テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

2020年09月

【英・EU、最後の自由貿易協定(FTA)交渉開始】
*欧州連合(EU)を離脱した英国とEUによる自由貿易協定(FTA)交渉が、29日から始まった。

EU本部のあるブリュッセルで双方の首席交渉官が対面実施し、10月2日まで行われる。
すでに設定済みの協議としては今回が最後。

同日の英下院ではEU離脱協定の修正法案が通過する見通し。
EU側は9月末までの法案撤回を求めており反発している。協議は難航が予想されている。

英国がEU加盟国と同等の扱いを受ける移行期間は12月末まで。英国とEUは2021年1月のFTA発効を目指しているが、妥結のメドは立っていない。発効には双方の議会が合意内容を承認する必要がある。英国のジョンソン首相はEU首脳会議がある10月15日までに合意できなければ「EUとのFTAはない」を決断すると公言している。

英下院では29日、EU離脱協定の修正法案が通過する見通し。EU側は9月末までの法案撤回を求めており反発している。協議は難航が予想されている。法案が成立するには英上院も通過する必要がある。

EUは国際約束である修正法案に反発しており、9月末までに、英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの国境管理を巡る法案の違反部分を撤回するよう強く求めている。ジョンソン首相は法案を「EUとの交渉が決裂した場合の『保険』」と主張している。

修正法案が英下院を通過すれば、EUの姿勢は厳しいものになることが予想されるが、交渉を打ち切ることはなさそうだ。
欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長は28日、「EUからFTA交渉を打ち切ることは決してない」とも語り、英国との物別れはぎりぎりまで避けたいという思いをにじませた。


欧州では新型コロナウイルスの感染が再拡大しているため、両者はFTAを締結させ、物流の混乱を招かないようにしたいという点では一致している。

*一致点
1.関税ゼロの貿易合意を目指す。
2.年明け発効のために10月中の合意が必要。

*対立点
1.英:離脱協定修正法案は必要、EU:9月末でに撤回すべき。
2.英:産業政策のEUルールは過度、EU:EU市場へのアクセスには必要。
3.英:英海域におけるEUの漁業権は漁獲量等を毎年交渉すべき、EU:現状の漁業権を認めよ。



交渉をめぐって二転三転が予想され、ポンドはボラティリティの高い展開になりそうだ。

gbp0930

*英EU、今後の日程
9月29~10月2日 英EUのFTA交渉第9回会合
       29日 EU離脱協定ほご法案の英下院採決
       30日 EUが要求する英法案撤回期限
   10月1~2日 EU首脳会議
       15日 英政府が主張するFTA合意期限
    15~16日 EU首脳会議


情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【豪ドル、ファンドは買い越しに転じた】
中国国家統計局が30日発表した9月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は51.5となり、前月から0.5ポイント加速した。上昇は2カ月ぶりで、景気の拡大・縮小を判断する節目の50を7カ月連続で上回った。新型コロナウイルスによる打撃を乗り越え、中国経済が順調に回復していることを裏付けた。インフラ投資の拡大や堅調な輸出に支えられ、市場予想の51.2を上回った。

これを受けて本日の豪ドルは反発している。豪中経済関係は悪化しており改善の兆しは見られないが、豪州の最大の貿易相手国が中国であることに変わりはなく、豪ドルは中国の経済指標に反応しやすい。

aud0930

豪ドルは今週は2日に8月豪小売売上高が発表される。

先週、豪準備銀行(RBA、豪中銀)のデベル副総裁の発言により、豪金融大手は10月か11月に政策金利及び3年債の目標利回りを、現在の0.25%から0.10%に引き下げるという見方を示した。

デベル副総裁はマイナス金利については準備をしているわけではないが、選択肢の1つとも発言しており、市場はRBAの今後の政策に注目している。

来週6日には豪準備銀行(RBA、豪中銀)理事会が開催される。


CFTC建玉を見ると、ファンドは豪ドルを買い越しに転じている。今後のRBA理事会では政策金利の引き下げが予想される中、年初来の高値水準にある豪ドルが、さらに上値をトライするのか、それともここで戻りいっぱいとなるのか注目される。

cftcaud0929



情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【トルコリラ、地政学リスク高まる】
トルコリラの下落基調が強まりそうだ。29日の外国為替市場では、トルコリラは対米ドルが下落し、一時1ドル=7.8450ドルと過去最安値を付けた。昨年末からの下落率は2割を超え安値を更新している。

