テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

カテゴリ: 市況

12月19日(水)
【12月18日の海外相場および市況】
ny1218

*18日のNY外国為替市場のドル円相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を翌日に控えて次第に様子見姿勢が強まり、112円台半ばで小動きとなった。112円47〜57銭。アジアや欧州の主要株価がほぼ全面安となる中、リスク回避姿勢が強まり、円買い・ドル売りが先行した。18、19両日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後、今後の利上げペースの減速を示唆する声明文や金利見通しがハト派的にはなるとの思惑から、一時112円25銭付近まで下落した。ただ、NY市場に入ってからは、下げ過ぎ感を反映してドルの買い戻しが入った。

*18日のNY金は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を翌日に控えて小幅続伸した。1253.60ドル(+1.80)。この日から米連邦公開市場委員会(FOMC)が2日間の日程で始まった。翌19日に公表される声明文と経済・金利見通しなどから来年以降の政策運営に関する手掛かりを得たいとの思惑が強く、積極的な商いは手控えられた。11月米住宅着工件数は3カ月ぶりにプラスに転じ、先行指標である着工許可件数も市場予想を上回った。NYダウがこの日は反発したことも、金の上値を抑えた。

NY白金は小反落。794.80ドル(-1.10)。

*18日のNY原油は、世界的な景気減速懸念が強まる中、需給緩和に対する警戒感も広がり、大幅続落した。46.24ドル(-3.64)と、2017年8月30日以来約1年4カ月ぶりの安値で引けた。世界景気に対する先行き不安でエネルギー需要の見通しも警戒されも売りが活発化した。一方、ロシアの12月の産油量が日量ベースで過去最高水準に達していることが判明。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国は今月に入り日量120万バレルの協調減産で合意しているが、実際に減産に踏み切るのは来年1月からで、米国やサウジアラビアでも増産傾向が続く中、協調減産効果に懐疑的な見方が強く、原油売りに拍車が掛かった。さらに、米エネルギー情報局(EIA)は17日に公表した月報で、米国の主要シェール層7カ所の石油生産が2018年末までに日量800万バレルを超えると予想。米国内の在庫水準も記録的な水準になるとの懸念が広がった。

*18日のシカゴトウモロコシは反発。385.50セント(+1.50)。 中国が先週、米国産大豆150万トン超を購入したため、トウモロコシの購入についても期待が高まっている。


シカゴ大豆は続伸。907.75セント(+3.00)。中国が先週、米国産大豆150万トン超を購入して以来、中国からの新たな買い付けが明らかになったことを好感した。南米の悪天候により、大豆の収穫高が減るとの懸念が大豆相場の支援材料。アルゼンチンの一部とブラジル南部では非常に雨が多く、ブラジル中部では乾燥した天候が続いている。

*18日のNYダウは、過去2営業日の大幅下落を受けた値頃感から買い戻しが入り、反発した。2万3675.64ドル(+82.65)。過去2営業日の下げ幅が1000ドルを超えたため、この日は値頃感の出たハイテク株などに買い戻しが入り、一時334ドル高まで上昇した。ただ、原油相場が需給緩和への警戒感を背景に約1年4カ月ぶりの安値を付けたことを嫌気し、エネルギー株が急落。民主党が共和党の歳出案を却下したとの報を受け、
政府機関の一部閉鎖懸念が強まったことも嫌気され、上げ幅を縮小した。


【19日の経済指標】
未定   (英) 英中銀金融政策委員会(MPC)1日目 
未定   (日) 日銀・金融政策決定会合(1日目) 
06:45   (NZ) 7-9月期 四半期経常収支  -16.19億NZドル   
08:50   (日) 11月 貿易統計(通関ベース、季調前)  -4501億円 
08:50   (日) 11月 貿易統計(通関ベース、季調済)  -3027億円   
16:00   (独) 11月 生産者物価指数(PPI) [前月比]  0.3%   
18:30   (英) 11月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  0.1%   
18:30   (英) 11月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  2.4%   
18:30   (英) 11月 小売物価指数(RPI) [前月比]  0.1%   
18:30   (英) 11月 小売物価指数(RPI) [前年同月比]  3.3%  
18:30   (英) 11月 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI) [前年同月比]  2.4%   
18:30   (英) 11月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比]  1.9%   
19:00   (欧) 10月 建設支出 [前月比]  2.0% 
19:00   (欧) 10月 建設支出 [前年同月比]  4.6%   
21:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]  1.6%   
22:30   (米) 7-9月期 四半期経常収支  -1015億ドル 
22:30   (加) 11月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  0.3%   
22:30   (加) 11月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  2.4%   
24:00   (米) 11月 中古住宅販売件数 [年率換算件数]  522万件  520万件 
24:00   (米) 11月 中古住宅販売件数 [前月比]  1.4%  -0.4% 
28:00   (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表  2.00-2.25%  2.25-2.50% 
28:30   (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見 

