テクニカルマイスター

商品、為替、株式相場を,ファンダメンタルズとテクニカルから思いつくままに分析。

カテゴリ: ドル円

【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は底堅く推移しそうだ。先週は、米・イラン間の地政学的リスクの緩和に加え、米中通商協議の「部分合意」を背景に、NYダウが2万9000ドル台に上昇し、史上最高値を更新するなどリスクオンモードが強まった。これを背景にドル円は8カ月ぶりとなる110円台に上昇したが、110円台には輸出企業や利益確定の売りが入っており、111円への上昇には時間がかかりそうだ。米中通商協議に関しても、完全な関税の引き下げを確認することはできず、また、中国が是正を拒む産業補助金や国有企業改革などの構造問題を含む「第2段階」の交渉は難航が早くも予想されているため、リスク選好的なドル買い・円売りがさらに進むことは難しいだろう。一方、米国の経済指標は総じて好調で、先週発表された12月米小売売上高は底堅かった。インフレ鈍化の兆候も見られず、米国経済の拡大基調は維持されているようで、これがドルの下値をサポートしている。

今後の懸念材料としてはトランプ大統領に対する弾劾裁判があろう。2月4日に予定されている一般教書演説に向けて開催される。米上院100議席の内訳から罷免に必要な3分の2議席の賛成はほぼ不可能で否決が予想されているが、ボルトン前米大統領補佐官やジュリアーニ大統領顧問弁護士などの証言が警戒されるだろう。民主党は今年11月の米大統領選挙と上院選挙での過半数を獲得を目指しているため、攻勢を緩めることはなさそうだ。

フィラデルフィア連邦準備銀行のハーカー総裁は17日、「米経済は極めて好調」との認識を示した。インフレ率は米連邦準備制度理事会(FRB)の物価安定目標である2%に向かう「軌道に乗っている」と、楽観的な見通しを示した。今月28、29日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利が据え置かれる見込み。FRBは昨年、3会合連続で利下げをした後、12月に停止を決定。パウエルFRB議長は「見通しに重大な変更が生じない限り」金利を据え置く方針を明言している。ハーカー総裁は米景気の拡大局面は過去最長にあるとした上で、今年の成長率は「2%程度」と語った。雇用拡大のペースは毎月10万人程度に減速するものの、労働市場の拡大は維持するとの見通しを示した。貿易摩擦や地政学的などの不確実性を背景に企業の設備投資は回復が遅れていると述べた。ただ「労働市場の強さが保たれていることが消費者信頼感の押し上げにつながっている」と強調。米経済の約7割が個人消費を閉めていることから底堅い景気拡大が続くとのシナリオを示した。

<今週の主な経済指標>
20日(月):日銀金融政策委員会・金融政策決定会合(21日まで)、日・鉱工業生産、米・株式市場は祝日のため休場(キング牧師生誕記念日)、21日(火):日銀金融政策会合終了・黒田日銀総裁会見、スイス・世界経済フォーラム・ダボス会議、22日(水):カナダ中銀政策金利、米・中古住宅販売件数、23日(木):日・貿易収支、日・工作機械受注、豪・失業率、米・景気先行指数、24日(金):日・消費者物価コア指数、米・英・独・欧1月分PMI、中国市場休場(春節、30日まで)。

*CFTC建玉1月14日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万1430枚(前週比-1万9182枚)と増加。総取組高は18万3863枚と前週比2万1769枚の増加。

yen0120

*予想レンジ:108.50円~111.50円

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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は上昇基調を強めそうだ。週明け13日のNY外国為替市場では、リスク選好の流れが優勢となり、109円台後半に上昇した。109円89〜99銭。週末の間、イラン情勢や米中通商摩擦に関する新たな懸念材料が浮上しなかったため、欧州勢が参入した未明以降に円を売ってドルを買う動きが進み、一時109円95銭まで上昇した。米中両国は15日、貿易協議「第1段階」合意文書への署名を予定。これに合わせ、新たな包括経済対話の枠組み設置で合意したことを発表する見通しと米紙が報じた。さらに、米政府が近く公表する半期為替報告で、中国を対象とした「為替操作国」の認定を取り消したと伝わり、米中通商摩擦の緩和期待を高めた。ドル円は堅調に推移したが、節目の110円を目前に上げ渋る展開となった。

3連休明け14日午前の東京外国為替市場で、ドル円が110円台に上昇し、一時110円20銭まで買われた。昨年5月23日以来、およそ8ヶ月ぶりの110円となった。米国とイランの緊張が緩和する中、米中貿易交渉が進展し、今週15日の調印が期待されるところに、米国から中国を為替操作国の認定から解除するとの報道があり、市場はリスクオンを強めたようだ。もっとも、久々の110円台という大台達成もあって利食い売りも出て、その後は上値が重くなっている。

