テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

カテゴリ: ドル円

【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、上値の重い展開になりそうだ。先週公表された5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、6月13-14日のFOMCでの追加利上げの可能性が示唆されたが、最近の低調な米国の経済指標、とりわけインフレ率の鈍化に対する警戒感が示されていたため、ドル円は112円台から反落に転じた。そのため、雇用統計と共にインフレ指標が大きな注目点となろう。30日には4月のコアPCEデフレーターが発表される。コアPCEデフレーターは、前年比で2月が+1.8%、3月が+1.6%と鈍化し、4月も+1.5%への鈍化が予想されている。予想通りであれば、6月のFOMCでの追加利上げ観測が後退することになろう。一方、2日発表される5月の雇用統計では、失業率は前回と同じ4.4%が予想されているが、非農業部門就業者数は+17.6万人と前回の21.1万人から低下する見込み。こちらも予想通りであれば、6月の利上げに対してネガティブ要因となる可能性がある。

また、トランプ大統領は初の外遊を終えて帰国したが、解任されたコミー前米連邦捜査局(FBI)長官による公聴会での証言への警戒感が高まっている。トランプ大統領を巡るロシアゲート疑惑の深刻化も警戒される。民主党議員からは、トランプ大統領に対する弾劾発言も出ており、こうした事件で政権運営が混迷すれば、税制改革やインフラ投資を2本の柱とするトランプノミクスへの期待感が剥落することから、NYダウが売り優勢となり、ドル下落といった展開になることが予想される。さらには、トランプ政権による対日貿易不均衡是正に向けた円高圧力も今後は警戒されてくるため、ドルの上値は重い展開になろう。26日時点のCMEのFED WATCHのよると、6月の利上げ確率は84%だが、9月は26%、12月は37%程度となっており、6月以降の利上げ見通しに関しては不透明感が強い。6月の利上げが実施されても、その後の利上げが後2回なのか、3回なのかでドル円相場の展開は大きく異なってくるだろう。

今週発表される経済指標は、30日は4月の本邦労働力調査・有効求人倍率、4月の米コアPCEデフレーター、5月の米消費者信頼感指数、31日に4月の本邦鉱工業生産、5月の中国製造業PMI、4月の米中古住宅販売仮契約、米地区連銀経済報告(ベージュブッく)、6月1日に1−3月期の法人企業統計がある。5月の米ADP雇用統計、5月の米ISM製造業景況指数、5月の新車販売、2日に5月の米雇用統計等。

yen0529


なお、週明け29日の午前5時40分頃、北朝鮮が発射した弾道ミサイルは、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下し、日本政府は北朝鮮に最も強い表現で非難した。とはいえ、市場の反応は冷静で、ドル円と日経平均株価は堅調に推移した。

*CFTC建玉5月23日時点:ファンドのドル買い・円売りは5万1656枚(前週比-8352枚)と減少。総取組高は21万1298枚と前週比1万1212枚の減少。


予想レンジ:110.00円~112.50円


情報提供:(株)エムサーフ
※上記ロゴが記載されたチャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)エムサーフは一切の責任を負いません。

【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、上値の重い展開が続くだろう。トランプ大統領のロシアゲート疑惑が深まる中、北朝鮮は再びミサイル実験を行い、朝鮮半島情勢への警戒感が高まっている。コミー前米連邦捜査局(FBI)長官は、5月3日の米上院司法委員会で「司法妨害を受けたことはない」と述べているが、解任された後に、トランプ大統領からの圧力があったと述べているという。

米下院監視・政府改革委員会は、24日の公聴会でトランプ大統領が解任したコミー前FBI長官に証言を要請している。ロシアとの関係を巡り辞任したフリン前大統領補佐官に関する捜査を中止するようコミー前FBI長官に求めたとの疑惑で、トランプ大統領が弾劾される可能性もある。

ロシアゲート疑惑は払拭されず、捜査に時間もかかることが予想され、トランプ政権の大規模な税制改革案やインフラ投資といった財政出動案の審議は大幅に遅れることが予想される。

