テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

カテゴリ: 市況

【日銀会合受けて円安進行、OSE金は最高値更新】
*日本銀行は、18、19日に開催された金融政策会合で、大規模金融緩和策の一環として実施してきたマイナス金利政策の解除を決めた。

*日銀の金融政策ポイント
1.短期金利の引き上げ(+0.10%) 
2.YCC(イールドカーブコントロール)の撤廃 
3.同程度の長期国債を買い入れる方針 (約6兆円)
4.ETF、J-REITの新規買い入れを停止

*緩和的な金融環境が続くとの見方からドル円は150円30銭台へ急伸した。この円安を受けて、OSE金相場は100円以上急騰し、1万0434円と上場来最高値を更新した。

*米連邦準備制度理事会(FRB)は19、20日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を据え置く公算が大きい。インフレの粘着性が判明したことで、利上げ時期の後ずれ予想が強まった。前回のFOMCでは、FRBは0.25%ずつ年3回の利下げを行う見込みだったが、今回の金利見通しでFOMC参加者の政策金利見通し(ドットプロット)が、どう変化するか目される。米国でのインフレが再び高まる可能性もあり、市場が期待するほどには「ハト派」的にはならないかもしれない。

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*FOMCが「タカ派」的となれば、NY金にとっては弱材料になるが、下落しても下げ幅は限定的だろう。FRBがいずれは利下げに転じる事、中東の地政学リスク、米大統領選挙に伴う不透明感等から「安全資産」として金は買われるだろう。一昨日から金ETFが急増した事に注目したい。株高、金利高にもかかわらず金に投資資金が流入し始めた。また、先物市場ではファンドの買い越しが10週ぶりに20万枚を越えた。FOMC終了後は、NY金も最高値更新に向けて上昇していくだろう。OSE金は1万1000円を目指すか。

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【メキシコペソ円今週の予想(3月18日)】
*予想レンジ:8.70円~9.00円。
*メキシコペソ円は、今週21日のメキシコ中銀会合で、利下げが決定されるかどうか注目される。基本的には日墨の金利差を背景に押し目買いが継続しよう。先週末15日にメキシコペソ円は、ドル円の反発と原油相場の上昇を受けて8.93円と上場来の最高値を更新した。

2023年第4四半期のメキシコ国内総生産(GDP)改定値は前期比0.1%増で、速報値と一致した。市場予想も0.1%増だった。前年比では2.5%増と、速報値の2.4%増をやや上回った。成長率は前期比、前年比ともに第3四半期(前期比1.1%増、前年比3.3%増)から鈍化した。7日に発表された2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比4.40%の上昇だった。上昇率は1月の4.88%、予想の4.42%を下回った。GDPの伸び悩みやインフレ率の低下を受けて、メキシコ中銀が3月21日の会合で利下げを開始するとの予想が高まっている。メキシコ中銀は昨年3月に歴史的な金融引き締めサイクルを休止して以降、政策金利を11.25%に据え置いている。

メキシコ中央銀行の複数の当局者は、インフレ低下を認めつつも、金融政策は慎重に検討する姿勢を示ししていることから、仮に、3月会合で利下げしても、その後の緩和は緩やかになるだろう。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが6月になるとの見方も有力になっており、メキシコ中銀の利下げも3月から後ずれする可能性もある。

*CFTC建玉:3月12日時点のファンドのメキシコペソ買い・米ドル売りポジションは、10万4292枚(前週比-2294枚)。

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【トルコリラ円今週の予想(3月18日)】
*予想レンジ:4.30円~4.80円
*今週のトルコリラは円は、21日のトルコ中銀会合で政策金利の引き上げがあるかどうか注目される。

