【金はFOMCまでは保ち合いが続きそう】
*週明け11日は、前週の強地合いを受けて続伸。前週末比3.10ドル(0.14%)高の2188.60ドル。7営業日連続で終値が史上最高値を更新した。
*しかし、12日は2月米消費者物価指数(CPI)の強い結果を受けて9営業日ぶりに反落した。前日比22.50ドル(1.03%)安の1オンス=2166.10ドル。2月CPIは、前月比0.4%上昇、前年同月比では3.2%上昇。伸びはそれぞれ1月実績の0.3%、3.1%から小幅に加速した。インフレ圧力は2022年半ばのピークから弱まりつつあるものの、緩和のペースは鈍く、市場では連邦準備制度理事会(FRB)が6月までに利下げを開始するとの観測がやや後退した。ザラ場ながらも節目の2200ドルに達したこともあり、達成感から利益確定売りも出たようだ。
*ただ、13日時間外取引は2160ドル台を維持しており、下落は調整の域を出ていないだろう。14日には2月米小売売上高、米卸売物価指数(PPI)、週間新規失業保険申請件数が発表される。来週19、20日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)をにらんで保ち合いが続きそうだ。3月FOMCでは政策金利は変更なしが見込まれている。
*市場は6月の利下げ見通しだが、それが妥当かどうか、また、FOMC後に示される最新の政策金利見通し(ドット・プロット)の中央値予想がどのように修正されるか、つまり、利下げ回数が従来の0.25%ずつ3回よりも後退するかどうかが注目されよう。CMEのフェドウオッチによると、市場はFRBが6月までに利下げに踏み切る可能性を依然70%前後織り込んでいる。NY金予想レンジは、2100~2200ドル。
*金ETFは12日時点で815.13トンと年初から11%減少した。CFTC建玉によるとファンドの買い越しは5日時点で19万枚超えとなったが、価格上昇の割には買い越しが少ない。本格的にファンドが参入するのは利下げ時期が明確になってからだろう。
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