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商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

カテゴリ: 原油

NY原油、コロナ感染拡大で上値重い
*石油輸出国機構とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は、原油価格の押し上げに向けて、5月から日量970万バレル(世界需要の10%に相当)の減産を6月末まで実施するとしていたが、7月末までの延長を決定した。過去最大規模の協調減産を実施しているが、8月に減産量を縮小する可能性がある。NY原油が40ドル台で推移していることが要因。OPECプラスの合同閣僚監視委員会(JMMC)は、今後の削減量を協議する予定だが、今のところ過去最大規模の減産を8月にも延長する議論は出ていないという。

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*米国の在庫は増加傾向にある。9日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油在庫が570万バレル増だった。一方、ガソリン在庫は480万バレル減少していた。ただ、メキシコ湾岸の原油在庫は500万バレル増加し、過去最高を記録した。

*米エネルギー情報局(EIA)は、世界の原油需要は2021年末にかけて回復し、同年第4四半期までに需要は日量1億0110万バレルになると予想した。世界の原油需要は従来予想よりも速いペースで回復を続けていると見込んでいるが、新型コロナ第二波の影響を背景に需要が盛り上がって来ない。米国の新型コロナウイルス感染者数が急増し、原油需要の急速な回復期待が後退している。米国のジョンズ・ホプキンス大学によると、米国の新型コロナウイルス感染者数は8日、累計300万人を超えた。7日には6万人を超える新規感染が報告され、1日の感染者数としては過去最多を更新した。死者は13万人を上回り、感染者とともに世界最多。テキサス、フロリダなど南部や西部を中心に感染が深刻化しており、一部地域では経済活動の再開が一時中止されている。経済再開の動きが停滞し、景気回復の遅れが懸念されている。

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*こうした背景からファンドも強気になりきれないようだ。OPECプラスが減産延長を決定しても、CFTC建玉による買い越しは増加していない。
*テクニカル的に見ると3月に生じたギャップの上限42.17ドルが上値抵抗線になっている。
*減産により下支え効果と新型コロナ拡大による需要減退という弱材料に挟まれて、NY原油はレンジ相場を抜け出そうにない。当面は、35~45ドルのレンジで推移すると予想する。
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【NY原油、35~45ドルのレンジで推移か】
*NY原油は40ドルに接近する上昇を見せたが、これは世界的に製造業で良好な経済指標が発表されたことが背景にある。6月米ISM製造業景況指数は52.6と、前月から上昇、景気拡大と縮小の節目とされる50を4カ月ぶりに上回った。6月中国製造業PMIも51.2と前月から改善し、2カ月連続で50を超えて、年初来の最高水準となった。6月ドイツ製造業PMIは45.2と、5月の36.6から上昇した。フランス製造業PMIも52.3と、5月の40.6から上昇し景気拡大に転じた。また海洋上でタンカーに貯蔵されていた原油や石油製品数千万バレルが売却されており、燃料需要が回復しつつあるとみられている。

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*石油輸出国機構とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は相場押し上げに向け、5月から日量970万バレル(世界需要の10%に相当)の減産を行うことで合意した。当初予定では6月末までとしていたが、7月末までに延長された。6月のOPEC加盟国(イラン、リビア、ベネズエラを除く10カ国)の産油量は、ロシアなど非加盟産油国と構成するOPECプラスの協調減産合意の履行に取り組んだことで、前月比で日量125万バレル減となった。合意の完全順守には、さらに日量約155万バレルの減産が必要という。

また、イラク、ナイジェリア、クウェートは5月から減産しているが、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、アンゴラは一段の減産に踏み切っている。過去最大規模の協調減産を実施しているが、8月に減産量を縮小する可能性がある。世界的に需要が回復していることや、価格も上昇傾向にあることが要因。

OPECプラスの合同閣僚監視委員会(JMMC)は会合を開き、今後の削減量を協議する予定だが、今のところ過去最大規模の減産を8月にも延長する議論は出ていないという。

*米エネルギー情報局(EIA)が昨日発表した6月26日までの1週間の原油在庫は前週比720万バレル減少と、減少幅は市場予想の70万バレルを大幅に上回った。供給過剰懸念が後退した。ただ新型コロナウイルスの新規感染者の急増が上値を抑えている。

