界経済見通しで、2020年の成長率をマイナス4.9%と4月時点の予測(マイナス3.0%)から下方修正した。新型コロナの感染拡大が収束せず、景気回復が想定より鈍いと分析。1930年代に深刻化した大恐慌以来の不況に陥ると警告したことも嫌気された。

【25日の経済指標】
未定   (中) 休場
07:45   (NZ) 5月 貿易収支  12.67億NZドル
15:00   (独) 7月 GFK消費者信頼感調査  -18.9 
18:30   (南ア) 4月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  3.3%   
20:00   (トルコ) トルコ中銀、政策金利  8.25%   
21:30   (米) 1-3月期 四半期実質国内総生産(GDP、確定値) [前期比年率]  -5.0%  -5.0% 
21:30   (米) 1-3月期 四半期GDP個人消費・確定値 [前期比年率]  -6.8%   
21:30   (米) 1-3月期 四半期コアPCE・確定値 [前期比年率]  1.6%   
21:30   (米) 5月 耐久財受注 [前月比]  -17.2%  10.0% 
21:30   (米) 5月 耐久財受注・輸送用機器除く [前月比]  -7.4%  
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数 
27:00   (墨) メキシコ中銀、政策金利  5.50% 

*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

「NY金、1800ドルの可能性大」 
*米連邦準備制度理事会(FRB)は、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でゼロ金利を少なくとも2022年末まで継続するとし、金融緩和の長期化を見込んだ。世界的にロックダウン(都市封鎖)解除を受けて新型コロナウィルス「第2波」への警戒が高まっている。特に米国は、感染者数、死者数ともに世界最多。経済活動再開への期待と不安が混在している。こうした環境の中で、安全資産である金は底堅く推移している。

*ファンドの買いにも増加の兆しが出てきた。CFTC建玉では直近のファンドの買い越しは22.4万枚と前週より1万5700枚増加。
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*「世界的な金融緩和がもたらす将来のインフレ懸念」、「感染第二波の影響」、「米中間の緊張」、「米大統領選の不透明感」等を強材料に、NY金は現在1700~1750ドルのレンジを上抜けてきた。
*1750~1800ドルのレンジに上方シフトしてきており、1800ドル達成をうかがう展開になると予想。

*「安全資産」需要を背景に金ETFは増加し、6月23日時点で1169.25トンと年初来の最大保有となった。年初からおよそ31%増加で、2013年4月以来の水準となった。

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*先物市場ではファンドがようやく買いをふやしつつあるが、現物市場では一貫して金の保有が拡大している。景気先行きについて強気と弱気の見方が交錯しており、株価も不安定な状況で、安全資産である金需要が継続している。

*金融緩和等の景気刺激策を受けて年初からNY金は16%、東京金は14%それぞれ上昇している。
金は保有していても利子を生じないが、「株価」、「インフレ」、「ドル安」等の懸念に対するヘッジの対象となる。
*23日の米各種PMIが予想より悪かったことでNY金は押し上げられた。東京金も6000円の大台を回復している。

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*6月に入り米経済指標が予想より悪くないとの見方から楽観的見通しから株価が上昇し、金には重石となってきたが、その後の経済指標は期待できる内容ではなかったことから市場には失望感が強まっている。米中関係の軋轢や米大統領選挙を巡る分裂騒動等も金相場を支援しよう。東京金が上場来最高値6133円を更新する可能性は高いだろう。

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