トルコ中央銀行は2月の会合で、インフレが高進しているにもかかわらず政策金利を45%に据え置いた。トルコ中央銀行は昨年6月以降、計36.5%の利上げを実施したが、1月の会合で利上げを停止し、インフレ抑制には現行の政策金利45%で十分だとした。しかし、トルコのインフレ率は収まる気配がない。2月のトルコ消費者物価指数(CPI)は前年同月比67.07%上昇と予想を上回った。2月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比67.07%上昇と予想を上回った。名目金利からインフレ率を差し引いた実質金利のマイナス幅は拡大(1月の-19.86%から2月は-22.07%)し、インフレ上昇リスクが高まっていることから、トルコリラには売り圧力が継続した。

シムシェキ財務相は11日、インフレ抑制を支援するため、今後も財政政策を引き締めると述べた。格付け会社フィッチがトルコを格上げしたことも強調した。同相は、物価安定が引き続き最優先課題だと述べた。「中銀はあらゆる手段を駆使してインフレ期待の安定を目指している。われわれは中銀のインフレ抑制を支援するため、今後も財政政策を引き締める」としている。

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【南アフリカランド円今週の予想(3月18日)】
*予想レンジ:7.70円~8.20円
*今週のランド円は、保ち合いか。先週は、南アフリカの主要産品である金やプラチナ価格が上昇したことが支援材料となり7.97円まで反発した。米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ見通しが後退したため、節目の8.0円で売りが強まり反落した。

南アフリカ経済は一進一退の状況。2023年10~12月期の実質GDP(国内総生産)成長率は前年同期比0.1%増と、前期(0.2%減)のマイナスからプラスに転じ、テクニカルリセッション(2四半期連続のマイナス成長)は免れた。「鉱業」や「運輸・倉庫・通信」がプラスに寄与した。鉱業部門の持ち直しや計画停電日数の縮小により、産業の足かせとなっていた電力不足に緩和の兆しが出ている。

また、5月29日に予定されている南アフリカの総選挙では、高い失業率や汚職問題を背景に、ラマポーザ現大統領率いる与党のアフリカ民族会議が議席を大きく失うリスクが懸念されている。

今週は、20日に南ア2月消費者物価指数(CPI)と1月小売売上高が発表される。インフレ上昇や個人消費が市場予想を下回る場合には、南ア中銀による早期利下げ観測が高まるだろう。

*CFTC建玉:3月12日時点のファンドの南アランド買い・米ドル売りポジションは、2200枚(前週比-600枚)。

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【ドル円今週の予想(3月18日)】
*予想レンジ:ドル円=147.00円~152.00円
*今週のドル円は、日米の金融政策の会合を受けてドル買い・円売りが強まりそうだ。

日銀は18、19両日に金融政策決定会合を開く。春闘での賃上げを追い風にマイナス金利解除など政策修正を行うと報道された。それによると、23年10~12月期実質GDP成長率のプラス改定や連合が15日に発表した春闘の第1回回答集計の平均賃上げ率が5.28%と33年ぶりの高水準となったことを受けて、日銀は賃金と物価がそろって上昇する好循環が実現する確度が十分に高まったとみている。

日銀はマイナス金利解除後も緩和的な金融環境を維持する方針で、事実上のゼロ金利政策に移行することを想定しているという。長期金利の急上昇を避けるため、解除後も国債の買い入れは続けるが、市場を安定させる目的で続けてきた上場投資信託(ETF)の新規購入は停止する方向ともは報じられた。

また、日本経済新聞によると、現在は-0.1%となっている短期の政策金利を0.1ポイント以上引き上げて短期金利を0-0.1%に誘導する案が有力となっている。マイナス金利政策の解除とあわせて大規模緩和の柱となってきた長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)も撤廃する方針という。

マイナス金利が解除されたとしても、その後の連続的な利上げは無く緩和状態が継続される事になるため、円買い要因にはなりにくいだろう。日銀の内田副総裁が2月に、金融政策について、金融環境は極めて緩和的で、「マイナス金利解除後でもどんどん利上げするパスは考えにくい」と述べたが、それに沿った展開となりそうだ。週明け18日の日経平均株価は、一連の報道を好感して1000円を超える大幅高となった。