外貨準備高の急減や経常赤字に加え、旧ソ連での武力衝突による民族紛争の再燃で地政学リスクが高まっている。
トルコ中央銀行はリラ安を食い止めるため、今月の中銀会合で政策金利を2.0%(8.25% → 10.25%)も切り上げたが、下げ止まる兆しは見えない。ここへきてリラを押し下げているのが地政学リスク。

トルコと関係が深い旧ソ連アゼルバイジャンと、ロシアに近いアルメニアとの間で民族紛争が再燃している。
帰属を巡って主張が対立していた係争地で27日に武力衝突が起きた。

アゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフをめぐる戦闘は29日も続き、戦車や砲弾による激しい攻撃が展開された。
民間人を含めた双方の死者は100人近くになり、1994年の停戦合意後、最大規模の衝突となった。

アゼルバイジャンはトルコと関係が深く、アルメニアはロシアの同盟国。トルコとロシアの動きが今後の焦点となる。

27日に始まった戦闘は3日目に入った。双方は互いに「敵に甚大な損害を与えた」「戦車を破壊した」などと発表して戦果を強調している。係争地とは別の国境地帯の衝突も伝えられており、戦火が拡大する恐れも出ている。
 
アゼルバイジャンは、30年近くも国境問題が解決しないことに不満を募らせてきた。
産油国として国力を充実させてきたことや、後ろ盾となるトルコの支持もあり、今回の大規模戦闘に踏み切ったようだ。


アゼルバイジャンとアルメニアの首脳は29日、ロシア国営テレビの報道番組に中継形式で相次いで出演し、非難の応酬を繰り広げた。

アゼルバイジャンのアリエフ大統領は「アルメニアの軍事的挑発の結果、アゼルバイジャン側が大規模な砲撃にさらされた」と批判。アルメニアが係争地ナゴルノカラバフに関して強硬姿勢を取り続ける限り、交渉の余地はないとする立場を強調した。

一方、アルメニアのパシニャン首相は、トルコがアゼルバイジャンを軍事的に支援していると改めて主張。「トルコが地域から去り、アゼルバイジャンが侵略をやめるよう、国際社会は具体的に取り組まなければならない」と訴えた。

トルコがアルメニアの戦闘機を撃墜したとの話も伝わっているが、トルコが使った戦闘機は米国製のF16で、撃墜されたのはロシア製のSU25らしい。

紛争が長引き、それぞれの後ろ盾を巻き込むような状況に陥った場合、トルコとロシアの関係悪化が懸念されるため、地政学リスクはさらに高まる可能性がある。

トルコリラ円は円安傾向が強まっているため、まだ市場最安値を更新するに至ってはいないが、今後の動向には十分注意したい。

rira0930

情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【9月29日海外市況】
ny0930

*29日のNY外国為替市場では、米大統領選候補による初のテレビ討論会を控えて、ドル円は105円台後半で小動きとなった。105円64~74銭。11月3日の大統領選に向け、共和党現職のトランプ大統領と民主党候補のバイデン氏はこの日午後9時から第1回テレビ討論会に臨む予定。討論が大統領選の流れを変える可能性があるだけに、市場では内容を見極めたいとの思惑が台頭。週末に米雇用統計の発表を控えて警戒感も高まり、105円台後半の狭いレンジ内で浮動した。9月米消費者景気信頼感指数は101.8と、前月改定値86.3から上昇。市場予想の89.5も上回ったが、市場の反応は限定的だった。

*29日のNY金は、ドル安・ユーロ高に伴う割安感から買われて続伸した。1903.20ドル(+20.90)。1週間ぶりに終値で1900ドル台を回復した。外国為替市場では、ドルに対してユーロが堅調に推移し、ドル建て金は割安感から買いがはいった。新型コロナウイルス禍を受けた世界景気の先行き懸念や主要中銀による低金利政策の長期化観測なども、金利を生まない資産である金の支援要因。米国での追加財政刺激策への期待の高まりが押し上げ要因となった。ペロシ米下院議長は29日、ムニューシン氏と会談後、政権側とは今週合意できると期待していると語った。民主党は28日、新たに2兆2000億ドルの新型コロナ救済法案を発表した。米東部時間29日午後9時からは、11月3日の米大統領選に向けたトランプ氏とバイデン氏の共和・民主両候補による第1回テレビ討論会が予定されている。