中国の劉鶴副首相は1月13日からワシントンを訪れ、15日には米国との通商協議における第1段階の合意署名を行う。米中通商協議における最終的な合意形成は2021年以降になるとの見方も出ている。そのため、第1段階の合意署名を受けてリスク選好的なドル買い・円売りが大きく広がる可能性は低いとみられていたが、本日の「為替操作国認定」解除は株価にもドルにも好材料となったようだ。米財務省は13日、主要貿易相手国・地域の通貨政策を分析した半期為替報告書を発表し、中国が輸出で有利になるため意図的に通貨安を誘導しているとする「為替操作国」の認定を解除した。米中貿易協議で通貨安禁止を含む「第1段階の合意」に達したことを評価した。

トランプ政権は昨年8月、人民元が1ドル=7元の節目を割り込んで下落したことを受け、中国を25年ぶりとなる為替操作国に認定した。制裁措置をちらつかせて貿易協議で米農産品の大量購入などで譲歩を迫し、操作国認定と協議を関連付ける姿勢を明確に示していた。なお、中国は日本などともに「監視国」の指定は残した。監視国リストには、日本や韓国、ドイツ、ベトナムやマレーシアなどを継続指定し、スイスを再び加えたことで計10カ国が入った。日本については「為替介入は事前協議を経た上で、極めて例外的な状況で行われるべきだ」と強調。引き続き円相場の動向に目を光らせる姿勢を強調した。為替報告は1.巨額の対米貿易黒字、2.大幅な経常黒字、3.一方的で継続的な為替市場介入―の三つの基準に抵触しているかを評価。すべてに該当すれば制裁措置を検討できる為替操作国に、原則2つであれば監視対象国に認定できる。トランプ大統領は、就任以前から貿易相手国が通貨安を講じて米国の輸出が不利になっていると主張し、米連邦準備制度理事会(FRB)に金融緩和を迫り、ドル安志向を鮮明にしている。

10日に発表された昨年12月米雇用統計によると、景気動向を示す非農業部門就業者数は季節調整済みで前月から14万5000人増加した。失業率は3.5%と、約50年ぶりの低水準を維持し、個人消費を支える堅調な雇用情勢が続いていることを示した。雇用の伸びは前月(25万6000人、改定後)から鈍化した。製造業で落ち込んだが、小売りなどでの増加が一部を補った。米連邦準備制度理事会(FRB)は、景気見通しに大きな下振れ要因が生じない限り、政策変更は必要ないと説明している。今月末の金融政策会合では金利が据え置かれる可能性が高い。米大統領選が行われる年は歴史的に見ても政策金利の変更は行われないと言われている。

一方で、クラリダFRB副議長は「米経済は2020年、良好な状況でスタートした」とし、米景気は拡大し、世界的な下振れリスクは「若干減退した」と分析。インフレは2%に上昇すると予測した上で、見通しへのリスクは下振れだと言明。金融政策はあらかじめ決められているわけではなく、見通しに大きな変化が生じれば適宜対応していくと語った。

<今週の主な経済指標>
13日(月)は東京市場休場(成人の日)、英鉱工業生産指数、14日(火)は本邦国際収支、貿易収支、景気ウォッチャー調査、米消費者物価コア指数、中国貿易収支、15日(水)は本邦工作機械受注、英消費者物価コア指数、米中両国が「第1段階」の貿易合意に署名予定、米ベージュブック、16日(木)は本邦コア機械受注、中国新築住宅価格、欧新車販売台数、米輸入物価指数、南ア中銀が政策金利、17日(金)は、中国GDP(10-12月)、中国小売売上高、米住宅着工件数など。

*CFTC建玉1月7日時点:ファンドのドル買い・円売りは1万2248枚(前週比-1万3054枚)と減少。総取組高は16万2094枚と前週比1万2872枚の減少。

yen0115


*予想レンジ:108.00円~112.00円

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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円はレンジ相場となりそうだ。今週半ばから欧米市場がクリスマス休暇で閑散になることが予想される。24日はクリスマス・イヴでドイツ市場が休場となる。25日はクリスマスで欧米市場が休場。26日はボクシング・デイで英ドイツ市場が休場となる。

米中貿易協議が「第1段階」の合意に達した。英国の欧州連合(EU)離脱にも道筋がついた。今年最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を当面の間、現状維持とすることも判明した。ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁は18日、2020年の経済見通しについて「2%程度の成長が続き、堅調に雇用は拡大し、インフレ率は長期的な目標である2%に近づく」と説明。現行の金融政策スタンスは「成長を維持し、インフレ目標に到達するのに適切な位置にある」と述べた。その上で金融政策については「経済環境が変化して見通しが修正されるなら、われわれはそれに応じて政策を調整する準備がある」と述べ、必要なら追加緩和も検討する姿勢を示した。