*米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが26日公表した1週間の国内石油掘削リグ稼働数は前週比1基減の188基と、2009年6月以来の低水準となった。NY原油は需要の回復と新型コロナの影響が綱引きされ、35~45ドルのレンジで推移すると予想する。

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*米金融大手バンク・オブ・アメリカは、主要産油国による減産などを理由に、原油価格予想を引き上げた。WTIについては、今年の平均価格を1バレル=39.70ドル(従来予想32.00ドル)に引き上げ、2021年は47.00ドル、22年を50.00ドルと予想した。
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「NY原油、35~45ドルのレンジを想定」
*今週のNY原油は、週明け22日に需給改善への期待から40.46ドル(+0.71)。と3カ月半ぶりに40ドル台を回復した。

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石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成するOPECプラスが協調減産順守をより徹底する見通しに加え、新型コロナウイルスの世界の感染者数が記録的な増加を示しているにもかかわらずロックダウン(都市封鎖)の緩和が続いていることが好感された。

*また、最新週の米国の石油・天然ガス掘削リグの稼働数が7週連続で過去最低を更新したことも支援要因となった。

*しかし、23日、24日は利益確定売りが優勢となった。米国では1日あたりの新規感染者数が、2番目の大きさを記録し、「第2波」への警戒感が高まったことが背景。ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの3州が、感染増加地域からの来訪者に隔離を求めると発表したが、ドライブ需要が妨げられとみなされた。IHSマークイットが発表した6月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値がユーロ圏と比べてさえない内容だったことも売り要因になった。中国、中南米、インドでも感染者数が増加していることから、夏場の航空機需要も回復のメドがたたず、燃料需要の一段の低下が懸念されている。

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*米エネルギー情報局(EIA)が24日発表した19日までの1週間の米石油在庫統計によると、原油在庫は前週比140万バレル増加し、事前予想の29万9000バレルを上回った。3週連続で過去最高を記録し、供給超過への懸念が強まった。一方、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟産油国で構成するOPECプラスが協調減産順守をより徹底する見通し。サウジアラビアやロシアなど主要産油国による石油輸出国機構(OPEC)プラスは合同閣僚監視委員会を開催し、イラクやカザフスタンが、5月の減産未達成分を今後相殺すると約束した。

*こうした背景から、米金融大手バンク・オブ・アメリカは、主要産油国による減産などを理由に、原油価格予想を引き上げた。WTIについて、今年の平均価格を1バレル=39.70ドル(従来予想32.00ドル)に引き上げ、2021年は47.00ドル、22年を50.00ドルと予想した。
*ただ、短期的には「第二波」への懸念が上値を抑えよう。
*NY原油は当面、35~45ドルのレンジで推移すると予想する。

「NY原油相場、30~45ドルのレンジを想定」  
サウジアラビアやロシアなど石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国によるOPECプラスは5月、6月に行った日量970万バレルの削減を7月いっぱい維持することで合意した。国際エネルギー機関(IEA)は16日公表した月報で、2020年の石油需要予想を5月報告より50万バレル多い日量9170万バレルに引き上げた。

一連の材料は需給を引き締めるもので、本来なら原油相場を押し上げていいはずだが、新型コロナ「第2波」に対する警戒感が原油相場の上値を抑えている。

米国では、NY州が経済活動に関して一段の制限緩和に踏み出すと表明した一方で、早期に経済活動を再開したオクラホマやテキサス、フロリダなどの州で新型コロナの感染者数が増加している。中国では北京市が緊急対応レベルを引き上げ、「戦時状態」を宣言した。

米国ではドライブシーズンに入っているものの需要は盛り上がらず、世界的には夏の航空機需要が壊滅的なことから燃料用需要が期待ない状況にある。

IEAは、石油需要が新型コロナ前の水準に戻るは2022年以降になると見ている。

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17日公表された米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計によると、12日までの原油在庫は5億3900万バレル超と前週より120万バレル増加し、2週連続で過去最高を記録した。予想は300万バレル程度の減少だった。市場予想に反して増加したため需給悪化懸念が強まったが、米国内の1日当たりの生産量が減少し、2018年3月以来の低水準となったことは支援要因となった。ガソリン在庫は前週比167万バレル減少。中間留分在庫も増加予想に反し減少だった。現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比5.3%減で6週連続の減少だった。