そのため米株価の上値が重くなることが予想され、トランプノミクスが軌道に乗らないとなれば、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げが見送られるとの見方も強まる可能性がある。先週のドル円急落は、これを意識しての反応だろう。

今週は地区連銀総裁の講演が複数予定されており、米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言で、相場が上下に振れる可能性があるので注意したい。一方で、110円台では本邦機関投資家によるドル買いが、先週の急落時には観測されていることで110円が下値のメドになりそうだ。

今週は重要イベントが続く。トランプ大統領初の外交が始まっている。20~21日サウジ。22~23日イスラエル、24日バチカン。25日にはベルギーで北大西洋条約機構(NATO)首脳会談出席、26~27日にはイタリアでG7出席。イタリアでは日米首脳会談も予定されている。25日に開催される石油輸出国機構(OPEC)総会では、現行の減産継続が予想されている。日本では22日に黒田日銀総裁の講演が予定されている。

今週発表される主な経済指標は、22日の4月の本邦貿易収支、23日の米4月新築住宅販売、24日の米4月中古住宅販売、25日の米第1四半期国内総生産(GDP)改定値、26日の4月の本邦消費者物価指数(CPI)、4月米耐久財受注など。

*CFTC建玉5月16日時点:ファンドのドル買い・円売りは6万0008枚(前週比+2万3701枚)と増加。総取組高は22万2510枚と前週比1万9370枚の増加。


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*テクニカル:上値目標値となっていた100日移動平均線を越えたものの、115円の上値抵抗線が厚く、はね返されて反落に転じた。しかし、今度は100日移動平均線がサポートになっており、110円台で下げ止まった。しばらくは、100日移動平均線と200日移動平均線に挟まれたレンジで推移しよう。


予想レンジ:110.00円~113.00円


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【ドル円、今週の見通し】
今週のドル円相場は、上値の重い展開になりそうだ。

週明け15日、北朝鮮が14日に新型の地対地中長距離弾道ミサイル「火星12」の発射実験が「成功した」と報じ、市場のリスク回避姿勢が高まった。北朝鮮がミサイルを発射し、核実験実施の可能性を示唆したことで、レッドラインを警告している米国や中国の対応が一段と厳しくなることが予想されるが、再び朝鮮半島情勢が緊迫化し、リスク回避姿勢の高まりからドル売り・円買いが優勢となるだろう。

米国の政権運営にも懸念が高まっている。先週、トランプ大統領はコミー連邦捜査局(FBI)長官を突然解任したが、米上院情報委員会は、16日の非公開公聴会でトランプ大統領が解任したコミー前米連邦捜査局(FBI)長官に証言を要請している。トランプ大統領とロシアの疑惑を捜査していたFBI長官の解任により、民主党だけでなく、共和党からも批判が強まっている。コミー氏の証言の内容次第では、米上院でのヘルスケア修正法案や米下院での税制改革案の審議が停滞する可能性が高まり、税制改革案への期待感が後退し、ドル売りが強まる可能性がある。米国では、今回の解任を「ウォーターゲート事件」になぞらえる見方もあり、トランプ大統領のロシア疑惑への関与の疑いが強まった場合、トランプ政権が受ける衝撃は小さくないだろう。

13日に閉幕した主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、出席者からは保護主義を否定する発言が続出した。しかし、ムニューシン米財務長官は閉幕後、貿易が自由・公正でない場合は保護主義も辞さないと表明した。トランプ政権は対日貿易不均衡是正に向けて円高圧力を強める可能性を示唆しており、今後はドル高を牽制する要人発言に注意したいところ。

また、米国の経済指標にも注意したい。米連邦公開市場委員会(FOMC)で、1-3月期の国内総生産(GDP)の落ち込みを「一時的」としたが、先週発表された4月小売売上高は前月比0.4%増と、伸び率は市場予想の0.6%を下回った。4月の消費者物価指数(CPI)は前年比1.9%上昇と、伸びは前月の2.0%から鈍化し、2015年10月以来の低水準となった。今後発表される経済指標が同様に低迷していれば、6月の利上げ見通しが後退し、ドルの上値を抑えるだろう。