*29日の金ETFは、1268.89トン(変わらず)。

NY白金は上伸。897.70ドル(+6.30)。
パラジウムも続伸。2329.30ドル(+7.80)。

*29日のNY原油は、エネルギー需要の減速懸念から大幅反落した。39.29ドル(-1.31)。世界の新型コロナウイルスによる死者が100万人を突破し、コロナの感染拡大を受けた需要減退やエネルギー価格の低迷は数年続く可能性もあるとの見通しが報道された。これらを受けて、世界的な景気減速を背景としたエネルギー需要の先細り懸念が広がった。29日夕と30日午前に発表される民間と政府の在庫週報で、米原油在庫が前週比160万バレル増加する見通しとなっていることも重石となり、一時38.41ドルまで下落した。一方、アゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフをめぐる戦闘が続く中、両国の動きに市場の注目が集まっている。紛争が続けば、アゼルバイジャンからの石油・ガス輸出は打撃を受ける恐れがあるとの見方も浮上している。また、この日行われる米大統領選候補による討論会を前に、様子見も強まったようだ。

*29日のシカゴトウモロコシは反落。364.75セント(-2.00)米国でトウモロコシの収穫が進んでいることが相場を圧迫。米農務省が28日に発表した週間収穫進捗率によると、米国産トウモロコシの収穫は27日時点で15%完了した。これは、この時期の5年平均の16%や、アナリスト予想平均の17%を下回る水準。今週の天気予報では中西部がおおむね降雨なしとなっており、収穫はスピードアップするとみられる。穀物在庫統計について、9月1日時点のトウモロコシ在庫のアナリスト予想平均は22億5000万ブッシェル。そのような数字になれば9月1日時点としては2017年以来の高水準となる。

シカゴ大豆は続落。993.00セント(-3.25)。米中西部で収穫に好都合な天候であることや、中国の米国産大豆購入が減速していることが相場を圧迫した。一時は16日以来の安値となる985.75セントまで下落した。米農務省が発表した週間収穫進捗率によると、米国産大豆の収穫は27日時点で20%完了した。この時期の5年平均の15%よりも収穫が進んでいる。


*29日のNYダウは、大統領選候補による初のテレビ討論会を控えて売り買いが交錯する中、4営業日ぶりに反落した。2万7452.66ドル(-131.40)。議会与野党の協議が難航している追加の新型コロナウイルス経済対策をめぐる期待が後退し、この日の株式市場は売り優勢となった。野党民主党のペロシ下院議長は前日、2兆2000億ドル(約230兆円)規模の新たな法案を提示。当初案から約1兆ドル減額したものの、与党共和党との隔たりが依然大きく、成立への期待がしぼんだ。この日夜開かれる大統領選テレビ討論会を控え、様子見姿勢から株価は下げ幅を縮めた。9月米消費者景気信頼感指数は101.8と、市場予想の89.5を上回った。

【30日】
08:50   (日) 8月 鉱工業生産・速報値 [前年同月比]  -15.5%  -13.7%  
10:00   (中) 9月 製造業購買担当者景気指数(PMI)  51.0  51.5  
10:30   (豪) 8月 住宅建設許可件数 [前月比]  12.0%  
10:45   (中) 9月 Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)  53.1  53.3  
15:00   (英) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP、改定値) [前年同期比]  -21.7%   
16:00   (トルコ) 8月 貿易収支  -27.0億ドル  
16:20   (欧) ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁発言 
17:00   (南ア) 8月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  3.2%  
18:00   (欧) 9月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比]  -0.2%    
18:00   (欧) 9月 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値) [前年同月比]  0.4% 
21:00   (南ア) 8月 貿易収支  374億ランド  
21:15   (米) 9月 ADP雇用統計 [前月比]  42.8万人  60.0万人   
21:30   (米) 4-6月期 四半期実質国内総生産(GDP、確定値) [前期比年率]  -31.7%  -31.6%  
21:30   (米) 4-6月期 四半期GDP個人消費・確定値 [前期比年率]  -34.1%    
21:30   (米) 4-6月期 四半期コアPCE・確定値 [前期比年率]  -1.0%    
22:45   (米) 9月 シカゴ購買部協会景気指数  51.2  52.0  
23:00   (米) 8月 住宅販売保留指数 [前年同月比]  15.4%  


