【南アフリカランド円今週の予想(1月15日)】
*予想レンジ:7.60円~7.90円
*今週のランド円は、保ち合いの値固め局面となりそうだ。
先週の南アフリカランド円は、良好な経済指標を受けて一時7.85円まで上昇した。南ア12月製造業PMIが50.9と前回の48.2を上回り、好不況の分岐点となる50を回復した。12月自動車販売も前月より改善した。南ア11月製造業生産は前年比+1.9%と予想の+1.5%を上回った。しかし、12月の米消費者物価指数(CPI)とコア指数が強い結果だったため、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退してドル売り・南アランド売りが巻き戻され、南アランド円は7.7円台に下落して週を終えた。
もっとも南アフリカの景気回復は厳しく、南アランドには積極的に買いが入りにくいだろう。慢性的な電力不足による計画停電が経済活動の足かせとなる中、経常赤字は続いている。11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.5%の上昇と、10月の5.9%から減速しているが、燃料価格の低下によるところが大きく、食品価格の上昇は止まっていない。一方で、11月のSACCI企業信頼感指数は10月からやや改善したほか、12月のCPI予測では燃料価格下落による一段の減速が見込まれており、緩やかながら回復の兆しが見えつつある。
今週は経済的な結びつきの強い中国の経済指標が複数発表される。16日には第4四半期GDP、12月小売売上高、12月固定資産投資、12月鉱工業生産等が発表されるが、市場予想を下回る場合は、中国経済の先行き不安から南ア経済の先行きにも不安が連鎖しよう。逆に、予想程には弱い数字でなければ南アランド買いが強まるだろう。17日には南ア11月小売売上高が発表される。
*CFTC建玉:1月9日時点のファンドの南アランド買い・米ドル売りポジションは、+2500枚(前週比+1400枚)。
情報提供 : TradingView Inc.
※上記のチャートの著作権の一切は、 TradingView Inc.に帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。 また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、 TradingView Inc.は一切の責任を負いません。