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商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

カテゴリ: ドル円

【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、上値の重い展開が続きそうだ。1月の米雇用統計を受けてインフレ懸念が高まり、米長期金利が2.8%台に急騰。これを嫌気してNYダウが史上最大の下げ幅を記録した。市場はリスクオフモードを強め、ドルが売られたが、ドル円は108円を維持した。恐怖指数が株価の下落に連動して一時50ポイント台に急騰したにもかかわらず、ドル円はある意味で底堅かったとも言える。NYダウは9日に2万3360.29ドルまで下落したが、急速に引き戻し、日足は長大下ヒゲ陽線となった。週明け12日は大幅続伸し、終値は2万4600ドル台を回復した。VIXも25ポイント台まで下落し、市場が安定している目安とされる20ポイントを下回るのは時間の問題だろう。混乱の収まりを背景にドル円は、少しづつ下値を切り上げていくと予想する。

ただ、今回の市場急変は債券・株式市場が主要因になっており、株式市場もこのままV字回復という展開も予想しにくい。リスク回避的な動きが強まれば、やはり円が買われるため、ドル円の上値は限定的だろう。

今週は、14日の1月米消費者物価指数(CPI)が注目される。12月CPIはエネルギーと食品を除いたコア指数が前月比0.3%上昇と11カ月ぶりの大幅な伸びとなり、米国のインフレ懸念が強まる契機となった。1月米雇用統計で平均時給がおよそ9年ぶりの大幅な伸びとなったことから、1月コアCPIも強い数字となれば、利上げ観測の高まりによる金利上昇が誘発され、再び株安に転じる可能性はある。しかし、3月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見通しが強まることから、今月下旬頃からはFOMCに向けて反発していく可能性は高いだろう。

トランプ大統領は12日、中国・日本・韓国を名指しして、貿易相手国が「殺人を犯しながら逃げている」と非難し、対抗措置を取る構えを示した。そして、「これらの貿易相手国には相互税を課していく。これに関して、今週中、そして向こう数か月間に耳にすることになる」と予告した。貿易摩擦を背景に円高圧力が高まる可能性には注意しておきたい。

*CFTC建玉2月6日時点:ファンドのドル買い・円売りは11万2876枚(前週比-1820枚)と減少。総取組高は24万9478枚と前週比1万0759枚の減少。


<主なイベント・経済指標>
*14日に10-12月期日本国内総生産(GDP)速報値、 1月米消費者物価指数(CPI)、1月米小売売上高 、12月米企業在庫。15日に12月日本機械受注・鉱工業生産、2月NY連銀製造業景況指数、1月米生産者物価指数 、2月フィラデルフィア連銀製造業指数、1月米鉱工業生産、1月米設備稼働率、2月米住宅市場指数、16日に1月米住宅着工件数、1月米輸入物価指数、1月米建設許可件数、2月ミシガン大消費者信頼感指数など。

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*予想レンジ:107.00円~110.00円


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※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。

【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、上値は重いものの、下値も堅い展開になりそうだ。週明け5日の東京市場のドル円は、110円を割り込み、109円台後半で推移している。2日に発表された1月の米雇用統計は、非農業部門就業者数が前月比20万人増と市場予想の18万人増を上回った。失業率は4.1%と4カ月連続で低水準を維持。インフレ指標として注目されている平均時給は、前年同月比2.9%増と2009年6月以来の大きな伸びとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースが加速するとの見方が強まった。これを受けて米債券市場では売りが強まり、長期金利は2.85%台と2014年1月以来、約4年ぶりの高水準を付けた。金利移動平均線急上昇を嫌気してNYダウは前日比665ドル安と約9年ぶりの下げ幅を記録した。

週明けの日経平均株価はNYダウの大幅安を受けて500円以上下落し、為替市場では、リスク回避の円買いが強まったようだ。およそ10日ぶりの110円台をつけたものの、ドル円の上値は重かった。米長期金利に関しては、このまま2.9%、3.0%と上昇していくのか、そして、ドルがそれに追随して上昇していくのか不透明感が強い。