*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

【南アランド円、今週の予想(9月28日)】
*予想レンジ:6.00円~6.50円
*南アランド円はもち合いで推移しそうだ。南アフリカ準備銀行(南ア中銀)は17日、主要政策金利であるレポレートを3.50%に据え置くことを決定した。据え置きが決定されるのは今年初めて。決定は全会一致ではなく、5人の政策委員のうち3人が金利据え置き、2人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを主張した。ハニャホ中銀総裁は「不確実性が高い環境下では、将来的な政策決定はデータに依存すると同時に、見通しに対するリスク均衡状態を反映する」と述べた。南ア中銀は新型コロナウイルス感染拡大を受けた景気後退(リセッション)に対応するため、今年これまでに300bpの利下げを実施。ハニャホ総裁は、中銀の予測モデルでは近い将来に利下げはなく、2021年終盤に2回の利上げが実施されることは示されている述べた。南アフリカは、新型コロナウイルスの影響で、経済がかつてない規模で縮小している。4~6月期の実質GDP(国内総生産)は製造業や鉱業などが軒並み落ち込み、季節調整済みの年率換算で前期比51.0%の大幅減を記録した。昨年7~9月期から4四半期連続で前期割れとなった。南ア中銀は経済成長率見通しについて、20年はマイナス8.2%になるとし、7月時点のマイナス7.3%から下方修正。21年は3.9%のプラス成長を回復するとした。南アの第2・四半期国内総生産(GDP)は季節調整済みの年率換算で前期比51.0%減。4四半期連続でマイナス成長に陥った。ただ、主要な輸出品である金やプラチナ、パラジウムの価格が上昇しており、南ア経済をサポートしている。ロックダウン(都市封鎖)の水準をレベル1まで引き下げたことも好感されている。ただ、例年のことだが、国内の電力不足問題が懸念要因。今週29日には発表の延期を繰り返した4-6月期の失業率が発表される予定。市場では1-3月期の30.1%から35%程度に上昇すると予測されている。若年層に限ってはすでに50%程度の失業率を記録しているが、若年層の数値が注目される。30日には消費者物価指数(CPI)と貿易収支も発表される。


【南アフリカ経済指標】
28日月曜日
18:30南ア8月生産者物価指数前年比前回+1.9%、予想+2.0%

29日火曜日
18:30南ア第2四半期失業率前回30.1%、予想35.0%

30日水曜日
15:00南ア8月マネーサプライM3前年比前回+10.46%、
15:00南ア8月民間部門信用前年比前回+5.12%
17:00南ア8月消費者物価指数前年比前回+3.2%、予想+3.2%
21:00南ア8月貿易収支+374億ZAR
21:00南ア8月財政収支前回-1345億ZAR

10月1日木曜日
18:00南ア9月製造業PMI前回57.3

zar0918



情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【ユーロ円今週の予想(9月28日)】
*予想レンジ:121.50円~124.50円。
*ユーロ円は戻り売りが優勢となりそうだ。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が、ユーロ高による物価押し下げへの警戒感を示したことに加え、欧州での新型コロナウイルス第2波への警戒感が高まっている。ユーロ圏の9月消費者物価指数速報値が8月の前月比-0.2%に続いてマイナス圏のままならば、ユーロ高牽制発言が強まる可能性があり、ユーロを押し下げる可能性がある。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は21日、ユーロ圏経済は新型コロナウイルスの流行と感染拡大抑制策で縮小し、7~9月期は力強い回復を遂げるものの「回復の強さは依然として非常に不確実で、不均一かつ不完全」と改めて指摘した。ラガルド総裁は、現状の不確実性に関して「理事会は中期的なインフレ見通しの影響を考慮し、為替相場の動向を含む今後の情報を注意深く評価する」と強調。理事会は必要に応じて、あらゆる政策手段を調整する用意があると従来の説明を繰り返した。格付け大手S&Pグローバルは24日、今年と来年のユーロ圏経済見通しを上方修正した。ロックダウン(都市封鎖)からの景気回復が驚くほど速いと説明した。S&Pグローバルによると、今年のユーロ圏経済は7.4%縮小する見通し。6月時点の見通しは7.8%縮小だった。来年については6.1%のプラス成長を見込んでいる。従来見通しは5.5%のプラス成長だった。ジョンソン英首相が欧州連合(EU)との通商交渉の期限を10月15日に設定し、EU離脱協定案に反する「国内市場法案」を提案したことで、英国とEUとの第9回通商ラウンド(9月28日~10月1日予定)への警戒感が高まっていることも懸念要因。