NY原油日足に50日、100日、200日の移動平均線を入れると現状は100日線のレベルで推移している。減産効果で下値はサポートされる見込みで50日移動平均線のある30ドルが下値の目安になりそうだ。世界各国でロックダウン(都市封鎖)解除や経済活動の再開が期待されて40ドルを超える可能性はあるが、新型コロナ第二波への懸念や需要減退予想から上値は200日移動平均線のある45ドル前後だろうか。当面は下値30ドル、上値45ドルのレンジを想定しておきたい。
テクニカル的には、ギャップの上限41.88ドルが目先の上値抵抗線になろう。

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なお、ロシアのノバク・エネルギー相は17日、原油需要の回復について楽観していると語り、原油価格が1バレル=40ドルを上回って推移していることについて、ロシアは42.50ドルを想定して予算を組んでいるため水準的に合致していると指摘。50ドルになれば「満足だ」と述べた。
50ドルでは売りたいと言っているようにも聞こえるが。

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*OPECプラス、減産延長を決定
石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は4月12日の会合で、5月から2カ月間、新型コロナウィルス流行前の世界需要の約1割に当たる日量970万バレルの協調減産で合意した。7月からは770万バレルに縮小することも決めていた。しかし、世界各国でロックダウン(都市封鎖)が相次いだため需要が大幅に減少し、過剰供給懸念が強まったことから4月20日にWTI原油相場は史上初のマイナス価格を付けた。

「OPECプラス」は原油安を回避すべく6月6日(6月9~10日予定を前倒し)にテレビ会議を開き、大幅減産延長を決めた。6月末が期限となっていた日量970万バレルの協調減産を1カ月延長し、7月末までとした。

OPECの盟主サウジアラビアと非加盟のロシアが事前協議で大幅減産の延長で一致し、6日の会合では他の参加国もこれに合意した。イラクなど一部の国の減産が不十分だったとして、7月以降にその分の追加減産を求めた。議長国アルジェリアのアルカブ・エネルギー相は「需要は持ち直しているが、市場の先行きにはなお課題がある」と説明した。

また、今年の世界全体の石油需要が前年に比べて日量900万バレル前後減少するとの分析し、新型コロナの影響により多くの国で経済活動が停滞し、需要が大幅に落ち込むと見込んだ。
声明では「全ての主要産油国に石油市場の安定化に貢献するよう求める」と呼び掛け、世界最大の産油国である米国のほか、カナダやノルウェーなど議論に参加していない国にも産油量抑制の継続を求めた。

なお、国営石油会社の経営難に見舞われているメキシコは今回の協調減産への不参加を決めた。
このため、実際の協調減産規模は現状の日量970万バレルを10万バレル下回る同960万バレルとなる見通し。次回会合は11月30日~12月1日に開く。

*世界各国でロックダウン(都市封鎖)解除の動きが強まる中、燃料用需要の回復が期待され、「OPECプラス」が減産延長を決定したことは市場に素直に好感された。NY原油は反発し9日には一時40.44ドルの高値をつけた。ロシアのノバク・エネルギー相は、世界の石油需要は4月に日量約2500万~2800万バレル、5月は同2100万バレル減少したとの見方を示した。5月は供給余剰が日量700万バレルに減少し、6月には需給バランスが均衡する見込みで、「需要の伸びと減産合意を考慮すると、7月は日量300万~500万バレルの供給不足が予想される」とした。

しかし、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は8日、サウジに加えクウェートとアラブ首長国連邦(UAE)は日量118万バレルの自主的に実施している追加減産を7月以降は実施しないと表明。また、米国では原油価格の上昇を受けてシェールオイルの生産が再開した。早くも不協和音が聞こえてきたようで、40ドルという節目では利益確定売りが先行したようだ。

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*NY原油7月限は3月9日に生じたギャップ(37.64~41.88ドル)にトライする上昇となった。ただギャップ上限をブレイクできずに反落となった。また、年初高値(62.95ドル)と年初安値(17.27ドル)の半値が40.11ドルであることを考えると、短期的に高値達成感が出てきそうだ。NY原油は調整場面に入る可能性がある。予想レンジは37~42ドル。