むしろNYダウの大幅下落を受けて、世界の株式市場が連れ安となればリスク回避の円買いが強まるだろう。

6日に発表される12月の米貿易収支で対日貿易赤字が拡大している事が判明すれば、トランプ政権による対日貿易不均衡是正圧力が強まることが懸念され、円高に振れやすくなるだろう。

日本の対米貿易黒字は、2016年は6.8兆円、2017年は7.0兆円と拡大傾向にある。8日には、2018年度暫定予算のつなぎ予算の期限となるが、つなぎ予算の先送りが予想されている。

しかし、3月には債務上限引き上げ問題が再浮上する可能性がある。一方、長期金利の上昇や利上げ見通しの加速はドル円のサポート要因になろう。

サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は2日、FRBが今3回、もしくは4回の利上げを実施する可能性はいずれも「妥当」と語った。同時に、利上げ回数は経済指標次第との考えを示し、経済指標からは、年内に緩やかなペースでの利上げが必要との見通しを変更するような材料は確認していないとした。同総裁は、インフレ率について、FRBの目標である2.0%を超えて上昇しても驚かないとした。なお、イエレンFRB議長は3日に任期満了し、パウエル議長が4日に就任した。

*CFTC建玉1月30日時点:ファンドのドル買い・円売りは11万4696枚(前週比-8174枚)と減少。総取組高は26万0237枚と前週比1万9101枚の増加。


<主な経済指標>
5日に米ISM非製造業景況指数、6日に米貿易収支、8日に中国貿易収支、9日に中国消費者・生産者物価指数がある。9日には、第23回冬季オリンピック平昌大会開幕。

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*予想レンジ:109.00円~111.00円


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、重要な経済指標やイベントがあるため、ドルの買戻し優勢となろう。先週はムニューシン財務長官からドル安を容認する発言があったと思えば、トランプ大統領が長期的にはドル高が望ましいと述べた。その後、ムニューシン財務長官も長期的に強いドルは堅調な米成長を反映しているとの見解を示したものの、短期的なドル安に対する言及はなく、市場はかえって『ドル安容認』を警戒した。さらに、26日、黒田日銀総裁がダボス会議のパネル討論会で、物価2%目標に「ようやく近づいてきた」と発言したため、日銀の金融政策正常化観測が再燃し、ドル円は一時108円27銭と4カ月半ぶりの安値をつけた。 週明けの東京市場は、ドルの買い戻しが優勢となり。108円台後半に反発している。ドルの下落トレンドは継続しているものの、今週は重要な経済指標やイベントが複数あるため、ドルの買い戻しが先行するだろう。30日のトランプ大統領の一般教書演説やインフラ投資計画の発表などを受けて、NYダウの一段高が予想され、リスクオンモードとなってドルが買い戻される可能性が高い。また、経済指標にも注意したい。29日には、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重要視する12月のコアPCEデフレーターが発表される。12月のコア消費者物価指数(CPI)(除く食品・エネルギー)が前月比+0.3%、前年同月比+1.8%と市場予想を上回ったため、コアPCEデフレーターも11月の前年同月比+1.5%から+1.6%へ上向くと予想される。こうしたインフレ率の持ち直しを受けて、30、31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利の据え置きが見込まれているが、3月の理事会での利上げに向けて何らかの示唆があるかどうか注目される。 2日には1月米雇用統計が発表される。非農業部門就業者数予想は18.3万人増と前回の14.8万人増から大きく伸びる見込み。失業率は4.1%で現状維持の見込みで、平均時給は前月同様に0.3%増加の見込み。

