【南アフリカランド円今週の予想(2月22日)】
*予想レンジ:7.00円~7.50円
*南アランド円は堅調に推移しそうだ。
新興国通貨の動向を見る際に重要なポイントの一つは「実質金利」だろう。
「実質金利」=「名目金利(政策金利)」-「物価上昇率(インフレ率)」
南アフリカランドに関して言えば、政策金利3.5%-物価上昇率3.2%=実質金利+0.3%。
南アフリカの実質金利も0.3%にまで低下しているが、日本の実質金利がほぼゼロであることを考えるとスワップポイントの面からはまだ魅力的なのだろう。

南アランド円は1月下旬から上昇基調を強め、17日には7.25円の高値をつけ昨年2月以来の高値となった。世界的な株高でリスク選好姿勢を強めた世界の投資資金が新興国通貨に向かっていることが背景にある。南アフリカの場合、金やプラチナ、コバルト等の貴金属価格の上昇も追い風になっている。特にプラチナやパラジウムは、米国がバイデン政権になってから「パリ協定」に復帰したことで環境銘柄として注目を集めており、世界全体の供給量の7割を占める南ア経済には追い風になっている。

南アフリカの新型コロナウイルス感染者が推計で人口の半数前後に上ることが、最新の研究結果から分かった。公式発表では南アの感染者は人口の2~3%に当たる約150万人で、死者は約4万8500人。しかし、先週公表された研究では、4州の約5000人の抗体を検査したところ、32~63%が感染していたことが判明した。また、南アフリカ医療研究評議会によると、昨年5月以降、過去の統計から予測される死者数を実際の死者数が上回る「超過死亡」が14万人以上に達している。

医療保険大手ディスカバリーは、このうち約9割が新型コロナによるものと推定している。ラマポーザ大統領は、新型コロナウイルス感染拡大で深刻化した不況を国民や企業が乗り切るために導入した失業給付や補助金について、無期限に続けることはできないとの考えを示した。ラマポーザ大統領は大統領府のウェブサイトに掲載された週報で、「これらの支援策が政府債務を膨らませることなく、より広範な回復に向け堅固な基盤を確実に提供する必要がある」と指摘。その上で「国の債務を持続可能な水準まで引き下げることができなければ、意味のある景気回復はできない」と説明した。同大統領は、政府は今年の公的支出について困難な決断をする必要があるとの見解も示した。ムボウェニ財務相は来週24日、予算演説を行う予定。

【南アフリカ経済指標】
2月23日火曜日
16:00南ア12月景気先行指数前回114.5
18:30南ア第4四半期失業率前回30.8%、予想32.0%

2月24日水曜日
時間未定:南アフリカ予算演説

2月25日木曜日
18:30南ア1月生産者物価指数前年比前回+3.0%、予想+3.2%

2月26日金曜日
21:00南ア1月貿易収支前回+320億ZAR、予想+228億ZAR
21:00南ア1月財政収支前回+51億ZAR、予想-400億ZAR

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