なお、インフレ率に関しては伸びが鈍化している。11月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比1.5%上昇となり、伸びは2カ月連続で加速したものの、米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%には13カ月連続で届かなかった。前月比は0.2%上昇と前月から変わらず。インフレ動向の長期的な傾向を表す数値としてFRBが注目する食料品とエネルギーを除いたコア指数も0.1%上昇と同じだった。コアの前年同月比は1.6%上昇。伸びは前月(1.7%)から鈍化し、11カ月連続で2%を下回った。

トランプ大統領弾劾訴追もほとんど材料視されていない。米下院は18日にウクライナ疑惑をめぐりトランプ大統領を弾劾訴追したが、与党共和党が多数派を占める上院で開かれる弾劾裁判で「無罪」となるのが確実な情勢。米キニピアック大が16日に公表した世論調査によると、トランプ大統領の支持率は43%で、先週公表の前回調査比で2ポイント上昇した。10月下旬の調査比では5ポイント上昇。ウクライナ疑惑をめぐる下院の弾劾調査が、支持率にマイナスの影響を及ぼしていないことを示した。

リスク回避要因は後退し、金融政策にも大きな変化が見込めないことから、ドル円相場はレンジ相場が続きそうだ。ただ、長期的な観点からは米中貿易協議に関しては、第2段階の協議はいつ開始されるのか、それは合意されるのか困難なのか、第3段階の協議はどうなるのかというように懸念要因は尽きない。なお、格付け会社フィッチ・レーティングスは17日、米中の「第1段階」の通商合意が貿易摩擦を緩和させたとしつつも、摩擦は解消されたわけではなく、再燃するリスクが残っているとの認識を示した。とりわけ技術の分野を巡る対立は貿易戦争の完全な解決への主要な障害になると指摘した。

ブレグジットに関しても、2020年1月末に離脱するのはいいとしても、来年末までの「移行期間」中に英国と欧州連合(EU)の通商交渉がまとめられるのか予断を許さない。

朝鮮半島の地政学リスクにも注意したい。北朝鮮は、非核化を巡る米朝協議の期限を年末に設定して米国に譲歩を求めており、クリスマス前後に「新たな道」に踏み切る可能性を示している。これに対しトランプ大統領は、必要なら北朝鮮に軍事力を行使すると警告したが、朝鮮人民軍総参謀長は「米国がわが国に軍事力を行使すれば、直ちに同様の行動を取る。米国にとって悲惨なことになる」と警告した。朝鮮半島の地政学リスクへの警戒感が高まる可能性がある。

CFTC建玉明細では、ファンドの「ドル買い・円売り」ポジションが4万2000枚を超え今年6月以来の高水準に達している。現状のドル円相場は108~110円のレンジが継続しているが、110円ブレイクが困難と判断された場合、ポジションの巻き戻しが起こり、急激な円高に陥る可能性がある。特に、年末・年始はドル円絡みではなくトルコリラ円の急落に誘発される可能性があるため、下方リスクに注意したいところだ。今年1月3日に円が急騰した「フラッシュ・クラッシュ」はまさにトルコリラの急落が原因だった。


<今週の主な経済指標>
23日は、米耐久財受注、米新築住宅販売件数、24日は日銀金融政策決定会合議事要旨、25日は企業向けサービス価格指数、26日は本邦建設工事受注・住宅着工件数、米新規失業保険申請件数、27日は本邦失業率・有効求人倍率・小売売上高、中国工業企業利益・経常収支確定値、欧州中央銀行(ECB)経済報告など。


*CFTC建玉12月17日時点:ファンドのドル買い・円売りは4万2062枚(前週比-1620枚)と減少。総取組高は17万8529枚と前週比2万0171枚の減少。

yen1223

*予想レンジ:107.50円~110.50円


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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は保ち合いとなりそうだ。米中通商協議の第1段階の貿易協定の合意を好感した買いがドルをサポートする一方、ウクライナ疑惑を巡るトランプ大統領弾劾措置がドルの重石になるだろう。トランプ大統領が15日の対中制裁関税第4弾(約1600億ドル、15%)の発動を見送った。米中貿易摩擦の段階的な解消に向けた動きが好感され、市場のリスクオンモードは高まった。英総選挙で与党・保守党が過半数議席を獲得し、ブレグジットの混迷脱却を好感したポンド買い・円売りもドル高・円安要因になろう。