第193回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


【東京白金は割安感強く、いずれ買いが入るだろう】
*NY白金が800ドルを下回り、東京白金も戻り売りが優勢となっているようだ。

先月下旬に公表されたThe World Platinum Investment Council(WPIC、ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル)の「Platinum Quarterly」最新版によると、世界のプラチナ需要は、2019年に2%超の増加が予測され、1. 2019年の需要は、産業の継続的成長と投資回復により上昇、2. 2019年の自動車分野予測には、プラチナによるパラジウムの大幅な代替は考慮せず、3. 2019年のプラチナ余剰は、2018年の余剰から10%低下すると予測されている。主に化学、石油産業や地金、コイン等が需要を牽引する一方で、欧州の自動車分野では需要減退が予想されている。これはディーゼル車に対する制限が厳しくなることが背景にある。

ただ、自動車分野における需要は減少を続けることは確実であるものの、減少率は小さなものに留まるとしている。総じて今年の需給状況よりは改善する見込みだが、産業用貴金属であるため、原油安や株価の下落を反映して、不安定な地合いを強いられているようだ。しかし、NY白金の800ドル以下、東京白金の2800円台は割安感が強い。同じ貴金属である金やパラジウムとの比較にしても下げ過ぎ感は強く、いずれ買いが優勢になると予想する。

tkpt1218

*東京白金予想レンジ:2750~2950円

*CFTC建玉12月11日時点:ファンドの白金買い越しは1万0991枚(前週比-3635枚)と減少。総取組高は8万2550枚と前週比+5722枚の増加。

saya1218

*白金と金の逆ザヤは、7月3日につけた1526円をさらに上回って、12月11日には1687円と過去最大幅を記録した。「白金売り・金買い」が有利の状況が続きそうだ。


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

【東京金は押し目買い優勢が続きそう】    
*先週のNY金は下落した。一時1256ドルまで上昇する場面もあったが、高値圏では利益確定売りが出て上値を抑えたようだ。市場は18、19日に階差入れる米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目しており、様子見が強まっている状況でもある。市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)は今年4回目の利上げを決定すると予想しているが、声明では、今後の金融政策運営についてハト派的な姿勢が示されるとの見方が台頭している。そのため、米長期金利は低下し、ドル指数は上値が重くなり、利子を産まない金をサポートしている。

また、来年の米国景気の成長鈍化が懸念され、NYダウが下落基調を強め、恐怖指数(VIX)は、12月4日以降20ポイント台で推移しており、市場のリスク回避姿勢が強まっていることを示唆している。当初2019年は年3回の利上げが想定されていたが、現時点では2回もしくいは1回に減少するとの見方が優勢になっている。予想通りの展開となれば、金はFOMC後にジリ高となろう。ファンドは買い玉を拡大しており、早くもハト派的声明に備えているようだ。

nyg1218

*NY金予想レンジ=1230~1270ドル

*CFTC建玉12月11日時点:ファンドの金買い越しは6万0499枚(前週比+1万1498枚)と増加した。総取組高は40万2250枚と前週比2331枚の増加。

*先週の東京金は上昇し、終値は4500円台を維持した。市場は18、19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目している。今回の利上げは想定内であり、声明の内容がハト派的になるのではないかとの見方が強まっている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「中立金利」に言及し、現状は中立金利から遠くないとした。複数のFRB高官も同調する見解を示したこことから、来年の利上げペースは当初想定の年3回から年2回もしくは年1回に減速するとの見方が強まっている。