*ECBは景気回復を後押しするために、必要に応じて金融緩和措置を追加する用意があると、ラガルドECB総裁が表明。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が、ユーロ圏経済の見通しに影を落としているとの見方を示した。ユーロ圏の総合インフレ率について、今後数カ月はマイナスが続くと見込まれるとし、ユーロ高がその原因の一つだと指摘し、ユーロ高を牽制した。

eur0918

*CFTC建玉:9月22日時点のファンドのユーロ買い・ドル売りポジションは、19万0822枚(前週比+1万2246枚)。

情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【ドル円、今週の予想(9月28日)】
*予想レンジ:104.00~107.00円。
*今週は戻り売りが優勢となりそうだ。先週は22日にシカゴ連邦準備銀行エバンズ総裁が、米連邦準備制度理事会(FRB)は「インフレ率が平均2%になる前に利上げを始めることは可能」と述べ、緩和的な金融政策を維持したままで「平均2%」の物価安定目標を達成できるとの認識を示した。FRBは今後の金融政策運営について、事実上のゼロ金利政策が少なくとも2023年末まで続くとの方向性を示していたが、エバンズ総裁は2%超で推移した段階で、「平均2%」となるのを待たずに利上げすることも可能との見解を示した。エバンズ総裁はまた、米国債などを買い入れる量的金融緩和の追加策に関しては、FRBが対応を急いでいない可能性をにじませた。同総裁のタカ派的な見解を受けてドルの買い戻しが活発化した。先週はまた、米国では新型コロナによる死者が20万人を突破し、欧州でも感染者が増加している事や米国ではギンズバーグ連邦最高裁判事の死去を受けた後任選びで議会与野党の対立が見込まれ、追加経済対策の妥結がさらに不透明になっていることから、NYダウが下落の勢いを強めたこともリスク回避のドル買いとなった。

しかし、パウエルFRB議長は22日の下院金融サービス委員会での議会証言で、景気の力強い回復と経済への長期的打撃抑制のため、可能な政策手段を講じる決意を改めて表明し、政府や議会による「直接的な財政支援が必要かもしれない」と対応を促した。ダラス連邦準備銀行のカプラン総裁も、経済が新型コロナウイルス感染拡大の悪影響をやり過ごし、雇用と物価目標を達成するまで事実上のゼロ金利政策が必要だと述べ、ゼロ金利は「少なくとも2年半か3年は続く」との見通しを示した。クラリダFRB副議長は、金融政策運営について「個人消費支出(PCE)物価指数(の前年比)が2%に到達するまで事実上のゼロ金利にとどまる」と述べた。FRBが長期金融緩和を続ける姿勢を強調し、クラリダ副議長は、FRBが一定期間のインフレ率が「平均2%」となるように政策運営を目指すと説明した。クオールズFRB副議長も、景気は今後も回復基調をたどるものの、先行きは極めて大きな不確実性があるため、持続的で力強い景気の回復には継続的な支援が必要と語り、金融政策に加えて、政府や議会による財政政策が今後も必要との考えをにじませた。米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁も、秋から冬にかけて新型コロナウイルス感染が拡大し、議会が追加経済対策で合意できなかった場合、米景気回復の足取りは一段と緩慢になる恐れがあるとの認識を示し、金融、財政政策は「極めて緩和的」に維持される必要があるとの考えを示した。

FRB高官はいずれも金融緩和策の持続を主張しており、タカ派的な姿勢からはほど遠いといえよう。今週はドルの買い戻しは一巡し、改めてFRBの金融政策を反映してドル売りが優勢になると予想する。特に3兆ドルを上回る過去最大規模の米財政赤字や米国債格下げ懸念はドルの上値には限界がある事を意識せざるを得ない。