*CFTC建玉1月23日時点:ファンドのドル買い・円売りは12万2870枚(前週比+3520枚)と増加。総取組高は24万1136枚と前週比4831枚の増加。

<主な経済指標>
米国:29日に12月米個人消費支出(PCE)や12月米個人所得、12月米PCEコアデフレータ、30日に11月米ケース・シラー住宅価格指数、1月消費者物価指数(CPI)、トランプ大統領の一般教書演説、31日にMBA住宅ローン申請指数、1月ADP全米雇用報告、10-12月期米雇用コスト指数、1月米シカゴ購買部協会景気指数、12月米住宅販売保留指数、米連邦公開市場委員会(FOMC)、2月1日に1月米企業の人員削減数や10-12月期米非農業部門労働生産性速報値、米新規失業保険申請件数、12月米建設支出、1月米ISM製造業景気指数、2日に1月米雇用統計や12月米製造業新規受注、1月米ミシガン大消費者態度指数確報値、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されている。

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*予想レンジ:107.50円~110.50円


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は反発しそうだ。米国では共和党が2月16日までの新たなつなぎ予算案を下院で可決させたものの、民主党は移民保護条項をつなぎ予算案に盛り込む要求を堅持したため、同予算案は上院を通過することが出来なかった。 このため、米東部時間の20日午前零時過ぎに米連邦予算が失効し、政府機関の一部閉鎖が開始された。しかし、政府機関の閉鎖は短期間で収束し、影響も軽微との見方が強まっている。このため、週明け22日のドル円は一時110円48銭まで下落したものの、東京市場に入ってからは110円台後半に反発している。

今週は、23日に日銀金融政策決定会合、25日に欧州中央銀行(ECB)理事会がそれぞれ開催される。いずれも2018年最初の会合で、市場の政策変更に対する思惑を打ち消す可能性があろう。日銀は今月9日に国債買い入れオペを一部減額したことを受け、市場で海外勢を中心に政策変更観測が急速に高まった。さらに、2018年度の経済成長率を上方修正するとの見通しが報じられると円買いが強まり、ドル円は一時4カ月ぶりの安値まで下落した。 黒田日銀総裁は、こうした市場の先走りを修正する可能性が高い。

また、現在のドル安・円高はユーロ上昇がもたらしている側面が大きい。今回のECB理事会では、資産買い入れに関する文言の変更はない見通しとの報道もあり、実際そうなればユーロは反落に転じる可能性が高いだろう。ECB高官からは、ユーロ高牽制発言も出ており、ドラギECB総裁も会見で通貨高牽制への姿勢を見せれば、ユーロは売り戻されてドルが買い戻され、ドルは対円でも上昇しそうだ。

ただ、米債務上限引き上げ問題、トランプ大統領の暴露本『Fire And Fury』の出版やバノン前米首席戦略官の大陪審への召喚を受けてロシアゲート疑惑が深刻化する可能性や、貿易不均衡是正圧力なども考えると、ドルの上値も限定的か。

*CFTC建玉1月16日時点:ファンドのドル買い・円売りは11万9350枚(前週比-6186枚)と減少。総取組高は23万6305枚と前週比3161枚の増加。

<主な経済指標>
米国:23日に1月米リッチモンド連銀製造業景気指数、24日にMBA住宅ローン申請指数、11月米住宅価格指数、12月米中古住宅販売件数、25日に米新規失業保険申請件数、12月米新築住宅販売件数、12月米景気先行指標総合指数、26日に12月米耐久財受注額や10-12月期米GDP速報値が発表される。

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*予想レンジ:109.00円~112.00円


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は下落が続きそうだ。週明け15日の東京市場では一段と円高が進み、ドル円は一時110円62銭まで下落した。昨年11月下旬の安値を下回ったため、テクニカル的にはネックラインの割り込みと解釈され、心理的な節目でもある110円が下値として意識されるだろう。ファンドのドル買いが増加し、内部要因が悪化していることも、ドル売り要因になっているだろう。

先週、日銀は国債買い入れオペで超長期債の購入額を減額。長期金利が上昇し、円全面高となる場面があった。ただ、15日に日銀が通告した国債買い入れオペ予定額は、いずれも前回から据え置きだった。今週は19日にも超長期債の買い入れオペを実施する予定。減額は予想されていないが、今月22、23日に日銀金融政策決定会合が開催されるため、テーパリング(量的緩和の段階的縮小)への思惑は高まりやすく、ドル売りが優勢となりそうだ。