etf1218

また、米中貿易戦争の長期化懸念や今後の景気減速が懸念されて世界的に株価が下落していることから、安全資産である金が見直される可能性は高いと予想されるが、現状の金投資はまだ限定的だ。金ETFは760トン台で伸び悩んでいる。市場はFOMCで今後の政策が明瞭になるかどうかを待っている状況。東京金は、NY金が反落する状況で、為替が円安に進行したため、買いが優勢となった。年初高値を起点とする上値抵抗線をブレイクし、年初高値4793円と年初安値4412円の半値である4453円を上回ったことで全値戻しが視野に入る可能性が高まった。金は100円単位で動くことが多く、現状の上昇基調が継続すれば、短期的には次の上値の目安は4600円になろう。

tkg1218

*東京金予想レンジ:4470~4570円。


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

12月18日(火)
【12月17日の海外相場および市況】
ny1217

*週明け17日のNY外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策会合を18、19両日に控え、トランプ米大統領による追加利上げをけん制する発言などを受けて円買い・ドル売りが進み、ドル円は112円台後半に下落した。112円79〜89。トランプ大統領は、FRBは「いまだに追加利上げを考えている」とツイッターに投稿し、改めて利上げげを牽制した。ナバロ米大統領補佐官も「FRBが19日に利上げを決めるべきでない理由は景気が減速しているからではなく、景気がインフレのない状態で拡大しているからだ」と利上げに反対した。また、12月NY州製造業景況指数が10.9となり、市場予想(20.6)を大幅に下回り、景気先行き不透明感からドル売りとなった。この日はさらに、世界的な景気減速懸念を背景にNYダウが大幅続落し、債券が買われて米長期金利が低下したこともドルを圧迫し、一時112円69銭まで下落し、1週間ぶりの安値を付けた。

*週明け17日のNY金は、ドル安・ユーロ高の進行に伴う割安感から買われ、3営業日ぶりに反発した。1251.80ドル(+10.40)。外国為替市場ではドル安・ユーロ高が進行し、ドル建て金は割安感から買われた。また、欧米の主要株価が全面安となり、リスク回避姿勢が強まり、安全資産として金が買われた。市場の注目は18、19両日に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)に集まっている。今会合での追加利上げ決定はほぼ確実視されているが、世界的な景気減速懸念が浮上する中、来年以降の利上げ想定回数が下方修正されるかどうかが焦点。

*NY白金はドル安を受けて3日ぶりに反発。795.90ドル(+10.60)。

*週明け17日のNY原油は、世界的な景気先行き不安が広がる中、大幅続落した。49.88ドル(-1.32)。2017年10月9日以来約1年2カ月ぶりに50ドルを割り込んだ。前週末に発表された中国や欧州の経済指標が低調だったのに続き、この日は12月NY製造業景況指数も市場予想を大きく下回ったため、世界的な景気減速懸念が強まった。このため、エネルギー需要の先行きにも警戒感が広がり、売りが強まった。また、NYダウが下げ幅を拡大するにつれ、株式と並んでリスク資産である原油にも一段と売り圧力がかかった。調査会社ジェンスケープの統計で貯蔵拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫は11〜14日に100万バレル超増加したという。

*週明け17日のシカゴトウモロコシは反落。384.00セント。(-0.75)。CFTC明細で商品ファンドが予想を上回る規模の買い持ちポジションを積み上げていることが明らかになったことが背景。一方、米中貿易戦争の「一時休戦」を受けて、中国が米国産トウモロコシを購入するとの期待感により下げ幅は限られた。

シカゴ大豆は反発。904.75セント(+4.25)。中国が先週、米国産大豆150万トン超を購入したことを受けて、新たな中国需要が見込まれている。


*週明け17日のNYダウは、世界的な景気減速懸念を背景に大幅続落した。下げ幅は一時600ドルを超えた。2万3592.98ドル(-507.53)。中国や欧州をはじめとする世界的な景気減速懸念を背景に売りが続いた。12月NY州製造業景況指数や全米住宅建設業協会(NAHB)が発表した住宅関連指標が弱い内容だったことも嫌気された。米著名投資家ガンドラック氏がCNBCのインタビューで「米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げすべきでない」と発言し、景気減速懸念が強まったことが強く意識された。