今週は29日に米共和、民主両党大統領候補であるトランプ氏とバイデン氏のの第1回テレビ討論会と10月2日に9月米雇用統計がそれぞれ予定されている。テレビ討論会でトランプ大統領がどのような発言をするか、そして株価への反応はどうなるか注目されよう。

yen0928


*CFTC建玉:9月22日時点のファンドのドル売り・円買いポジションは、2万9581枚(前週比+6692枚)。



情報提供:㈱ミンカブジインフォノイド
*チャートの著作権は、㈱ミンカブジインフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、㈱ミンカブジインフォノイドは一切の責任を負いません。

【9月28日海外市況】
ny0929

*週明け28日のNY外国為替市場のドル円相場は、105円台半ばで小動きとなった。105円49~59銭。手掛かり材料に乏しく、狭いレンジでの値動きとなった。バイデン、トランプ両大統領候補による29日のテレビ討論会などの重要イベントを控えて様子見ムードも広がったもようだ。8月の中国鉱工業企業の利益総額伸び率が市場予想を上回ったことを受け、リスク回避姿勢が後退。NYダウが大幅上昇する中でドル買いがやや優勢となった。

*週明け28日のNY金は、対ユーロでのドル安を背景に反発した。1882.30ドル(+16.00)。外国為替市場では、対ユーロでドル安が進行し、ドル建て金は割安感から買われた。ただ、NYダウが急伸する中で、投資家のリスク回避姿勢が後退、安全資産としての金が売られる場面もあり、上値は限定的だった。先週末に公表された8月の中国工業企業利益の4カ月連続の増加が主因となり米株は上昇したが、これも金相場の上値を重くした。バイデン、トランプ両大統領候補によるテレビ討論会を翌29日に控えて様子見ムードも広がっている。市場関係者によると、最近の新たな下値支持線は1850ドルにあるようで、この支持線付近では安値拾いが入りやすいという。

28日の金ETFは1268.89トン(+2.05)。

NY白金は大幅続伸。882.60ドル(+40.60)。1
パラジウムは3日ぶりに反発。2271.50ドル(+49.30)。

*週明け28日のNY原油は、米追加経済対策の実現期待などを背景に反発した。40.60ドル(+0.35)。新型コロナウイルス危機対応の米経済対策について、ペロシ下院議長がトランプ政権との合意は可能で、協議を続けていると発言したと伝わり、外国為替市場でドルが対ユーロで軟化したほか、欧米株価が上昇、原油相場の支援材料となった。しかし、新型コロナによる世界の死者が100万人を突破。感染収束の見通しが立たない中、エネルギー需要の減退懸念も根強く、40ドル台半ば付近で上値の重い展開となった。ロシアのノバク・エネルギー相は、感染「第2波」が石油市場に与えるリスクを警告した。石油輸出国機構(OPEC)に非加盟産油国を加えた「OPECプラス」は協調減産に取り組んでいるものの、OPEC加盟国のイランとリビアは輸出を増やしつつある。このほか、産油国のアゼルバイジャンがアルメニアと係争地ナゴルノカラバフをめぐって軍事衝突。両国の紛争が激化すれば、石油やガスの輸出に影響が出る可能性もあるとして、市場の注目を集めた。

*週明け28日のシカゴ・トウモロコシは続伸。366.75セント(+1.50)。好調な現物市場と米農務省が今週発表する四半期在庫報告を控えたポジション調整を背景に上昇した。30日発表の四半期在庫報告を控え、アナリストらの予想平均では、9月1時点の在庫が22億5000万ブッシェルと、2017年以来の高水準が見込まれている。

シカゴ大豆は反落。996.25セント(-6.25)。収穫の進展から圧迫を受けマイナスで終えた。農家らは収穫した大豆は売却する一方、トウモロコシは確保する構えを示している。

*週明け28日のNYダウは、景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが入り、3営業日続伸した。2万7584.06ドル(+410.10)。上げ幅は一時548ドルに達した。新型コロナウイルス危機に対応した追加経済対策をめぐり、米野党民主党のペロシ下院議長は27日、ムニューシン財務長官との間で合意が依然可能との見方を示した。追加対策実現への期待などに支えられ、幅広く買いが入った。