米連邦準備制度理事会(FRB)は19、20日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を据え置く公算が大きい。2月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)がともに予想を上回る伸びを示したことで、利上げ時期の後ずれ予想が強まった。18日の午前9時におけるCMEフェドウオッチによると、3月と5月は金利据え置き確率が90%を超えているが、6月の利下げ確率は53%となっている。

前回のFOMCでは、FRBは0.25%ずつ年3回の利下げを行う見込みだったが、今回の金利見通しをでFOMC参加者の政策金利見通し(ドットプロット)が、どう変化するか目される。WTI原油が中東の地政学リスクや米国在庫の減少を受けて1バレル=80ドル台に上昇しているが、米国でのインフレが再び高まる可能性もあり、市場が期待するほどには「ハト派」的にはならないかもしれない。利下げ見通しが年2回に低下した場合、ドル買いが強まり、節目の150円を突破するかもしれない。

*CFTC建玉:3月12日時点のファンドの円買い・ドル売りポジションは、-10万2322枚(前週比+1万6521枚)。

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【3月18日海外市況】
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*週明け18日のニューヨーク外国為替市場では、日米の金融政策決定会合の結果公表を控え様子見姿勢が強まる中、1ドル=149円台前半で小動き。149円09~19銭。この日は米主要経済指標の発表がない中、日米の金融政策決定会合の結果発表を控えて動きづらく、相場は149円台前半を中心に狭いレンジで終始した。一方、一部報道機関が、日銀が今会合でマイナス金利の解除に加え、イールドカーブ・コントロール(YCC)の枠組みを撤廃する可能性を改めて報じたことを受け、円買い・ドル売りがやや進行する場面もあったが、米長期金利の上昇を眺めドルの買い戻しも入り、一時的な動きにとどまった。


*週明け18日のニューヨーク株式相場は、ハイテク株主導で反発した。ダウ工業株30種平均は前週末終値比75.66ドル高の3万8790.43ドル。ナスダック総合指数は130.28ポイント高の1万6103.45。米ブルームバーグ通信は、アップルがスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」に、グーグルの生成AI(人工知能)の基盤モデル「ジェミニ」を搭載することについて同社と協議していると報じた。この報道を受けてアップルに買いが入る中、ダウは取引序盤から買いが先行した。この日は米主要経済指標などマクロ経済関連の手掛かりに欠け、米長期金利の高止まりが圧迫要因だったものの、終日ハイテク株が堅調な展開を維持し、ダウはプラス圏で底堅い値動きとなった


*週明け18日のNY金相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を週央に控えて様子見ムードが広がる中、3営業日ぶりに反発した。前週末比2.80ドル(0.13%)高の1オンス=2164.30ドル。前週末に続落した反動から買い戻しが優勢となった。ただ、米長期金利の上昇を背景に金利を生まない資産である金の投資妙味が薄れたことで、上値は抑えられた。FOMC声明やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見、政策金利見通し(ドット・プロット)などの発表を20日に控え、内容を見極めたいとの見方から積極的な商いは手控えられた。

金ETF、833.32トン(+1.48)。

*NY白金は反落。前週末比22.30ドル(2.36%)安の1オンス=921.20ドル。
パラジウムは6営業日ぶりに反落。前週末比49.00ドル(4.49%)安の1041.30ドル。


*週明け18日のNY原油相場は、中東諸国からの供給減と中国の需要増加見通しを材料に、反発した。前週末比1.68ドル(2.07%)高の1バレル=82.72ドル。これは昨年10月27日(85.54ドル)以来、約4カ月半ぶりの高値水準。ロイター通信によると、石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国であるサウジアラビアの1月の原油輸出は2カ月連続で減少。また、サウジに次ぎ、OPEC第2の産油規模を誇るイラクは1~2月に割り当てを超過した分の代償として、今後数カ月にわたり輸出を減らす方針を表明した。一方、世界最大の石油輸入国である中国では、1~2月の鉱工業生産および小売売上高が予想を上回った。同国政府は低迷が続く不動産市場のてこ入れにも取り組む姿勢を示しており、需要改善見通しが台頭。相場は午前中は81ドル台でもみ合ったが、その後に一段高となった。