今週発表される経済指標は、国内では17日の3月機械受注、18日の1-3月期GDP速報値。海外では、15日の米5月NY連銀製造業景況指数、中国4月固定資産投資、小売売上高、鉱工業生産、16日の米4月住宅着工、鉱工業生産、ユーロ1-3月GDP改定値、17日の米5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数など。

*CFTC建玉5月9日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万6307枚(前週比+5824枚)と増加。総取組高は20万3140枚と前週比6295枚の増加。

*テクニカル:上値目標値となっていた100日移動平均線を越えたものの、115円の上値抵抗線が厚く、はね返されている。しかし、反落しても今度は100日移動平均線がサポートになっており、上昇基調に変化はないだろう。再度、115円突破を目指す可能性が高い。

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予想レンジ:111.50円~114.50円



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【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は堅調に推移しそうだ。

注目された7日のフランス大統領選決戦投票は、超党派の市民運動「前進」を率いる親欧州連合(EU)の中道系候補エマニュエル・マクロン前経済相(39)が、EU離脱や反移民を掲げる極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首を破り勝利した。

英国のEU離脱の選択をもたらしたポピュリズム(大衆迎合主義)に動揺していた欧州各国からは歓迎する声があがり、市場もこれを好感してはリスクオンモードを強めた。

週明け早朝、ドル円は一時113円をつけ、連休明けの東京株式市場では日経平均株価が300円以上の急上昇を見せた。ただ、9日には韓国大統領選挙を控えているため、朝鮮半島の緊迫化が高まるとの懸念もあって、ドル円113円を越えることなく上値の重い展開となっている。日本が連休中の4日のNY市場では113円からのドル売りの強さが確認されたようだ。113円でロスカットが発動されたと思われたが、それに合わせてドルの利食い売りも出たため、ドル円は反落に転じている。113円を越えて一段とドルが買われるにはさらに強材料が必要だろう。

5日に発表された4月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が21万1000人増と、市場予想を上回り、失業率は4.5%から4.4%に低下し、2007年5月以来の低水準を記録した。しかし、平均時給は前年同月比で2.5%増にとどまり、昨年8月以来の低水準となり、3月のNFPも下方修正されているため、ドル買いも慎重にならざるをえないだろう。

ただ、サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は5日、4月の米雇用統計の内容は「心強く」、労働市場の過熱化リスクを回避するために、連邦準備理事会(FRB)は年内あと2、3回の利上げを実施する必要があるとの見解を示した。5日時点のCMEのFED WATCHによると、6月のFOMCでの利上げ確率見通しは87.7%。

9日の韓国大統領選前後で、北朝鮮が挑発行動をとることも想定され、地政学的リスクに注意したい。韓国については、予想通り最大野党「共に民主党」の文在寅氏(北朝鮮には融和的)が優位となっている。

今週の経済指標は、8日に中国4月の貿易収支、10、11日はイングランド銀行(BOE、英中銀)金融政策委員会(MPC)、11日に3月の本邦国際収支、4月の景気ウォッチャー調査、米4月生産者物価指数(PPI)、12日に米4月消費者物価指数(CPI)、4月小売売上高、5月ミシガン大学消費者信頼感指数などがある。

*CFTC建玉5月2日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万0483枚(前週比+3614枚)と増加。総取組高は19万6845枚と前週比7334枚の減少。

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予想レンジ:112.00円~114.00円


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【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、上下に振れる可能性がある。フランス大統領選挙を受けて、欧州発のリスクが後退しているが、北朝鮮を巡る地政学的リスクは依然として残っているものの、23日に行われたフランス大統領選の第1回投票が即日開票され、出口調査等により、中道・独立系のエマニュエル・マクロン前経済相(39)と極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首(48)が、決選投票への進出を確実になったことが判明した。