また、19日に2018年度米暫定予算が終了することで、債務上限引き上げ問題が再浮上する可能性がある。中国の対米貿易黒字が拡大していることも、ドル安要因となりそうで、円高圧力となろう。中国は、昨年の対米貿易が15%伸び、黒字幅が過去最高を記録したと発表した。米国の対中貿易の赤字は大規模になるとの見方が強く、両国間の貿易摩擦が一層激化する可能性がある。トランプ大統領は他国との不公平な貿易慣行の是正、赤字幅縮小などを重要公約としており、日本の対米貿易黒字も標的にされる可能性は高い。

ただ、緊迫化していた朝鮮情勢は、トランプ政権がパラリンピックが終了するまで米韓合同軍事演習を控えると表明していることから、地政学リスクは後退している。
 
*CFTC建玉1月9日時点:ファンドのドル買い・円売りは12万5536枚(前週比+3770枚)と増加。総取組高は23万3144枚と前週比2580枚の増加。

<主な経済指標>
米国:15日はキング牧師生誕記念日で休場、16日は1月NY連銀製造業景気指数、17日は住宅ローン申請指数、12月米鉱工業生産指数、12月米設備稼働率、1月全 米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、11月対米証券投資動向、18日に12月米住宅着工件数や12月米建設許可件数、1月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米新規失業保険申請件数、19日は1月米消費者信頼感指数(ミシガン大)が発表される。

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*予想レンジ:110.00円~112.00円


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【ドル円相場、今週の展望】

*今週のテクニカル予想(注1) :保ち合い。RSIは55%台なので上値余地あり。ただし、112.50円を下回った場合、24日移動平均線を割り込むため、下落に転換する可能性。


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クリスマス関連で25日がロンドン、NY市場が休場、26日もロンドン市場が休場となる。クリスマス休暇明けも重要イベントの予定は特になく、材料不足のため、方向感が生じにくくなりそうだ。ただ、年末は取引参加者も少なくなるため、値が振れやすくなり、注意も必要だろう。

ドル買い材料は、本邦金融機関の年末に向けたドル需要、トランプ政権の税制改革案の成立、つなぎ予算の延長で連邦政府機関の閉鎖が回避されたこと、米10年債利回りの上昇傾向などがある。

ドル売り材料は、中東や北朝鮮情勢の地政学リスクへの警戒感、ロシアゲート疑惑の深刻化懸念などがある。トランプ大統領がエルサレムに対してイスラエルの首都承認宣言を行ってから、パレスチナでは抗議行動が続き、緊張が高まっている。北朝鮮は、国連安全保障理事会が追加経済制裁決議を全会一致で採択したことに対して、「朝鮮半島や地域の平和と安定を破壊する戦争行為」と非難しており、緊張感が高まる可能性がある。ロシアゲート疑惑では、下院情報特別委員会が、トランプ政権のバノン前首席戦略官とトランプ陣営で選対本部長を務めたルワンドウスキ氏に対して議会証言を求めている。

*CFTC建玉12月19日時点:ファンドのドル買い・円売りは11万41373枚(前週比-250枚)と微減。総取組高は22万3424枚と前週比2万7157枚の減少。

<主な経済指標>
米国:26日に10月米ケース・シラー住宅価格指数、12月リッチモンド連銀製造業景気指数、27日に12月米消費者信頼感指数、11月米住宅販売保留指数、28日に前週分の米新規失業保険申請件数、12月米シカゴ購買部協会景気指数など。26日には黒田日銀総裁の講演がある。

*予想レンジ:112.50円~114.00円

(注1)テクニカル指標を元にした予想であり、今後の値動きを保証するものではありません。


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、強弱両方の材料が想定され、上下に振れる可能性があろう。税制改革法案の年内可決の可能性が高まったことから、NYダウは史上最高値を更新しており、リスクオンモードからドルが買われやすくなっている。トランプ大統領は共和党による米税制改革が完成すれば米経済は「波に乗り始めるだろう」と述べ、「中間層や特に雇用にとって素晴らしいものになる」と語り、米経済成長率は「4.0-5.0%、6.0%に達することさえ可能だろう」との見方を示した。この流れが継続すればドルは押し目を買われる展開が続きそうだ。