*シカゴトウモロコシは小反落。前週末比0.75セント(0.17%)安の1ブッシェル=436.00セント。鈍調商いの中、大豆先物安と小麦先物高からそれぞれ波及した売りと買いが交錯した。

シカゴ大豆は反落。前週末比10.50セント(0.88%)安の1ブッシェル=1187.75セント。ブラジルで収穫が進み、南米の農家が売りを出したことで、相場は前週に付けた6週ぶりの高値から後退した。

【19日】
未定 (日) 日銀金融政策決定会合政策金利発表 -0.10% -0.10%
未定 (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
12:30 (豪) 豪準備銀行(中銀)政策金利発表 4.35% 4.35%
13:30 (日) 1月 鉱工業生産・確報値 [前年同月比] -1.5%
15:30 (日) 植田日銀総裁定例記者会見
19:00 (独) 3月 ZEW景況感調査(期待指数) 19.9
19:00 (欧) 3月 ZEW景況感調査 25.0
21:30 (加) 2月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比] 2.9%
21:30 (米) 2月 住宅着工件数 [年率換算件数] 133.1万件 143.0万件
21:30 (米) 2月 建設許可件数 [年率換算件数] 147.0万件 150.0万件

【3月15日海外市況】
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*週末15日のニューヨーク外国為替市場では、米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が台頭する中、円売り・ドル買いが優勢となり、1ドル=149円台前半に上昇した。149円03~13銭。今週発表された2月の米消費者物価指数(CPI)と米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回り、インフレの根強さが示唆された。これをきっかけに米早期利下げ期待が弱まり、終日にわたって円を売ってドルを買う動きが先行。円相場は148円台後半から149円台前半のレンジを弱含みに推移した。ただ、日銀の金融政策決定会合を来週18、19両日、米連邦公開市場委員会(FOMC)を19、20両日に控えて様子見ムードも広がり、円の下値は堅かった。


*週末15日のニューヨーク株式相場は、米長期金利の上昇を受けてハイテク株が売られ、続落した。前日終値比190.89ドル安の3万8714.77ドル。ナスダック総合指数は155.36ポイント安の1万5973.17。インフレの根強さを示唆する直近の米経済指標を受け、連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めが長引くとの観測が浮上。米長期金利が4.3%台に上昇したことが重荷となり、これまで相場をけん引してきたIBMやマイクロソフトなどハイテク株の売りが膨らんだ。


*週末15日のNY金相場は、米利下げ後ずれ観測が拡大する中、続落した。前日比6.00ドル(0.28%)安の1オンス=2161.50ドル。週間では1.11%下落し、4週ぶりにマイナスでの越週となった。早朝の外国為替市場でドルがユーロなどに対して下落し、割安感の生じた金を物色する動きが先行。一時約10ドル高となったが、朝方以降は米長期金利の上昇が重しとなり、軟調に転じた。米労働省が今週発表した2月の消費者物価、卸売物価の両指数は前年同月比の伸び率がそろって前月から加速。インフレ圧力の根強さが示されたことで、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを開始するタイミングが後ずれするとの見方がやや強まった。

金ETF、831.84トン(+14.98)


*NY白金は反発。前日比7.80ドル(0.83%)高の1オンス=943.50ドル。
パラジウムは5営業日続伸。前日比11.70ドル(1.08%)高の1090.30ドル。年初来高値を付けた。


*週末15日のNY原油は、利益確定売りが先行し3営業日ぶりに反落した。前日清算値(終値に相当)比0.22ドル(0.27%)安の1バレル=81.04ドル。週間では3.88%高。国際エネルギー機関(IEA)は14日付の最新リポートで2024年の世界石油需要の伸び予想を従来予想から上方修正。一方で24年の石油需給は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産延長で若干の供給不足になると予想した。これを受けて需給引き締まり観測が強まり、前日は中心限月の清算値ベースで約4カ月半ぶりの高水準となった。15日はこの反動に加え、週末を前にした利益確定売りが重なり、取引時間の大半はマイナス圏で推移した。また、米株安を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まったことも、圧迫要因となった。