市場は、EU懐疑派の進左派である左派党のメランション元共同党首が敗れたことで、同氏とルペン氏の決戦投票という最悪の事態は避けられたと安堵し、週明け23日早朝のアジア市場ではユーロが急伸し、リスクオンモードからドル円は一時110円64銭と今月11日以来の水準までドル高・円安が進行した。

23日に公表されたフランス大統領に関する最新の世論調査によると、決選投票が23日に行われたとすれば、親欧州連合(EU)のマクロン氏の得票率は62~64%と、ルペン氏の36~38%を大幅に上回るという結果が出たという。5月7日に行われる決戦投票では、マクロン氏の勝利が見込まれており、ドル円の下値を支えそうだ。

フランス大統領選挙への警戒感はやや後退しつつある一方で、今週は重要なイベントが複数展開され、市場のリスクオフモードを強める可能性がもある。

朝鮮半島情勢に関しては、北朝鮮が、25日の朝鮮人民軍創建85周年に核実験を実施する可能性が高まっていること、米軍が北朝鮮が核実験を実施した場合は軍事行動に踏み切る可能性を警告していることで、地政学的リスクが高まりそうだ。

また米議会は25日に再開するが、28日に期限切れとなる暫定予算法案の延長、新予算案の合意がなければ、29日から一部の連邦政府機関が閉鎖に追い込まれる可能性がある。特に米議会で暫定予算案が採決されなかった場合、ヘルスケア法案の修正案の採決、税制改革やインフラ投資計画の採決なども先送りされる可能性が高まる。トランプ政権の政策遂行能力への懐疑的な見方が強まり、ドル売り要因となろう。

今週の重要イベントとしては、25日に北朝鮮人民軍創建85周年、26〜27日に日銀金融政策決定会合、27日に欧州中央銀行(ECB)理事会、28日に米暫定予算期限。更には、5月2〜3日は米連邦公開市場委員会(FOMC)、5月9日は韓国大統領選。

なお、トランプ大統領は「大きな税制改革と減税」が26日に発表されるとツイッターで予告していたが、米行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長は23日、ホワイトハウスが税制計画に関する具体的な指針を今週提示することを明らかにした。それには新たな税率に関する案も含まれるが、完全な形の提案の準備が整うのは恐らく6月になるという。マルバニー局長は「FOXニュース・サンデー」で、税制に関するトランプ政権の指針など、協議している税率の一部も提示すると述べた。

経済指標としては、28日の本邦3月の消費者物価指数、鉱工業生産目。28日の米第1四半期国内総生産(GDP)速報値、30日の中国4月製造業PMIが注目される。

*CFTC建玉4月18日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万0463枚(前週比-4301枚)と減少。総取組高は20万3617枚と前週比5236枚の増加。

yen0425


予想レンジ:108.00円~111.00円


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【フランス大統領選を受けて、ユーロ急伸、円は大幅安】

23日に行われたフランス大統領選の第1回投票が即日開票され、出口調査等により、中道・独立系のエマニュエル・マクロン前経済相(39)と極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首(48)が、決選投票への進出を確実になったことが判明した。決選投票は5月7日に行われる。


マクロン氏は「左派でも右派でもない政治」を掲げるとともに、EU=ヨーロッパ連合の枠組みを堅持すると主張し、支持率が低迷する左派右派の双方の支持者から幅広く票を集めた。

これに対して、ルペン氏は「フランス第1主義」を掲げて、EUからの離脱の是非を問う国民投票の実施を主張しているほか、移民の受け入れを制限する立場をとり、有権者の幅広い支持を集めた。

市場は、EU懐疑派の進左派である左派党のメランション元共同党首が敗れたことで、同氏とルペン氏の決戦投票という最悪の事態は避けられたと安堵し、週明け23日早朝のアジア市場ではユーロが急伸した。