米国株や欧米経済が好調なことから、ドルに対する潜在的な買い意欲は強いようだ。一方、中東や北朝鮮を巡る地政学リスクや、ロシアゲート問題を抱えるトランプ陣営の不安定性が表面化するような事態が起きれば、リスク回避からドル売り・円買いが優勢になる可能性もあるだろう。また、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、来年以降の利上げペースが加速しないとの見方が強まりドル売りが優勢となったが、今週末からはクリスマス休暇入りとなるため、年末に向けて取引高が薄くなる。内部要因的にもドル買い・円売りがポジションが多いため、特段の材料がなくても、ドルの上値は重くなる可能性がある。

今週は、20、21日の2日間の日程で日銀金融政策決定会合が開催される。黒田総裁は7日、リバーサル・レートについて言及した。「リバーサル・レート」とは、金利を下げ過ぎると金融仲介機能に悪影響を与え、かえって金融緩和効果が減退するというもの。ただ、デフレ脱却のために現在の金融緩和を継続していくことに変化はなく、将来的な議論の一つとして話題に出したようだ。

先週15日に発表された12月の日銀短観では、大企業製造業の好況が一段と勢いを増したことが明らかになった。5四半期連続の改善で、リーマン・ショック前のピーク時にほぼ匹敵する水準を取り戻した。非製造業は高水準だが横ばいにとどまった。天候不順のほか人手不足が足かせとなった。国内外で製品需給が引き締まっており、設備、雇用とも不足超過幅が拡大。販売価格判断も上昇に転じた。ただ設備投資は大企業で例年通り下方修正となり、最近の伸びを下回っているという。

*CFTC建玉12月12日時点:ファンドのドル買い・円売りは11万4123枚(前週比+144枚)と微増。総取組高は25万0581枚と前週比1万2504枚の増加。

<主な経済指標>
*米国:18日に12月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指 数、19日に11月米住宅着工件数、11月米建設許可件数、7-9月期米経常収支、20日にMBA住宅ローン申請指数、11月米中古住宅販売件数、21日に7-9月期米国内総生産(GDP)確定値や米新規失業保険申請件数、12月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、10月米住宅価格指数、11月米景気先行指標総合指数、22日に11月米個人消費支出(PCE)や11月米個人所得、11月米PCEコアデフレータ、11月米耐久財受注額、11月米新築住宅販売件数、12月米ミシガン大消費者態度指数確報値が発表される。

特に、22日のPCEデフレーターが注目されよう。米連邦準備制度理事会(FRB)が重視するエネルギーと食品を除いたコアPCE価格指数は8月以降に加速しており、来年の利上げペースに影響する材料として重視されるだろう。

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*予想レンジ:112.00円~114.00円


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は堅調に推移しそうだ。先週末に発表された11月米雇用統計では、非農業部門就業者数が22.8万人増と堅調な内容となったが、平均賃金の伸びが0.2%増と予想の0.3%増を下回ったことから、インフレ率の伸び悩みが懸念され、ドル売りが優勢となる場面もあったが、113円を割り込むこともなく、地合いの強さが確認された。

週明けの東京市場はドル買いが優勢となり、先週末の高値113円60銭を上抜けた。改めてドル買い意欲が強いことが確認された。今週112、13日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、米連邦準備制度理事会(FRB)が、政策金利を1.25%から1.50%へ引き上げることが確実視されている。声明文で景気やインフレへの認識にどのような変化があるかに焦点が移っている。

また、イエレンFRB議長は足もとでインフレ低下に懸念を示しているだけに、定例記者会見も注目される。ただ、雇用統計で賃金の伸び悩みが判明したことから、FOMCメンバーの来年の金利見通し(ドット・プロット)に関しては9月同様に、年3回となる可能性が高く、年4回との強気な見方はやや後退ししているようだ。年末特有のドル需要や、12月のボーナスを見込んだ投信設定もドル買い要因になろう。トランプ米大統領が来年1月にインフラ投資計画を発表する用意があるとの報道や、米議会上下両院が22日までのつなぎ予算をそれぞれ可決したことなどもドルをサポートしている。