ただ、米国が昨年発動済みの2500億ドル分に対する25%の制裁関税率を維持するなど、米中の「第2段階」合意に向けた協議への不安材料も残っているため、手放しで強気にもなりにくい。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は、米中が「第2段階」の貿易交渉を開始する日程は決まっていないと述べ、直ちに始まるとしていたトランプ大統領と食い違いが判明したことも不安要因。ライトハイザー氏は第1段階の合意について、「素晴らしい合意だが、すべての問題を解決するものではない」と指摘。米中貿易のパラダイムを変えるには「数年かかるだろう」とした。

また、中国が年間500億ドル(約5兆4700億円)規模の米国産農産物を購入するとトランプ大統領は述べたが、中国側はこの金額を確認することに消極的だ。実現するには同国による輸入急拡大が必要で、受け入れ能力の面でも限界に達する可能性がある。トランプ大統領のウクライナ疑惑で、下院司法委員会は13日、トランプ氏を「権力乱用」と「議会妨害」で弾劾訴追する訴追状案を可決。米政局混迷に対する警戒感も広がり、ドルの重石になることが予想される。

米下院本会議での弾劾採決を控え、トランプ大統領の支持率は下がるどころか、むしろ小幅上昇していることも判明した。FOXニュースの世論調査によれば、10月下旬に42%だった支持率は45%に持ち直した。トランプ氏の罷免が妥当という意見は50%と分かれた。委員会での弾劾案可決は、近年では「ウォーターゲート事件」のニクソン氏、「不倫もみ消し疑惑」のクリントン氏の例がある。ニクソン氏は本会議を待たずに辞任。クリントン氏は謝罪している。

しかし、トランプ氏は強気の姿勢を崩しておらず、弾劾案可決後、記者団に「国民は飽き飽きしている」と強調。「国にとって悲しいことだが、私には政治的にとても良さそうだ」と述べ、かえって民主党への逆風になるとの認識を示した。弾劾訴追された場合、来年1月上旬にも上院で弾劾裁判が開かれる。裁判で有罪となり、罷免されるには、共和党が多数の上院で3分の2以上の賛成が必要になる。米連邦準備制度理事会(FRB)が、今年最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置き、金利引き上げについてはインフレ率の上昇に懐疑的なことから慎重な姿勢を見せた。

現行の金融政策が少なくとも来年半ば頃まで維持される可能性は高く、金利面からもドル買いは限定的だろう。以上、強材料と弱材料が混在し、決め手に欠けることから、ドル円は保ち合いが続くと予想する。なお、今週18-19日に開催される日銀金融政策決定会合では、現状の金融緩和策の維持が予想されている。12月調査の日銀短観大企業製造業業況判断DIは+2と9月調査の+5からの悪化したものの、日本銀行は、政府による大型の経済対策が来年に向けて国内需要押し上げに寄与すると見込んでいる。

<今週の主な経済指標>
16日は米各種PMI、17日は米住宅着工件数、米鉱工業生産指数、18日は本邦貿易収支、19日は本邦工作機械受注、黒田日銀総裁会見、英中銀政策金利発表、米景気先行指数、20日は、米個人所得など

*CFTC建玉12月10日時点:ファンドのドル買い・円売りは4万3682枚(前週比-4141枚)と減少。総取組高は19万8700枚と前週比1万5523枚の減少。

yen1216

*予想レンジ:108.50円~110.50円



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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は上値の重い展開になりそうだ。先週末6日に発表された11月米雇用統計は、予想以上に良好だった。景気動向を反映する非農業部門就業者数は前月比26万6000人増と10カ月ぶりの高い伸びで、市場予想の18万人増を大きく上回った。失業率も3.5%に低下し、物価上昇の先行指標である平均時給の伸びは前年同月比で3.1%だった。これを受けてドル円は一時108円92銭まで上昇したが、買いは続かなかった。NYダウが大幅続伸したにもかかわらずドルが失速した背景には、米ISM製造業景況指数などが予想を下回り米景気の先行きに対する懸念が広がっていることに加え、米中通商協議の駆け引き活発化が予想され15日の期限には第4弾の関税が発動される可能性があること、12日には英国総選挙が行われ、合意なき離脱の可能性もあることなどが重石となってドル買いポジションを傾けにくくなったようだ。

米連邦準備制度理事会(FRB)は今週10、11日に開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策の現状維持を決定する公算。政策金利は1.75%に据え置かれよう。パウエルFRB議長が、今後の金融政策についてどのような発言をするか注目される。CMEのFED WATCHによると来年4月まで政策金利が据え置かれる確率は7割を超えている。なお、来年の金融政策については、経済指標と通商政策に関する動向次第となるだろう。もし成長率が依然として2%を下回り、特に1~3月期の成長ペースが一段と減速すれば、政策見通しはよりハト派的となる。FRBが1~3月期に利下げをせずに金利据え置きを貫くには、経済指標が予想を上回り、さらに貿易協議での進展が必要になるだろう。