ユーロは主要16通貨に対してほぼ全面高。

ユーロ円は一時1ユーロ=120円91銭と21日の終値(116円94銭)から大幅にユーロ高・円安に振れ、3月21日以来の高値を付けた。

ユロエン

ユーロドルは一時1ユーロ=1.0937ドルと昨年11月10日以来の高値まで急伸した。

ユロドル

市場のリスクオンモードが強まり、円は全面安。ドル円は21日の終値1ドル=109円09銭から上振れ、一時110円64銭と今月11日以来の水準までドル高・円安が進行した。

ドルエン

NY金時間外相場は、一時前日比23ドル安の1266ドル台まで急落し、午前10時時点では1277ドル(前日比-12ドル)近辺で推移している。ただし、東京金は円安を受けて4500円近くに上昇している。

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【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、下落基調が継続しそうだ。朝鮮半島情勢では、注目された15日(北朝鮮の金日成生誕105周年)にミサイルは発射されたものの失敗に終わり、軍事行動には至らず、結果的には何も起こらなかった。

ただ、5月9日の韓国大統領選挙に向けて、北朝鮮外務次官の「北朝鮮は最高指導者が適切と判断したときに核実験を実施する」との発言や、米政府高官の「米国は、北朝鮮が核実験を実施するとの確証を得た場合には先制攻撃をする」との発言を受けて、地政学リスクは継続している。

14日に米財務省が発表した為替報告書では、中国や日本の為替操作国の認定は回避され、昨年同様の監視対象リストのままとなった。

18日から始まる第一回日米経済対話で、米国が日本に対して貿易不均衡是正を求める可能性が高まっている。米国の過剰な要求に対して、日本が否定的な姿勢を見せた場合、円高が強まる可能性がある。

米議会では、ヘルスケア法案の採決が先送りされたまま、イースター休暇に入った。議会は4月25日に再開されるが、28日までに暫定予算案や米連邦債務上限の引き上げを採決できない場合、米連邦政府機関が閉鎖されることも考えられる。

さらに、トランプ政権と共和党保守派グループ「下院自由議員連盟」の対立が深まっており、ヘルスケア法案の修正案の採決が5月以降に先送りされる可能性もある。そのため、市場が期待している税制改革やインフラ計画も大きく後退する可能性が高く、トランプ政権の政策遂行能力への懐疑的な見方が強まり、米株価への悪影響も出てくるだろう。

また、シリアのアサド政権に対して軍事攻撃を行ったことで、ロシアとの関係が悪化してきている。23日にはフランスの大統領選(第1回)が行われるが、極右政党の国民戦線のルペン候補が決戦投票に残る可能性があり、警戒されている。

3月の日銀短観では、大企業製造業の2017年度の事業計画の前提となっている想定為替レートは、108円43銭だが、週明け17日には、これを下回ってしまった。輸出関連株に売り圧力が強まり、日経平均株価も下落を余儀なくされている。

以上より、ドル円には下落要因が多く、今週も円高基調が進みそうだ。

今週発表される経済指標は、17日にNY連銀製造業景況指数、中国の1-3月期国内総生産(GDP)、19日に米ベージュブック、20日に本邦の1月貿易統計、米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、21日に日経製造業PMI速報値など。

*CFTC建玉4月11日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万4764枚(前週比+1万1036枚)と減少。総取組高は19万8381枚と前週比4013枚の増加。

*テクニカル:110円の心理的節目も割り込み、以前より指摘してきた200日移動平均線まで下落したが、週明け17日は、この200日移動平均線も下回ってしまった。ドル円は5円幅で動くことが多く、110円を明確に下回ったことで、下値のメドは105円になりそうだ。


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予想レンジ:107.00円~110.00円


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【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、上値の重い展開になりそうだ。トランプ大統領は、先週突如実施されたシリアへのミサイル攻撃は、シリアが化学兵器を反政府勢力に使用したためレッドラインを越えたからだと説明しているが、テイラーソン国務長官は攻撃は1回限りとして、軍事力行使の拡大を予定していないことを示唆した。ただ、同様の事態が朝鮮半島でも起きるとの連想が働いており、地政学的リスクの高まりが懸念されている。事実、原子力空母をはじめとする米海軍の空母打撃群が朝鮮半島に向かっており、ティラーソン国務長官はテレビ番組で、シリアへのミサイル攻撃は北朝鮮への警告の意味が込められていたと強調した。