一方で、税制改革の景気押し上げ効果が当初の期待ほどではないとの試算も増え、期待は当初の頃よりやや失速している面もある。これに加え、燻っているロシアゲート疑惑やエルサレム問題で激化している戦闘などはドルの弱材料として認識されるだろう。

*CFTC建玉12月5日時点:ファンドのドル買い・円売りは11万4267枚(前週比-3627枚)と増加。総取組高は23万8077枚と前週比6459枚の減少。

<主な経済指標>
*米国:11日は米3年債入札や米10年債入札、12日は米30年債入札、11月米生産者物価指数(PPI)、11月米月次財政収支、13日にMBA住宅ローン申請指数や11月米消費者物価指数(CPI)、FOMC政策金利、FOMC経済・金 利見通し、イエレンFRB議長の定例記者会見、14日に米新規失業保険申請件数や11月米輸入物価指数、11月米小売売上高、10月米企業在庫、15日に12月米NY連銀製造業景気指数や11月米鉱工業生産指数、11月米設備稼働率、10月対米証券投資動向など。

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*予想レンジ:112.50円~114.50円


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は円安基調が続くものの、上下に振れる可能性がありそうだ。先週末のNY市場では、ロシア疑惑捜査への懸念が強まり、一時111円41銭まで急落する場面もあった。前米大統領補佐官(国家安全保障担当)のマイケル・フリン被告は、ロシア大使とのやり取りについて連邦捜査局(FBI)捜査官に虚偽の供述をしたとして、1日に首都ワシントンの法廷で有罪を認めた。

しかし、週明け4日は米上院での税制改革法案の可決を受けて、トランプ政権への期待が強まり、ドル買い・円売りが先行し、113円に接近する場面があった。米上院本会議は2日、税制改革法案を賛成51、反対49で可決した。トランプ大統領と共和党にとって、約30年ぶりの大幅な税制改革の実現に向け前進した。先月通過した下院案との調整を行う上下両院協議会は4日に始まる見込み。

ドル円を取り巻く環境は、強弱いずれもあり、こうしたニュースに振り回されて上下に動く可能性があろう。ロシアゲート疑惑については、トランプ大統領とロシアとの不透明な関係を巡って、フリン前大統領補佐官が虚偽供述を認めており、トランプ陣営に不利な追加報道があればドル売りが強まるだろう。

また、上院が税制改革法案を可決したが、法案成立のためには下院案とすり合わせる調整が必要なうえ、8日には2018年度の暫定予算と債務上限の引き上げが期限を迎える。政府機関の閉鎖を回避するため、つなぎ予算を成立させて越年するとの見方が多いが、もし審議が難航するならドルの押し下げ要因となろう。

米アラバマ州で12日に行われる上院の補欠選挙も関心を呼んでいる。共和党地盤とされる同州を民主党が奪えば、現在52議席と過半数ぎりぎりの上院共和党や、トランプ政権の議会運営はいっそう厳しさを増す。

とはいえ、米国の景気動向は良好で、基本的にドル高(円安)基調は維持されよう。11月29日に発表された、2017年7~9月期米実質国内総生産(GDP)改定値は、前期比年率+3.3%と、速報値の+3.0%から上方修正された。イエレンFRB議長は議会証言で、「健全な労働市場を維持し、物価上昇率を目標とする年2%に安定させるためには、緩やかな利上げが適切」と述べ、12月12、13日に行われるFOMCでの0.25%の利上げが、ほぼ確実となった。

イエレンFRB議長の後任となるパウエルFRB理事も米上院での公聴会で、「金利と保有資産の規模を正常化させるときだ。4.1%という失業率と力強い経済成長を踏まえると、極めて低い金利は適切ではなく、金利を徐々に引き上げていく。緩やかな利上げは米経済の回復を維持する最良の方法だ」と発言し、2018年以降も金融引締めを継続していく方針を明確にした。