*シカゴトウモロコシは、最近の活発な輸出状況を背景にショートカバーが入り反発した。前日比3.00セント(0.69%)高の1ブッシェル=436.75セント。週間では0.7%安で、下落は3週間ぶり。

シカゴ大豆は反発。前日比3.00セント(0.25%)高の1ブッシェル=1198.25セント。テクニカルな買いが入ったものの、潤沢な世界の供給や弱い需要が上値を抑えた。週間では1.20%高と、3週連続での上伸。


【18日】
未定 (メキシコ) 休場
未定 (日) 日銀金融政策決定会合(1日目)
08:50 (日) 1月 機械受注 [前年同月比] -0.7% -9.6%
11:00 (中) 2月 小売売上高 [前年同月比] 7.4% 5.0%
11:00 (中) 2月 鉱工業生産 [前年同月比] 6.8% 5.0%
19:00 (欧) 2月 消費者物価指数(HICP、改定値) [前年同月比] 2.6%
19:00 (欧) 2月 消費者物価指数(HICPコア指数、改定値) [前年同月比] 3.1%
23:00 U米) 3月 NAHB住宅市場指数 48 48


【金は上抜けて最高値更新の可能性も】
米国のインフレ圧力は2022年半ばのピークから弱まりつつあるものの、緩和のペースは鈍く、市場では連邦準備制度理事会(FRB)が6月までに利下げを開始するとの観測がやや後退している。

12日に発表された2月米消費者物価指数(CPI)は、前月比0.4%上昇、前年同月比では3.2%上昇。伸びはそれぞれ1月の0.3%、3.1%から小幅に加速した。14日に発表された2月米卸売物価指数(PPI)も伸び率が市場予想を大きく上回り、コア指数も市場予想を若干上回った。

米週新規失業保険申請件数が堅調な内容となったこともあり、米長期金利が上昇、ドルが対ユーロで強含んで、NY金は一時2157ドルまで下落した。ただ、2月の小売売上高が市場予想を下回って個人消費の減速を示し、米株価が下落したことで2150ドル台は維持された。15日の時間外は2160ドル台で推移している。

地政学リスクも支援要因。中東パレスチナ自治区ガザや紅海では戦闘が続いている。15日にはロシア大統領選の投票が始まるが、プーチン大統領の圧勝とみられる中、ロシアとウクライナとの紛争は落ち着くめどは立たない。

来週は18、19日に日銀金融政策会合があり、マイナス金利解除の可能性が高い。仮にそうなれば、一時的に円高に振れる可能性はあるが、日銀が利上げサイクルに入ることが難しいと認識されて円買いは短期間で終わるだろう。

19、20日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利は据え置きの見込み。市場は、今後の金利見通しや利下げのヒントを探る展開になる。現時点では、6月利下げ開始、0.25%ずつ年内3回利下げが基本的なシナリオだが、直近のインフレ指標などを背景に変化が生じるかが焦点だろう。

NY金はFOMCの前後で一時的に上下に振れやすくなるが、上昇トレンドに変化はなく、押し目は買い拾われる可能性が高い。

NY金が底堅く、円高懸念も小さいとなればOSE金相場は上昇基調を強めるだろう。11日に最高値1万0379円まで上昇した後は、狭いレンジで保ち合っていたが、ここが中段保ち合いとなる可能性が高く、来週には最高値を更新すると予想する。1万0500~1万1000円のレンジ水準を切り上げていきそうだ。

逆に、この見通しが崩れて反落した場合、1万0200円のサポートが維持されるかどうか。ここを下回った場合、基準線のある1万円までの調整が想定される。

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【3月14日海外市況】
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*14日のニューヨーク外国為替市場では、米物価統計で根強いインフレ圧力が示され、米長期金利が上昇したのを眺め、1ドル=148円台前半に上昇した。148円27~37銭。2月米卸売物価指数(PPI)の伸び率は市場予想を大きく上回り、コア指数も市場予想を若干上回った。12日の米消費者物価指数(CPI)もインフレ懸念を払拭できない内容となっており、PPIを受けて円売り・ドル買いが先行、148円台に値上昇した。