*今後は、「需要回復の度合い」、「米国の在庫状況」、「減産が忠実に履行されているかどうか」が市場の関心事項となろう。8月以降の減産方針は、各国の取り組みを確認する監視委員会を12月まで毎月開き、原油市場の状況も点検しつつ随時決定するとみられる。次回監視委は6月18日に開催する。

*ロックダウン解除とはいえ世界各国の往来が制限されている以上、航空機需要の回復が期待できない。「需要回復の度合い」は緩やかなものにとどまろう。また、需給バランスが均衡を取り戻したところで、過剰在庫は十数億バレル積み上がっていると見られる。この過剰在庫が削減されない限り、原油相場の上昇は難しいだろう。

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*東京ドバイ原油は年初高値4万5320円と年初安値1万5710円の半値戻しの水準(3万0510円)をほぼ回復した。これは、ほぼ100日移動平均線のレベルにある。ここからの下値は50日移動平均線(2万5000円)にサポートされる可能性が高く、上値は200日移動平均線(3万4500円)の抵抗を受けよう。東京ドバイ原油は、2万5000~3万5000円のレンジで推移しそうだ。

「上値の重い原油相場、需要増加に懸念」
NYダウが良好な世界各国でロックダウン(都市封鎖)解除が進む中、良好な米経済指標を受けてNYダウは2万6000ドル台に上昇した。

株式と同じリスク資産と見られているNY原油は、今週4日に開催予定のサウジアラビアやロシアなど主要産油国による減産継続への期待も加わって昨日は一時一時38ドル台に上昇し、3月6日以来約3カ月ぶりの高値をつけた。

サウジアラビアとロシアが現在行っている協調減産合意を1カ月延長することで暫定的に一致した。
ただ、既存の合意を順守できない国に対して、どうのように対応するかという点が、開催の大きな障害となり、OPECプラスが4日に会合を開催するかは未決定となった。

減産継続に向けた交渉が難航しているとの懸念が強まり、減産延長の時期や規模をめぐって不透明感が強まった。実際、減産遵守率の低い加盟国も多く、調査では5月のOPEC減産遵守率は75~80%とだったという。

また、米中関係の悪化も需要期待に水を差している。中国は米国の新型コロナ感染者が世界最も多いことから米国からの航空機乗り入れを禁止しているが、米国の航空機乗り入れの申請を却下した。これに対抗してトランプ政権は3日、中国の航空会社の米国への乗り入れを16日から禁止すると発表した。両国間の往来が一段と減少するとの懸念から燃料用需要の減少が懸念された。

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昨日発表された米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の原油在庫は350万バレル増加の予想に反して208万バレル減少だった。クッシング在庫は減少しており、保管の懸念は後退しているが、ガソリン、中間留分の在庫は積み増しだった。

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減産にサポートされる一方で需要への懸念が重石になっている。
NY原油は30~40ドルのレンジで推移すると予想する。
テクニカル的には3月9日に生じたギャップ37.64~41.88ドルがあるが、この上限が上値抵抗線になると予想する。逆に言えば、41.88ドルを上抜けない限り本格的な上昇相場は難しいだろう。

【22、23日はOPEC総会】
22、23日と2日間に渡って石油輸出国機構(OPEC)総会が開催される。現在の協調減産に参加しているOPEC加盟国の14カ国とロシアなど非加盟国の14カ国の合計28カ国の産油国が参加して、現在の協調減産について話し合う。

減産は2017年1月から実施され、日量180万バレルの協調減産計画に対して、減産順守率は現在では150%を超えるレベルに上昇している。ベネズエラとリビアの大幅減産が影響し、米国による経済制裁で今後のイラン産原油輸は最大で日量100万バレル減少する可能性があると見られている。こうした背景からNY原油は5月に73ドルに接近し、北海ブレント原油は80ドル台に上昇した。しかし、産油国にとっては、原油価格の上昇はもとより望んだところだが、上がりすぎるのも問題だ。

原油価格高騰により世界経済の成長が鈍化すれば、いずれは需要減少という負の側面が強まる。さらに長期的には、代替エネルギーの開発促進を招く可能性が高まる。そして、トランプ大統領が、米国内のガソリン価格の上昇を受けて、減産している産油国を非難した。トランプ大統領は日量100万バレルほどの増産を産油国に要求した。

