【今年は、コーン、大豆相場が熱くなりそう】
米農務省は31日、2021年の米農産物の作付け意向面積報告を発表した。
トウモロコシは前年比0.4%増の9114万4000エーカーと予測。市場予想(9320万8000エーカー)を大幅に下回った。主産地では、アイオワが2.9%減、イリノイが3.5%減、ネブラスカが2.9%減となった。
大豆は5.4%増の8760万エーカーで、こちらも市場予想(8999万6000エーカー)を下回った。主産地では、イリノイが3.9%増、アイオワが4.3%増、ミネソタが5.4%増と見込んだ。
米農務省はまた同日、米農産物の四半期在庫報告(3月1日時点)を発表した。
トウモロコシは前年同時点比3%減の77億0063万8000ブッシェルとなり、市場予想(77億6700万ブッシェル)を下回った。
大豆は31%減の15億6416万4000ブッシェルで、市場予想(15億3400万ブッシェル)を上回った。
作付け面積の減少見込みを受けて、21~22年度(新穀)の予測の公表が始まる5月需給報告では、需給が急激に逼迫する可能性がある。
単収を昨年程度として計算すると、トウモロコシの期末在庫率は7%台に落ち込むと見られ、需給逼迫が切実になろう。
特にトウモロコシは、エタノール需要の増加が見込まれるため、需給のタイト化は厳しくなりそうだ。
温室効果ガスの排出量削減に向け、英国が9月にエタノールの混合率を高めたガソリン「E10」を導入する。中国もバイオ燃料のガソリン混合の促進を政策として進めるなど、主要国の間でエタノールの輸入は増加する見通し。
今後の天候リスクプレミアムを考えると、トウモロコシは6ドルを超えて7ドル、大豆は15ドルを突破し16ドル台に向かう展開も想定される。
なお、作付け面積の減少予想と四半期在庫の大幅な減少を受けて、31日のシカゴトウモロコシはストップ高となった。564.25セント(+25.00)で引けたが、これは2月9日以来の高値。
シカゴ大豆もストップ高となった。1436.75セント(+70.00)。
1日の相場は両者ともに利益確定売りに反落しているが、これから作付け、発芽、生育期、授粉期、結実期と天候リスクが高まっていくため、なお、先高観が強い。
情報提供:株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド
※上記ロゴのチャートの著作権は、ミンカブ・ジ・インフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。 提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。 また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、ミンカブ・ジ・インフォノイドは一切の責任を負いません。