*14日のニューヨーク株式相場は、インフレの根強さを示す米経済指標を受け、4営業日ぶりに反落した。前日終値比137.66ドル安の3万8905.66ドル。ナスダック総合指数は49.24ポイント安の1万6128.53。2月米卸売物価指数(PPI)が市場予想を大幅に上回り、インフレのしつこさが示された。米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ開始が後ずれするリスクのほか、米長期金利の上昇が嫌気され、半導体関連など多くの銘柄が値下がりした。一方で同日公表された2月米小売売上高は事前予想を下回り、消費の減速を印象付けた。「インフレは強く、消費は弱いという最悪の組み合わせ」だったことで、売りがが拡大した。


*14日のNY金は、米長期金利の上昇と対ユーロでのドル上昇を背景に、反落した。前日比13.30ドル(0.61%)安の1オンス=2167.50ドル。2月米卸売物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇となり、市場予想の0.3%上昇を大きく上回った。前年同月比も1.6%上昇と、予想(1.1%上昇)を上回ったほか、エネルギーと食料品を除いたコア指数は前月比0.3%上昇と、予想の0.2%上昇を上回った。12日に公表された2月米消費者物価指数(CPI)に続き、根強いインフレ圧力が示されたことから、米利下げ期待が幾分弱まり、金利を生まずドル建て金は売りが優勢となった。

金ETF、816.86トン(変わらず)。

*NY白金は反落。前日比9.20ドル(0.97%)安の1オンス=935.70ドル。
パラジウムは4営業日続伸。前日比7.60ドル(0.71%)高の1078.60ドル。1月上旬以来約2カ月半ぶりの高値を付けた。


*14日のNY原油は、需給引き締まり観測が広がる中、続伸した。前日比1.54ドル(1.93%)高の1バレル=81.26ドルと、中心限月清算値ベースでは2023年11月初旬以来、約4カ月半ぶりの高値となった。国際エネルギー機関(IEA)は14日発表した月報で、2024年世界需要の見通しを従来予想から上方修正する一方、24年の供給見通しを引き下げた。前日には米エネルギー情報局(EIA)が、週間の原油在庫が前週比150万バレル減(市場予想130万バレル増=ロイター通信調べ)、ガソリン在庫も570万バレル減(同190万バレル減)と発表。ともに予想を上回る取り崩し幅となっていた。需給が引き締まるとの見方が強まり、心理的な節目となる80ドルを上回ったことで、追随買いも入ったようだ。

*シカゴトウモロコシは続落。前日比7.50セント(1.70%)安の1ブッシェル=433.75セント。アナリストらによると、小麦相場の急落を眺めた売りが波及した。

シカゴ大豆は3日ぶり反落。前日比1.50セント(0.13%)安の1ブッシェル=1195.25セント。レンジ内でもみ合ったが、テクニカルな商いに加えて季節的に輸出販売が鈍かったことに下押しされた


【15日】
21:30 (米) 3月 ニューヨーク連銀製造業景気指数 -2.4 -8.0
21:30 (米) 2月 輸入物価指数 [前月比] 0.8% 0.2%
21:30 (米) 2月 輸出物価指数 [前月比] 0.8% 0.1%
22:15 (米) 2月 鉱工業生産 [前月比] -0.1% 0.0%
22:15 (米) 2月 設備稼働率 78.5% 78.4%
23:00 (米) 3月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値 76.9 77.5

【3月13日海外市況】
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*13日のニューヨーク外国為替市場では、物価や個人消費に関する米経済指標の発表を翌日に控えて、1ドル=147円台後半で推移した。147円71~81銭。2月米消費者物価指数(CPI)でインフレ圧力の根強さが示されたことを受け、この日も米長期金利が上昇。日銀による早期政策修正観測の後退も重なり、海外市場では円売り・ドル買いが進行した。米市場入り後は新規材料に乏しく、翌14日発表の卸売物価指数(PPI)や小売売上高などの経済指標待ちで様子見が拡がった。