先週の米中首脳会談では、米国の対中貿易赤字削減に向けた「100日計画」の策定に合意し、米中貿易戦争の勃発が回避され、先送りされた。4月の為替報告書では、中国の為替操作国認定は回避される可能性が高い。一方、米財務省の為替報告書が15日頃に予定されているが、日本が監視対象国から罰則の対象国へ分類される可能性もある。18日に開催予定の第1回日米経済対話では、対日貿易不均衡是正に向けた円高圧力が警戒されるだろう。また、4月28日までに暫定予算案や米連邦債務上限の引き上げが採決されない場合、米政府機関が閉鎖されることも考えられ、ドル相場にとっては重石となろう。

3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、バランスシート縮小が議論されたが、これに関してNY連銀のダドリー総裁、米連邦準備理事会(FRB)が保有するバランスシートの縮小計画が利上げサイクルの大幅な遅れにはつながらないとの認識を示し、金融政策手段としては金利が先で、バランスシートの「段階的な」縮小ではないと述べた。市場からは、米国の利上げペースの鈍化に対する懸念が後退し、ドルのサポート要因になるとの見方が強まっている。

以上から、弱材料が勝る状況にあるため、再度110円のサポートラインを試す下落が予想されよう。割り込んだ場合は、200日移動平均線が下値目標値になりそうだ。

なお、3月のFOMC議事録では、ほとんどの参加者が従来通り「緩やかな利上げが適切」と考えていることが判明した。米国の景気は拡大基調を維持しているが、ドル高などの影響から物価上昇率がFRBの目標である2.0%に到達するのは2018年以降と予想されている。そのため、今年の利上げは3月の利上げを含め計3回にとどまる見込み。

今週発表される主な経済指標としては、12日に本邦の3月機械受注、14日に米3月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高など。今週はまた、10、11日にはG7外相会合が開かれる。また、14日は欧米市場はイースターで休場となる。

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*CFTC建玉4月4日時点:ファンドのドル買い・円売りは4万5800枚(前週比-7381枚)と減少。総取組高は19万4368枚と前週比3174枚の減少。


予想レンジ:109.00円~112.00円


情報提供:(株)エムサーフ
※上記ロゴが記載されたチャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)エムサーフは一切の責任を負いません。

【ドル円、今週の見通し】
*今週のドル円相場は、円高基調が強まりそうだ。週明け27日の東京市場は、早朝からドル売りが強まり、110円15銭と2016年11月18日以来、約4カ月ぶりの円高となった。医療保険制度改革法(オバマケア)代替案の下院での採決が前週末に見送られたことを受け、トランプ政権が掲げる政策の実現性に対する懸念が強まったようだ。代替案の可決には、米下院議員435議席中、過半数の218議席の賛成が必要だが、トランプ大統領の警告にも関わらず、財政指針に反するとのことで30名程度が賛同しなかったため、採決には至らなかった。なお、共和党議員は240名。議会では、トランプノミクスの主要な柱となる税制改革(大型減税)、大規模なインフラ投資計画などが審議される。財源となる米国債の発行には、米国債務上限の引き上げが必要となることから、トランプ政権と米議会の間で厳しい討議が続きそうだ。