【18日の経済指標】
未定   (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 
09:00   (NZ) 12月 NBNZ企業信頼感  -37.1   
09:30   (豪) 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表 
18:00   (独) 12月 IFO企業景況感指数  102.0   
22:30   (加) 10月 製造業出荷 [前月比]  0.2%   
22:30   (米) 11月 住宅着工件数 [年率換算件数]  122.8万件  123.0万件 
22:30   (米) 11月 住宅着工件数 [前月比]  1.5%  0.2% 
22:30   (米) 11月 建設許可件数 [年率換算件数]  126.5万件  126.3万件 
22:30   (米) 11月 建設許可件数 [前月比]  -0.4%  -0.2%


第193回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は上昇した。ロペスオブラドール新政権は15日までに予算案を公表する見通しで、市場の様子見が強まる中、前政権が発行した新空港建設の債権を、政府が買い戻すことを発表したことが好感され、メキシコペソ円は買われた。

また、オブラドール大統領が石油会社ペメックスに資金を750億ペソ増加させると発表した。ペメックスはメキシコ国営会社だが、経営難からメキシコ経済の重荷になっていた。オブラドール大統領はこの会社を建て直し、最終的には自前でガソリンを精製して、米国からガソリン輸入を削減することを目標にしているようだ。格付け会社はこのペメックスの増資が予算にどう組み込まれるか注目している。


*今週のメキシコペソ円は、上昇しそうだ。週明け17日のメキシコペソ円は、15日に提出された予算案が好感されて上放れて上昇した。メキシコ新政権は15日、初年度となる2019年の予算案を議会に提出した。歳入見通しを18年予算比で6.3%増とする一方で、歳出額は同6.1%増に抑えるとした。基礎的財政収支(プライマリーバランス)は国内総生産(GDP)比で1%の黒字を達成できる見通しとしている。予算案では前提となる19年の経済指標の見通しに関してはGDPが1.5~2.5%成長すると見込んだ。中間値は2.0%となり、メキシコ銀行(中央銀行)が14日に発表した民間機関による予想の中央値である1.80%よりもやや強めの予想となっている。

市場ではロペスオブラドール新大統領によるばらまき的な政策で財政規律が緩むのではないかとの懸念があるが、予算案を提出したウルスア財務相は「財政規律の維持を第一に考慮した予算案だ」と話した。議会では与党が優勢で予算案は年内に承認される見通し。

また、20日のメキシコ中銀理事会では、インフレを背景に利上げ(8.00% ⇒ 8.25%)が予想されている。メキシコ銀行は11月15日に行われた金融政策決定会合で、今年に3回目の利上げを実施し、政策金利を8.0%とした。利上げは、今年2月と6月以来で、利上げ幅は合計で0.75%となった。政策金利が8%台になるのは2009年1月以来。インフレ率は年初では6.8%だったが、6月には4.5%まで低下したが、ここ最近では緩やかに上昇し、10月は4.9%となった。中銀は声明で今後、エネルギー関連コストの上昇とメキシコペソ安により、インフレ率を押し上げるリスクが高まったとして、ペソ安防止の対策も含めて利上げを行ったとした。

加えて、ペソ安の一因として、メキシコシティ新空港の建設をロペス・オブラドール次期大統領が10月に中止したことを挙げた。中銀は新政権の政策運営がインフレを押し上げる恐れがあると指摘しており、新政権発足後も追加利上げを行う可能性を示唆した。

【メキシコ経済指標】
19日水曜日
23:00 第3四半期個人消費前年比前回3%

20日木曜日
28:00メキシコ中銀政策金利前回8.00%、予想8.25%

21日金曜日
23:0012月消費者物価指数前年比前回4.56%

peso1217

*予想レンジ:5.50円~5.80円


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。


【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は下落した。第3四半期国内総生産(GDP)は前年比1.6%増加で、市場予想(2.0%増)を下回った。通貨リラ安やインフレ高進が打撃となり、軍の一部によるクーデター未遂事件に揺れていた2016年第3四半期以来の低成長となった。季節・日数調整後の前期比では1.1%増加だった。第2四半期GDPは前年比5.3%増と、前回発表の5.2%増から改定された。