ただ、今週発表される11月消費者物価指数(CPI)や11月小売売上高が予想や前回を下回った場合は景気減速への懸念が強まり、将来の利下げ見通しも強まる可能性がある。第4弾の関税発動が15日に迫っていることから、米中通商協議に関する報道にも注意が必要だろう。トランプ大統領は、部分合意について来年11月の大統領選後にずれ込む可能性に言及したが、その後は交渉担当者が合意は近いとの見方を伝えている。クドロー国家経済会議(NEC)委員長は6日、「12月15日の追加関税に関する決定はトランプ大統領の判断」と述べており、関税発動となれば、翌週のドル円は下落基調を強めるだろう。12日には英国総選挙がある。今のところ与党・保守党が優勢とのことだが、野党が勝利した場合、リスク回避の円買いが強まる可能性がある。13日には投票結果は判明する見込み。

<今週の主な経済指標>
9日は本邦国内総生産(GDP)改定値、10は本邦工作機械受注、米連邦公開市場委員会(FOMC)開始(11日まで)、11日は本邦国内企業物価指数、FOMC政策金利発表、米財政収支、パウエルFRB議長記者会見、12日は欧州中央銀行(ECB)政策金利、ラガルドECB総裁記者会見、トルコ・スイス中銀政策金利発表、欧首脳会議、英総選挙、13日は日銀短観、米輸入物価指数、15日は米中追加関税発動期限。

*CFTC建玉12月3日時点:ファンドのドル買い・円売りは4万7823枚(前週比+8232枚)と増加。総取組高は21万4223枚と前週比1万7329枚の増加。

yen1210

*予想レンジ:107.50円~109.50円


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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は堅調に推移し、110円の節目にトライする展開になりそうだ。香港情勢や米中通商協議での米中対立の行方を懸念しつつも、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の金利引き下げ打ち止めを背景にドル買いが優勢となりそうだ。トランプ大統領は27日、中国が香港に高度の自治を保障する「一国二制度」を守っているかを米政府が毎年検証する「香港人権・民主主義法案」に署名した。中国がすぐに「対抗措置」を示唆したことから、NYダウが反落しドル円も109円半ばで頭打ちとなった。ただ中国も減速懸念が強まっていることから、中国の報復にも限界があり、米国が優勢な状況には変わりはないだろう。

今週は需要な経済指標が複数発表される。2日月曜日は11月米ISM製造業景況指数。予想は49.5。10月は48.3と節目の50を3カ月連続で下回ったが9月の47.8からは改善した。雇用指数は47.7、新規受注指数は49.1でいずれも9月実績を上回った。11月については改善が予想されている。4日水曜日には11月米非ISM製造業景況指数。予想は54.5。前回は54.7だった。5日木曜日は10月貿易収支。予想は-515億ドル。9月は-525億ドル。輸出は-0.9%の2060億ドル、輸入は-1.7%の2584億ドル。輸入額の減少が貿易赤字の縮小に寄与した。10月については中国からの輸入額減少が予想されているが、輸出も伸び悩んでいる。ただし、農産物やエネルギー資源の輸出はやや増加する可能性があるため、貿易収支は9月との比較で改善する(貿易赤字幅の縮小)可能性が高いとみられている。6日金曜日は11月米雇用統計。非農業部門就業者数は前月比+19万人(12.8万人)、失業率は3.6%(3.6%)、平均時給前年比は+3.0%(+3.0%)。カッコ内は前月。10月は非農業部門就業者数増加数が市場予想を上回ったが、11月も前月を上回りそうだ。

米国の経済指標は概ねまずまずの内容が見込まれている。一方、中国に関しても経済指標は改善が見込まれている。30日に発表された11月中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.2となり、景気の拡大・縮小の節目である50を7カ月ぶりに上回った。前月(49.3)からは0.9ポイント上昇。市場予想は49.5だった。非製造業PMIは54.4で、前月から1.6ポイント上昇した。週明け2日に発表された財新・マークイットが発表した11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.8と前月の51.7から上昇し、2016年12月以来の高水準となった。堅調な生産や新規受注が上昇につながった。米中通商協議への懸念が相場を心理的に冷やしているものの、数字の上では大きな落ち込みはなく、米連邦準備制度理事会(FRB)が次週10、11日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決定する可能性は低いだろう。米金利の上昇が見込まれ、金利面からもドル円は押し下げられる可能性が高いだろう。

米中通商協議は12月中に進展するとの期待は残されているが、香港人権法案も絡んでこの問題に対して中国側が軟化することは期待できないことから、ドル買いは抑制される可能性もある。