*13日のニューヨーク株式相場は、翌日公表される米物価統計が待たれる中、3日続伸した。ダウ工業株30種平均は前日終値比37.83ドル高の3万9043.32ドル。ナスダック総合指数は87.87ポイント安の1万6177.77。12日に発表された消費者物価指数(CPI)ではインフレ圧力の根強さが示された。それでも利下げ期待が維持されて買われた前日の流れを引き継ぎ、この日は主要経済指標などの手掛かりに乏しかったものの、ダウは取引序盤から買い優勢に推移した。ただ、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、ハイテク株を中心に売りがかさみ、中盤以降のダウは徐々に上げ幅を縮小。終盤には一時マイナス圏に沈む場面もあった。


*13日のNY金相場は、対ユーロでのドル安などを背景に買いが入り、反発した。前日比14.70ドル(0.68%)高の1オンス=2180.80ドル。前日発表された米消費者物価指数(CPI)では前年同月比で全体、コア指数ともに市場予想をやや上回った。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待は根強く、この日の外国為替市場では対ユーロを中心にドル売りが優勢の展開。ドル建て金に割安感が生じたことから、買われる展開となった。また、パレスチナ自治区ガザでは、イスラム教のラマダン(断食月)が始まった後もイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続いている。停戦合意の見通しが立たなければ、中東地域全体の不安定化につながるとの見方を背景に、安全資産として金が買われた。

金ETF、816.86トン(+1.73)。

*NY白金は反発。前日比16.70ドル(1.80%)高の1オンス=944.90ドル。
パラジウムは3営業日続伸。前日比20.40ドル(1.94%)高の1071.00ドル。


*13日のNY原油は、米原油・石油製品の在庫減少を示す週報を背景に、5営業日ぶりに反発した。前日比2.16ドル(2.78%)高の1バレル=79.72ドル。米エネルギー情報局(EIA)がこの日発表した8日までの1週間の米石油在庫統計によると、原油在庫は前週比150万バレル減となり、市場予想(130万バレル増)に反する取り崩しとなった。加えて、ガソリン在庫は570万バレル減と取り崩し幅は市場予想の190万バレル減を上回った。これを受け、需給引き締まり観測が台頭し、原油は買い進まれた。世界第3位の産油国であるロシアからの供給不安の高まりも相場の支援要因。前日に続き、ウクライナはロシアの石油施設を標的にドローンで攻撃。13日、ロシア石油大手ロスネフチの国内最大規模の製油所が炎上した。一連の攻撃を巡り、ロシアのプーチン大統領が今週行われる同国の大統領選の妨害が目的だとの見解を示したと伝わった。


*シカゴトウモロコシは下落。前日比0.50セント(0.11%)安の1ブッシェル=441.25セント。新たな需要や相場に影響を与える材料がなく、相場は比較的安定した。

シカゴ大豆は続伸。前日比0.75セント(0.06%)高の1ブッシェル=1196.75セント。相場は前日に約1カ月ぶりの高値を付けたことを受け、この日の取引時間の早い段階では、利益確定の売りに押された。南米の豊作や中国からの需要を巡る懸念が相場の重しとなった。



【14日】
21:30 (米) 2月 卸売物価指数(PPI) [前月比] 0.3% 0.3%
21:30 (米) 2月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比] 0.9%
21:30 (米) 2月 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く) [前月比] 0.5% 0.2%
21:30 (米) 2月 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く) [前年同月比] 2.0%
21:30 (米) 2月 小売売上高 [前月比] -0.8% 0.6%
21:30 (米) 2月 小売売上高(除自動車) [前月比] -0.6% 0.4%
21:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数 21.7万件
23:00 (米) 1月 企業在庫 [前月比] 0.4% 0.3%

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