安全保障の面で米国に依存しているサウジアラビアにしては、アメリカの意向を無視して減産を継続することは難しくなったということだろう。ロシアにしても経済再建のために上昇している原油価格を前にして稼ぎたいということではないか。

サウジアラビアやロシアの最近の要人発言発言から、日量100万~150万バレルの増産が決定される見込み。イランのザンギャネ石油相は、協調減産合意に基づく目標以上に減産した産油国が目標水準まで増産することにイランが同意する可能性を示唆した。エクアドルのペレス炭化水素相は20日、OPECと非加盟産油国による日量50万─60万バレルの増産合意もあり得ると述べた。関係筋によると、順守率を現行の水準から100%に戻す場合、市場に供給される原油は少なくとも日量100万バレル増えることになる。

NY原油は65ドルを挟んだレンジを形成しており、上下どちらにも動く可能性がある。テクニカル的には、150日移動平均線にサポートされ、50日移動平均線がレジスタンスになっている。移動平均線の状況から見れば、依然として上昇トレンドは継続しているため、下落しても62~63ドルレベルでサポートされそうだ。一方、反発して場合は67~68ドルレベルになりそうだ。


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米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油在庫が前週比590万バレル減と、市場予想の190万バレル減を大幅に上回る取り崩しとなった。米国内の需給不均衡に対する警戒感が後退した。ただ、ガソリン在庫は330万バレル増と、予想の20万バレル増を大幅に上回る積み増し。ディスティレート(留出油)在庫も20万バレル減の予想に反して270万バレルの積み増しだった。夏前の行楽シーズンにもかかわらず、石油製品在庫が潤沢であることが明らかになった。


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情報提供:(株)みんかぶ
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【NY原油は70ドル台が定着へ】
*8日、トランプ大統領はイラン核合意からの離脱を表明し、イランに対して「最高レベル」の制裁を実施すると述べた。

欧米やロシアなど主要6カ国とイランが2015年に結んだ核合意に基づき、米国が対イラン制裁の緩和で合意して以来、イランの原油輸出は日量約250万バレルに増加しており、イランは石油輸出国機構(OPEC)第3位の産油国となっている。

イランは中長期的な目標として原油の増産と生産能力の拡大を目指しているが、トランプ大統領がイラン核合意からの離脱を発表したことで、この計画も危うくなるとの見方が強まり、今回の決定は原油相場に強材料になると考えられている。

米財務省は8日、欧米など主要6カ国とイランが妥結した核合意からの米離脱表明を受け、原油輸入などイランとの取引に関し、90日と180日の猶予期間を即日設定した。遅くとも11月4日を過ぎたものについて、「核合意に基づき解除されたすべての米制裁が再発動される」との見通しを示した。

制裁再発動が8月6日までの90日間猶予されるものは、
1.イラン政府による米ドル購入、
2.イランによる貴金属取引、
3.イラン国債の購入と発行に関わる募集など。
イラン産のペルシャじゅうたんの米国への輸入認可も90日後に取り消される。

また、11月4日までの180日間猶予対象となるのは、
1.イラン国営石油会社(NIOC)などとの石油、石油化学製品取引、
2.イラン中央銀行と外国金融機関の取引などが含まれる。

ムニューシン米財務長官は、米国の対イラン制裁再開によって原油価格が大幅に上昇する可能性は低いとの見方を示した。イラン原油輸出の減少分を補うため、一部の国が増産の用意を示しているとした。

今回の決定は事前に十分伝わっていた政策のため、今のところ原油相場には大きく影響は出ていないようだ。


8日のNY原油は、利益確定売りも出て前日比1.67ドル安の69.06ドルで引けて70ドルを割り込んだが、イラン核合意離脱決定を受けて、時間外取引は1.50ドル余り上昇し、70.57ドルレベルで推移している。