先週末は、トランプ大統領が、代替案を成立させなければ税制改革を優先させると述べたとことで、医療保険以外のインフラ投資や税制が優先されるとの思惑から、引け間際に株もドルも安値から反発したが、今回のヘルスケア法案の採決延期で、トランプ政権の政策運営能力への懸念が高まっており、市場の不信感は強まっている可能性がある。税制改革が遅れるとなれば、米株式市場にはマイナス要因となり、株安・ドル安の連鎖が強まって、ドル円の下落基調を強めるだろう。今週末3月の期末決算に向けて本邦機関投資家によるレパトリ(資金の本国還流、ドル建て資産売却による円買い)が活発化することも、ドル円を押し下げるだろう。ティラーソン国防長官は日本、韓国、中国の歴訪で、朝鮮半島への軍事力行使の可能性に触れており、地政学的リスクも高まっている。ギリシャへの追加支援への警戒感、フランス大統領選挙への懸念なども、円買い要因になろう。110円を割り込む場面も想定される。
 
今週発表予定の主な経済指標としては、27日の独IFO景況感指数、28日の米消費者信頼感指数、30日の10-12月期国内総生産(GDP)確定値、31日の本邦消費者物価指数、中国製造業PMI、米国の個人所得・個人支出など。また、28日にはイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演会があり、28日から29日には他のFRB主要メンバーの講演会も開催される。再び利上げに前向きの発言が出るようであれば、ドルの下落にも歯止めがかかるだろうが、円安に転じるのは困難と予想する。

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*CFTC建玉3月21日時点:ファンドのドル買い・円売りは6万6987枚(前週比+4310枚)と増加。総取組高は19万1626枚と前週比1万1021枚の減少。米国の早期利上げ見通しを受けてドル買い・円売りが強まったが、オバマケアを巡る混乱を受けて、ドル買いポジションは縮小している。


予想レンジ:109.00円~112.00円


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【ドル円、今週の見通し】

*今週のドル円相場は堅調ながらも伸び悩む展開になりそうだ。今週14、15日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、追加利上げが確実視されている。これはすでに市場に織り込まれており、追加利上げによるドル円の上昇は限定的だろう。利上げが決定されるであろう15日には、「2015年超党派予算法」が期限を迎える。米国の債務上限引き上げ協議の難航が懸念されることから、ドルの上値は抑えられるだろう。

15日にはオランダで総選挙が行われるが、3割近い有権者が、反移民を掲げる極右政党「自由党」のヘルト・ウィルダース党首を支持するとみられている。反主流派的な政党が躍進した場合、4月のフランス大統領選挙でも同様の現象が起こると警戒され、リスク回避からドルは売られ、円買いが優勢となろう。

ただ、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長がさらなる追加利上げを示唆し、米国議会で債務上限の引き上げが承認された場合は相応にドルは上昇しよう。

しかし、今週は17、18日に20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がドイツで開催されることを考えると、ドル買いも慎重にならざるをえないだろう。G20共同声明では、草案の段階で為替相場の安定維持の文言が削除されたという。貿易赤字解消のためドル安を望むトランプ新政権の真意を反映したようだ。その一方で「行き過ぎた世界的な不均衡」という文言が約10年ぶりに復活し、多額の貿易黒字を抱えるドイツや中国を牽制しているが、日本の貿易黒字も対象に入ってくるだろう。

ムニューシン米財務長官は就任後初めて参加する今回のG20で、貿易で優位に立つため自国通貨安を誘導しようとする国を米国は容認しない旨を打ち出す計画で、米政府のドル高牽制姿勢が明確になりそうだ。加えて、3月の期末決算に向けた本邦機関投資家のレパトリ(ドル建て資産売却・円買い)の円買いも考えられ、ドル円の上値は重くなるだろう。

今週発表される経済指標は、13日に本邦1月機械受注。15日に米2月小売売上高、3月NY連銀製造業景況指数、16日に米2月住宅着工、17日に米2月鉱工業生産、3月ミシガン大学消費者信頼感指数など。

*CFTC建玉3月7日時点:ファンドのドル買い・円売りは5万4700枚(前週比-4683枚)と増加。総取組高は21万7982枚と前週比1万3380枚の増加。トランプ政権が発足してから、ドル買い・円売りポジションが縮小していたが、先週は、米国の早期利上げ見通しを受けてドル買い・円売りが強まったようだ。

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予想レンジ:113.00円~116.00円


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