<今週の主な経済指標>
2日は11月米ISM製造業景況指数、4日は11月米ADP雇用統計、5日は10月米貿易収支、6日は11月米雇用統計など。

*CFTC建玉11月19日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万5031枚(前週比+34枚)と増加。総取組高は18万2445枚と前週比1035枚の減少。

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*予想レンジ:108.00円~111.00円


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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は堅調に推移しそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%引き下げたが、先週の議会証言でもパウエルFRBB議長は、政策金利を当面据え置く考えを改めて示唆した。先週発表された経済指標は、強弱まちまちだったが、インフレ率の上昇が見られることや個人消費が堅調なことから、利下げ打ち止めを妨げる状況にはならないだろう。

10月米消費者物価指数(CPI)が季節調整後で前月から0.4%上昇した。変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は0.2%の上昇だった。10月米鉱工業生産指数は前月比0.8%の低下と市場予想の0.4%低下を大幅に下回った。マイナス幅は昨年5月(0.8%)以来1年5カ月ぶりの大きさとなった。前月比マイナスは2カ月連続。前年同月比でも1.1%の大幅低下となった。10月米小売売上高は前月比0.3%増加。プラスは2カ月ぶり。11月NY製造業景況指数は2.9と10月の4.0から悪化した。市場予想の5.0も下回った。一方、6カ月先の見通しは、19.4と前月(17.1)から改善した。

20日に公表されるFOMC議事要旨(10月29-30日開催分)が注目されよう。10月のFOMC後の声明では、景気拡大に向け「適切に行動する」との従来の文言は削除された。追加緩和に否定的な意見が多く出ていた場合、ドル買い・円売りが強まるだろう。

市場の一番の注目は米中通商協議の部分的合意だろう。米中両国は第1段階の合意に向けて最終的な調整を進めていると見られ、先週末の報道によると、米中両国は16日に閣僚級電話会談を行い、第1段階の合意に向け双方の中核的な懸案事項について「建設的な議論」を行ったという。中国商務省が明らかにした。電話会談は米国側の要請により行われ、中国側から劉鶴副首相、米国側からはライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官が参加した。クドロー米大統領国家経済会議(NEC)委員長は、米中貿易協議の第1段階の合意に関して「取りまとめに近づいている」と発言し、合意に「近づいている」が、「まだ終了していない」と語った。協議の最終段階には最も難しく複雑な問題が残っており、再び交渉が決裂する可能性もある。

しかし、トランプ大統領はウクライナ疑惑で来年の大統領選で形勢が不利になっているため、通商分野で成果をあげ支持者へのアピールにしたいとの思惑があること、中国側も混乱する香港問題を背景に国内情勢を落ち着かせる必要があることから双方が「部分合意」を望んでいるといえる。トランプ政権はクリスマス商戦を控えて市場のセンチメントをより高め、一段の株価上昇につなげたいだろう。CFTC建玉を見ると、ファンドのドル買いがじりじりと拡大している。米中協議の進展が早まれば、心理的にもテクニカル的にも節目となる110円をトライする可能性が高まるだろう。


<今週の主な経済指標>
18日は米NAHB住宅市場指数、19日は米住宅着工件数、米住宅建設許可件数、20日は本邦貿易収支、米MBA住宅ローン申請指数、米FOMC議事要旨、21日は本邦工作機械受注、米景気先行指数、米中古住宅販売件数、OECD経済見通し、22日は日米独ユーロ各種PMI、ラガルドECB総裁講演、独GDP改定値など


*CFTC建玉11月5日時点:ファンドのドル買い・円売りは3万4997枚(前週比+8392枚)と増加。総取組高は18万3480枚と前週比6374枚の増加。

yen1118

*予想レンジ:107.00円~110.00円


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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は上値トライの展開になりそうだ。米中通商交渉に対する期待感によりNYダウは史上最高値を更新しており、米長期金利も底堅く推移していることから、110円台を試す可能性が高そうだ。背景には米連邦準備制度理事会(FRB)による金利引き下げが一服しそうなことと、堅調な米国の景気指標がある。10月30日、FRBは米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%引き下げ、年1.50〜1.75%にすることを決定。市場の予想通り3会合連続の利下げとなった。声明では、政策運営の先行きについて「景気拡大の持続への適切な行動を取る」との従来の文言を削除。経済情勢を見極めた上で「適切な政策金利の道筋を評価する」と明記した。声明を受けて、FRBが追加利下げの余地を残しつつも短期的には様子見姿勢を強めるとの見方が強まった。