イランの原油生産量は減少する可能性があり、夏場のガソリン需要と連動して、NY原油相場は70~75ドルのレンジに浮上すると予想する。


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情報提供:(株)みんかぶ
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【 NY原油はジリ高、60ドルを目指すか】
*NY原油予想レンジ:57~60ドル。先週のNY原油は11月24日に59.05ドルと年初来高値をつけた後は調整局面に入り、25日移動平均線を下回る場面もあったが、55ドルの下値支持線まで下がることなく反発し、再び25日移動平均線を上回って58ドル台に上昇している。地合いは強く、年初来高値の59ドル台を目指す可能性が高いだろう。ただ、直近安値56.09ドルを下回った場合、55ドルまでの調整安が想定される。(注1)

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*11日から操業を停止している英北海のフォーティーズ・パイプラインの運営会社イネオスは19日、亀裂の補修には4週間かかるとの従来見通しを改めて示した。この報を受けて供給不安が広がり、北海ブレント相場が上昇する中、NY原油も連れ高となった。

ただ、米エネルギー情報局(EIA)が18日に発表した月間掘削生産性リポートによると、来年1月の国内シェールオイル生産量は13カ月連続で増加し、過去最高を更新する見通しで、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による協調減産効果が弱まるのではないかとの懸念が上値を抑えた。とはいえ、石油輸出国機構(OPEC)主導による協調減産措置により、世界の原油在庫は2018年半ばまでに需給が均衡するとの見通しが下値を支えており、原油相場は底堅く推移するだろう。

*米エネルギー情報局(EIA)が発表した15日までの1週間の米原油在庫は前週比650万バレル減と、減少幅は市場予想の380万バレル減を上回った。原油在庫は4億3650万バレルで、2015年10月以来の低水準。一方、ガソリン在庫は120万バレル増(予想190万バレル増)、ディスティレート(留出油)在庫も80万バレル増(予想90万バレル取り崩し)となった。

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*CFTC建玉12月19日時点:ファンドの原油買い越しは60万1839枚(前週比-1万2658枚)と減少。総取組高245万6059枚と前週比11万5627枚の減少。

*東京ドバイ原油予想レンジ:4万3000円~4万4500円

(注1)テクニカル指標を元にした予想であり、今後の値動きを保証するものではありません。


情報提供:(株)みんかぶ
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【NY原油は上昇継続し、60ドル台へ】

昨晩のNY油は一時上昇し年初来高値に接近する場面もあったが、反落して引けている。

10月の石油輸出国機構(OPEC)加盟国の産油量が、前月から日量8万バレル減少し、減産順守率も86%から92%に改善した。

また、前日発表された米石油協会(API)の週間在庫統計では、1週間の原油在庫は510万バレル減と、市場予想の180万バレル減を大幅に上回った。これを受けて買いが優勢となり、一時55.22ドルまで上昇し、年初来高値の55.24ドル(1月3日)に接近した。

しかし、昨日米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油在庫は前週比240万バレル減と、減少幅は市場予想の180万バレルを上回ったが、APIが発表した減少幅には届いていなかった。そのため、利益確定売りが優勢となったようだ。24日時点で、ファンドの買い越し幅は44万6827枚まで膨らんでいたため、売りが出やすかったともいえる。

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在庫の減少幅に対する評価は、上昇基調を変えるほどの弱材料ではないため、昨日の下落は単なる押し目と考えていいだろう。また、在庫統計では、中間留分(暖房油)の減少が判明しており、これから冬場の需要期を迎えるに当たって、製品相場の上昇が予想される。

現在の原油相場の上昇の背景には、産油国の減産延期期待がある。OPECのバーキンド事務局長は先週末、サウジアラビアとロシアが減産期間の9カ月延長に支持を表明したことを歓迎した。2大産油国が、11月のOPEC総会を控えて、減産延期に前向きな姿勢を見せたことで、世界的な需給是正への期待が高まっている。

サウジアラビアとしても、国営石油会社であるアラムコのIPO(新規株式公開)を控えているため、原油価格の高止まりは絶対条件で、なりふり構わず価格押し上げを画策してくるだろう。

サウジアラビア国王が歴史的なロシア訪問を断行したのも、偏に原油生産減産に関して、協力を取り付けるためだ。

55ドル台に達したことで、近い内に年初来高値は更新されよう。

来月のOPEC総会に向けて、60ドル台を目指す上昇基調が続くと予想する。


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情報提供:(株)みんかぶ
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