FOMCで投票権を持つサンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁も、現在から2018年末の間に4回の利上げは妥当と述べ、FRBは利上げを継続し、今後数年間で2.5%程度まで引き上げる必要があると語った。さらに、税制改革法案が上院でも可決されたが、法人税の引き下げに加え、現在、海外に滞留している利益への税率引き下げが大きなポイントになっている。

これが実現すると、大量のドル買いが発生し、米国に資金が流れ込む可能性が出てくる。この他、FRBが公表した地区連銀経済報告(ベージュ・ブック)では、米国経済が10月から11月半ばにかけ、緩やかなペースで拡大し、物価圧力も高まったとの認識が示された。

<主な経済指標>
*米国:4日に10月米製造業新規受注、5日に10月米貿易収支、11月 米ISM非製造業指数、6日に住宅ローン申請指数、11月ADP全米 雇用報告、7日に前週分新規失業保険申請件数、10月米消費者信用残 高、8日に11月米雇用統計や10月米卸売在庫、12月米消費者態度指数(ミシ ガン大調べ、速報値)が発表される。8日に雇用統計の発表があるが、今月の利上げが確実視されているため、相場の反応は限定的となりそうだ。

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*予想レンジ:111.50円~113.50円


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【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、上値の重い展開が続きそうだ。米議会上院では税制改革法案審議が始まるが、年内通過の見通しは難しく、ドルの上値は抑えられそうだ。下院は16日に税制改革法案を可決したが、上院は共和党が半数をわずかに上回る議席にとどまっており、審議の行方が不透明。最新の調査によると、共和党は大幅な減税を盛り込んだ法案を年内に議会で成立させられないと予想しているという。

先週23日に中国株が急落しているが、連動して日経平均株価が下落すれば、市場のリスク回避姿勢が強まる可能性がある。また、米大統領選におけるロシアゲート疑惑への懸念や北朝鮮リスクの顕在化も想定される。中国の習国家主席が北朝鮮に特使を送ったものの、特段の進展はなかった。トランプ政権が北朝鮮をテロ支援国家に再指定し、北朝鮮が年内に大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を警告しているため、地政学的リスクの高まりを受けて、円買い圧力が強まる可能性がある。

さらに、22日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(10月31日-11月1日開催分)では、多くの参加者が近い将来に利上げを実施する必要があるとの見方を示す一方で、他の参加者からは、インフレが2.0%目標にしっかり乗るまで、追加的な引き締めは遅らせるべきとの意見が出たため、2018年以降の利上げペースは、米連邦準備制度理事会(FRB)の当初の予想よりも緩やかになるとの見方が強まっている。ドルの潜在的な下落リスクは高く、米長期金利も頭打ちになっていることから、ドルの上値は重く、111円を割り込めば、110円前半まで下落する可能性が想定される。

なお、黒田日銀総裁が海外の講演で、過度な低金利の副作用を示す概念「リバーサル・レート」に言及したため、金融政策の変化に対する思惑が生じている。日銀のある委員が、日銀が短期金利をマイナス0.1%とする政策について「微修正が行われることがあってもおかしくない」とも指摘している。これを受けて、週明けの東京市場では111円50銭を下回っている。

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<主な経済指標>
*日本:29日に10月小売業販売額、30日に鉱工業生産、12月1日に10月消費者物価指数、7~9月法人企業統計、10月有効求人倍率、10月失業率、10月家計調査、11月新車販売など。

*米国:27日に10月新築住宅販売、28日に11月消費者信頼感指数、9月S&Pケーズシラー住宅価格指数、29日に7~9月国内総生産(GDP)改定値、30日に10月PCEコアデフレーター、12月1日の11月ISM製造業景況指数、11月自動車販売など。また、28日にパウエルFRB理事が上院指名承認公聴会に出席、29日にイエレンFRB議長が議会証言する。


*予想レンジ:110.00円~112.50円


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