7-9月米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1.9%増。市場予想(1.6%増)を上回った。米経済の最大部分を占める個人消費が2.9%増と全体を支えた。10月米雇用統計でも、景気動向を示す非農業部門就業者数が前月から12万8000人増加し、市場予想の8万9000人増を上回り、8、9月分の雇用者数も上方改定され、個人消費が引き続き景気の下支えとなる可能性が示唆された。

市場が一番過敏になっている米中貿易協議だが、最終合意に向けて双方の鍔迫り合いが厳しくなっているようだ。中国政府は7日に「米中双方が協議の進み具合に合わせ、追加関税を段階的に撤廃することに同意した」と表明したものの、翌日にはトランプ大統領が中国政府の見解に対し、「何も合意していない」と否定し、ナバロ大統領補佐官も同様の発言をした。市場では両国の貿易協議進展への期待が萎んだものの、中国に一段の譲歩を迫るためのトランプ政権の交渉術や、対中強硬姿勢を評価してきた支持層向けの演出との見方も強く、米株価を大きく押し下げるには至っていない。

依然として貿易協議「第1段階」での合意に対する期待は根強く、それに関するニュースに影響される展開が続きそうだ。2020年の大統領選を迎えるトランプ大統領にとっては、12月に米中協議を合意し、選挙公約を果たしとにアピールは、再選に向けての大きな支援材料になろうし、クリスマスという個人消費動向が最も活発になる時期を迎える米国経済にとっては心理的にも好材料になろう。米株価の上昇と相まってドル買いが強まる可能性が高いだろう。金利面でもドル買いが強まりそうだ。

米10年国債利回りは10月29―30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の後に1.6700%まで低下していたが、7日に1.9730%と3カ月ぶり高水準に達した。日本、ユーロ圏、英国はいずれも金融緩和に向かっているが、米国は12月の追加緩和を見送ると予想されている。年末のドル買い需要もにらんでドルの押し目は買われていく可能性が高いだろう。CFTC建玉を見ると、ファンドはドル買い・円売りポジションを拡大しており、110円を越えた場合、トレンドフォローによるポジションが拡大しそうだ。


<今週の主な経済指標>
11日は10月景気ウォッチャー調査、9月機械受注、10月30-31日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、12日に10月マネーストック、10月工作機械受注、13日に10月国内企業物価指数、14日に7-9月期国内総生産(GDP)。米国は、13日に米10月消費者物価、米10月財政収支、パウエルFRB議長の議会証言、14日に米10月生産者物価、15日に米10月小売売上高、米10月輸出入物価が予定。


*CFTC建玉11月5日時点:ファンドのドル買い・円売りは2万6605枚(前週比+6907枚)と増加。総取組高は17万7106枚と前週比1万3620枚の増加。

yen1111

*予想レンジ:108.00円~111.00円


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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は、週前半は保ち合い、週後半からは動きが出て来そうだ。先週は米中通商協議が最終合意成立に向けて進展していることの期待が強材料となる一方、英国の欧州連合(EU)離脱の不透明さが重石となって、108円台半ばを軸とした保ち合いとなった。しかし、英国が10月31日をもってEUから強行離脱する「合意なき離脱」の可能性がなくなったことから、リスク回避の円買いは抑制されている。

今週は複数の重要イベントがある。30日には、米国7-9月期国内総生産(GDP)速報値が発表される。経済成長率予想は前期比年率+1.6%で前回の+2.0%から鈍化する見通し。市場予想を下回った場合、ドル売り優勢の展開となろう。逆に、市場予想を上回ればドル買いで反応しよう。29-30日には米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。9月以降の米国の主要な経済指標が悪化していることから、景気減速の見方が広がっている。CMEのFED WATCHによると、25日時点における0.25%ポイントの金利引き下げ確率は90%を超えている(2.00%⇒1.75%)。7月、9月に続き3会合連続で利下げに踏み切る見込みで、市場にはほぼ織り込まれていると言えるだろう。FOMC終了後にはパウエルFRB議長が記者会見を行なうが、年内の追加利下げの可能性が示唆されるかどうかがポイント。ハト派的な発言であれば、ドル売りが強まろう。逆に、タカ派的な姿勢を見せればドルが上昇となろう。

30-31日には日銀金融政策会合が開催される。金融政策は現状維持が予想されている。日銀は、2%の物価安定目標に向けたモメンタム(勢い)が毀損されるリスクが著しく高まっているとは判断していないようだ。経済・物価の先行きに大きな懸念が広がらない限り、追加緩和を温存すると見られている。

11月1日には10月米雇用統計が発表される。景気動向を示す非農業部門就業者数(NFP)は8.5万~10.5万人増と前月の13.5万人増から大きく落ち込む見込み。失業率は前月の3.5%から3.6%に低下する一方、インフレ指標と目される平均時給は前月の2.9%から3.0%に増加する事が予想されている。NFPが10万人の大台を割り込めばドル売りが強まるだろうが、平均時給の上昇はドルをサポートしよう。