一方、10月のトルコ経常収支は27.7億ドルの黒字だった。黒字は3カ月連続。トルコ中央銀行は13日、金融政策決定会合を開き、主要な政策金利である1週間物レポ金利を年24%で据え置いた。通貨リラが今夏の急落前の水準まで回復。11月のインフレ率が低下に転じたことで、通貨防衛を目的とする追加利上げは不要と判断した。

*今週のトルコリラ円は、保ち合いが続きそうだ。今年8月にはトルコリラショックが起こり、世界の金融市場を騒がせる事態になった。通貨リラの急落を受けてインフレ率が急上昇し、トルコ中銀は9月の会合で大幅な利上げ(17.25%⇒24.00%)を決定した。第3四半期には成長失速が始まり、リラ安やインフレ高進に伴う投資や個人消費の鈍化に加え金融引き締めの影響で第4四半期はマイナス成長に転じると予想されている。

トルコ中央銀行は13日の会合で、政策金利を年24%で据え置いた。通貨リラが今夏の急落前の水準まで回復。11月のインフレ率が低下に転じたことで、通貨防衛を目的とする追加利上げは不要と判断した。声明では、これまで使われていた”decisively”(断固として)という単語が削除された。
前回声明:「インフレに対して、断固として(decisively)必要なら更なる引き締めを行なう」
今回声明:「インフレに対して、必要なら更なる引き締めを行なう」

これに関連して、トルコのアルバイラク財務相は15日、トルコは通貨リラの上昇と国内経済の構造改革が必要だとの考えを示した。同財務相は「リラ高が必要なだけではない」と述べ、経済には構造改革が必要だと付け加えた。


エルドアン大統領は、隣国のシリア北部を実効支配するクルド人勢力をテロ組織と見なし、数日以内に国境を越えた軍事作戦の範囲を拡大すると表明した。ただ、クルド人勢力はアメリカ軍の支援を受けているため、作戦が拡大されれば、アメリカとトルコの間で緊張が高まりそうで、地政学リスクが懸念されるところ。

また、トルコのチャブシオール外相は16日、エルドアン政権が2016年のクーデター未遂事件の「首謀者」と断じるトルコの在米イスラム教指導者ギュレン師について、トランプ大統領がトルコへの引き渡しを「検討している」と述べたと明らかにした。ただ真偽は不明。


【トルコ経済指標】
17日月曜日
16:00 10月鉱工業生産前年比前回-2.7%
16:00 9月失業率前回11.1% 予想11.6%

18日火曜日
16:00 10月小売販売前年比前回-3.4%
20:30 10月住宅価格指数前年比前回+10.48%

20日木曜日
16:00 11月住宅販売前年比前回+19.2%

21日金曜日
16:00 12月消費者信頼感指数前回59.6


lira1217

*予想レンジ:20.00円~22.00円


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は、上下に動いたが、結局下落して引けた。11日に発表された10月製造業生産は予想を上回り、2016年6月以来の高水準となった。また、格付け会社S&P社が南アフリカの国営電力会社ESKOMの格付けをジャンクのまま据え置きと発表した。12日に発表された11月消費者物価指数(CPI)は前年比+5.2%と前回+ 5.1%、予想+ 5.1%をいずれも上回った。一方、米11月消費者物価指数(CPI)が前月から横ばいとなり、米利上げ回数が想定より少なくなるとの見方が広がりドルが下落し、ランドが押し上げられた。13日に発表された11月生産者物価指数(PPI)は前年比+6.8%、前回+6.9%、予想+6.8%だった。

*今週の南アランド円は上値の重い展開が続きそうだ。SARBは11月の会合で、長期的なインフレ見通しへのリスクが高まっているとして、0.25%の利上げを決定し、政策金利を6.50%から6.75%に引き上げた。利上げは2016年3月以来、2年8カ月ぶりだった。先週発表された11月消費者物価指数(CPI)は前年比+5.2%と、市場予想の+5.1%を上回り、10月の+5.1%から上昇率がやや加速。2017年5月以来の強い伸びとなった。南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)が目標とするインフレ率(3.0~6.0%)に収まったものの、中央値の4.5%から離れていた。そのため、追加利上げも予想されているが、11月生産者物価指数(PPI)が前年比+6.8%、前回+6.9%、予想+6.8%と伸び悩んでいたことから、利上げサイクルには至らないとの見方が広がっている。