【29日】
18:00   (欧) 9月 経済信頼感  87.7  
21:00   (独) 9月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前年同月比]  0.0%  
22:00   (米) 7月 ケース・シラー米住宅価格指数  225.13  
23:00   (米) 9月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)  84.8  90.0  


*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/

ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

【金ETF(スパイダー・ゴールド)9月28日】
  
*9月25日時点1266.84トン。

*週間増加率+1.59%。

*年初来最大1278.82トン(9月18日)。

*年初来(893.3トン)からの増加率+41.8%。

*前年同時期比+37.0%。

*過去最大保有量1353.35トン(2012年12月10日)。

etf0928

【9月25日海外市況】
ny0928

*週末25日のNY外国為替市場は、米株高を背景に円売り・ドル買いが優勢となり、105円台後半に上昇した。105円50~60銭。NYダウが引けにかけて急伸し、リスク回避姿勢が後退する中、ドル買いが優勢となった。加えて、米追加景気対策の遅れや大統領選の混乱への懸念を背景としたドル需要もあった。ただ、この日は新規材料に乏しく、狭いレンジでの値動きにとどまった。8月耐久財受注は前月比0.4%増と、市場予想の1.5%増を下回ったが、相場の反応は限定的だった。新型コロナウイルス追加経済対策については、下院歳入委員会のニール委員長が24日、下院民主党が2兆2000億ドル規模の対策を策定しており、来週にも採決が実施される可能性があると表明した。


*週末25日のNY金は、対ユーロでのドル高を背景に反落した。1866.30ドル(-10.60)。外国為替市場では、対ユーロでドル高が進行し、ドル建て金は割高感から売られた。ただ、新型コロナウイルス危機対応の追加景気対策をめぐる米与野党協議の進展に不透明感が広がる中、積極的な売り買いが手控えられ、値動きは限定的。8月米耐久財受注にも反応は薄かった。新型コロナウイルス感染者数の増加や、米国経済支援に向けた景気刺激策実施をめぐる不透明感から、リスク回避からドルが買われ、金は換金売りが優勢となった。

25日の金ETFは1266.84トン(-0.3)。

NY白金は5日ぶり反発。842.00ドル(+4.00)。
パラジウム続落。2222.20ドル(-4.70)。


*週末25日のNY原油は、新型コロナウイルス感染再拡大などを背景としたエネルギー需要減速懸念が重しとなり、4日ぶりに反落した。40.25ドル(-0.06)。英国やスペインなど欧州各国で新型コロナの新規感染者が増加する中、「第2波」への警戒感から一部都市は規制の再強化に乗り出している。新型コロナによる死者が20万人を突破した米国では、中西部の一部の州で深刻な状況が継続。新型コロナ禍に伴う世界的なエネルギーの需要減退への懸念が台頭し一時39.71ドルまで下落した。需給要因では石油輸出国機構(OPEC)加盟国リビアの生産再開による影響も警戒されている。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズによると、米石油・ガス掘削リグの稼働数は今週、6基増の261基だった。

*週末25日のシカゴトウモロコシは反発。365.25セント(+1.75)。4営業日続落を受け、テクニカルな買いが入った。

シカゴ大豆は反発。1002.50セント(+2.50)。4営業日続落を受け、安値拾いの買いが入った。乾燥予報で上値は抑えられたが、強い輸出需要に支えられた。米中西部では、この先数日の収穫スピードが加速するとみられる。

*週末25日のNYダウは、ハイテク株への買いが膨らみ続伸した。2万7173.96ドル(+358.52)。米追加経済対策の先行きをめぐる不透明感を理由に軟調に推移していたが、値ごろ感が出たハイテク株を中心に買いが徐々に膨らみ一段高となった。上げ幅は一時400ドルを超えた。ハイテク株のほか、不動産、ヘルスケア、公益事業株などが特に堅調な値動きを示した。

【28日】
18:30   (南ア) 8月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比]  1.9%    
20:00   (メキシコ) 8月 貿易収支  57.99億ドル    
20:00   (メキシコ) 8月 失業率  5.4%    
22:45   (欧) ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁発言 


*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/


*ストックボイス「FXフォーカス」出演
https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PL84385BD60AE8CDE1

↑このページのトップヘ