この他にも、31日には9月米個人消費支出(PCEコア・デフレーター)や、11月1日には10月米ISM製造業景況指数が発表される。トランプ政権による対中制裁関税(第1・2・3弾の約2500億ドルへの25%と第4弾の一部約1250億ドルへの15%)と中国の報復関税を受けて、米中の製造業の景況感が悪化しており、31日発表の中国10月製造業PMIにも注意したい。

<今週の主な経済指標>
28日はシカゴ連銀全米活動指数、29日は米中古住宅販売成約指数、FOMC開始、30日は、本邦小売売上高、独失業率、ADP全米雇用報告、米GDP速報値、FOMCが政策金利発表、日銀金融政策決定会合開始、31日は日銀金融政策決定会合、中国各種PMI、ユーロ圏GDP速報値、米個人所得、1日は中国財新製造業PMI、米ISM製造業景況指数、米雇用統計、英製造業PMIなど。


*CFTC建玉10月22日時点:ファンドのドル買い・円売りは1万8165枚(前週比+1万1524枚)と増加。総取組高は15万9250枚と前週比1543枚の増加。

yen1028

*予想レンジ:107.00円~110.00円


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【ドル円相場、今週の予想】
*今週のドル円は、保ち合いが続きそうだ。強弱材料が混在し方向性が出にくいだろう。市場が注目していたブレグジット問題では、19日の英議会でジョンソン首相が欧州連合(EU)と合意したEU離脱協定案の採決が先送りされた。ジョンソン首相は、離脱延期法の規定により延期を申請したものの、延期申請の書簡に署名はしておらず、延期は誤りと訴える署名入り書簡が添えられた。10月31日を期限とする離脱に拘泥しており、合意なき離脱への懸念は払拭されていない。

今週は米中閣僚級通商協議が予定されている。今月10-11日にワシントンで開催された第13回米中通商協議での「第1段階」としての「部分合意」に関して、電話による米中閣僚級通商協議が予定されている。「部分合意」が正式に合意され、文書化された後、11月16-17日のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に併せて開催される米中首脳会談で、トランプ大統領と習中国国家主席が署名することが見込まれている。

しかし、中国は第13回米中通商協議で関税(第1・2・3弾の約2500億ドルへの25%と第4弾の一部約1250億ドルへの15%)の撤廃を求めている。トランプ大統領が関税を撤廃しなければ中国側も米国に対する報復関税を維持せざるを得ず年間500億ドル相当の米国産農産物の購入は難しいとしている。米下院は15日に「香港人権・民主主義法案」を可決したが、中国外務省は報復措置を警告しており、関税による報復措置と外交による報復措置により、米中通商合意が破棄される可能性もある。

先週発表された9月米小売売上高は予想外に悪化あいており、景気減速への警戒感が広がった。24日発表の10月マークイット製造業PMIが低調な内容であれば、景気減速懸念がさらに強まり、10月29、30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げへの見通しが強まりドル円の重石になりそうだ。

9月日銀短観での大企業・製造業の2019年度想定為替レートは108円68銭で、市場が注目している200日移動平均線は109円08銭になる。先週は一時109円間近まで上昇し、この節目をブレイクする可能性もある。テクニカル的には、この節目で売りが拡大する可能性もある。

CFTC建玉明細によれば、15日時点でファンドはドル売り・円買いに転じており、ドル高基調に変化が訪れる可能性がある。一方、日銀の黒田総裁は18日、「2%の物価目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れがある時は、当然、金融緩和をする」と述べた。10月30、31日の金融政策会合で追加緩和策を導入する可能性があり、円買いにブレーキがかかる可能性もある。

なお、21日に発表された日本の9月対米貿易黒字は1230億円の赤字だった。市場予測中央値540億円の黒字に反し、3カ月連続の赤字となったことは円売り要因になろう。


<今週の主な経済指標>
21日は、本邦貿易収支、22日は、日本休場(即位礼正殿の儀)、米中古住宅販売件数、23日は、米MBA住宅ローン申請指数、米FHFA住宅価格指数、マイクロソフト決算、24日は、本邦製造業PMI、米・独・ユーロ圏PMI、トルコ中銀政策金利発表、25日は本邦工作機械受注、ECB専門家調査報告、独IFO企業景況感指数など。

*CFTC建玉10月15日時点:ファンドのドル売り・円買いは6641枚(前週比+1万7653枚)と売り越しに転じた。総取組高は15万7707枚と前週比7688枚の増加。

yen1021

*予想レンジ:107.00円~110.00円


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