追加利上げを行えば、低迷する南アフリカ景気をさらに落ち込ませる可能性が強い。南アフリカ経済は2018年7-9月期にプラス成長(前期比年率+2.2%)だったものの、その前の2四半期(1-3月期、4-6月期)はいずれもマイナス成長だった。市場は、来年5月まで金利の引き上げは行われないと予想しているようだ。今週は18、19日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。米連邦準備制度理事会(FRB)は今年4回目の利上げを決定する見込みだが、声明で来年の利上げに関して、ハト派的な姿勢を示唆すればドルが軟化すると見られている。そうなった場合、新興国通貨は買い戻され反発に転じよう。

【南アフリカ経済指標】
18日火曜日
16:00 10月景気先行指数前回104.7

21日金曜日
21:00 11月財政収支前回-327億ZAR

zar1217

*予想レンジ:7.70円~8.00円


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の決定に向けて底堅く推移しようが、週後半はFOMCの声明に影響される展開になろう。週明け17日の東京市場は、1136円台半ば付近で底堅く推移している。米中貿易協議が進展するとの期待感からじり高に推移している。

中国政府は、トランプ米政権が対中貿易戦争で標的としていた中国の国家産業戦略『中国製造2025』の達成時期を10年延期して2035年を目処とする可能性、米国から農産物を大量に購入し始めていること、米国製自動車関税を40%から15%へ引き下げる可能性と報じられている。市場は、19日の会合で今年4回目の利上げを決定する可能性が高いと予想している。政策金利は2.25%から2.50%に引き上げられる見込み。

そのため、声明で、2019年の利上げペースについてどのような文言になるかが注目されている。米中貿易戦争の長期化やNYダウが調整局面に入ったと見られることから、米国経済のリスクが増しており、2019年中に利上げ回数は当初の見込みより減少し、場合によっては利上げ自体が止められる可能性が出ている。

11月のFOMC議事要旨では、四半期おきの機械的な利上げを止める可能性が示唆されていた。数人の参加者から「中立水準を超えて政策金利を引き上げれば、景気を過度に冷やすことになる」との声も出た。さらに11月末には米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、中立金利水準(2.50%-3.50%)までの距離に関して、以前は中心レート3.00%に着目して「かなり遠い」とタカ派的な見解を示していたが、この日は「わずかに下回る」とハト派的な見解を示した。複数のFRB高官も「中立金利」に言及し、市場は、FRBのハト派的姿勢に警戒し始めた。

12月になってからは、NYダウの地合いが悪化し、米5年債利回りが米2年債利回りを下回る「逆イールド」現象も出現し、米景気の減速懸念が強まった。そのため、市場では今後の米国の利上げ回数の予測が減っている。FRBは19年に3回の利上げを想定していたが、市場では2回の見込みから最近では1回や0回との見通しが強まっている。

今回のFOMC声明文の内容やパウエルFRB議長の記者会見での発言によっては、利上げの早期停止を巡る思惑が強まる可能性があり、ドル安が強まる可能性があろう。米国自動車業界は日米通商協議で「為替条項」の導入を要請しており、農業業界は農産物の輸入拡大を要請している。米国の10月対日貿易赤字が拡大したこともあり、19日に発表される日本の11月対米貿易黒字も警戒される。逆に、声明の内容が従来通りにタカ派的であれば、ある意味サプライズとなってドルは急反発する可能性があることにも注意しておきたい。


cftc1217

*CFTC建玉12月11日時点:ファンドのドル買い・円売りは9万7606枚(前週比-1万2160枚)と減少した。総取組高は21万3055枚と前週比1万3780枚の減少。



<今週の主な経済指標>
17日は12月NY連銀製造業景気指数、18日は米11月住宅着工件数、19日は米国第3四半期経常収支、米国11月中古住宅販売件数、米国FOMC政策金利、20日は12月日銀金融政策決定会合、21日は日本11月全国消費者物価指数、米第3四半期GDP。


yen1217

*予想レンジ:112.50円~114.50円


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

↑このページのトップヘ